中2数学「データの比較」で、四分位数・四分位範囲の求め方と、箱ひげ図のかき方・読み方を、例題で1つずつ確かめるページです。この単元は「データを小さい順に並べて4つに分ける値(四分位数)」と「5つの値を箱とひげで表す箱ひげ図」の2つが土台です。どの見出しも「答え → 求め方 → 例題」の順に書いています。紙に書いて練習したい人は、下の無料プリントを使ってください。
⏱ 30秒でわかる この単元の要点
- 四分位数は、データを小さい順に並べて4つに分ける3つの値(第1・第2・第3四分位数)。第2四分位数は中央値と同じ
- 個数が偶数なら前半と後半に半分ずつ分け、奇数なら中央値を除いて分ける。前半の中央値が第1四分位数、後半の中央値が第3四分位数。並んでいないデータは先に小さい順に並べる
- 四分位範囲=第3四分位数−第1四分位数。真ん中の半分の散らばりを表し、極端な値があっても範囲より変わりにくい
- 箱ひげ図は、最小値・第1四分位数・中央値・第3四分位数・最大値の5つの値を、箱とひげで表す。どの区間にもデータがおよそ4分の1ずつ入る
- くらべるときは、中央値と箱の位置と長さを見る。箱ひげ図だけでは、分布の形やデータの個数は分からない
つまずき注意:箱の中の線は平均値ではなく中央値。奇数のときは中央値を除いて分ける。箱ひげ図の長さは人数を表さない。
中1で習うヒストグラム・代表値は 中1数学 データの活用 で解説しています。
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説明 1〜10ページ/確認問題 11〜15ページ/答えと解説 16〜17ページ。この記事の見出しごとに、対応するプリントのページを書いています。
📘 教科書では何章? → 多くの教科書で「7章」です(大日本図書は6章・数研出版は6章)
| 教科書 | 章 |
|---|---|
| 新編 新しい数学2東京書籍 | 7章 データを比較して判断しよう[データの比較]教科書 p.179〜191 |
| 数学の世界2大日本図書 | 6章 データの比較と箱ひげ図 |
| 中学校数学2学校図書 | 7章 データの分布 |
| 中学数学2教育出版 | 7章 データの分析 |
| 未来へひろがる数学2啓林館 | 7章 箱ひげ図とデータの活用 |
| これからの数学2数研出版 | 6章 データの活用 |
| 中学数学2日本文教出版 | 7章 データの比較 |
各出版社が公開している年間指導計画(2025年度から使われている教科書)をもとにまとめました。ページは、公開されている東京書籍だけ載せています。使っている教科書は、表紙の書名で確かめてください。
データの比較:ヒストグラムだけではくらべにくい
📄 プリント1ページ
答え:いくつものデータをくらべるときは、データを小さい順に並べて4つに分ける値(四分位数)を使い、1つの図(箱ひげ図)に並べて表します。
パン屋さんが、メロンパンとカレーパンを毎日何個ずつ作るかを決めようとしています。下は、30日間の1日の販売数(個)のヒストグラムです。
山の位置も広がり方もちがい、「どちらが多く売れるか」「どちらが日によってばらつくか」を、ひと目で、数で言うのはむずかしいです。パンが3種類、4種類…と増えれば、ますますくらべにくくなります。
中1では、1つのデータをヒストグラムや代表値(平均値・中央値・最頻値)、範囲で表しました。この単元では、データを小さい順に並べて4つに分ける値(四分位数)を使い、いくつものデータを1つの図(箱ひげ図)に並べてくらべます。
| 学ぶこと | ひとことで言うと | この記事の見出し |
|---|---|---|
| 四分位数 | データを小さい順に並べて、4つに分ける値 | 2・3番目の見出し |
| 四分位範囲と箱ひげ図 | 真ん中の半分の散らばり/5つの値を箱とひげで表す | 4・5番目の見出し |
| 箱ひげ図を読む | どこに何人くらいいるか | 6・7番目の見出し |
| ヒストグラムと箱ひげ図 | 山の形と箱の位置 | 8番目の見出し |
| くらべて判断する | どれが多い・散らばる・結論は正しいか | 9・10番目の見出し |
まちがえやすい
✕ 四分位数は、最小値から最大値までの長さを4等分した値 → ◯ データを小さい順に並べて、個数が4つに分かれるところの値
✕ 第2四分位数は平均値 → ◯ 第2四分位数は中央値
基本データを小さい順に並べて4つに分ける3つの値を何といいますか。また、それらを使って、いくつものデータを1つの図に並べてくらべる図を何といいますか。
