⏱ 30秒でわかる この単元の要点
- 立体の名前は底面の形と、とがっているかで決まる。とがっていなければ柱、とがっていれば錐
- 平面は一直線上にない3点で1つに決まる。空間の2直線は交わる・平行・ねじれの位置の3つ
- 円柱の展開図の側面の横は底面の円周。円錐のおうぎ形は、半径が母線・弧の長さが底面の円周
- 体積は、柱が底面積×高さ、錐はその 13、球は 43πr³
- 表面積は展開図の面積。柱は底面2つ、錐は底面1つを足す。球は 4πr²
つまずき注意:錐の体積は柱の 13 なので、かけ忘れない。高さには、側面の辺の長さではなく、頂点から底面にひいた垂線の長さを使う。
中1数学「空間図形」を、立体の名前から体積・表面積まで、図と例題で1つずつ確かめるページです。この単元は「立体を、分ける・見る・はかる」の3つが土台です。どの見出しも「答え → 図 → 理由 → 解き方」の順に書いています。紙に書いて練習したい人は、下の無料プリントを使ってください。
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説明 1〜16ページ/確認問題 17〜21ページ/答えと解説 22〜24ページ。この記事の見出しごとに、対応するプリントのページを書いています。
📘 教科書では何章? → 多くの教科書で「6章」です(教育出版は7章)
| 教科書 | 章 |
|---|---|
| 新編 新しい数学1東京書籍 | 6章 立体の見方をひろげよう[空間図形]教科書 p.191〜223 |
| 数学の世界1大日本図書 | 6章 空間の図形 |
| 中学校数学1学校図書 | 6章 空間図形 |
| 中学数学1教育出版 | 7章 空間図形 |
| 未来へひろがる数学1啓林館 | 6章 空間図形 |
| これからの数学1数研出版 | 6章 空間図形 |
| 中学数学1日本文教出版 | 6章 空間図形 |
各出版社が公開している年間指導計画(2025年度から使われている教科書)をもとにまとめました。ページは、公開されている東京書籍だけ載せています。使っている教科書は、表紙の書名で確かめてください。
立体の名前:底面の形と、とがっているかで決まる
📄 プリント1・2ページ
答え:立体の名前は、底面の形と先がとがっているかで決まります。とがっていなければ角柱・円柱、とがっていれば角錐・円錐で、底面がなく曲面だけの立体が球です。
この単元で学ぶこと:①立体の種類と名前 ②立体の見方と調べ方(空間の直線や平面の位置・面や線の動き・展開図・投影図)③体積と表面積、の3つです。小学校では円周率を3.14として計算しましたが、中学では π のまま計算します。底面の半径5cm、高さ6cm の円柱の体積は、5×5×3.14×6=471(cm³)が近い値で、π×5²×6=150π(cm³)がぴったり正確な値です。
身のまわりの物を分ける:缶は円柱、ティッシュの箱は四角柱(直方体)、ピラミッドは四角錐、三角コーンは円錐、ボールは球です。見方は3つ、曲面(曲がった面)があるか、底面はいくつあるか、先がとがっているかです。
| 底面 | 側面 | とがった頂点 | |
|---|---|---|---|
| 角柱 | 平行で合同な2つ | 長方形 | なし |
| 角錐 | 1つ | 三角形 | あり |
| 円柱 | 平行で合同な2つの円 | 曲面 | なし |
| 円錐 | 1つの円 | 曲面 | あり |
名前の決め方:①底面の形を見る(三角形・四角形・五角形・…・円)②先がとがっているかを見る(とがっていなければ柱、とがっていれば錐)。たとえば、底面が八角形でとがっていなければ八角柱、底面が五角形でとがっていれば五角錐です。
正角柱・正角錐:底面が正多角形で、側面がすべて合同な長方形の角柱を正角柱、底面が正多角形で、側面がすべて合同な二等辺三角形の角錐を正角錐といいます(例:正三角柱、正四角錐)。
まちがえやすい
✕ 底面が三角形で先がとがっている立体を「三角柱」とよぶ → ◯ 三角錐
✕ 円柱の側面を「長方形の面」とする → ◯ 立体では曲面(切り開くと長方形になる)
基本次の立体の名前を答えなさい。(1) 底面が七角形で、先がとがっていない立体 (2) 底面が六角形で、先がとがっている立体
(1) 底面が七角形で、とがっていないので柱です。(2) 底面が六角形で、とがっているので錐です。
答え:(1) 七角柱 (2) 六角錐
多面体と正多面体:辺と頂点の数は式で求める
📄 プリント3ページ
答え:平面だけで囲まれた立体を多面体といい、面の数で四面体・五面体・六面体…とよびます。すべての面が合同な正多角形で、どの頂点にも面が同じ数だけ集まり、へこみのない多面体を正多面体といい、5種類だけあります。
