⏱ 30秒でわかる この単元の要点
- 二等辺三角形の2つの底角は等しい(定理)。反対に、2つの角が等しい三角形は二等辺三角形で、等しい角に向かい合う辺が等しい
- 二等辺三角形の頂角の二等分線は、底辺を垂直に2等分する。正三角形の1つの角は 60°
- 逆は正しいとはかぎらない。正しくないことは、仮定に合って結論に合わない反例を1つあげて示す
- 直角三角形の合同条件は、斜辺と1つの鋭角/斜辺と他の1辺がそれぞれ等しいこと
- 平行四辺形は対辺・対角が等しく、対角線が中点で交わる。反対に、5つの条件のどれかが成り立てば平行四辺形といえる
つまずき注意:「1組の対辺が平行で等しい」は、平行な1組と長さの等しい1組が同じ組のときだけ使える(AD∥BC、AB=DC では平行四辺形といえない)。
中2数学「三角形と四角形」を、図と例題で1つずつ確かめるページです。この単元は、二等辺三角形の底角は等しい・直角三角形の合同条件・平行四辺形の性質と、平行四辺形になるための5つの条件の3つが土台で、三角形の合同を使って図形の性質を証明していきます。どの見出しも「答え → 図 → 理由 → 解き方」の順に書いています。紙に書いて練習したい人は、下の無料プリントを使ってください。
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このプリントは「三角形と四角形」の単元全体(全29ページ)です。説明 1〜19ページ/確認問題 20〜25ページ/答えと解説 26〜29ページ。この記事の見出しごとに、対応するプリントのページを書いています。
📘 教科書では何章? → 7社とも「5章」です
| 教科書 | 章 |
|---|---|
| 新編 新しい数学2東京書籍 | 5章 図形の性質を見つけて証明しよう[三角形と四角形]教科書 p.125〜160 |
| 数学の世界2大日本図書 | 5章 三角形と四角形 |
| 中学校数学2学校図書 | 5章 三角形・四角形 |
| 中学数学2教育出版 | 5章 三角形と四角形 |
| 未来へひろがる数学2啓林館 | 5章 図形の性質と証明 |
| これからの数学2数研出版 | 5章 三角形と四角形 |
| 中学数学2日本文教出版 | 5章 三角形と四角形 |
各出版社が公開している年間指導計画(2025年度から使われている教科書)をもとにまとめました。ページは、公開されている東京書籍だけ載せています。使っている教科書は、表紙の書名で確かめてください。
二等辺三角形の定義と底角:定義と定理のちがい
📄 プリント1・2ページ
答え:2つの辺が等しい三角形を二等辺三角形といいます(定義)。二等辺三角形の2つの底角は等しいというのは、定義から証明されたことがらで、定理といいます。
ロープで直角をつくる:地面の直線 ℓ の上の点 O から同じ長さで ℓ 上に点 A、B をとり(OA=OB)、A、B から同じ長さのロープをのばして交わった点を P とします(PA=PB)。O と P を結ぶと、ℓ と OP が直角に交わります。いつも直角になるわけは、三角形の合同で説明できます。△PAO と △PBO において、
| 言うこと | 根拠 |
|---|---|
| OA=OB …① | O から同じ長さにとった |
| PA=PB …② | A、B から同じ長さにとった |
| PO=PO …③ | 共通な辺だから |
| △PAO≡△PBO | ①、②、③から、3組の辺がそれぞれ等しい |
| ∠POA=∠POB | 合同な図形の対応する角は等しい |
| ∠POA=∠POB=90° | A、O、B は一直線上で ∠POA+∠POB=180° |
言葉の決まり:等しい2辺の間の角を頂角、頂角に向かい合う辺を底辺、底辺の両はしの角を底角といいます。ことばの意味をはっきり述べたものが定義、証明されたことがらのうち大切でよく使われるものが定理です。
底角が等しいことの証明:AB=AC の二等辺三角形 ABC で、∠A の二等分線と BC の交点を D とします。△ABD と △ACD において、
| 言うこと | 根拠 |
|---|---|
| AB=AC …① | 仮定から |
| ∠BAD=∠CAD …② | AD は ∠A の二等分線だから |
| AD=AD …③ | 共通な辺だから |
| △ABD≡△ACD | ①、②、③から、2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい |
| ∠B=∠C | 合同な図形の対応する角は等しい |
| ことがら | 種類 | わけ |
|---|---|---|
| 2つの辺が等しい三角形を二等辺三角形という | 定義 | ことばの決まり。証明しない |
| 二等辺三角形の底角は等しい | 定理 | 定義から証明した |
まちがえやすい
✕ 底角が等しいことを証明するのに、途中で「底角は等しいから」を使う → ◯ 証明したいことを根拠にせず、角の二等分線をひいて合同を使う
✕ 定義も証明が必要だとする → ◯ 定義はことばの決まりなので、証明しない
基本AB=AC の二等辺三角形 ABC で、頂角、底辺、底角をそれぞれ答えなさい。
等しい2辺 AB、AC の間の角が頂角、それに向かい合う辺が底辺、底辺の両はしの角が底角です。
答え:頂角は ∠A、底辺は BC、底角は ∠B と ∠C
標準次のア〜ウは、定義と定理のどちらですか。ア 3つの辺が等しい三角形を正三角形という イ 二等辺三角形の2つの底角は等しい ウ 4つの辺がすべて等しい四角形をひし形という
ア、ウはことばの意味を決めたもので、イは定義から証明されたことがらです。
答え:ア 定義、イ 定理、ウ 定義
二等辺三角形の角を求める:頂角か底角かを見分ける
📄 プリント3ページ
答え:二等辺三角形では底角が等しいので、等しい辺の間の角(頂角)がどれかを見分けて、三角形の内角の和 180° から求めます。
| 形 | 条件 | 求め方 | 答え |
|---|---|---|---|
| ① 頂角から底角 | AB=AC、∠A=46° | (180−46)÷2=67 | 底角 67° |
| ② 底角から頂角 | AB=AC、∠B=71° | 180−71×2=38 | 頂角 38° |
| ③ 外角 | AB=AC、∠A=54° | ∠ACB=(180−54)÷2=63、外角は 180−63=117 | 外角 117° |
| ④ 頂角の位置 | BA=BC、∠A=74° | ∠C=74°、頂角 ∠B は 180−74×2=32 | 頂角 32° |
二等辺三角形が2つ:AD=DB=BC、∠A=38° のとき、x=∠ABC を求めます。△DAB で ∠ABD=∠A=38° なので、外角 ∠BDC は 38+38=76(度)です。△BDC は DB=BC の二等辺三角形なので ∠C=76°、頂角 ∠DBC は 180−76×2=28(度)です。x=∠ABD+∠DBC=38+28=66(度)です。
まちがえやすい
✕ 底角を 180−46 として、2でわるのを忘れる → ◯ 底角は (180−46)÷2
✕ BA=BC で、∠A を頂角として (180−74)÷2 とする → ◯ 等しい辺の間の ∠B が頂角
基本AB=AC の二等辺三角形 ABC で、∠A=52° のとき、∠B の大きさを求めなさい。
| (180−52)÷2 | 頂角をひいて2でわる(底角は等しい) |
| =64 | ∠B(度) |
答え:64°
標準BA=BC の二等辺三角形 ABC で、∠A=56° のとき、頂角 ∠B の大きさを求めなさい。
等しい辺 BA、BC の間の ∠B が頂角です。底角 ∠C は ∠A と等しく 56° です。
| 180−56×2 | 内角の和は 180° |
| =68 | ∠B(度) |
答え:68°
発展AB=AC、∠A=36° の二等辺三角形 ABC の辺 AC 上に、BD=BC となる点 D をとります。∠ABD の大きさを求めなさい。
∠C は △ABC と △BDC の両方の底角です。
| (180−36)÷2 | △ABC の底角 ∠C |
| =72 | ∠C(度) |
| 180−72×2 | △BDC は BD=BC の二等辺三角形で ∠BDC=∠C=72° |
| =36 | 頂角 ∠DBC(度) |
| 72−36 | ∠ABD=∠ABC−∠DBC(∠ABC=∠C=72°) |
| =36 | ∠ABD(度) |
答え:36°
頂角の二等分線と正三角形
📄 プリント4ページ
答え:二等辺三角形の頂角の二等分線は、底辺を垂直に2等分します。3つの辺が等しい三角形を正三角形といい、3つの角は等しく、1つの角は 60° です。