答え:四分位数、箱ひげ図
四分位数の求め方:データの個数が偶数のとき
📄 プリント2ページ
答え:データを小さい順に並べて4つに分けたときの3つの区切りの値を四分位数といい、小さいほうから順に第1四分位数・第2四分位数・第3四分位数といいます。第2四分位数は中央値のことです。
求め方(個数が偶数のとき):① データを小さい順に並べる → ② 中央値(第2四分位数)を求め、データを前半と後半に分ける → ③ 前半の中央値が第1四分位数、後半の中央値が第3四分位数。
10個のとき:10人の上体起こしの回数(回)が、小さい順に 18, 21, 23, 24, 26, 27, 29, 30, 32, 35 です。
| (26+27)÷2 | 5番目と6番目の平均 |
| =53÷2 | |
| =26.5 | 第2四分位数 |
前半は1〜5番目の5個、後半は6〜10番目の5個です。前半の真ん中は3番目なので、第1四分位数は 23 回。後半の真ん中は8番目なので、第3四分位数は 30 回です。
12個のとき(前半が6個で偶数):12人の通学時間(分)が、小さい順に 5, 7, 9, 10, 12, 13, 15, 16, 17, 21, 23, 28 です。
| (13+15)÷2 | 6番目と7番目の平均 |
| =28÷2 | |
| =14 | 第2四分位数 |
| (9+10)÷2 | 前半6個の、3番目と4番目の平均 |
| =19÷2 | |
| =9.5 | 第1四分位数 |
| (17+21)÷2 | 後半6個の、9番目と10番目の平均 |
| =38÷2 | |
| =19 | 第3四分位数 |
まちがえやすい
✕ 10個のときも1つの値を中央値として除き、前半4個・後半5個にする → ◯ 10個なら、前半は1〜5番目、後半は6〜10番目の5個ずつに分ける
✕ 前半の個数が偶数のとき、真ん中の1つの値を選ぶ → ◯ 真ん中の2つの値の平均を求める
標準8人の1分間の腹筋の回数(回)が、小さい順に 6, 9, 11, 12, 14, 15, 18, 22 です。第1四分位数・第2四分位数・第3四分位数を求めなさい。
8個なので、前半は1〜4番目、後半は5〜8番目の4個ずつです。
| (12+14)÷2 | 4番目と5番目の平均 |
| =26÷2 | |
| =13 | 第2四分位数 |
| (9+11)÷2 | 前半4個の、2番目と3番目の平均 |
| =20÷2 | |
| =10 | 第1四分位数 |
| (15+18)÷2 | 後半4個の、2番目と3番目(全体の6番目と7番目)の平均 |
| =33÷2 | |
| =16.5 | 第3四分位数 |
答え:第1四分位数 10 回、第2四分位数 13 回、第3四分位数 16.5 回
四分位数の求め方:個数が奇数・並んでいない・同じ値があるとき
📄 プリント3ページ
答え:個数が奇数のときは、中央値の1つの値を除いてから、前半と後半に分けます。並んでいないデータは先に小さい順に並べかえます。同じ値があっても、1個ずつ別のデータとして数えます。
奇数のとき:11人のハンドボール投げの記録(m)が、小さい順に 12, 14, 15, 17, 18, 20, 21, 23, 24, 26, 29 です。中央値は6番目の 20 m。これを除いて、前半5個・後半5個に分けます。第1四分位数は前半の真ん中の3番目で 15 m、第3四分位数は後半の真ん中の9番目で 24 m です。
並んでいないとき:9人の小テスト(20点満点)の得点(点)が、書いてある順に 14, 9, 17, 12, 20, 11, 15, 8, 16 です。小さい順に並べかえると 8, 9, 11, 12, 14, 15, 16, 17, 20 で、中央値は5番目の 14 点です。
| (9+11)÷2 | 前半4個(1〜4番目)の、2番目と3番目の平均 |
| =20÷2 | |
| =10 | 第1四分位数 |
| (16+17)÷2 | 後半4個の、2番目と3番目の平均(全体の7番目と8番目) |
| =33÷2 | |
| =16.5 | 第3四分位数 |
同じ値があるとき:10日間のパンの売れ残りの個数(個)が、小さい順に 4, 6, 6, 7, 8, 8, 8, 9, 10, 12 です。
| (8+8)÷2 | 5番目と6番目の平均。どちらも8 |
| =16÷2 | |
| =8 | 第2四分位数 |
前半5個(1〜5番目)の真ん中は3番目なので、第1四分位数は 6 個。後半5個(6〜10番目)の真ん中は8番目なので、第3四分位数は 9 個です。