三角錐は四面体、三角柱と四角錐は五面体、直方体は六面体です。円柱・円錐・球は曲面があるので、多面体ではありません。
| 正多面体 | 面の形 | 面の数 | 1つの頂点に集まる面の数 | 辺の数 | 頂点の数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 正四面体 | 正三角形 | 4 | 3 | 6 | 4 |
| 正六面体(立方体) | 正方形 | 6 | 3 | 12 | 8 |
| 正八面体 | 正三角形 | 8 | 4 | 12 | 6 |
| 正十二面体 | 正五角形 | 12 | 3 | 30 | 20 |
| 正二十面体 | 正三角形 | 20 | 5 | 30 | 12 |
辺と頂点の数の求め方:図で数えるのは大変なので、式で求めます。正八面体(面の数8、1つの面は正三角形、1つの頂点に4つの面が集まる)で確かめます。
- 辺の数=面の数×1つの面の辺の数÷2(1本の辺を2つの面が共有しているので、2でわる)
- 頂点の数=面の数×1つの面の頂点の数÷1つの頂点に集まる面の数
| 8×3÷2 | 面の数×1つの面の辺の数÷2 |
| =12 | 辺の数 |
| 8×3÷4 | 面の数×1つの面の頂点の数÷集まる面の数 |
| =6 | 頂点の数 |
まちがえやすい
✕ 三角柱を「三面体」とする → ◯ 面は5つなので五面体
✕ 辺の数を「面の数×1つの面の辺の数」のままにする → ◯ 2でわる
✕ 正四角錐を正多面体とする → ◯ 面の形が正方形と三角形でちがうので、正多面体ではない
基本五角柱は何面体ですか。
底面が2つ、側面が5つなので、面は 2+5=7(つ)です。
答え:七面体
標準立方体(正六面体)で、面の数は6、1つの面は正方形、1つの頂点に3つの面が集まります。辺の数と頂点の数を、式を書いて求めなさい。
| 6×4÷2 | 面の数×1つの面の辺の数÷2 |
| =12 | 辺の数 |
| 6×4÷3 | 面の数×1つの面の頂点の数÷集まる面の数 |
| =8 | 頂点の数 |
平面が1つに決まる条件:一直線上にない3点
📄 プリント4ページ
答え:一直線上にない3点をふくむ平面は、1つに決まります。2点だけでは決まりません。
かぎりなく広がった平らな面を平面といい、「平面P」のように書きます。直線上のすべての点が平面P上にあるとき、「直線は平面P上にある」といいます。2点が平面P上にあれば、その2点を通る直線は、平面P上にあります。
鉛筆の先 B の真下の、地図の上の点を H とすると、鉛筆 AB、線 BH、線 AH は、1つの平面の上にあります。
平面が1つに決まるのは、次の場合です(どれも「一直線上にない3点」を取り出せるからです)。
身近な例:3本脚のいすは、3本の脚の先が一直線上にないので、床がでこぼこでも、がたつきません。4本脚のいすは、床がでこぼこだと、1本が浮いてがたつくことがあります。
まちがえやすい
✕ 一直線上にある3点でも、平面は決まる → ◯ 決まらない(その直線のまわりに、平面がいくつもとれる)
✕ 2点で平面が決まる → ◯ 2点だけでは決まらない。3点が一直線上にないことが必要
標準次のア〜エのうち、平面が1つに決まるものをすべて選びなさい。ア 2点 イ 平行な2直線 ウ 交わる2直線 エ 1つの直線と、その直線上にある1点
アは2点だけなので決まりません。エは、直線上の点は「その直線上にない1点」ではないので決まりません(その直線のまわりに平面がいくつもとれます)。
答え:イ、ウ
空間の2直線:交わる・平行・ねじれの位置
📄 プリント5ページ
答え:空間の2直線の位置関係は交わる・平行・ねじれの位置の3つです。ねじれの位置は、平行でなく、交わらない(同じ平面上にない)2直線です。
平面の上では、2直線は「交わる」か「平行」のどちらかです。空間では、交わらないのに平行でもない位置があります。
| 位置関係 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| 交わる | 1点を共有する | AB と AD |
| 平行 | 同じ平面上にあって、交わらない | AB と DC |
| ねじれの位置 | 平行でなく、交わらない。同じ平面上にない | AB と CG |
交わる2直線が直角のとき、「垂直に交わる」といいます。直方体では、1つの辺と交わる4本の辺は、すべて直角に交わります。