頂角の二等分線:前の見出しの証明の続きです。△ABD≡△ACD から BD=CD と ∠ADB=∠ADC が言えます。∠ADB+∠ADC=180° なので、180°÷2=90°、つまり AD⊥BC です。BC=12 cm、∠B=58° のとき、BD=12÷2=6(cm)、∠ADB=90° から △ABD の内角の和で x=180−(90+58)=32(度)です。
正三角形:AB=AC と見れば ∠B=∠C、BA=BC と見れば ∠A=∠C なので、∠A=∠B=∠C です。3つの角の和は 180° なので、1つの角は 180°÷3=60° です。
かくれた二等辺三角形:正三角形 ABC と、辺 AC を1辺とする正方形 ACDE を、△ABC の外側につくります。AB=AC=AE なので △ABE は二等辺三角形です。∠BAE=60+90=150(度)、x=(180−150)÷2=15(度)です。問題文に「二等辺三角形」とあっても無くても、等しい辺を見つけます。
まちがえやすい
✕ 二等辺三角形でなくても、角の二等分線が辺を2等分するとする → ◯ 二等辺三角形の頂角の二等分線だけ
✕ 正三角形の1つの角を 90° とする → ◯ 180°÷3=60°
基本AB=AC の二等辺三角形 ABC で、∠A の二等分線と辺 BC の交点を D とします。BC=18 cm、∠B=64° のとき、BD の長さと ∠BAD の大きさを求めなさい。
頂角の二等分線は底辺を垂直に2等分するので、BD=18÷2=9(cm)、∠ADB=90° です。
| 180−(90+64) | △ABD の内角の和は 180° |
| =180−154 | |
| =26 | ∠BAD(度) |
答え:BD=9 cm、∠BAD=26°
標準AB=AC、∠A=20° の二等辺三角形 ABC の外側に、辺 AC を1辺とする正三角形 ACD をつくります。∠ABD の大きさを求めなさい。
AB=AC で、正三角形 ACD の辺なので AC=AD です。AB=AD より △ABD は二等辺三角形で、頂角は ∠BAD=20+60=80(度)です。
| (180−80)÷2 | 底角は等しい |
| =50 | ∠ABD(度) |
答え:50°
二等辺三角形になる条件:2つの角が等しい三角形
📄 プリント5ページ
答え:2つの角が等しい三角形は、その2つの角を底角とする二等辺三角形です(∠B=∠C ならば AB=AC)。等しい角に向かい合う辺どうしが等しくなります。
紙テープを折ると:ふち ℓ、m が平行な紙テープを、線分 BC で折ります。重なった △ABC は、折り返したので ∠ABC=∠CBD で、ℓ∥m の錯角で ∠ACB=∠CBD です。よって ∠ABC=∠ACB となり、AB=AC になりそうです。
わけ:∠B=∠C の △ABC で、∠A の二等分線 AD をひきます。△ABD と △ACD で、∠BAD=∠CAD、AD は共通、内角の和から ∠ADB=∠ADC です。1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しいので合同で、AB=AC になります。
二等辺三角形であることの証明:AB=AC の二等辺三角形 ABC で、辺 AB、AC 上に BD=CE となる点 D、E をとり、線分 BE と CD の交点を F とします。△FBC は二等辺三角形であることを証明します。△DBC と △ECB において、
| 言うこと | 根拠 |
|---|---|
| BD=CE …① | 仮定から |
| BC=CB …② | 共通な辺だから |
| ∠DBC=∠ECB …③ | 二等辺三角形の底角は等しいから |
| △DBC≡△ECB | ①、②、③から、2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい |
| ∠DCB=∠EBC | 合同な図形の対応する角は等しい |
| ∠FCB=∠FBC | 上の行から |
| △FBC は二等辺三角形 | 2つの角が等しい三角形だから |
まちがえやすい
✕ ∠B=∠C のとき、AB と BC が等しいとする → ◯ 等しいのは、等しい角に向かい合う AC と AB
標準△ABC で、∠A=100°、∠B=40° のとき、この三角形は二等辺三角形といえますか。いえるときは、等しい辺を答えなさい。
| 180−(100+40) | 内角の和は 180° |
| =40 | ∠C(度) |