分からない値 x がふくまれるときは、x 以外を小さい順に並べ、x が何番目に入るかで場合を分けて、中央値や四分位数を考えます。
まちがえやすい
✕ 並べかえずに、書いてある順の真ん中を中央値にする → ◯ 先に小さい順に並べる
✕ 奇数のとき、中央値を前半にも後半にも入れて数える → ◯ 中央値は除く
標準11日間の、1日に読んだ本のページ数(ページ)が、日の順に 30, 18, 24, 18, 42, 36, 24, 12, 30, 18, 48 です。第1四分位数・第2四分位数・第3四分位数を求めなさい。
小さい順に並べかえると 12, 18, 18, 18, 24, 24, 30, 30, 36, 42, 48 です。11個なので、中央値は6番目の 24 ページで、これを除いて前半5個・後半5個に分けます。
- 第2四分位数:6番目の 24
- 第1四分位数:前半(12, 18, 18, 18, 24)の真ん中の3番目で 18
- 第3四分位数:後半(30, 30, 36, 42, 48)の真ん中の3番目(全体の9番目)で 36
答え:第1四分位数 18 ページ、第2四分位数 24 ページ、第3四分位数 36 ページ
四分位範囲:真ん中の半分のデータの散らばり
📄 プリント4ページ
答え:四分位範囲=第3四分位数−第1四分位数。小さい順に並べたとき、真ん中の約半分のデータが入る区間の長さで、散らばりの程度を表します。極端な値があっても、四分位範囲は変わりにくいです。
散らばりの大きさは、中1では、最大値−最小値の範囲で表しました。A班10人の、1分間の計算テストの正解数(問)は、小さい順に 12, 14, 15, 16, 16, 17, 18, 19, 19, 20 です。B班は、A班の最大の1人の正解数 20 を 38 にかえたデータで、ほかの9人はA班と同じです。
A班は、前半5個の真ん中の3番目で第1四分位数が 15 問、後半5個の真ん中の8番目で第3四分位数が 19 問です。B班も、四分位数は変わりません。
| 範囲 | 四分位範囲 | 平均値 | |
|---|---|---|---|
| A班 | 20−12=8 | 19−15=4 | 166÷10=16.6 |
| B班 | 38−12=26 | 19−15=4 | 184÷10=18.4 |
1人だけ極端に大きい値があると、範囲や平均値は大きく変わりますが、四分位範囲は変わりません。散らばりをくらべるとき、極端に大きい(小さい)値がありそうなら、極端な値の影響を受けにくい四分位範囲でくらべます。
まちがえやすい
✕ 四分位範囲を「最大値−最小値」とする → ◯ それは範囲。四分位範囲は、第3四分位数−第1四分位数
✕ 第3四分位数−中央値を四分位範囲とする → ◯ 第3四分位数−第1四分位数
標準10人の、1日の家庭学習の時間(分)が、小さい順に 30, 40, 40, 45, 50, 55, 60, 60, 70, 180 です。(1) 範囲と四分位範囲を求めなさい。(2) 最大の 180 を 90 にかえたとき、範囲と四分位範囲はどうなりますか。
10個なので、前半は1〜5番目、後半は6〜10番目の5個ずつです。第1四分位数は前半の真ん中の3番目で 40 分、第3四分位数は後半の真ん中の8番目で 60 分です。
| 180−30 | (1) 範囲=最大値−最小値 |
| =150 | 範囲 |
| 60−40 | (1) 四分位範囲=第3四分位数−第1四分位数 |
| =20 | 四分位範囲 |
(2) 最大値だけを 90 にかえても、第1四分位数・第3四分位数は変わりません。
| 90−30 | (2) 範囲=最大値−最小値 |
| =60 | 範囲 |
| 60−40 | (2) 四分位範囲 |
| =20 | 変わらない |
答え:(1) 範囲 150 分、四分位範囲 20 分 (2) 範囲 60 分、四分位範囲 20 分
箱ひげ図のかき方:5つの値を求めて、箱とひげで表す
📄 プリント5ページ
答え:最小値・第1四分位数・中央値・第3四分位数・最大値の5つの値を、箱と線で表した図が箱ひげ図です。箱の左はしが第1四分位数、右はしが第3四分位数、箱の中の線が中央値で、箱から出た線(ひげ)の両はしが最小値と最大値です。
かき方:① データを小さい順に並べる → ② 最小値・第1四分位数・中央値・第3四分位数・最大値の5つの値を求める → ③ 目もりの上に、第1四分位数から第3四分位数まで箱をかき、中央値の位置に線をひく → ④ 箱の左はしから最小値まで、右はしから最大値まで、線(ひげ)をひく。