辺 AB とねじれの位置にある辺の探し方:①AB と交わる辺を除く(AD・AE・BC・BF)②AB と平行な辺を除く(DC・EF・HG)③残りがねじれの位置です(CG・DH・EH・FG)。確かめ:辺12本=AB 自身+交わる辺+平行な辺+ねじれの位置の辺、1+4+3+4=12。
平行とねじれの位置のちがい:平行な2直線は、同じ平面上にあります(平面が1つに決まる条件)。ねじれの位置にある2直線は、どちらもふくむ平面がありません。たとえば AB と CG は、どの平面にも、2本いっしょには入りません。平行かどうかは、「遠くはなれているか」ではなく、「同じ平面上にあって交わらないか」で決めます。
まちがえやすい
✕ 空間でも、交わらない2直線は平行 → ◯ ねじれの位置もある(同じ平面上で交わらないときが平行)
✕ 辺 AB と辺 HG は遠くはなれているので、ねじれの位置 → ◯ 2本は長方形 ABGH の上にあって交わらないので、平行
標準上の直方体 ABCD-EFGH で、辺 BF とねじれの位置にある辺をすべて答えなさい。
BF と交わる辺は、点 B を通る AB・BC と、点 F を通る EF・FG の4本です。BF と平行な辺は AE・CG・DH の3本です。残りがねじれの位置です。
答え:DC、DA、GH、HE
確かめ:BF 自身1本+交わる辺4本+平行な辺3本+ねじれの位置の辺4本=12本で、辺の数と合います。
直線と平面・2つの平面:交線と平行な面の探し方
📄 プリント6ページ
答え:直線と平面は平面上にある・交わる・平行のどれかで、2つの平面は交わるか平行かのどちらかです。交わる2つの平面は直線で交わり、この直線を交線といいます。
| 直線と平面 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| 平面上にある | 直線が平面にふくまれる | 辺 AB は面 ABCD 上 |
| 交わる | 1点で交わる | 辺 AE と面 ABCD は点 A で交わる |
| 平行 | 交わらない | 辺 EF と面 ABCD |
2つの平面:面 ABCD と面 ABFE の交線は辺 AB です。面 ABCD と面 EFGH は平行です(面は、頂点をまわる順に「面 ABFE」と書きます)。
平行な2つの平面に、もう1つの平面が交わるとき:できる2本の交線は平行になります。
立方体で、平行な面 ABCD と面 EFGH に、平面 ABGH が交わっています。交線は AB と HG で、AB∥HG です。わけは、AB と HG はどちらも平面 ABGH 上にあり、AB は面 ABCD 上、HG は面 EFGH 上にあって、この2つの面は平行で交わらないので、AB と HG も交わらないからです。同じ平面上で交わらないので、平行です。
辺 AB に平行な面の探し方:①AB をふくむ面を除く(面 ABCD・面 ABFE)②AB と交わる面を除く(面 ADHE・面 BCGF)③残りが平行な面です(面 EFGH・面 DCGH)。
まちがえやすい
✕ 辺 AB に平行な面に、AB をふくむ面(面 ABCD・面 ABFE)を入れる → ◯ AB をふくむ面は除く
標準直方体 ABCD-EFGH で、(1) 辺 BF に平行な面をすべて答えなさい。(2) 面 ABCD と面 BCGF の交線を答えなさい。
(1) BF をふくむ面は面 ABFE・面 BCGF、BF と交わる面は、点 B を通る面 ABCD と、点 F を通る面 EFGH です。残りが平行な面です。(2) 2つの面に共通する辺を探します。
答え:(1) 面 ADHE、面 DCGH (2) 辺 BC
垂直と距離:直線と平面が垂直とは、高さとは
📄 プリント7ページ
答え:直線ℓが平面Pと点Oで交わり、Oを通るP上のちがう2本の直線に垂直なとき、ℓとPは垂直です。点と平面との距離は、その点から平面にひいた垂線の長さで、錐の高さはこれです。
直線と平面の垂直:確かめるには、Oを通る P 上のちがう2本の直線(m、n)に垂直かどうかを見ます。1本だけでは言えません。直方体で、辺 AE は面 EFGH に垂直です(AE は EF・EH に垂直)。AE、BF、CG、DH はどれも面 EFGH に垂直で、たがいに平行です。このように、1つの平面に垂直な2直線は、平行です。
2つの平面のつくる角:交わる2つの平面の交線上の点から、それぞれの平面の上に、交線に垂直な直線をひきます。その2直線のつくる角を、2つの平面のつくる角といいます。つくる角が90°のとき、2つの平面は垂直です。直方体で、面 ABCD と面 ABFE は垂直です(交線 AB に、AD、AE が垂直で、∠DAE=90°)。