∠B=∠C=40° で、2つの角が等しいので、二等辺三角形です。等しい角に向かい合う辺は、∠B に向かい合う AC と、∠C に向かい合う AB です。
答え:二等辺三角形といえる(AB=AC)
逆と反例:仮定と結論を入れかえる
📄 プリント6ページ
答え:あることがらの仮定と結論を入れかえたものを、もとのことがらの逆といいます。逆は正しいとはかぎらず、正しくないことは反例(仮定に合っていて、結論に合わない例)を1つあげて示します。
| 仮定 | 結論 | |
|---|---|---|
| もとのことがら | AB=AC | ∠B=∠C |
| その逆 | ∠B=∠C | AB=AC |
二等辺三角形の定理「△ABC で、AB=AC ならば ∠B=∠C」の逆が、前の見出しの「∠B=∠C ならば AB=AC」です。この逆は正しいことがらです。
逆が正しくない例:「x=2 ならば x²=4」は正しいことがらです。その逆「x²=4 ならば x=2」は、x=−2 のときも x²=4 になるので、正しくありません。この x=−2 が反例です。
図形の逆:「△ABC≡△DEF ならば、△ABC と △DEF の面積は等しい」の逆「面積が等しい2つの三角形は合同である」は正しくありません。底辺 6 cm・高さ 4 cm の三角形(面積 6×4÷2=12 cm²)と、底辺 8 cm・高さ 3 cm の三角形(面積 8×3÷2=12 cm²)は、面積が等しいのに合同ではありません。
「2直線が平行ならば、同位角は等しい」の逆「同位角が等しければ、2直線は平行」は、正しいことがらです(中2の平行線と角)。
まちがえやすい
✕ 逆が正しくないと言うのに、反例をあげない → ◯ 反例を1つあげる
✕ 反例として、仮定に合わない例をあげる(x²=4 に合わない x=3) → ◯ 仮定に合っていて、結論に合わない x=−2
✕ もとのことがらが正しければ、逆も正しいとする → ◯ 逆は正しいとはかぎらない
基本「x が 6 の倍数ならば、x は 2 の倍数である」の逆を書き、その逆が正しいかどうかを答えなさい。正しくないときは、反例を1つあげなさい。
逆は「x が 2 の倍数ならば、x は 6 の倍数である」です。x=4 は 2 の倍数ですが 6 の倍数ではないので、正しくありません。
答え:逆は「x が 2 の倍数ならば、x は 6 の倍数である」。正しくない(反例は x=4)
標準「四角形が正方形ならば、4つの角は等しい」の逆を書き、正しいかどうかを答えなさい。正しくないときは、反例を1つあげなさい。
逆は「4つの角が等しい四角形は、正方形である」です。たて 3 cm、横 5 cm の長方形は、4つの角が等しい(どれも 90°)のに、正方形ではありません。
答え:逆は「4つの角が等しい四角形は、正方形である」。正しくない(反例はたて 3 cm、横 5 cm の長方形)
直角三角形の合同条件:斜辺と、あと1つ
📄 プリント7・8ページ
答え:直角三角形で、直角に向かい合う辺を斜辺といいます。2つの直角三角形は、斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しいか、斜辺と他の1辺がそれぞれ等しいとき合同です。
鋭角と鈍角:0° より大きく 90° より小さい角を鋭角、90° より大きく 180° より小さい角を鈍角といいます。
合同条件のわけ:「斜辺と1つの鋭角」は、直角と1つの鋭角が等しいと、内角の和から残りの角も等しくなるので、1組の辺(斜辺)とその両端の角がそれぞれ等しくなり、合同です。「斜辺と他の1辺」は、等しい辺 AC を合わせて並べると B、C、E が一直線になり、AB=AE から △ABE は二等辺三角形です。底角が等しいので ∠B=∠E となり、斜辺と1つの鋭角が等しくて合同です。
| ∠C=∠F=90° の △ABC と △DEF | 合同か | 合同条件・理由 |
|---|---|---|
| AB=DE、∠A=∠D | 合同 | 斜辺と1つの鋭角 |
| AB=DE、BC=EF | 合同 | 斜辺と他の1辺 |
| AC=DF、BC=EF | 合同 | 2組の辺とその間の角(間の角は直角) |
| ∠A=∠D、∠B=∠E | いえない | 角だけでは大きさが決まらない |
直角三角形の合同を使う証明:∠XOY の二等分線上の点 P から、辺 OX、OY に垂線 PA、PB をひきます。PA=PB を証明します。△POA と △POB において、