15人が1か月に図書室で借りた本の冊数(冊)が、書いてある順に 8, 3, 12, 5, 17, 7, 2, 9, 5, 14, 6, 12, 3, 8, 5 のとき、小さい順に並べると 2, 3, 3, 5, 5, 5, 6, 7, 8, 8, 9, 12, 12, 14, 17 です。中央値は8番目の値で、これを除いた前半・後半は7個ずつです。最小値は 2 冊、最大値は 17 冊。第1四分位数は前半の4番目で 5 冊、中央値は 7 冊、第3四分位数は後半の12番目で 12 冊です。
| 最小値 | 第1四分位数 | 中央値 | 第3四分位数 | 最大値 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 冊数 | 2 | 5 | 7 | 12 | 17 |
この箱ひげ図は、次のア〜エのどれでしょうか。
正しいのはウです。ア=並べかえる前の8番目の9を中央値にした。イ=第1四分位数を3番目の3にした。エ=中央値の7を後半にも入れ、第3四分位数を10.5にした。
まちがえやすい
✕ 箱の中の線を平均値(7.73…冊)にする → ◯ 箱の中の線は中央値(7冊)
✕ ひげの両はしを第1四分位数・第3四分位数にする → ◯ ひげの両はしは最小値と最大値
基本箱ひげ図の「箱の左はし」「箱の右はし」「箱の中の線」「ひげの両はし」は、それぞれ何を表していますか。
答え:箱の左はしは第1四分位数、右はしは第3四分位数、箱の中の線は中央値、ひげの両はしは最小値と最大値
標準12日間の、保健室を利用した人数(人)が、日の順に 21, 9, 36, 12, 15, 6, 22, 11, 27, 14, 8, 18 です。箱ひげ図をかきなさい。
① 小さい順に並べる:6, 8, 9, 11, 12, 14, 15, 18, 21, 22, 27, 36(12個)。最小値は 6 人、最大値は 36 人です。
② 四分位数を求める:12個なので、前半は1〜6番目、後半は7〜12番目の6個ずつです。
| (14+15)÷2 | 6番目と7番目の平均 |
| =29÷2 | |
| =14.5 | 中央値 |
| (9+11)÷2 | 前半6個の、3番目と4番目の平均 |
| =20÷2 | |
| =10 | 第1四分位数 |
| (21+22)÷2 | 後半6個の、3番目と4番目(全体の9番目と10番目)の平均 |
| =43÷2 | |
| =21.5 | 第3四分位数 |
| 最小値 | 第1四分位数 | 中央値 | 第3四分位数 | 最大値 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 人数 | 6 | 10 | 14.5 | 21.5 | 36 |
③ 目もりの上にかく:10 から 21.5 まで箱をかき、14.5 の位置に線をひきます。箱の左はしから 6 まで、右はしから 36 まで、ひげをひきます。
箱ひげ図から人数を読む:4つの区間にそれぞれおよそ4分の1
📄 プリント6ページ
答え:5つの値は、データを4つの区間(①最小値〜第1四分位数 ②第1四分位数〜中央値 ③中央値〜第3四分位数 ④第3四分位数〜最大値)に分けます。どの区間にも、データのおよそ4分の1が入ります。
ある中学校の2年生80人の通学時間(分)を、箱ひげ図に表しました。
| 最小値 | 第1四分位数 | 中央値 | 第3四分位数 | 最大値 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 通学時間 | 3 | 8 | 12 | 15 | 31 |
| 区間 | ① | ② | ③ | ④ |
|---|---|---|---|---|
| 通学時間 | 3分〜8分 | 8分〜12分 | 12分〜15分 | 15分〜31分 |
| 人数 | およそ20人 | およそ20人 | およそ20人 | およそ20人 |
8分以上15分以下の生徒:8分が第1四分位数、15分が第3四分位数なので、箱の中の2つの区間です。およそ40人(全体のおよそ半分)です。
15分以上の生徒:第3四分位数から最大値までの1つの区間なので、およそ20人(全体のおよそ4分の1)です。また、12分以下の生徒は、最小値から中央値までの2つの区間なので、およそ40人です。
「およそ」と書くのは、同じ値の人が何人もいたり、四分位数が2つの値の平均だったりして、ちょうど20人ずつとは限らないからです。
まちがえやすい
