【中3社会・公民】現代社会と私たちの生活の要点まとめ|「効率」と「公正」の違い

⏱ 30秒でわかる この単元の要点

  • 持続可能な社会は、将来の世代と今の世代の幸福を両立できる社会。環境・経済・社会をあわせて考える
  • グローバル化では、同じ物をつくる企業どうしが競争し、国どうしは得意な物を分け合う(国際競争と国際分業)
  • 情報化は、AI(考える)と IoT(つながる)、情報リテラシー(見分ける力)と情報モラル(正しく使う心がけ)で整理する
  • 少子化は子どもの数が減ること、高齢化は65歳以上の割合が高まること。差と何倍は別の物差し
  • 効率は「むだがないか」、公正は「不当がないか」。両方から案を見て、みんなが納得できる案をさがす

つまずき注意:効率と公正を入れかえない。「同じあつかいを受けること」は公正、「むだがないこと」が効率。

中3社会(公民)の最初の単元「現代社会と私たちの生活」を、表と例題で1つずつ確かめるページです。前半は、今の社会の3つの特色(グローバル化・情報化・少子高齢化)と文化、後半は、意見がぶつかったときに使う「効率」と「公正」という2つの見方を学びます。効率と公正は名前が似ていて混ざりやすいので、表と同じ場面への当てはめで違いをはっきりさせます。どの見出しも「答え → 表や図 → 理由 → 例題」の順に書いています。紙に書いて練習したい人は、下の無料プリントを使ってください。

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説明 1〜16ページ/確認問題 17〜19ページ/覚えることの一覧 20ページ/答えと解説 21・22ページ。この記事の見出しごとに、対応するページを書いています。

これからの社会がめざすもの:持続可能な社会と SDGs

📄 プリント1・2ページ

答え:これからの社会がめざすのは、将来の世代の幸福と、今の世代の幸福を両立できる社会(持続可能な社会)です。そのために、環境・経済・社会の3つの課題をあわせて考えます。

課題 どんなことか 例
環境 自然や資源を守ること ごみを減らす・資源を大切に使う
経済 仕事があり、くらしが成り立つこと 働く場所があり、お金が回る
社会 だれもが安心してくらせること 助け合い・安全なまちづくり

理由:資源を使いすぎたり、環境をこわしたりすると、これから生まれてくる世代の生活が苦しくなります。1つの課題だけを優先しすぎると、別の所で困る人が出ることがあります。だから3つをあわせて考えます。

世界の目標がSDGs(持続可能な開発目標)で、2015年に国際連合が採択した、2030年までに達成をめざす17の目標です。2011年の東日本大震災からの復興や、災害に備える防災も、持続可能な社会づくりの1つです。一人ひとりが社会の一員として課題の解決に関わることを社会参画といいます(例:地域の防災訓練に参加する)。

この単元で学ぶのは、①持続可能な社会 ②グローバル化 ③情報化 ④少子高齢化 ⑤文化 ⑥対立と合意・効率と公正・決まり、の6つです。次の見出しから順に見ていきます。

まちがえやすい

✕ 持続可能な社会は、環境だけを守る社会 → ◯ 環境・経済・社会の課題をあわせて考える社会

基本将来の世代の幸福と、今の世代の幸福を両立できる社会を、何といいますか。

将来の世代と今の世代の、両方の幸福を考える社会です。

答え:持続可能な社会

標準海辺のまちに、新しい商業施設をつくる計画があります。次のア〜ウは、環境・経済・社会のどの課題にあたりますか。ア 店ができて、働く場所がふえる イ 海岸の自然がへらないか心配だ ウ 高齢者も安心して行けるか確かめたい

環境は自然や資源、経済は仕事やくらし、社会は安心してくらせるかどうか、と分けて考えます。

答え:ア=経済 イ=環境 ウ=社会

グローバル化:国際競争と国際分業のちがい

📄 プリント3・4ページ

答え:グローバル化は、人・もの・お金・情報が国境をこえて行き来し、世界の一体化が進むことです。国と国の結びつきが深まると、国際競争(同じ種類の物をつくる企業どうしがきそう)と国際分業(それぞれの国が得意な物をつくって輸出し、不得意な物を輸入する)が進みます。