| 言うこと | 根拠 |
|---|---|
| ∠PAO=∠PBO=90° …① | 仮定から |
| OP=OP …② | 共通な辺だから |
| ∠POA=∠POB …③ | OP は ∠XOY の二等分線だから |
| △POA≡△POB | ①、②、③から、直角三角形の斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しい |
| PA=PB | 合同な図形の対応する辺は等しい |
まちがえやすい
✕ 斜辺でない辺が等しいのに「斜辺と他の1辺」とする → ◯ 斜辺は、直角に向かい合う辺
✕ 直角三角形の合同条件を使うのに、「∠…=∠…=90°」の行を書き忘れる → ◯ 直角であることを最初に書く
標準∠C=∠F=90° の △ABC と △DEF について、次のとき △ABC≡△DEF といえますか。いえるときは合同条件を答えなさい。(1)BC=EF、∠A=∠D (2)BC=EF、∠B=∠E
BC、EF は直角に向かい合う辺ではないので、斜辺ではありません。
(1)∠A=∠D で、∠C=∠F=90° なので、内角の和から ∠B=∠E も言えます。BC=EF とその両端の角(∠B=∠E、∠C=∠F)が等しいので合同です。
(2)BC=EF とその両端の角(∠B=∠E、∠C=∠F)が等しいので合同です。
答え:(1)(2)どちらも合同(1組の辺とその両端の角)
発展AB=AC の二等辺三角形 ABC で、頂点 B から辺 AC に、頂点 C から辺 AB に垂線 BD、CE をひきます。BD=CE を証明しなさい。
△BCD と △CBE において、
| 言うこと | 根拠 |
|---|---|
| ∠BDC=∠CEB=90° …① | 仮定から |
| BC=CB …② | 共通な辺だから |
| ∠BCD=∠CBE …③ | 二等辺三角形の底角は等しいから |
| △BCD≡△CBE | ①、②、③から、直角三角形の斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しい |
| BD=CE | 合同な図形の対応する辺は等しい |
平行四辺形の性質:対辺・対角・対角線
📄 プリント9・10ページ
答え:2組の対辺がそれぞれ平行な四角形を平行四辺形といいます(定義)。平行四辺形には、2組の対辺はそれぞれ等しい・2組の対角はそれぞれ等しい・対角線はそれぞれの中点で交わるという3つの性質があります。
四角形の向かい合う辺を対辺、向かい合う角を対角といいます。
辺と角を求める:平行四辺形 ABCD で、AB=5 cm、BC=8 cm、∠B=61° のとき、対辺は等しいので CD=5 cm、AD=8 cm、対角は等しいので ∠D=61° です。AD∥BC で、平行線の間の同じ側の角の和は 180° なので、∠A=180−61=119(度)、対角は等しいので ∠C=119° です。
性質1・2(対辺・対角が等しい)のわけ:対角線 AC をひいて、△ABC と △CDA の合同を使います。△ABC と △CDA において、
| 言うこと | 根拠 |
|---|---|
| ∠BAC=∠DCA …① | AB∥DC で、平行線の錯角は等しいから |
| ∠BCA=∠DAC …② | AD∥BC で、平行線の錯角は等しいから |
| AC=CA …③ | 共通な辺だから |
| △ABC≡△CDA | ①、②、③から、1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい |
| AB=CD、BC=DA、∠B=∠D | 合同な図形の対応する辺・角は等しい |
また、∠A=∠BAC+∠DAC、∠C=∠DCA+∠BCA で、①、②から ∠A=∠C です。
性質3(対角線が中点で交わる)のわけ:対角線の交点を O とします。△OAB と △OCD で、AB=CD(性質1)、AB∥DC の錯角で ∠OAB=∠OCD、∠OBA=∠ODC です。1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しいので △OAB≡△OCD となり、OA=OC、OB=OD が言えます。
証明の根拠に使えるのは、定義(2組の対辺が平行)と、すでに証明したことです。性質1は、性質3の証明に使えます。
まちがえやすい
✕ となり合う角を等しいとする → ◯ 等しいのは対角。となり合う角は和が 180°