点と平面との距離、柱と錐の高さ:点と平面との距離は、その点から平面にひいた垂線の長さです(点から平面までの線分で、いちばん短い)。平行な2つの平面の距離は、一方の平面上の点から、もう一方の平面までの距離で、どこで測っても同じです。角柱・円柱の高さは2つの底面の距離、角錐・円錐の高さは、頂点と底面との距離です。上の正四角錐では、頂点 O から底面にひいた垂線 OH が高さで、側面の辺 OA の長さではありません。
まちがえやすい
✕ 平面上の1本の直線に垂直なだけで、「平面に垂直」とする → ◯ 交わる点を通る2本の直線に垂直
✕ 錐の高さに、側面の辺の長さを使う → ◯ 頂点から底面に垂直にひいた線分の長さ
基本直方体 ABCD-EFGH で、面 ABFE に垂直な面をすべて答えなさい。
面 ABFE と辺を共有してとなり合う面は、面 ABCD(交線 AB)、面 BCGF(交線 BF)、面 EFGH(交線 EF)、面 ADHE(交線 AE)の4つで、直方体ではどれも直角に交わります。向かい合う面 DCGH は平行です。
答え:面 ABCD、面 BCGF、面 EFGH、面 ADHE
標準底面が1辺8cm の正方形の正四角錐があります。側面の三角形の高さは5cm、頂点から底面にひいた垂線の長さは3cm です。この正四角錐の高さは何cm ですか。
錐の高さは、頂点から底面に垂直にひいた線分の長さです。側面の三角形の高さ5cm は高さではありません。
答え:3cm
面や線を動かす:回転体と切り口
📄 プリント8ページ
答え:角柱・円柱は、底面を、それと垂直な方向に動かしてできた立体です(動かした距離が高さ)。1つの平面図形を、その平面上の直線ℓを軸として1回転させてできる立体を回転体といいます。
点が動くと線、線が動くと面、面が動くと立体ができます。
回転体:ℓを回転の軸といいます。円柱・円錐の側面をえがく線分を母線といいます。
回転体のかき方は3つです。①もとの図形を、軸について対称移動した図形を、軸の反対側にかき足す ②軸からいちばん遠い点がえがく円が、立体のいちばん外側になる ③図形と軸のあいだにすき間があれば、そこは穴になる。
切り口:回転の軸に垂直な平面で切ると、切り口は円です(穴のあいた立体は輪の形)。回転の軸をふくむ平面で切ると、切り口は、もとの図形と、それを軸で対称移動した図形を合わせた形です。
まちがえやすい
✕ 軸から離れた長方形を回して、穴の無い円柱とする → ◯ まん中に穴のあいた円柱
✕ 軸をふくむ平面で切った切り口を、もとの図形のままとする → ◯ 対称な図形を合わせた形
標準(1) 軸から離れた位置にある長方形を、軸のまわりに1回転させてできる立体の名前を答えなさい。(2) 円錐を、回転の軸をふくむ平面で切ったときの切り口の形を答えなさい。
(1) 長方形と軸のあいだにすき間があるので、そこが穴になります。(2) 円錐は直角三角形を回してできます。切り口は、その直角三角形と、軸について対称な直角三角形を合わせた形です。
答え:(1) まん中に穴のあいた円柱 (2) 二等辺三角形
角柱・円柱の展開図:側面の横の長さは底面のまわり
📄 プリント9ページ
答え:角柱・円柱の展開図は、底面2つと側面の長方形です。側面の長方形の横の長さは、底面のまわりの長さ(円柱は円周 2πr)です。
| 2π×3 | 横=底面の円周 |
| =6π | 円柱の側面の横(6πcm) |
| 6×3 | 横=底面のまわり |
| =18 | 正三角柱の側面の横(18cm) |
側面にかけたひもの最短:円柱と正三角柱(どちらも高さ4cm)の側面に、底面の点 A から1周して、A の真上の点 B までひもをかけます。いちばん短くなるのは、展開図の上で、A と B を結ぶ線分のときです。
縦が同じなので、横が短い方がひもも短くなります。π は3より大きいので、6π は 6×3=18 より大きく、正三角柱の方が短いです。
立方体の展開図:組み立てたとき、重なる点や辺を探します。となり合う正方形が直角をつくる所の2辺と、横に一列に並んだ4つの正方形の両はしの辺は、重なります。下の展開図では、点 P と点 Q が重なります。
まちがえやすい
✕ 円柱の展開図の長方形の横を、底面の直径にする → ◯ 円周 2πr
✕ ひもを、見取図の上でまっすぐに見える線で考える → ◯ 展開図の上でまっすぐ
基本(1) 底面の半径が5cm、高さが8cm の円柱の展開図で、側面の長方形の横の長さを求めなさい。(2) 底面が1辺4cm の正五角形で、高さが6cm の正五角柱の展開図で、側面の長方形の横の長さを求めなさい。
| 2π×5 | 横=底面の円周 |
| =10π | (1) 10πcm |
| 4×5 | 横=底面のまわり |
