⏱ 30秒でわかる この単元の要点
- 境目の値は「以上」のほうの階級に入れ、度数の合計がデータの個数と同じか確かめる
- 度数折れ線の両はしは、度数0の階級のまん中まで下ろす
- 相対度数=度数÷度数の合計。人数のちがう集団は相対度数でくらべる
- 平均値=合計÷個数、中央値は小さい順にならべたまん中、範囲=最大値−最小値
- 確率は、回数を多くしたときの相対度数が近づく値。確率×回数でおよその回数を予想する
つまずき注意:度数分布表だけのとき、最頻値は度数(7人)ではなく、度数がいちばん多い階級の階級値(27.5kg)で答える。
中1数学「データの活用」を、度数分布表・ヒストグラム・相対度数・代表値・確率の順に、表とグラフで1つずつ確かめるページです。この単元は「整理して、くらべて、判断する」が土台で、人数のちがう集団は割合(相対度数)でくらべるのが大切です。どの見出しも「答え → 表やグラフ → 理由 → 解き方」の順に書いています。紙に書いて練習したい人は、下の無料プリントを使ってください。
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説明 1〜12ページ/確認問題 13〜16ページ/答えと解説 17〜19ページ。この記事の見出しごとに、対応するプリントのページを書いています。
📘 教科書では何章? → 多くの教科書で「7章」です(教育出版は8章)
| 教科書 | 章 |
|---|---|
| 新編 新しい数学1東京書籍 | 7章 データを活用して判断しよう[データの分析と活用]教科書 p.225〜247 |
| 数学の世界1大日本図書 | 7章 データの分析 |
| 中学校数学1学校図書 | 7章 データの活用 |
| 中学数学1教育出版 | 8章 データの分析 |
| 未来へひろがる数学1啓林館 | 7章 データの活用 |
| これからの数学1数研出版 | 7章 データの活用 |
| 中学数学1日本文教出版 | 7章 データの活用 |
この章の後半にある「確率(何回も実験して求める起こりやすさ)」は、この記事ではまだ扱っていません。
各出版社が公開している年間指導計画(2025年度から使われている教科書)をもとにまとめました。ページは、公開されている東京書籍だけ載せています。使っている教科書は、表紙の書名で確かめてください。
度数分布表:ばらばらのデータを階級に分けて数える
📄 プリント1・2ページ
答え:データを区切った区間を階級、その階級に入るデータの個数を度数といい、階級ごとの度数をまとめた表が度数分布表です。境目の値は「以上」のほうの階級に入れ、度数の合計がデータの個数と同じになるか確かめます。
小学校では1つの集団を調べました。中学では、人数のちがう2つの集団を割合でくらべ、グラフや代表値を根拠に結論を出し、くり返した結果から起こりやすさを数で表します。この記事では「1年(20人)と2年(25人)の握力の記録で、2年のほうが強いといえるか」を、最後に判断します。
例:1年生20人の握力(kg)を小さい順にならべます(最小値17kg、最大値38kg)。
17, 19, 20, 22, 23, 24, 24, 25, 26, 27, 27, 28, 29, 29, 30, 31, 33, 34, 35, 38
階級の幅は区間の幅で、どの階級も同じにします。つくり方:① 最小値と最大値を見る(17kg と 38kg)→ ② 階級の幅を決めて区切る(5kg ごと、15kg から 40kg まで)→ ③ データを1つずつ数えて階級に入れる → ④ 度数の合計が、データの個数(20)と同じか確かめる。
| 階級(kg) | 度数(人) |
|---|---|
| 15以上20未満 | 2 |
| 20以上25未満 | 5 |
| 25以上30未満 | 7 |
| 30以上35未満 | 4 |
| 35以上40未満 | 2 |
| 合計 | 20 |
| データの値 | 20kg | 25kg | 30kg | 35kg |
|---|---|---|---|---|
| 入る階級 | 20kg以上25kg未満 | 25kg以上30kg未満 | 30kg以上35kg未満 | 35kg以上40kg未満 |
階級値:階級のまん中の値で、(左はし+右はし)÷2 で求めます。次の見出しのグラフと、あとの代表値で使います。
| (15+20)÷2 | 15kg以上20kg未満の階級の左はしと右はし |
| =35÷2 | |
| =17.5 | 階級値(kg) |
まちがえやすい
✕ 20kg を「15kg以上20kg未満」に入れる → ◯ 「20kg以上25kg未満」に入れる
✕ 階級値を左はしの値(15kg)にする → ◯ (左はし+右はし)÷2 で 17.5kg
基本10人の通学時間(分)は 12, 25, 8, 30, 15, 20, 5, 18, 30, 22 です。0分以上から10分ごとに度数分布表にしなさい。また、20分以上30分未満の階級の階級値を求めなさい。