✕ 平行四辺形の対角線の長さを等しいとする → ◯ 等しいとはかぎらない
✕ 性質1を証明するのに「平行四辺形の対辺は等しいから」を使う → ◯ 証明したいことを根拠にせず、定義の平行から錯角を使う
基本平行四辺形 ABCD で、AB=7 cm、BC=4 cm、∠A=112° のとき、CD の長さと、∠B、∠C の大きさを求めなさい。
対辺は等しいので CD=AB=7 cm です。対角は等しいので ∠C=∠A=112° です。
| 180−112 | となり合う角の和は 180° |
| =68 | ∠B(度) |
答え:CD=7 cm、∠B=68°、∠C=112°
標準平行四辺形 ABCD の周の長さが 38 cm、AB=8 cm のとき、辺 BC の長さを求めなさい。また、対角線の交点を O とするとき、AC=16 cm、BD=9 cm ならば、OA、OB の長さを求めなさい。
対辺は等しいので、AB+BC は周の長さの半分です。
| (38−8×2)÷2 | 周の長さから AB、CD をひいて、BC、DA の和を2でわる |
| =22÷2 | |
| =11 | BC(cm) |
対角線はそれぞれの中点で交わるので、OA=16÷2=8(cm)、OB=9÷2=4.5(cm)です。
答え:BC=11 cm、OA=8 cm、OB=4.5 cm
平行四辺形の性質を使う:根拠にした証明と二等辺三角形
📄 プリント11ページ
答え:平行四辺形の性質(対辺・対角・対角線)と、平行なときの錯角を根拠にして、線分や角が等しいことを証明します。平行線と角の二等分線があると、二等辺三角形ができます。
性質を根拠にした証明:平行四辺形 ABCD の対角線 BD 上に、BE=DF となる点 E、F をとります。AE=CF を証明します。△ABE と △CDF において、
| 言うこと | 根拠 |
|---|---|
| AB=CD …① | 平行四辺形の対辺は等しいから |
| BE=DF …② | 仮定から |
| ∠ABE=∠CDF …③ | AB∥DC で、平行線の錯角は等しいから |
| △ABE≡△CDF | ①、②、③から、2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい |
| AE=CF | 合同な図形の対応する辺は等しい |
証明のためにかいた図は、仮定に合うすべての図の代表です。形をかえて図をかき直しても、同じ証明が使えます。
角の二等分線と二等辺三角形:平行四辺形 ABCD で、AB=6 cm、AD=10 cm、∠B=78° です。∠A の二等分線と辺 BC の交点を E とします。図の x(辺 BC 上の ∠AEC)と EC の長さを求めます。
| 180−78 | ∠A。となり合う角の和は 180° |
| =102 |
| 102÷2 | ∠BAE(二等分線で半分) |
| =51 |
AD∥BC の錯角で ∠AEB=∠DAE=51° です。一直線の角は 180° なので x=180−51=129(度)です。また、∠BAE=∠BEA なので △ABE は二等辺三角形で、BE=AB=6 cm、EC=10−6=4(cm)です。平行線と角の二等分線があると、二等辺三角形ができます。
まちがえやすい
✕ ∠AEB を ∠B と同じ 78° とする → ◯ ∠AEB は ∠DAE と等しい(AD∥BC の錯角)
✕ AB=AE とする → ◯ 等しいのは、等しい角 ∠BAE、∠BEA に向かい合う BE と AB
標準平行四辺形 ABCD で、AB=4 cm、AD=11 cm、∠B=64° です。∠A の二等分線と辺 BC の交点を E とするとき、∠AEB の大きさと EC の長さを求めなさい。
| (180−64)÷2 | ∠A=180−64、その半分が ∠BAE |
| =116÷2 | |
| =58 | ∠BAE(度) |
AD∥BC の錯角で、∠AEB=∠DAE=∠BAE=58° です。∠BAE=∠BEA なので △ABE は二等辺三角形で、BE=AB=4 cm です。EC=BC−BE=11−4=7(cm)です。
答え:∠AEB=58°、EC=7 cm
発展平行四辺形 ABCD の対角線の交点 O を通る直線が、辺 AB、DC とそれぞれ E、F で交わっています。OE=OF を証明しなさい。
△OAE と △OCF において、
| 言うこと | 根拠 |