✕ 「右のひげが長いので、15分以上の生徒がいちばん多い」 → ◯ ひげや箱の長さは、その区間での値の広がりを表し、人数ではない。どの区間も、およそ20人
✕ 「箱の中の線の12分は、平均値」 → ◯ 中央値
標準160人の、1日のスマホの使用時間(分)を箱ひげ図に表したところ、最小値が5、第1四分位数が40、中央値が70、第3四分位数が105、最大値が240でした。(1) 40分以上105分以下の生徒は、およそ何人ですか。(2) 105分以上の生徒は、およそ何人ですか。
160人を4つの区間に分けるので、どの区間にもおよそ 160÷4=40(人)が入ります。
(1) 40分は第1四分位数、105分は第3四分位数なので、箱の中の2つの区間です。40×2=80(人)。
(2) 第3四分位数から最大値までの1つの区間なので、およそ40人です。
答え:(1) およそ80人 (2) およそ40人
四分位数から人数を言いきる:少なくとも・多くても
📄 プリント7ページ
答え:四分位数や中央値が何番目の値かを使うと、「およそ」ではなく、「少なくとも○人」「多くても○人」と言いきれます。
2年1組27人の上体起こしの回数(回)の箱ひげ図です。27個なので、中央値は14番目の値です。これを除くと、前半は1〜13番目の13個、後半は15〜27番目の13個で、第1四分位数は前半の真ん中の7番目、第3四分位数は後半の真ん中の21番目の値です。
| 番目 | 1番目 | 2〜6番目 | 7番目 | 8〜13番目 | 14番目 | 15〜20番目 | 21番目 | 22〜26番目 | 27番目 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 回数 | 9 | 9〜15 | 15 | 15〜20 | 20 | 20〜24 | 24 | 24〜33 | 33 |
第1四分位数が15回:7番目が15回なので、1〜7番目の7人は、どれも15回以下です。15回以下の人は、少なくとも7人います。
第3四分位数が24回:21番目が24回なので、24回より多い人がいるとすれば、22〜27番目の6人だけです。24回より多い人は、多くても6人です。
中央値が20回:14番目が20回なので、14〜27番目の14人は、どれも20回以上です。20回以上の人は、少なくとも14人(全体の半分以上)います。
その値の人はいるか:2年2組36人が1か月に読んだ本の冊数(冊。整数)の箱ひげ図です。36個なので、第1四分位数は前半18個の真ん中、つまり9番目と10番目の平均です。冊数は整数なので、平均が3.5冊になるとき、3.5冊の人はいません。中央値の6冊(18番目と19番目の平均)の人がいるかは、この図だけでは分かりません。最小値の0冊と最大値の18冊は、実際の値なので、その人はいます。
まちがえやすい
✕ 「第1四分位数が3.5冊だから、3.5冊の人がいる」 → ◯ 四分位数が2つの値の平均のときは、その値の人がいるとは限らない
✕ 中央値が20回なので、20回以上の人は「およそ14人」と書く → ◯ 14番目の値が20回なので、「少なくとも14人」と言いきれる
標準31人の握力(kg)の箱ひげ図で、第1四分位数が22、中央値が27、第3四分位数が33でした。(1) 22kg以下の生徒は、少なくとも何人いますか。(2) 33kgより大きい生徒は、多くても何人ですか。
31個なので、中央値は16番目の値です。これを除くと、前半は1〜15番目の15個、後半は17〜31番目の15個で、第1四分位数は前半の真ん中の8番目、第3四分位数は後半の真ん中の24番目の値です。
(1) 8番目が22kgなので、1〜8番目の8人は、どれも22kg以下です。
(2) 24番目が33kgなので、33kgより大きい人がいるとすれば、25〜31番目の7人だけです。
答え:(1) 少なくとも8人 (2) 多くても7人
基本30人の1か月に読んだ本の冊数(冊。整数)の箱ひげ図で、中央値が4.5冊でした。4.5冊読んだ生徒はいますか。
30個なので、中央値は15番目と16番目の平均です。冊数は整数なので、4.5冊の生徒はいません(たとえば、15番目が4冊、16番目が5冊のとき、平均が4.5冊になります)。
答え:いない
ヒストグラムと箱ひげ図:山のあるところに箱が寄る
📄 プリント8ページ
答え:ヒストグラムの山が左にあれば、箱ひげ図の箱は左に寄り、右のひげが長くなります。山が右にあれば、箱は右に寄り、左のひげが長くなります。左右対称なら、中央値が箱のほぼ真ん中で、左右のひげがほぼ同じ長さになります。