30分は「30分以上40分未満」に入ります。
| 階級(分) | 0以上10未満 | 10以上20未満 | 20以上30未満 | 30以上40未満 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|
| 度数(人) | 2 | 3 | 3 | 2 | 10 |
| (20+30)÷2 | 左はし+右はし |
| =25 | 階級値(分) |
ヒストグラムと度数折れ線:分布のようすをグラフで見る
📄 プリント3ページ
答え:ヒストグラムは、階級の幅を横、度数をたてとする長方形をすき間なくならべたグラフです。長方形の上の辺のまん中の点(階級値の所)を順に結んだ折れ線が度数折れ線で、両はしは度数0の階級のまん中まで下ろします。
かき方:① 横の軸に階級の区切り、たての軸に度数の目もりをとる → ② 階級ごとに、度数の高さの長方形をすき間なくかく → ③ 長方形の上の辺のまん中に点をとる → ④ 点を順に結ぶ。折れ線の点の位置は次のとおりです。
| 点の横の位置(階級値) | 12.5 | 17.5 | 22.5 | 27.5 | 32.5 | 37.5 | 42.5 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 点のたての高さ(人) | 0 | 2 | 5 | 7 | 4 | 2 | 0 |
グラフから読みとる:山がいちばん高いのは 25kg以上30kg未満の階級(7人)です。30kg以上の人数は、30kg以上35kg未満と35kg以上40kg未満の度数をたして求めます。
| 4+2 | 30kg以上35kg未満と35kg以上40kg未満 |
| =6 | 30kg以上の人数(人) |
折れ線は、2つの分布を1つの図に重ねてくらべられます。ただし、人数のちがう集団は、度数のままでは高さをくらべられません(次の見出し)。
まちがえやすい
✕ 度数折れ線の両はしを、浮かせたままにする → ◯ 度数0の階級のまん中まで下ろす
✕ ヒストグラムの長方形のあいだに、すき間をあける → ◯ すき間なくならべる
標準20人の身長の度数分布表で、度数は 140cm以上150cm未満が3人、150cm以上160cm未満が9人、160cm以上170cm未満が6人、170cm以上180cm未満が2人です。度数折れ線で、度数がいちばん多い階級の点の横の位置(階級値)と、160cm以上の人数を答えなさい。
度数がいちばん多いのは 150cm以上160cm未満(9人)で、階級値は (150+160)÷2=155(cm)です。160cm以上は、160cm以上170cm未満と170cm以上180cm未満をたします。
| 6+2 | 6人と2人 |
| =8 | 160cm以上の人数(人) |
答え:点の横の位置は155cm、160cm以上は8人
相対度数:人数のちがう集団を割合でくらべる
📄 プリント4ページ
答え:相対度数=その階級の度数÷度数の合計 です。全部たすと1になります。人数のちがう集団は、度数のままではなく相対度数でくらべます。度数は、相対度数×度数の合計で求められます。
握力の1年(20人)と2年(25人)をくらべます。「30kg以上35kg未満」は、1年が4人、2年が9人です。でも、2年のほうが人数が多いので、度数のままではくらべられません。全体にしめる割合でくらべます。
求め方:① 度数の合計を確かめる(1年は20人、2年は25人)→ ② 階級ごとに「度数÷度数の合計」を計算する → ③ 小数の桁をそろえ(0.1 ではなく 0.10)、合計が 1.00 になるか確かめる。
| 4÷20 | 1年の「30kg以上35kg未満」。÷度数の合計 |
| =0.20 | 相対度数 |
| 9÷25 | 2年の同じ階級 |
| =0.36 | 相対度数 |
| 階級(kg) | 1年 | 2年 | ||
|---|---|---|---|---|
| 度数 | 相対度数 | 度数 | 相対度数 | |
| 15以上20未満 | 2 | 0.10 | 1 | 0.04 |
| 20以上25未満 | 5 | 0.25 | 3 | 0.12 |
| 25以上30未満 | 7 | 0.35 | 8 | 0.32 |
| 30以上35未満 | 4 | 0.20 | 9 | 0.36 |
| 35以上40未満 | 2 | 0.10 | 4 | 0.16 |
| 合計 | 20 | 1.00 | 25 | 1.00 |
2年の折れ線は、1年より右(握力の強いほう)にずれています。30kg以上35kg未満の相対度数は、1年が 0.20、2年が 0.36 で、割合でくらべても2年のほうが大きいといえます。
相対度数から度数を求める:2年の相対度数が 0.36、度数の合計が25人のとき、度数は次のとおりです。