| =20 | (2) 20cm |
角錐・円錐の展開図:おうぎ形の半径と中心角
📄 プリント10・11ページ
答え:円錐の展開図は、底面の円と側面のおうぎ形です。おうぎ形の半径は母線、弧の長さは底面の円周で、中心角は「弧の長さ=底面の円周」の方程式で求めます。
角錐の展開図:正四角錐の展開図は、底面の正方形1つと、側面の合同な二等辺三角形4つです。組み立てると、4つの三角形の頂点は1つに集まって、角錐の頂点になります(図は、底面の1辺が4cm、側面の三角形の高さが5cm の例)。
底面の辺の数を増やすと:正四角錐、正六角錐、正八角錐…と、底面の辺の数を増やしていくと、側面の二等辺三角形はだんだん細く、多くなります。底面は円に近づき、側面はおうぎ形に近づきます。こうして、円錐の展開図は、底面の円と側面のおうぎ形になります。
半径と弧:組み立てると、おうぎ形の弧が、底面の円周にぴったり重なります。底面の半径4cm、母線10cm の円錐なら、弧の長さは 2π×4=8π(cm)、おうぎ形の半径は母線の 10cm です。
中心角の求め方:半径 r、中心角 a° のおうぎ形の弧の長さは ℓ=2πr×a360 です。中心角を x° とおき、弧の長さ(母線を半径とする円の円周の x360)が、底面の円周に等しいとして、方程式をつくります。左辺を計算し、両辺を π でわって、x を求めます。
| 2π×10×x360=2π×4 | 弧の長さ=底面の円周 |
| 118πx=8π | 左辺を計算する(2×10÷360=118) |
| 118x=8 | 両辺をπでわる |
| x=144 | 両辺に18をかける |
確かめ:弧 8π は、円周 20π の 25 なので、中心角は 360×25=144(°)です。
180°より大きい中心角:底面の半径5cm、母線9cm の円錐なら、同じ方程式で x=200 になります。200° は 180° より大きいので、半円より大きいおうぎ形です。中心角は、180°より小さいとは限りません。
展開図のかき方:母線の長さを半径とする円をかき、中心角 x° のおうぎ形をとります。その弧に接するように、底面の半径の円をかきます。
まちがえやすい
✕ おうぎ形の半径を、底面の半径にする → ◯ 母線
✕ 弧の長さを、母線を半径とする円の円周(2π×10)にする → ◯ 底面の円周
✕ 方程式で、母線と底面の半径を入れかえる → ◯ 左辺の半径は母線、右辺は底面の半径
標準底面の半径が3cm、母線の長さが12cm の円錐の展開図で、側面のおうぎ形の中心角を、方程式をつくって求めなさい。
| 2π×12×x360=2π×3 | 弧の長さ=底面の円周 |
| 115πx=6π | 左辺を計算する(2×12÷360=115) |
| 115x=6 | 両辺をπでわる |
| x=90 | 両辺に15をかける |
確かめ:弧 6π は、円周 24π の 14 なので、中心角は 360×14=90(°)です。
発展母線の長さが10cm で、中心角が216°のおうぎ形を丸めて、円錐の側面をつくります。この円錐の底面の半径は何cm ですか。
弧の長さを求め、それが底面の円周に等しいとして、底面の半径を求めます。
| 2π×10×216360 | おうぎ形の弧の長さ |
| =2π×10×35 | 216÷360=35 |
| =12π | 弧の長さ(底面の円周) |
底面の半径を r cm とすると、2πr=12π なので r=6 です。確かめ:360×610=216(°)で、中心角と合います。
答え:6cm
投影図:立面図は上、平面図は下
📄 プリント12ページ
答え:正面から見た図を立面図、真上から見た図を平面図、2つを合わせて投影図といいます。立面図を上、平面図を下に並べ、対応する点を点線で結びます。見えない辺は破線です。
円錐は、立面図が二等辺三角形、平面図が円です。円錐の高さは、見取図の上では測れませんが、正面から見た図にかけば、実際の高さが線になって表れます。
投影図から立体を当てる:底面を下にして置いた立体で、平面図は底面の形を表します。立面図が三角形なら錐、長方形なら柱です(立面図が長方形・平面図が三角形なら三角柱)。
| 立面図 | 平面図 | 立体 |
|---|---|---|
| 三角形 | 円 | 円錐 |
| 長方形 | 円 | 円柱 |
| 円 | 円 | 球 |
| 三角形 | 正方形(対角線つき) | 正四角錐 |
実際の長さが表れる所:正面に平行な線分は、立面図に実際の長さで表れます。円錐の立面図の高さと、左右の斜めの辺(母線)は、正面に平行なので、実際の長さです。正四角錐(底面の辺が正面と平行)の側面の辺は、奥へ斜めにのびているので、立面図では実際より短く表れます。