A中・B中・C中の生徒30人ずつの、1日の読書時間(分)です。ヒストグラムと、順番を変えた箱ひげ図ア〜ウがあります。
| 学校 | ヒストグラム | 対応する箱ひげ図 | 決め手 |
|---|---|---|---|
| A中 | 山が左 | イ | 箱が左に寄り、右のひげが長い(中央値は11分) |
| B中 | 左右対称 | ウ | 中央値が箱のほぼ真ん中で、左右のひげがほぼ同じ長さ |
| C中 | 山が右 | ア | 箱が右に寄り、左のひげが長い(中央値は27分) |
それぞれのよさ:箱ひげ図は、いくつもの分布を1つの図に並べてくらべやすい図です。ヒストグラムは、山の位置や数など、分布の形がくわしく分かる図です。
まちがえやすい
✕ 「箱が長い区間ほど、データが多い」 → ◯ データが少なく散らばっているほど、箱やひげは長くなる。データが集まっている(山がある)ところは、箱やひげが短くなる
基本ヒストグラムの山が右に寄っているデータを箱ひげ図に表すと、箱は左右のどちらに寄り、どちらのひげが長くなりますか。
山のあるところは、箱やひげが短く詰まります。山が右にあるので、箱は右に寄り、データが少なくて散らばっている左のひげが長くなります。
答え:箱は右に寄り、左のひげが長くなる
箱ひげ図を並べてくらべる:中央値・四分位範囲・何日以上
📄 プリント9ページ
答え:どれが多いかは中央値、散らばりの小ささは四分位範囲でくらべます。「○個以上の日が15日以上」のような言いきりは、中央値が何番目の値かで判断します。
パン屋さんの3種類のパンについて、30日間の1日の販売数(個)を、箱ひげ図に表しました。
| 最小値 | 第1四分位数 | 中央値 | 第3四分位数 | 最大値 | 四分位範囲 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| メロンパン | 33 | 40 | 43 | 45 | 56 | 5 |
| クリームパン | 29 | 34 | 36 | 37 | 45 | 3 |
| カレーパン | 21 | 35 | 41 | 45 | 63 | 10 |
多く売れる日が多いのは:中央値でくらべます。メロンパン 43>カレーパン 41>クリームパン 36 なので、メロンパンです。
日によるちがいが小さいのは:四分位範囲でくらべます。45−40=5、37−34=3、45−35=10 なので、いちばん小さいクリームパンです。
43個以上売れた日が15日以上あると言いきれるのは:メロンパンの中央値 43 は、15番目と16番目の平均です。16番目が43個以上なので、16〜30番目の15日は43個以上です。メロンパンだけが言いきれます。カレーパンは中央値が41個なので、言いきれません。
毎日作る数をいちばん決めやすいのは:売れ残りを少なくしたいとき、答えはクリームパンです。理由は、四分位範囲が3でいちばん小さく、真ん中の半分の日の販売数が34〜37個に集まっているからです。理由には、箱ひげ図のどの値を使ったかを書きます。
まちがえやすい
✕ 「カレーパンは最大値が63個でいちばん大きいので、いちばんよく売れる」 → ◯ 最大値は1日だけの値。中央値や箱の位置でくらべる
✕ カレーパンの中央値が41個だから、「43個以上売れた日が15日以上ある」と言いきる → ◯ 言いきれるのは、中央値が43個以上のとき(41個以上の日が15日以上あるとは言えても、43個以上とは言えない)
3つの店P・Q・Rの、30日間の1日のアイスの販売数(個)の箱ひげ図から、5つの値を読みとると、次の表のようになりました。
| 最小値 | 第1四分位数 | 中央値 | 第3四分位数 | 最大値 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 店P | 14 | 21 | 28 | 33 | 46 |
| 店Q | 18 | 22 | 25 | 27 | 35 |
| 店R | 9 | 17 | 22 | 34 | 52 |
標準上の表の3つの店について、(1) 中央値がいちばん大きい店はどれですか。(2) 四分位範囲がいちばん小さい店はどれですか。また、その四分位範囲を求めなさい。(3) 25個以上売れた日が15日以上あると言いきれる店を、すべて答えなさい。
(1) 中央値は P が 28、Q が 25、R が 22 です。
| 33−21 | (2) 第3四分位数−第1四分位数 |
| =12 | 店Pの四分位範囲 |
| 27−22 | (2) 第3四分位数−第1四分位数 |