| 0.36×25 | 相対度数×度数の合計 |
| =9 | 度数(人) |
まちがえやすい
✕ 人数のちがう集団を、度数のままくらべる → ◯ 相対度数でくらべる
標準A組(30人)で通学時間が10分以上20分未満の生徒は9人、B組(40人)では14人です。この階級の生徒の割合が大きいのはどちらの組ですか。
人数が30人と40人でちがうので、相対度数でくらべます。
| 9÷30 | A組の度数÷度数の合計 |
| =0.30 | A組の相対度数 |
| 14÷40 | B組 |
| =0.35 | B組の相対度数 |
答え:B組(B組は人数も多いので度数が大きく見えますが、割合そのものもB組が大きい)
累積度数・累積相対度数:「○○未満は何人?」を求める
📄 プリント5ページ
答え:累積度数は、最初の階級からその階級までの度数の合計、累積相対度数は、最初の階級からその階級までの相対度数の合計(累積度数÷度数の合計と同じ)です。上から下へたしていき、最後は度数の合計と 1 になります。
| 階級(kg) | 度数 | 累積度数 | 相対度数 | 累積相対度数 |
|---|---|---|---|---|
| 15以上20未満 | 2 | 2 | 0.10 | 0.10 |
| 20以上25未満 | 5 | 7 | 0.25 | 0.35 |
| 25以上30未満 | 7 | 14 | 0.35 | 0.70 |
| 30以上35未満 | 4 | 18 | 0.20 | 0.90 |
| 35以上40未満 | 2 | 20 | 0.10 | 1.00 |
| 合計 | 20 | 1.00 |
表から読みとる(握力の1年):「25kg未満」の人数は、「20kg以上25kg未満」までの累積度数を読んで 7人です。「30kg以上」の割合は、全体の 1 から「30kg未満」の割合(「25kg以上30kg未満」までの累積相対度数 0.70)をひきます。
| 1−0.70 | 全体−30kg未満の割合 |
| =0.30 | 30kg以上の割合。百分率にすると30% |
2つの集団をくらべる:2年(25人)は、度数が上から 1、3、8、9、4人です。30kg未満は 1+3+8=12人です。
| (1+3+8)÷25 | 30kg未満の累積度数÷度数の合計 |
| =12÷25 | |
| =0.48 | 30kg未満の累積相対度数 |
| 1−0.48 | 全体−30kg未満の割合 |
| =0.52 | 30kg以上の割合。百分率にすると52% |
30kg以上の割合は、1年が 0.30、2年が 0.52 なので、2年のほうが握力の強い人の割合が大きいといえます。
まちがえやすい
✕ 「25kg未満」なのに、「25kg以上30kg未満」の階級まで読む → ◯ 「20kg以上25kg未満」の階級までで止める
✕ 「30kg以上」の割合を、累積相対度数のまま答える → ◯ 1からひく
標準40人のボール投げの記録で、度数は 5m以上10m未満が4人、10m以上15m未満が10人、15m以上20m未満が18人、20m以上25m未満が8人です。15m未満の人数と、20m以上の人の割合(%)を求めなさい。
累積度数は上から 4, 14, 32, 40 で、累積相対度数は 0.10, 0.35, 0.80, 1.00 です。「15m未満」は「10m以上15m未満」までの累積度数を読んで 14人です。
| 1−0.80 | 全体−20m未満の割合 |
| =0.20 | 20m以上の割合 |
答え:15m未満は14人、20m以上は20%
代表値と範囲:平均値・中央値・最頻値・範囲
📄 プリント6ページ
答え:データ全体の特徴を1つの数で表した値を代表値といい、平均値(合計÷個数)・中央値(小さい順にならべたときのまん中の値)・最頻値(いちばんたくさん出てくる値)があります。散らばりの大きさは範囲=最大値−最小値で表します。
中央値は、個数が奇数ならまん中の値((個数+1)÷2 番目。7個なら (7+1)÷2=4 番目)、個数が偶数ならまん中の2つの平均です。どちらの場合も、まず小さい順にならべてからまん中をとります。
例:1か月に読んだ本の冊数(10人)は 3, 5, 3, 7, 3, 4, 1, 6, 2, 6 で、小さい順にならべると 1, 2, 3, 3, 3, 4, 5, 6, 6, 7 です。
| (3+5+3+7+3+4+1+6+2+6)÷10 | 合計÷データの個数 |
| =40÷10 | |
| =4 | 平均値(冊) |
| (3+4)÷2 | 5番目と6番目の平均 |
| =3.5 | 中央値(冊) |
| 7−1 | 最大値−最小値 |
| =6 | 範囲(冊) |
最頻値は、3回出てくる 3冊です。
代表値が同じでも、散らばりはちがう:2つの畑で、きゅうりを7本ずつとり、長さ(cm)を調べました。A畑は 21, 22, 23, 23, 23, 24, 25、B畑は 17, 20, 23, 23, 23, 26, 29 です。