国際競争 国際分業
意味 よりよい商品をより安く提供しようと、世界の企業がきそうこと それぞれの国が得意なものを生産して輸出し、不得意なものを輸入すること
だれとだれの関係 同じ種類の物をつくる企業どうし ちがう物を得意とする国どうし
買う人から見ると よりよい物を、より安く買える 世界各地のいろいろな物を買える

理由:国際分業が進むと、国々は互いの輸出と輸入にたよるようになります。世界の国々の結びつきが深まるのは、このためです。

豊かで便利になった点 課題
世界各地の食べ物や製品を買える 日本は食料の多くを輸入にたよっている → 輸入が止まると困る
外国の人と交流できる 1つの国では解決できない問題が広がりやすい
世界の企業がきそい、よりよい商品をより安く買える 世界の企業どうしのきそい合いが、きびしくなる

食料自給率は、国内で消費する食料のうち、国内で生産した量の割合です。自給率が低いと食料を輸入にたよる部分が多くなり、輸入先で不作や争いが起こって食料が届かなくなると、国内の食料が足りなくなるおそれがあります。だから、輸入先を広げたり、国内の生産を守ったりすることが課題になります。

人やものの行き来がふえると、地球環境問題や感染症のように、問題も国境をこえて広がります。1つの国では解決できない問題に、多くの国が協力して取り組むことを国際協力といいます。

まちがえやすい

✕ 国際分業とは、何でも自分の国でつくること → ◯ それぞれの国が得意な物を生産して輸出し、不得意な物を輸入すること

✕ 食料自給率が低い国は、食料をたくさん輸出している → ◯ 国内で生産した割合が低く、輸入にたよっている

基本次のア・イは、国際競争と国際分業のどちらにあたりますか。ア X国とY国のスマートフォンの会社が、品質をよくし、値段を安くしようときそう イ P国はバナナの生産が得意、Q国は機械の部品の生産が得意なので、P国はバナナを輸出して部品を輸入する

アは同じ種類の物をつくる企業どうしの関係、イはちがう物を得意とする国どうしの関係です。

答え:ア=国際競争 イ=国際分業

標準ある国では、国内で消費する食料が100単位、そのうち国内で生産した食料が40単位です。この国の食料自給率は何%ですか。

食料自給率=国内で生産した量 ÷ 国内で消費する量 です。

40÷100=0.4(=40%)

答え:40%

理由食料の多くを輸入にたよる国が、輸入先を広げることが課題になるのはなぜですか。

「輸入先で不作や争いが起こる」と「食料が届かなくなる」を入れて書きます。

答え:1つの輸入先で不作や争いが起こると、食料が届かなくなり、国内の食料が足りなくなるおそれがあるから。

情報化:AI と IoT のちがい、情報リテラシーと情報モラルのちがい

📄 プリント5・6ページ

答え:情報化は、情報通信技術(ICT。コンピューターやインターネットなど)の発達で、情報が社会の中で大きな役割を果たすようになることです。新しい技術のAI(人間の知能の働きの一部をコンピューターで行う技術)とIoT(身の回りのいろいろな物がインターネットにつながること)は、見る所がちがいます。

AI IoT
何に注目する? コンピューターが、考える働きの一部を行うこと 物が、インターネットにつながること
たずねる言葉 「何を分析し、何を役立てるか」 「どんな物がつながり、何を動かすか」

理由:IoT は「集める・つなぐ」、AI は「考える」という役割になることが多く、組み合わせて使われます。たとえば、IoT でつながった家の電気製品が集めた使用の記録を、AI が分析して、むだな電気を減らす方法を考えます。

情報化には課題もあります。個人情報の流出(名前や住所などが外にもれて悪用されるおそれ)、うその情報の広がり、インターネット上の人権侵害(悪口を書きこむなど)、情報を使える人と使えない人の差です。これらに向き合う2つの力が、次の表のとおりです。