| =5 | 店Qの四分位範囲 |
| 34−17 | (2) 第3四分位数−第1四分位数 |
| =17 | 店Rの四分位範囲 |
(3) 30個なので、中央値は15番目と16番目の平均です。中央値が25個以上なら、16番目が25個以上になり、16〜30番目の15日は25個以上です。店Pの中央値は 28、店Qの中央値は 25 なので言いきれます。店Rの中央値は 22 なので、言いきれません。
答え:(1) 店P (2) 店Q、四分位範囲は5 (3) 店Pと店Q
その判断で正しい? 箱ひげ図で分からないことを考える
📄 プリント10ページ
答え:箱ひげ図だけでは、分布の形やデータの個数は分かりません。5つの値が同じでも、分布がちがうことがあります。結論が言いすぎになっていないかを確かめます。
X班とY班の、20人ずつのボール投げの記録(m)です。X班は 11, 13, 15, 16, 17, 19, 20, 21, 22, 23, 25, 26, 27, 28, 29, 31, 32, 33, 35, 37、Y班は 11, 16, 17, 17, 18, 18, 18, 19, 19, 23, 25, 29, 29, 30, 30, 30, 31, 31, 32, 37 です。
5つの値はどちらも 11・18・24・30・37 で、平均値もどちらも 480÷20=24 m です。箱ひげ図は同じですが、X班は全体に広がり、Y班は18m あたりと30m あたりに山が2つあります。箱ひげ図だけでは、分布の形は分かりません。必要なら、ヒストグラムもいっしょに見ます。
人数は表さない:「1組(20人)の箱が2組(30人)の箱より長いので、1組のほうが人数が多い」は、いえません。箱ひげ図は人数を表さず、どちらの箱にも、およそ半分のデータが入ります。
言いすぎの結論:上のパン屋さんの例で、「クリームパンは毎日36個売れる」はいえません。36個は中央値で、真ん中の半分の日は34〜37個ですが、少ない日は29個です。「メロンパンは、毎日カレーパンより多く売れている」もいえません。中央値は大きいですが、日ごとにくらべたわけではないからです。
まちがえやすい
✕ 「箱ひげ図が同じなら、2つのデータの分布は同じ」 → ◯ 5つの値が同じでも、ちがう分布がある
✕ 「中央値が大きいほうが、毎日多く売れている」 → ◯ 中央値は真ん中の値で、日ごとの大小は分からない
標準9人ずつの2つのデータがあります。データD1は 2, 4, 6, 8, 10, 12, 14, 16, 18、データD2は 2, 5, 5, 8, 10, 12, 15, 15, 18 です(どちらも小さい順)。(1) 2つのデータの箱ひげ図は同じになりますか。(2) 2つのデータの分布は同じといえますか。
9個なので、中央値は5番目の 10 で、これを除いて前半4個・後半4個に分けます。
| (4+6)÷2 | D1の前半(2, 4, 6, 8)の、2番目と3番目の平均 |
| =10÷2 | |
| =5 | D1の第1四分位数 |
| (14+16)÷2 | D1の後半(12, 14, 16, 18)の、2番目と3番目の平均 |
| =30÷2 | |
| =15 | D1の第3四分位数 |
| (5+5)÷2 | D2の前半(2, 5, 5, 8)の、2番目と3番目の平均 |
| =10÷2 | |
| =5 | D2の第1四分位数 |
| (15+15)÷2 | D2の後半(12, 15, 15, 18)の、2番目と3番目の平均 |
| =30÷2 | |
| =15 | D2の第3四分位数 |
どちらも、最小値2・第1四分位数5・中央値10・第3四分位数15・最大値18です。(1) 箱ひげ図は同じになります。(2) 同じ値は、D1が等間隔に並び、D2は 5 と 15 が2つずつあるように、ちがうデータです。箱ひげ図が同じでも、分布が同じとはいえません。
答え:(1) 同じになる (2) いえない
✅ 一問一答で総チェック(20問)
問題を読んで、答えを頭の中で言ってからタップしましょう。答えが出ます。
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データを小さい順に並べて4つに分ける3つの値を何という?
答え:四分位数
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第2四分位数は、何と同じ値?
答え:中央値
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小さいほうから1番目の区切りの値を何という?