| 平均値(161÷7) | 中央値(4番目) | 最頻値 | 範囲 | |
|---|---|---|---|---|
| A畑 | 23cm | 23cm | 23cm | 4cm |
| B畑 | 23cm | 23cm | 23cm | 12cm |
平均値・中央値・最頻値は、どちらも 23cm で同じです。でも、範囲は、A畑が 25−21=4(cm)、B畑が 29−17=12(cm)です。長さのそろったきゅうりを選ぶなら、範囲が小さい A畑です。
まちがえやすい
✕ 並べかえずに、まん中の値をとる → ◯ 小さい順にならべてから、まん中をとる
✕ 偶数個で、まん中の1つだけをとる → ◯ まん中の2つの平均をとる
標準8人の漢字テストの得点(点)は 8, 3, 9, 3, 5, 12, 3, 7 です。平均値・中央値・最頻値・範囲を求めなさい。
小さい順にならべると 3, 3, 3, 5, 7, 8, 9, 12 です。
| (8+3+9+3+5+12+3+7)÷8 | 合計÷データの個数 |
| =50÷8 | |
| =6.25 | 平均値(点) |
| (5+7)÷2 | 8個なので、4番目と5番目の平均 |
| =6 | 中央値(点) |
| 12−3 | 最大値−最小値 |
| =9 | 範囲(点) |
答え:平均値6.25点、中央値6点、最頻値3点、範囲9点
度数分布表から代表値を求める:階級値を使う
📄 プリント7ページ
答え:1人1人の記録が分からず度数分布表だけがあるときは、1つの階級に入っているデータの値は、みんなその階級の階級値とみなして考えます。最頻値は度数がいちばん多い階級の階級値、平均値は(階級値×度数の合計)÷度数の合計、中央値は累積度数でまん中の順位が入る階級を探します。
| 階級(kg) | 階級値 | 度数 | 階級値×度数 | 累積度数 |
|---|---|---|---|---|
| 15以上20未満 | 17.5 | 2 | 35 | 2 |
| 20以上25未満 | 22.5 | 5 | 112.5 | 7 |
| 25以上30未満 | 27.5 | 7 | 192.5 | 14 |
| 30以上35未満 | 32.5 | 4 | 130 | 18 |
| 35以上40未満 | 37.5 | 2 | 75 | 20 |
| 合計 | 20 | 545 |
最頻値:度数がいちばん多い階級の階級値で、27.5kg です(度数の7人ではありません)。
平均値:表に「階級値×度数」の列を足して全部たし、度数の合計でわります。
| 17.5×2+22.5×5+27.5×7+32.5×4+37.5×2 | 階級値×度数を全部たす |
| =35+112.5+192.5+130+75 | |
| =545 | 階級値×度数の合計 |
| 545÷20 | ÷度数の合計 |
| =27.25 | 平均値(kg) |
2ページのもとのデータから求めた平均値は 27.05kg で、少しちがいます。階級の中の値を、すべて階級値と考えたからです。
中央値がふくまれる階級:1年は20人(偶数)なので、10番目と11番目です。累積度数は 7 では10に届かず、14 で届くので、25kg以上30kg未満の階級に入ります。2年は25人(奇数)なので (25+1)÷2=13(番目)です。度数は 1、3、8、9、4人で、累積度数は 1、4、12、21 なので、30kg以上35kg未満の階級に入ります。2年の最頻値は、度数が9人の階級の階級値で 32.5kg、平均値は次のとおりです。
| (17.5+67.5+220+292.5+150)÷25 | 階級値×度数の合計÷度数の合計 |
| =747.5÷25 | |
| =29.9 | 2年の平均値(kg) |
まちがえやすい
✕ 最頻値を、度数(7人)で答える → ◯ 階級値 27.5kg で答える
発展20人の腕立てふせの回数(回)の度数分布表で、度数は 0回以上10回未満が3人、10回以上20回未満が6人、20回以上30回未満が9人、30回以上40回未満が2人です。最頻値、平均値、中央値がふくまれる階級を求めなさい。
階級値は 5, 15, 25, 35 です。度数がいちばん多い(9人)のは 20回以上30回未満なので、最頻値はその階級値の25回です。
| (5×3+15×6+25×9+35×2)÷20 | 階級値×度数の合計÷度数の合計 |
| =(15+90+225+70)÷20 | |
| =400÷20 | |
| =20 | 平均値(回) |
20人なので、中央値は10番目と11番目です。累積度数は 3, 9, 18, 20 で、9では10に届かず18で届くので、20回以上30回未満の階級に入ります。
答え:最頻値25回、平均値20回、中央値がふくまれる階級は20回以上30回未満
データを使って判断する:結論は根拠といっしょに書く