情報リテラシー 情報モラル
意味 情報を正しく判断して活用する力 情報を正しく使うための考え方や態度
ひと言で 見分ける力 正しく使う心がけ

情報を受け取るときは、だれが出した情報か、いつの情報かを確かめ、ほかの情報ともくらべます。人に伝える前には、広めた情報が人を傷つけたり、個人情報にふれたりしないかを考えます。

まちがえやすい

✕ IoT とは、人間の知能の働きをコンピューターで行う技術 → ◯ それは AI。IoT は、物がインターネットにつながること

✕ 情報モラルとは、情報を正しく判断して活用する力 → ◯ それは情報リテラシー。情報モラルは、情報を正しく使うための考え方や態度

基本次のア・イは、AI と IoT のどちらの例ですか。ア 外出先から、スマートフォンで家のエアコンを動かす イ 届いたメールの文を分析して、迷惑メールを見分ける

アは物がインターネットにつながっている例、イはコンピューターが分析という考える働きを行っている例です。

答え:ア=IoT イ=AI

標準次のア・イは、情報リテラシーと情報モラルのどちらにあたりますか。ア 「この水を飲むだけで病気が治る」という広告を見て、出している会社や根拠を調べた イ 友だちの顔写真を、本人にことわらずにインターネットにのせない

アは情報を見分ける力、イは情報を正しく使う心がけです。

答え:ア=情報リテラシー イ=情報モラル

少子高齢化:少子化と高齢化のちがい、人口ピラミッドの読み方

📄 プリント7・8ページ

答え:少子高齢化は、子どもの数が減る少子化と、65歳以上の高齢者の割合が高まる高齢化が、同時に進むことです。今の日本は、人口のおよそ3割が65歳以上です。

少子化 高齢化
意味 子どもの数が減ること 65歳以上の高齢者の割合が高まること
目安 合計特殊出生率(1人の女性が一生の間に産む子どもの数の平均) 人口に占める、65歳以上の人の割合
原因の例 結婚する年齢が上がる・結婚しない人がふえる・子育てや教育の負担 医療の発達などで、平均寿命(生まれた人が平均して何年生きられるかを表す年数)がのびた
6420246(%)020406080(歳)男女15歳未満15〜64歳65歳以上
人口ピラミッドの読み方(練習用の架空の形)

人口ピラミッドは、年齢ごとの人口の割合を、男女に分けて横の棒で積み上げたグラフです。横軸は割合(%)、縦軸は年齢で、左が男、右が女です。下の段は15歳未満、上の段は65歳以上で、少子高齢化が進むと、下の段がせまく、上の段が広くなります。2つのピラミッドをくらべるときは、下の段と上の段が、それぞれせまくなったか、広くなったかを言います。

グラフの読み方:「差」と「何倍」はちがう物差し。割合を読むときは、「差(何ポイント上がったか)」を言うのか、「何倍になったか」を言うのかを確かめます。割合どうしの差は「ポイント」で表します。差が大きいほうが、何倍も大きいとはかぎりません。

理由(社会保障の負担):年金・医療などで人々の生活を支えるしくみを社会保障といいます。子どもが減り、高齢者がふえると、働く世代の割合が低くなり、支える働く世代1人あたりの負担が大きくなります。家族の形も変わり、核家族(夫婦だけ、または親と未婚の子どもの家族)・単独世帯(一人で住む世帯)・高齢者だけの世帯がふえました。そのため、子育て支援や高齢者支援に、国や市町村に加えて、地域の人どうしの助け合いが力になります。

まちがえやすい

✕ 少子化とは、高齢者がふえること → ◯ 少子化は子どもの数が減ること。高齢者の割合が高まるのは高齢化

✕ 核家族とは、祖父母・親・子の3世代でくらす家族 → ◯ 夫婦だけ、または親と未婚の子どもの家族

基本少子高齢化が進んだ国の人口ピラミッドは、15歳未満の段と65歳以上の段が、それぞれどうなりますか。

子どもが減るので下の段(15歳未満)、高齢者の割合が高まるので上の段(65歳以上)に注目します。

答え:15歳未満の段はせまくなり、65歳以上の段は広くなる。

標準電車で通学する人の割合が、町Cでは10%から25%に、町Dでは40%から58%になりました。差が大きいのはどちらの町ですか。また、何倍になったかが大きいのはどちらの町ですか。