1つに決まらない例:立面図も平面図も合同な長方形のとき、四角柱(直方体)のほかに、横にねかせた円柱も同じ図になります。真横から見た図を使えば区別できます。
まちがえやすい
✕ 立面図と平面図の上下を逆にする → ◯ 立面図が上、平面図が下
✕ 正四角錐の立面図の斜めの辺を、側面の辺の長さとする → ◯ 実際より短い
基本立面図が長方形、平面図が三角形の立体の名前を答えなさい。
平面図は底面の形を表すので、底面は三角形です。立面図が長方形なので、錐ではなく柱です。
答え:三角柱
角柱・円柱の体積:底面積×高さ
📄 プリント13ページ
答え:角柱・円柱の体積はV=Sh(底面積×高さ)です。円柱は、底面の半径を r とすると S=πr² なので、V=πr²hです。
2つのテントの広さを体積でくらべます(テント B は次の見出し)。柱は、底面を高さの分だけ動かした立体です。底面を何枚も重ねた形なので、体積は「底面積×高さ」です。
テント A(ねかせた三角柱):入り口の三角形は、底辺2m・高さ1.5m。奥行きは3m です。ねかせた三角柱では、底面は入り口の三角形、高さは奥行きです。
| 12×2×1.5 | 底面積(入り口の三角形) |
| =1.5 | 底面積(m²) |
| 1.5×3 | V=Sh |
| =4.5 | テント A の体積(4.5m³) |
円柱(半径3cm・高さ4cm):
| π×3²×4 | V=πr²h |
| =36π | 体積(36πcm³) |
まん中に穴のあいた円柱:軸から近い辺までの長さが穴の半径、遠い辺までの長さが外の半径です。外の半径4cm・穴の半径2cm・高さ5cm のとき、大きい円柱−穴の円柱で求めます。
| π×4²×5−π×2²×5 | 大きい円柱−穴の円柱 |
| =80π−20π | 大きい円柱 80π、穴の円柱 20π |
| =60π | 体積(60πcm³) |
まちがえやすい
✕ ねかせた三角柱で、下の長方形を底面にする → ◯ 底面は、入り口の三角形
✕ 直径をそのまま r に入れる → ◯ 半径にしてから使う
基本ねかせた三角柱のテントがあります。入り口の三角形は、底辺3m、高さ2m で、奥行きは5m です。体積を求めなさい。
| 12×3×2 | 底面積(入り口の三角形) |
| =3 | 底面積(m²) |
| 3×5 | V=Sh(高さは奥行き) |
| =15 | 体積(15m³) |
標準外の半径が5cm、穴の半径が3cm、高さが4cm の、まん中に穴のあいた円柱の体積を求めなさい。
| π×5²×4−π×3²×4 | 大きい円柱−穴の円柱 |
| =100π−36π | 大きい円柱 100π、穴の円柱 36π |
| =64π | 体積(64πcm³) |
角錐・円錐の体積:同じ底面・同じ高さの柱の3分の1
📄 プリント14ページ
答え:角錐・円錐の体積はV=13Shです。円錐は V=13πr²h です。同じ底面・同じ高さの柱の3分の1で、高さ h は、頂点から底面に垂直にひいた線分の長さです。
底面が合同で高さが等しい円錐と円柱の容器で、円錐の容器に水を入れて円柱の容器に移すと、3杯でちょうどいっぱいになります(角錐と角柱も同じ)。
テント B と、広さのくらべ:テント B は三角錐です。地面の三角形は、直角をはさむ2辺が4m・4m の直角三角形、高さは1.5m です。
| 12×4×4 | 底面積(地面の三角形) |
| =8 | 底面積(m²) |
| 13×8×1.5 | V=13Sh |
| =4 | テント B の体積(4m³) |
テント A は 4.5m³、テント B は 4m³ なので、A の方が広いです。地面の広さは、A が 2×3=6(m²)、B が 8m² で、B の方が広いのに、錐は柱の3分の1なので、体積は B の方が小さくなりました。
回転体の体積:直角をはさむ辺が3cm と6cm の直角三角形を回します。軸にする辺で、体積が変わります。
| 13×π×3²×6 | 6cm の辺が軸(半径3cm・高さ6cm) |
| =18π | 体積(18πcm³) |
| 13×π×6²×3 | 3cm の辺が軸(半径6cm・高さ3cm) |
| =36π | 体積(36πcm³) |
まちがえやすい
✕ 錐の 13 を忘れる → ◯ 錐は柱の 13
✕ 錐の高さに、側面の辺の長さを使う → ◯ 頂点から底面に垂直にひいた線分
基本底面が1辺6cm の正方形で、高さが7cm の四角錐の体積を求めなさい。
| 13×6×6×7 | V=13Sh(底面積 6×6) |
| =13×36×7 | |