📄 プリント8・9ページ
答え:問題解決は問題 → 計画 → データ → 分析 → 結論の順に進めます。結論は、表・グラフ・代表値などの根拠といっしょに書きます。1つの数だけで決めず、グラフと代表値をあわせて見ます。
例1:2年は1年より握力が強いといえる?1年(20人)と2年(25人)の握力を度数分布表にして、次の3つで分析します。
- 相対度数の折れ線で、2年のほうが右にずれている
- 30kg以上の割合。1年は 0.20+0.10=0.30、2年は 0.36+0.16=0.52
- 度数分布表から求めた平均値。1年が 27.25kg、2年が 29.9kg
結論の例:2年のほうが、30kg以上の割合が 0.52 で、1年の 0.30 より大きく、平均値も 29.9kg で、1年の 27.25kg より大きい。だから、2年のほうが握力が強い傾向がある。
例2:階級の幅を変えてみる。握力1年を、階級の幅10kg にすると柱は3本になります。幅10kg の柱の度数は、幅5kg のとなりの2本をたした数です(20kg以上30kg未満は 5+7=12人)。でも、幅10kg のグラフからは、25kg以上30kg未満が何人かのような細かい度数は分かりません。幅は1つだけで決めず、いくつか試して、よく分かる幅を選びます。
代表値は、どれを選ぶ?7人が1週間に読書をした時間(分)は 30, 40, 40, 50, 60, 70, 410 です。
| 700÷7 | 合計は700。÷データの個数 |
| =100 | 平均値(分) |
中央値は 50分、最頻値は 40分です。100分より多く読んだ人は7人中1人だけで、ほかから大きくはなれた値(410分)に平均値が引っぱられています。このデータでは、中央値のほうが、ふつうの人のようすを表しています。小さい順にならべたとき、前と後ろに同じ個数のデータがあるのは、平均値ではなく中央値です。
ヒストグラムを読むときの注意:今年の1年(20人)と昨年の1年(40人)の握力のヒストグラムは、高さは同じに見えますが、たての目もりがちがいます。
25kg以上30kg未満は、今年が7人、昨年が14人で、昨年は2倍です。相対度数は、どちらも 0.35 で、分布の形は同じです。柱の高さだけでなく、たての目もりと度数の合計を確かめてからくらべます。
言える:今年の1年に、40kg以上の人はいない。言えない:今年の1年に、38kgの人がいる。35kg以上40kg未満に2人いることは分かりますが、1人1人の値は分かりません。
まちがえやすい
✕ 平均値の1つだけで決める → ◯ グラフや中央値もあわせて見る
✕ 柱の高さが同じなので、人数も同じ → ◯ たての目もりと度数の合計を確かめる
標準5人のゲームの得点(点)は 12, 15, 14, 13, 66 です。平均値と中央値を求め、ふつうの人のようすを表すのにふさわしいほうを選びなさい。
| (12+15+14+13+66)÷5 | 合計÷データの個数 |
| =120÷5 | |
| =24 | 平均値(点) |
小さい順にならべると 12, 13, 14, 15, 66 で、中央値は3番目の 14点です。平均値の24点より多い人は66点の1人だけで、ほかから大きくはなれた値(66点)に平均値が引っぱられています。
答え:平均値24点、中央値14点。ふさわしいのは中央値
起こりやすさのくらべ方と確率:割合と回数に目をつける
📄 プリント10・11ページ
答え:起こりやすさは、起こった回数ではなく割合(相対度数)でくらべます。回数が少ないと割合が大きく変わるので決めにくく、回数を多くした結果が一定の値に近づくとき、その値をそのことがらの起こる確率といいます。
場面:クラスの代表を1人選び、試合の最後のフリースローを1本投げてもらいます。これまでの練習の記録は、Aさんが50本中35本、Bさんが8本中6本でした。入った本数は35本と6本ですが、投げた本数がちがうので、割合(相対度数=入った本数÷投げた本数)でくらべます。
| 35÷50 | Aさん。÷投げた本数 |
| =0.70 | 相対度数 |
| 6÷8 | Bさん |
| =0.75 | 相対度数 |
数の上では、Bさんのほうが大きくなりました。でも、Bさんは8本しか投げていません。投げた本数が少ないと、1本入るかどうかで割合が大きく変わります。Bさんが8本中7本だったら 7÷8=0.875、5本だったら 5÷8=0.625 で、たった1本のちがいで、Aさんの 0.70 より大きくなったり小さくなったりします。
Bさんが続けて投げ、合わせて40本中26本になると 26÷40=0.65 です。本数の多い記録でくらべると、Aさんの 0.70 のほうが大きいので、Aさんのほうが入りやすいと考えられます。
画びょうを投げる実験:針が上を向くか下を向くかは、投げてみないと分かりません。何回も投げて、上を向いた回数を調べました。相対度数は、上を向いた回数÷投げた回数で、小数第3位までそろえます(例:35÷50=0.700)。