差:町C=25−10=15(ポイント)、町D=58−40=18(ポイント) → 差が大きいのは町D

何倍:町C=25÷10=2.5(倍)、町D=58÷40=1.45(倍) → 何倍かが大きいのは町C

答え:差が大きいのは町D、何倍が大きいのは町C

発展はじめは6人の働く世代で1人の高齢者を支えていました。それが3人で1人を支えるようになると、働く世代1人あたりの負担は、はじめの何倍になりますか。

1人の高齢者を支える人数が、6人から3人へ半分になります。

1人あたりの負担:はじめ 1÷6、あと 1÷3 → (1÷3)÷(1÷6)=2

答え:2倍

文化の役割:科学・宗教・芸術のくらべ

📄 プリント9ページ

答え:文化は、人々が生活の中でつくり上げ、受けついできた、物の考え方や生き方・生活のしかたです。代表的な3つの分野は、科学(生活を便利で豊かにする)、宗教(心のよりどころとなる)、芸術(心を豊かにする)です。

科学 宗教 芸術
役割 自然や社会のしくみを明らかにし、生活を便利で豊かにする 人々の心のよりどころとなり、生き方を示す 絵画・音楽・文学などで、人々の心を豊かにする
例 医療・技術の発達 神社の祭りや、寺の行事など、地域の行事とも結びつく 絵画・音楽・文学
気をつけること 使い方によっては、問題もおこす 信じる宗教は人によってちがうので、たがいに尊重する 好みは人によってちがうので、ちがいを認める

理由:この3つは、はっきり分かれるとはかぎりません。たとえば、地域の祭りでは、神社の行事(宗教)に、太鼓や笛の演奏(芸術)が加わります。1つの場面に、複数の分野が重なることもあります。

まちがえやすい

✕ 科学は、使い方にかかわらず、問題をおこさない → ◯ 使い方によっては、問題もおこす。だから、使い方を考えることが大切

基本次のア〜ウは、科学・宗教・芸術のどれにあたりますか。ア 新しい乗り物が発明されて、移動が便利になる イ 寺で手を合わせて、心が落ち着く ウ 美術館で絵を見て、心が豊かになる

何のための文化か(ねらい)で見分けます。便利にする=科学、心のよりどころ=宗教、心を豊かにする=芸術です。

答え:ア=科学 イ=宗教 ウ=芸術

伝統文化と多文化共生:受けつぐ、ともに生きる

📄 プリント10・11ページ

答え:長い歴史の中で受けつがれてきた文化が伝統文化です。能・狂言・歌舞伎・文楽などを伝統芸能、毎年決まった時期に行う行事を年中行事といいます。ちがう文化をもつ人々が、たがいのちがいを認め合い、対等な関係を築いて、ともに生きることを多文化共生といいます。

月 年中行事
1月 初詣
2月 節分
3月 ひな祭り
5月 端午の節句
7月 七夕
8月 お盆(地域によって時期がちがう)
11月 七五三

理由(受けつぎ方):日本の文化は、地域によって多様です。アイヌの人々の文化は北海道などに、琉球の文化は沖縄や奄美に受けつがれてきました。担い手の高齢化や人口の減少で、伝統文化を受けつぐ人が少なくなっているので、地域の人や若い人が受けつぎ(継承)、新しい文化も生まれます(創造)。2013年には、「和食」が無形文化遺産(形の無い文化を守り、受けつぐための、ユネスコの登録)に登録されました。

多文化共生のために、地域でできる取り組み:

取り組み ねらい 例
多言語の案内 ことばが分からなくても困らないようにする 市役所や駅の案内を、いくつかの言語で書く
ことばや生活習慣のちがいを知る たがいのちがいを理解する ごみの出し方など、地域の決まりを分かりやすく伝え、相手の習慣も教えてもらう
地域の行事にいっしょに参加する 顔見知りをふやし、助け合える関係をつくる 祭りや清掃活動に、いっしょに参加する

ともに生きるまでの3つの段階は、「ちがいを知る」→「ちがいを認める」→「対等な関係で、ともに行動する」です。自分たちの文化を大切にすることと、ほかの文化を認めることは、両方できます。