答え:第1四分位数
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四分位数を求めるとき、並んでいないデータはまず何をする?
答え:小さい順に並べる
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個数が偶数のとき、データを何と何に分けて、それぞれの中央値を求める?
答え:前半と後半
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個数が奇数のとき、中央値の1つの値をどうしてから前半と後半に分ける?
答え:除いて
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四分位範囲は、第3四分位数から何をひいて求める?
答え:第1四分位数
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最大値−最小値で表す、散らばりの大きさを何という?
答え:範囲
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極端に大きい値があるとき、範囲より影響を受けにくい散らばりの量は?
答え:四分位範囲
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箱ひげ図で、箱の中の線は何を表す?
答え:中央値
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箱ひげ図で、箱の左はしは何を表す?
答え:第1四分位数
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箱ひげ図で、ひげの両はしは何と何を表す?
答え:最小値と最大値
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箱ひげ図は、いくつの値で表す?
答え:5つの値
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箱ひげ図の4つの区間には、データがそれぞれおよそ何分の何入る?
答え:4分の1
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「少なくとも」とセットで使う、人数を上から押さえることばは?
答え:多くても
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27人のデータで、中央値は何番目の値?
答え:14番目
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ヒストグラムの山が左にあるとき、箱ひげ図で長くなるのはどちらのひげ?
答え:右のひげ
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くらべるとき、最大値は何日分の値だから注意が必要?
答え:1日だけ
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5つの値が同じ箱ひげ図でも、ちがうことがあるデータの何?
答え:分布の形
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1組と2組の箱の長さをくらべても、分からないことは?
答え:人数
まとめ
データの比較では、データを小さい順に並べて4つに分ける四分位数を使います。個数が偶数なら前半と後半に半分ずつ分け、奇数なら中央値を除いて分け、それぞれの中央値が第1四分位数と第3四分位数です。四分位範囲(第3四分位数−第1四分位数)は、真ん中の半分の散らばりを表し、極端な値の影響を受けにくい量です。箱ひげ図は、最小値・第1四分位数・中央値・第3四分位数・最大値の5つの値を箱とひげで表し、どの区間にもデータがおよそ4分の1ずつ入ります。くらべるときは、中央値と箱の位置と長さを見ますが、箱ひげ図だけでは分布の形や個数は分からないので、言いすぎの結論に気をつけます。プリントの確認問題で、四分位数を求める計算と箱ひげ図を読む問題を、手を動かして練習してみてください。
箱ひげ図を使って標本を比べる問題は 中3数学 標本調査 で解説しています。

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