| 投げた回数 | 50 | 100 | 200 | 400 | 600 | 800 | 1000 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 上を向いた回数 | 35 | 54 | 116 | 244 | 369 | 488 | 612 |
| 相対度数 | 0.700 | 0.540 | 0.580 | 0.610 | 0.615 | 0.610 | 0.612 |
回数が少ないうちは、相対度数が 0.700 → 0.540 → 0.580 と大きく変わります。回数が多くなると、0.61 のあたりでほとんど変わりません。このように、多数回の実験で相対度数がある一定の値に近づくなら、その値を確率といい、確率は起こりやすさの程度を表す数です。この実験では、針が上を向く確率は 0.61 と考えられます。50回の結果(0.700)や100回の結果(0.540)は、確率とみるには早すぎます。天気予報の降水確率も、起こりやすさを数で表したものです。
まちがえやすい
✕ 入った回数のままくらべる → ◯ 割合(相対度数)でくらべる
✕ 50回だけ投げた結果(0.700)を、確率とする → ◯ 回数を多くした結果(0.61 のあたり)で考える
✕ 確率0.61を「次は必ず上を向く」と読む → ◯ 起こりやすさの目安の数と読む
標準Cさんはダーツを40本投げて28本が的に当たり、Dさんは5本投げて4本が当たりました。それぞれの相対度数を求め、Dさんのほうが当たりやすいと決めてよいか答えなさい。
| 28÷40 | Cさん。当たった本数÷投げた本数 |
| =0.70 | 相対度数 |
| 4÷5 | Dさん |
| =0.80 | 相対度数 |
Dさんの数のほうが大きいですが、投げた本数が5本しかありません。あと1本はずれていたら 3÷5=0.60 になり、Cさんの 0.70 より小さくなります。
答え:Cさん0.70、Dさん0.80。本数が少ないので、Dさんのほうが当たりやすいとは決められない
確率を使う:およその回数と用意する数を予想する
📄 プリント12ページ
答え:確率が分かれば、確率×回数(個数)で、およその回数や用意する数を予想できます。ただし「ちょうどその数になる」のではなく、そのあたりの数になるという予想です。
およその回数を予想する:針が上を向く確率を 0.61 とみると、画びょうを500回投げたとき、上を向くのは、およそ次の回数です。
| 500×0.61 | 確率×回数 |
| =305 | およそ305回 |
用意する数を決める:夏祭りでアイスクリームの店を出します。過去3年間に売れた800個の味の内訳から、今年用意する500個の味ごとの数を決めます。過去の記録の相対度数を、その味が選ばれる確率とみて「確率×個数」で求めます。
| 味 | 売れた個数 | 相対度数 | 500個用意するなら |
|---|---|---|---|
| バニラ | 320 | 0.40 | 200 |
| チョコレート | 240 | 0.30 | 150 |
| いちご | 160 | 0.20 | 100 |
| 抹茶 | 80 | 0.10 | 50 |
| 合計 | 800 | 1.00 | 500 |
| 320÷800 | バニラ。÷売れた個数の合計 |
| =0.40 | 相対度数 |
| 500×0.40 | 確率×個数 |
| =200 | バニラを用意する個数 |
確かめ算:200+150+100+50=500(個)で、用意する500個と同じになります。根拠の書き方:「過去3年間に売れた800個のうち、バニラが320個で、相対度数が 0.40 だから、500個のうち、バニラはおよそ200個用意するとよい」のように、どのデータの、どの数を根拠にしたかを書きます。1日分のような少ない記録の割合では決めにくいので、記録の多いデータを使います。
まちがえやすい
✕ 確率0.61なら、100回投げるとちょうど61回になる → ◯ 100回投げると、およそ61回になる
✕ 1日分のような少ない記録の割合で、用意する数を決める → ◯ 記録の多いデータの割合を使う
標準パン屋さんで、過去に売れた600個の内訳は、メロンパンが270個、あんぱんが180個、クリームパンが150個でした。今年は400個用意します。パンの種類ごとに何個用意するとよいですか。
過去の記録の相対度数を確率とみます。メロンパンは 270÷600=0.45、あんぱんは 180÷600=0.30、クリームパンは 150÷600=0.25 です。
| 400×0.45 | 確率×個数 |
| =180 | メロンパン |
| 400×0.30 | |
| =120 | あんぱん |
| 400×0.25 | |
| =100 | クリームパン |