まちがえやすい

✕ 日本の文化は、どの地域でも同じ → ◯ 地域によって多様

✕ 多文化共生とは、外国の人が日本の文化に全部合わせること → ◯ たがいのちがいを認め合い、対等な関係でともに生きること

基本次のア・イは、伝統芸能と年中行事のどちらにあたりますか。ア 歌舞伎 イ 七夕

毎年決まった時期に行う行事が年中行事、能・狂言・歌舞伎・文楽などが伝統芸能です。

答え:ア=伝統芸能 イ=年中行事

標準外国から来た人がふえた地域で、多文化共生のためにできる取り組みを、1つ書きなさい。

ことばの面、習慣の面、いっしょに行動する面のどれかで書きます。

答えの例:市役所や駅の案内を、いくつかの言語で書く(地域の行事にいっしょに参加する、でもよい)。

理由伝統文化を受けつぐ人が少なくなっているとき、地域の人や若い人はどうしますか。2つの言葉を使って書きなさい。

受けつぐことを「継承」、新しい文化が生まれることを「創造」といいます。

答え:地域の人や若い人が文化を継承し、新しい文化を創造していく。

社会集団と対立・合意:意見がぶつかったらどうする?

📄 プリント12ページ

答え:家族・学校・地域社会・職場などを社会集団といい、人間はいろいろな社会集団に属して生きるので社会的存在とよばれます。考え方や利害のちがいから意見がぶつかることを対立、話し合って、たがいが受け入れられる解決策にいたることを合意といいます。

ちがいの種類 意味 例(架空の家族の休日)
考え方のちがい どうしたいか、何がよいかの考えがちがう 休日の過ごし方で、「出かけたい人」と「家で休みたい人」がいる
利害のちがい 得をするか損をするかがちがう 家に1台のパソコンを、だれが長く使えるか。長く使える人は得で、短い人は損になる

理由:ちがいがあること自体は、悪いことではありません。大切なのは、ぶつかったときに、話し合いで解決をさがすことです。流れは、①対立(休日の過ごし方がちがう)→ ②話し合い(それぞれの考えを出し合う)→ ③合意(午前は出かけ、午後は家で休む)です。一方が我慢する決着は、たがいが受け入れられる解決策とはかぎりません。合意をめざすときは、それぞれの考えをよく聞きます。

家族のあり方は、個人の尊厳と両性の本質的平等(一人ひとりを大切にし、男性と女性が対等であること)にもとづきます。

まちがえやすい

✕ 合意とは、数の多い人の意見に決めること → ◯ 話し合って、たがいが受け入れられる解決策にいたること

基本次のア・イは、対立と合意のどちらにあたりますか。ア 遠足の行き先で、山に行きたい人と海に行きたい人の意見がぶつかった イ 話し合って、午前は山、午後は海に行くことに決まった

意見がぶつかる=対立、話し合ってたがいが受け入れられる解決策にいたる=合意です。

答え:ア=対立 イ=合意

標準次のア・イは、考え方のちがいと利害のちがいのどちらにあたりますか。ア クラスで歌う曲を、明るい曲にしたい人と静かな曲にしたい人がいる イ 1つしかない調理器具を、どの班が先に使うかで、早く終わる班と待つ班に差が出る

アは「どうしたいか」のちがい、イは「得をするか損をするか」のちがいです。

答え:ア=考え方のちがい イ=利害のちがい

決まりの役割と、決め方・採決のくらべ

📄 プリント13ページ

答え:決まり(ルール)は、対立を防いだり、合意したことを守ったりするためにつくるものです。決まりがあると、たがいの権利が守られ、同時に、決まりを守る責任や義務が生まれます。決め方・採決のしかたには、それぞれ長所と短所があります。

決め方 長所 短所
全員で話し合って決める みんなが納得しやすい 時間がかかる
代表者が話し合って決める 早く決まる 全員の意見が反映されにくい
1人で決める 早い みんなの意見が入りにくい