| =84 | 体積(84cm³) |
標準直角をはさむ辺が2cm と6cm の直角三角形があります。6cm の辺を軸として1回転させてできる立体と、2cm の辺を軸として1回転させてできる立体の体積を、それぞれ求めなさい。
どちらも円錐です。6cm の辺が軸なら半径2cm・高さ6cm、2cm の辺が軸なら半径6cm・高さ2cm です。
| 13×π×2²×6 | 6cm の辺が軸(半径2cm・高さ6cm) |
| =13×π×24 | |
| =8π | 体積(8πcm³) |
| 13×π×6²×2 | 2cm の辺が軸(半径6cm・高さ2cm) |
| =13×π×72 | |
| =24π | 体積(24πcm³) |
表面積:展開図の面積を求める
📄 プリント15ページ
答え:表面積=側面積+底面積×底面の数です。表面積は展開図の面積と同じなので、展開図をかいて長さを書きこみ、側面積と底面積(柱は2つ、錐は1つ)を求めてたします。
用語:表面積は立体の表面全部の面積、側面積は側面全体の面積、底面積は1つの底面の面積です。求め方は、①展開図をかいて、長さを書きこむ ②側面積を求める ③底面積を求める(柱は2つ、錐は1つ)。たして、単位(cm²)を書く、の順です。
円柱(半径3cm・高さ4cm):展開図は、前の見出しの図のとおりです。
| 4×6π | 側面積=縦×横(横=2π×3=6π) |
| =24π | 側面積 |
| 24π+9π×2 | 側面積+底面積(π×3²=9π)×2 |
| =24π+18π | |
| =42π | 表面積(42πcm²) |
正四角錐(底面の1辺6cm、側面の三角形の高さ5cm):「側面の三角形の高さ」OM は、錐の高さとは別の長さです。
| 12×6×5×4 | 側面積(側面の三角形1つ 12×6×5=15 が合同な4つ) |
| =15×4 | |
| =60 | 側面積 |
| 60+6×6 | 側面積+底面積 |
| =60+36 | |
| =96 | 表面積(96cm²) |
円錐(底面の半径4cm・母線10cm):中心角144°は、おうぎ形の見出しで求めました。おうぎ形の面積は、S=πr²×a360 で求めます。
| π×10²×144360 | 側面積=おうぎ形の面積(半径は母線) |
| =π×100×25 | |
| =40π | 側面積 |
| 40π+π×4² | 側面積+底面積 |
| =40π+16π | |
| =56π | 表面積(56πcm²) |
まちがえやすい
✕ 柱の底面を1つしか足さない → ◯ 底面は2つ(錐は1つ)
✕ おうぎ形の面積に、底面の半径を使う → ◯ おうぎ形の半径は母線
基本底面の半径が5cm、高さが2cm の円柱の表面積を求めなさい。
| 2×2π×5 | 側面積=縦×横(横=底面の円周 2π×5) |
| =2×10π | |
| =20π | 側面積 |
| 20π+π×5²×2 | 側面積+底面積×2 |
| =20π+50π | |
| =70π | 表面積(70πcm²) |
標準底面が1辺8cm の正方形で、側面の三角形の高さが5cm の正四角錐の表面積を求めなさい。
| 12×8×5×4 | 側面積(側面の三角形1つ 12×8×5=20 が合同な4つ) |
| =20×4 | |
| =80 | 側面積 |
| 80+8×8 | 側面積+底面積 |
| =80+64 | |
| =144 | 表面積(144cm²) |
発展底面の半径が3cm、母線の長さが12cm の円錐の表面積を求めなさい。ただし、展開図の側面のおうぎ形の中心角は90°です。
| π×12²×90360 | 側面積=おうぎ形の面積(半径は母線) |
| =π×144×14 | |
| =36π | 側面積 |
| 36π+π×3² | 側面積+底面積(1つ) |
| =36π+9π | |
| =45π | 表面積(45πcm²) |
球の体積と表面積:ちょうど入る円柱とくらべる
📄 プリント16ページ
答え:半径 r の球の体積は V=43πr³、表面積は S=4πr²です。r³ は長さを3回かけるので体積(cm³)、r² は2回かけるので面積(cm²)です。
半径 r の球が、ちょうど入る円柱とくらべます。この円柱は、底面の半径が r、高さが 2r です。
体積:実験で調べると、球の体積は、ちょうど入る円柱の体積の 23 になります。円柱の体積は πr²×2r=2πr³ なので、球の体積は 23×2πr³=43πr³ です。
表面積:球の表面積は、ちょうど入る円柱の側面積と等しくなります。円柱の側面積は 2πr×2r=4πr² です。