答え:メロンパン180個、あんぱん120個、クリームパン100個(合計 180+120+100=400個)
✅ 一問一答で総チェック(20問)
問題を読んで、答えを頭の中で言ってからタップしましょう。答えが出ます。
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データを区切った1つ1つの区間を何という?
答え:階級
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その区間に入るデータの個数を何という?
答え:度数
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階級ごとの度数を表にしたものを何という?
答え:度数分布表
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階級の境目の値は、どちらの階級に入れる?
答え:「以上」のほうの階級
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階級のまん中の値を何という?
答え:階級値
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15kg以上20kg未満の階級の階級値は?
答え:17.5kg
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ヒストグラムは、長方形をどのようにならべたグラフ?
答え:すき間なく
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度数折れ線の両はしは、どこまで下ろす?
答え:度数0の階級のまん中
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相対度数を求める式は?
答え:度数÷度数の合計
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相対度数を全部たすと、いくつになる?
答え:1
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人数のちがう2つの集団は、何でくらべる?
答え:相対度数
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最初の階級からその階級までの度数の合計を何という?
答え:累積度数
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累積相対度数で「30kg以上」の割合を求めるには、1から何をひく?
答え:30kg未満の割合
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小さい順にならべたときのまん中の値を何という?
答え:中央値
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データの中でいちばんたくさん出てくる値を何という?
答え:最頻値
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範囲はどんな式で求める?
答え:最大値−最小値
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度数分布表だけのとき、最頻値はどの値で答える?
答え:度数がいちばん多い階級の階級値
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ほかから大きくはなれた値があるとき、平均値のかわりにふさわしい代表値は?
答え:中央値
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回数を多くしたとき、相対度数が近づく値を何という?
答え:確率
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針が上を向く確率が0.61のとき、画びょうを500回投げると上を向くのはおよそ何回?
答え:およそ305回
まとめ
データは度数分布表に整理し、ヒストグラムや度数折れ線で分布を見ます。境目の値は「以上」のほうの階級に入れます。人数のちがう集団は相対度数でくらべ、「○○未満は何人」は累積度数で調べます。代表値には平均値・中央値・最頻値があり、範囲で散らばりを表します。度数分布表だけのときは階級値を使い、判断するときは1つの数だけで決めず、グラフと代表値をあわせて見て根拠を書きます。起こりやすさは割合でくらべ、回数を多くした相対度数が近づく値が確率です。プリントの確認問題で、表の計算を手を動かして練習してみてください。

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