採決は、話し合いのあと、案に賛成か反対かを確かめて決めることです。

採決 しかた 長所 短所
全会一致 全員が賛成して決める 全員が納得する 決まるまでに時間がかかることがある
多数決 賛成が多い方に決める 一定の時間内に決まる 少数の意見が反映されにくい

理由:多数決では、決める前に少数意見を十分に聞くことが大切です(少数意見の尊重)。少数の意見を聞くと、ほかの人が気づかなかった問題点や案に、気づけることもあります。また、どの決め方がよいかは場面によって変わります。全員にかかわる大事なことは、全員で話し合うのが向いています。急いで決める必要があるときは、代表者で決める方法が向いています。

票を数えるときは、全体の合計で見るか、班ごとに見るかで、いちばん多い物が変わることがあります。

まちがえやすい

✕ 多数決で決まれば、少数の意見は聞かなくてよい → ◯ 決める前に、少数意見を十分に聞く

基本次のア・イは、全会一致と多数決のどちらにあたりますか。ア 賛成が多い方の案に決める イ 全員が賛成して決める

賛成の数で決めるのが多数決、全員の賛成で決めるのが全会一致です。

答え:ア=多数決 イ=全会一致

標準次のア・イの場面には、どの決め方が向いていますか。「全員で話し合って決める」「代表者が話し合って決める」から選びなさい。ア 学校の全員にかかわる、大事な決まりを変えるかどうか イ 発表会が10分後に始まるので、司会の順番をすぐ決めたい

全員にかかわる大事なこと=全員で話し合う、急いで決める必要があるとき=代表者で決める、が向いています。

答え:ア=全員で話し合って決める イ=代表者が話し合って決める

効率と公正の違い:同じ場面に2つの見方を当てる

📄 プリント14ページ

答え:効率は「お金・もの・時間・労力などを、むだなく使っているか」、公正は「一人ひとりが尊重され、不当なあつかいを受けていないか」という見方です。効率はむだがないか、公正は不当がないかを見る、とくらべると、2つの違いがはっきりします。

効率 公正
見方 お金・もの・時間・労力などを、むだなく使っているか。全体として、より大きな利益が得られるか 一人ひとりが尊重され、不当なあつかいを受けていないか
合言葉 むだはないか 不当はないか

公正さには2つの面があります。

手続きの公正さ 機会や結果の公正さ
意味 みんなが話し合いに参加して決めたか ほかの人の機会をうばったり、結果が不当になったりしていないか
確かめる問い 関係する人が、決める話し合いに参加できたか 特定の人が、ずっと不利になっていないか
例(掃除当番) 班長が1人で分け方を決めた → 参加できなかった人がいる 同じ人が、ずっと大変な場所を担当する → 結果が不当になる

同じ場面に2つの見方を当てる:学級の掃除当番の分け方で、2つの案が出ました。

案 内容 効率の見方 公正の見方
A 掃除の場所を、毎週、全員で順番に交代する 場所に慣れるまで時間がかかり、やり方を教え合う手間もある 全員が同じ条件で、どの場所も担当する
B 場所ごとに担当の班を決め、1年間変えない 慣れて早く終わり、むだが少ない ずっと大変な場所を担当する班が出る

理由:案Aは公正の面が強く、案Bは効率の面が強い、というように、同じ案でも2つの見方で評価がちがいます。どちらの案にも、よい点と弱い点があります。そこで、「場所を学期ごとに交代する」のように案を直すと、慣れるまでの手間は減り、全員がいろいろな場所を担当できます。効率と公正は、どちらか一方でなく、両方から考えて、みんなが納得できる案をさがします。

まちがえやすい

✕ 効率とは、みんなが同じあつかいを受けること → ◯ それは公正。効率は、むだがないか

基本次のア・イは、効率と公正のどちらの見方で考えたものですか。ア 調理実習で、洗い物の道具を班ごとに用意せず、2つの班で順番に使うことにして、むだを減らした イ 同じ人ばかりが、ずっと大変な当番にならないように、当番を交代にした