例(半径2cm の球):
| 43×π×2³ | 体積 |
| =43×π×8 | |
| =323π | 体積(323πcm³) |
| 4×π×2² | 表面積 |
| =16π | 表面積(16πcm²) |
半球(半径6cm):半球の体積は、球の半分です。表面積は、曲面(球の表面積の半分)+切り口の円です。
| 43×π×6³×12 | 体積(球の半分) |
| =144π | 体積(144πcm³) |
| 4×π×6²×12+π×6² | 曲面+切り口の円 |
| =72π+36π | |
| =108π | 表面積(108πcm²) |
まちがえやすい
✕ 球の体積と表面積の式を取りちがえる → ◯ r³ は体積(cm³)、r² は面積(cm²)
✕ 半球の表面積で、切り口の円を足し忘れる → ◯ 曲面+切り口の円
✕ 直径をそのまま r に入れる → ◯ 半径にしてから公式へ
基本半径3cm の球の、体積と表面積を求めなさい。
| 43×π×3³ | 体積 |
| =43×π×27 | |
| =36π | 体積(36πcm³) |
| 4×π×3² | 表面積 |
| =36π | 表面積(36πcm²) |
数は同じ36πでも、体積は cm³、表面積は cm² で、単位がちがいます。
標準半径3cm の球を、中心を通る平面で半分に切った半球の、体積と表面積を求めなさい。
| 43×π×3³×12 | 体積(球の半分) |
| =36π×12 | |
| =18π | 体積(18πcm³) |
| 4×π×3²×12+π×3² | 曲面+切り口の円 |
| =18π+9π | |
| =27π | 表面積(27πcm²) |
半球の表面積は、球の表面積36πの半分の18πではありません。切り口の円9πを足します。
✅ 一問一答で総チェック(20問)
問題を読んで、答えを頭の中で言ってからタップしましょう。答えが出ます。
-
底面が円で、先がとがっていない立体の名前は?
答え:円柱
-
底面が多角形で、先がとがっている立体を何という?
答え:角錐
-
平面だけで囲まれた立体を何という?
答え:多面体
-
正多面体は全部で何種類ある?
答え:5種類
-
平面が1つに決まるのは、一直線上にない何点をふくむとき?
答え:3点
-
空間で、平行でなく、交わらない2直線の位置を何という?
答え:ねじれの位置
-
交わる2つの平面が交わってできる直線を何という?
答え:交線
-
1つの平面に垂直な2直線の関係は?
答え:平行
-
角柱・円柱の高さは、2つの底面の何?
答え:距離
-
1つの平面図形を、直線ℓを軸として1回転させてできる立体を何という?
答え:回転体
-
円柱・円錐の側面をえがく線分を何という?
答え:母線
-
半径3cm の円柱の展開図で、側面の長方形の横の長さは何cm?
答え:6π
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円錐の展開図で、側面のおうぎ形の弧の長さは、底面の何と等しい?
答え:円周
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正面から見た図を何という?
答え:立面図
-
投影図で、真上から見た図を何という?
答え:平面図
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円錐の体積は、同じ底面・同じ高さの円柱の何分のいくつ?
答え:3分の1
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半径 r の球の体積は?
答え:43πr³
-
半径 r の球の表面積は?
答え:4πr²
-
表面積は、側面積に何をたして求める?
答え:底面積
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半球の表面積は、曲面の面積にどの面積をたす?
答え:切り口の円
まとめ
立体の名前は底面の形と、とがっているかで決まります。空間の2直線は交わる・平行・ねじれの位置の3つで、平面は一直線上にない3点で1つに決まります。回転体は軸について対称な図形をかき足して考え、展開図では、側面の横の長さは底面のまわり、円錐のおうぎ形は半径が母線・弧が底面の円周です。体積は柱が底面積×高さ、錐はその3分の1、球は 43πr³、表面積は展開図の面積で、球は 4πr² です。プリントの確認問題で、体積と表面積の計算を手を動かして練習してみてください。

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