アは「むだがないか」、イは「不当なあつかいがないか」を見ています。

答え:ア=効率 イ=公正

標準次のア・イは、公正さの2つの面(手続きの公正さ・機会や結果の公正さ)のどちらにあたりますか。ア 学級会で決めた当番表に、1人だけ話し合いに呼ばれなかった人がいた イ くじで当番を決めたら、同じ人が何回も、いちばん大変な当番になった

アは決める話し合いに参加できたか、イは特定の人がずっと不利になっていないかを見ています。

答え:ア=手続きの公正さ イ=機会や結果の公正さ

発展文化祭のポスターづくりで、2つの案が出ました。案A 絵が得意な3人が、全部のポスターをかく 案B 全員が1枚ずつかく 案Aについて、効率の見方で言えるよい点と、公正の見方で言える弱い点を、それぞれ書きなさい。

効率は時間・労力にむだがないか、公正は全員に機会があり不当がないかを見ます。

答えの例:効率のよい点=得意な人がかくので、早くできて時間のむだが少ない。公正の弱い点=ほかの人はポスターづくりに参加する機会がない。

決まりは見直す、約束は守る:契約

📄 プリント15ページ

答え:決まりは一度決めたら終わりではなく、状況が変われば見直すことが大切です。また、たがいに合意して結ぶ約束を契約といい、売買も契約の1つです。契約は口約束でも成立し、たがいに守る義務が生まれます。

観点 確かめる問い
目的に合っているか 決まりをつくった目的に合った方法になっているか
公正か だれにとっても同じ条件か
効率的か むだはないか
みんなが参加して決めたか 決まりをつくる時に、関係する人が参加したか(手続きの公正さ)

理由:状況が変わると、決まりをつくったときの前提が変わるからです。たとえば、ごみ置き場の当番の表をつくったあと、住む人がふえて、表に入っていない家が出てきたら、当番の組み合わせを見直します。

契約の流れ:①合意する(店が「売ります」、買う人が「買います」と同意する)→ ②契約が成立する(口約束でも成立する)→ ③たがいに守る義務(責任)が生まれる(店は商品をわたす義務、買う人は代金を払う義務を負う)。契約を守る責任は、結んだ本人にあります。だから、結ぶ前に、内容をよく確かめ、守れるかどうかを考えることが大切です。

まちがえやすい

✕ 契約は、書類に書かないと成立しない → ◯ 口約束でも成立する

基本状況が変わったときに、決まりをどうするとよいですか。「見」で始まる3字の言葉で答えなさい。

決まりは、一度決めたら終わりではありません。

答え:見直す

標準学級の図書係の当番表をつくりましたが、転校生が来て、表に名前がない人が出ました。当番表を決め直すとき、確かめる観点を4つ書きなさい。

決まりを見直す4つの観点を、表のとおりに書きます。

答え:目的に合っているか/公正か/効率的か/みんなが参加して決めたか

発展店の人が「この本を売ります」、客が「買います」と口で約束しました。そのあとで、店の人が「やっぱり売らない」と言うことはできますか。理由もあわせて書きなさい。

口約束でも契約は成立し、たがいに守る義務が生まれます。

答え:できない。口約束でも契約が成立していて、店の人には商品をわたす義務があるから。

対立から決まりまでの流れ:効率と公正を使って考える

📄 プリント16ページ

答え:意見がぶつかったときは、①対立 → ②案を出す → ③効率と公正で見る → ④合意して決まりにする → ⑤使ってみて見直すの順で考えます。

段階 すること くわしい見出し
① 対立 意見がぶつかる 社会集団と対立・合意
② 案を出す それぞれの考えをもとに、案を出す 決まりの役割と、決め方・採決のくらべ
③ 効率と公正で見る むだがないか(効率)、不当がないか(公正)を見る 効率と公正の違い
④ 合意して決まりにする たがいが受け入れられる案を、決まりにする 社会集団と対立・合意/決まりの役割
⑤ 見直す 使ってみて、状況が変われば決まりを見直す 決まりは見直す、約束は守る

理由:たとえば公園の広場の場面では、ボール遊びをしたい子どもと、静かに過ごしたい高齢者の意見がぶつかりました。案を「時間で分ける」「場所で分ける」のように出し、それぞれを効率と公正で見て、どちらにもよい点と弱い点があることを確かめたうえで、たがいが受け入れられる案を選びます。

まちがえやすい

✕ 効率が高い案なら、それがいちばんよい案 → ◯ 効率と公正の両方から見て、みんなが納得できる案をさがす

標準案を出したあと、その案を効率と公正の両方から見るのはなぜですか。

「どちらの案にもよい点と弱い点がある」と「みんなが納得できる」を入れて書きます。

答え:どの案にもよい点と弱い点があり、効率と公正の両方から見ることで、みんなが納得できる案をさがせるから。

✅ 一問一答で総チェック(20問)

問題を読んで、答えを頭の中で言ってからタップしましょう。答えが出ます。

  1. 将来の世代の幸福と、今の世代の幸福を両立できる社会を何といいますか。

    答え:持続可能な社会

  2. 2015年に国際連合が採択した、2030年までに達成をめざす17の目標の略称は何ですか。

    答え:SDGs

  3. よりよい商品をより安く提供しようと、世界の企業がきそうことを何といいますか。

    答え:国際競争

  4. それぞれの国が得意な物を生産して輸出し、不得意な物を輸入することを何といいますか。

    答え:国際分業

  5. 国内で消費する食料のうち、国内で生産した量の割合を何といいますか。

    答え:食料自給率

  6. 1つの国では解決できない問題に、多くの国が協力して取り組むことを何といいますか。

    答え:国際協力

  7. 身の回りのいろいろな物がインターネットにつながることを、アルファベットで何といいますか。

    答え:IoT

  8. 人間の知能の働きの一部をコンピューターで行う技術を、アルファベット2字で何といいますか。

    答え:AI

  9. 情報を正しく判断して活用する力を何といいますか。

    答え:情報リテラシー

  10. 情報を正しく使うための考え方や態度を何といいますか。

    答え:情報モラル

  11. 子どもの数が減ることを何といいますか。

    答え:少子化

  12. 65歳以上の高齢者の割合が高まることを何といいますか。

    答え:高齢化

  13. 夫婦だけ、または親と未婚の子どもの家族を何といいますか。

    答え:核家族

  14. ちがう文化をもつ人々が、たがいのちがいを認め合い、対等な関係を築いてともに生きることを何といいますか。

    答え:多文化共生

  15. 考え方や利害のちがいから意見がぶつかることを何といいますか。

    答え:対立

  16. 話し合って、たがいが受け入れられる解決策にいたることを何といいますか。

    答え:合意

  17. 賛成が多い方に決める採決のしかたを何といいますか。

    答え:多数決

  18. お金・もの・時間・労力などを、むだなく使っているかという見方を何といいますか。

    答え:効率

  19. 一人ひとりが尊重され、不当なあつかいを受けていないかという見方を何といいますか。

    答え:公正

  20. たがいに合意して結ぶ約束で、売買もその1つであるものを何といいますか。

    答え:契約

まとめ

これからの社会は、将来の世代と今の世代の幸福を両立できる持続可能な社会をめざします。今の社会には、グローバル化(国際競争と国際分業)、情報化(AI と IoT、情報リテラシーと情報モラル)、少子高齢化(少子化と高齢化)という特色があり、文化は科学・宗教・芸術の役割を通して生活を支えます。意見がぶつかったら、話し合って合意をめざし、決め方の長所と短所を考えます。そのとき、効率は「むだがないか」、公正は「不当がないか」を見る別の見方で、両方から案を見てみんなが納得できる案をさがします。状況が変われば決まりは見直し、契約は守ります。プリントの確認問題で、用語と場面の当てはめを手を動かして練習してみてください。

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▶ 現代社会の特色と決まり 授業用プリント(全22ページ)

説明 1〜16ページ/確認問題 17〜19ページ/覚えることの一覧 20ページ/答えと解説 21・22ページ

保護者の方へ:この単元で混ざりやすいのは、「効率」と「公正」です。「効率は、むだがないか。公正は、不当がないか」と覚えると、区別しやすくなります。お子さんが学級や家庭の決めごと(お手伝いの分担など)を話すときに、「それは効率の面?公正の面?」と一緒に考えてみてください。
社会
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