|---|---|
| OA=OC …① | 平行四辺形の対角線はそれぞれの中点で交わるから |
| ∠OAE=∠OCF …② | AB∥DC で、平行線の錯角は等しいから |
| ∠AOE=∠COF …③ | 対頂角は等しいから |
| △OAE≡△OCF | ①、②、③から、1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい |
| OE=OF | 合同な図形の対応する辺は等しい |
平行四辺形になるための条件:5つ
📄 プリント12〜14ページ
答え:四角形は、次の5つのどれかが成り立てば平行四辺形です。①2組の対辺がそれぞれ平行(定義) ②2組の対辺がそれぞれ等しい ③2組の対角がそれぞれ等しい ④対角線がそれぞれの中点で交わる ⑤1組の対辺が平行で、その長さが等しい。性質の逆にあたります。
なぜ:長さの等しい棒を向かい合わせて4本つないだ四角形(AB=DC、AD=BC)は、関節を曲げて形が変わっても、向かい合う棒どうしがいつも平行のまま動きます。ロボットの足や、上下する台のしくみに使われています。
②のわけ:四角形 ABCD で AB=CD、BC=DA のとき、平行四辺形であることを証明します。△ABC と △CDA において、
| 言うこと | 根拠 |
|---|---|
| AB=CD …①、BC=DA …② | 仮定から |
| AC=CA …③ | 共通な辺だから |
| △ABC≡△CDA | ①、②、③から、3組の辺がそれぞれ等しい |
| ∠BAC=∠DCA、∠BCA=∠DAC | 合同な図形の対応する角は等しい |
| AB∥DC、AD∥BC | 錯角が等しいから |
| 四角形 ABCD は平行四辺形 | 2組の対辺がそれぞれ平行だから |
③のわけ:四角形 ABCD で、∠A=∠C、∠B=∠D のとき、4つの角の和は 360° なので ∠A+∠B=180° です。辺 AB を B の方へのばした点を E とすると、∠CBE=180°−∠B=∠A です。同位角が等しいので AD∥BC になります。同じように AB∥DC も言えます。
④のわけ:OA=OC、OB=OD のとき、△OAB と △OCD は、2組の辺とその間の角(対頂角)がそれぞれ等しいので合同です。すると ∠OAB=∠OCD(錯角)となり、AB∥DC です。同じように △OAD≡△OCB から AD∥BC が言えます。
⑤のわけ:AD∥BC、AD=BC のとき、対角線 AC をひくと、△ABC と △CDA は、BC=DA、錯角 ∠BCA=∠DAC、AC は共通で合同になります。∠BAC=∠DCA で錯角が等しいので AB∥DC となり、平行四辺形です。
角の和から確かめる:四角形 ABCD で ∠A=∠C=110°、∠B=∠D のとき、四角形の内角の和は 360° なので、∠B+∠D は 360−110×2=140(度)、∠B=140÷2=70(度)です。∠A+∠B=110+70=180(度)なので、③と同じように平行四辺形です。
まちがえやすい
✕ となり合う辺が等しいことを「対辺が等しい」とする → ◯ 向かい合う辺(対辺)が等しいかを見る(AB=BC、CD=DA のたこの形は平行四辺形といえない)
✕「対角線の長さが等しい」を平行四辺形になる条件とする → ◯ 条件は「対角線がそれぞれの中点で交わる」こと
✕ AD∥BC、AB=DC を⑤の条件とする → ◯ ⑤は、平行な1組と長さの等しい1組が同じ組(AD∥BC、AD=BC)
基本四角形 ABCD で ∠A=∠C=105°、∠B=∠D のとき、∠B の大きさを求めなさい。この四角形は平行四辺形といえますか。
| (360−105×2)÷2 | ∠B+∠D は 360−105×2、その半分が ∠B |
| =150÷2 | |
| =75 | ∠B(度) |
2組の対角がそれぞれ等しいので、平行四辺形といえます。
答え:∠B=75°、平行四辺形といえる(2組の対角が等しい)
標準四角形 ABCD で、次のとき平行四辺形といえますか。いえるときは条件を、いえないときはその理由を答えなさい。(1)4つの角がすべて等しい (2)4つの辺がすべて等しい (3)AD∥BC、∠B=∠C
(1)4つの角がすべて等しいので、2組の対角がそれぞれ等しく、平行四辺形といえます。
(2)4つの辺がすべて等しいので、2組の対辺がそれぞれ等しく、平行四辺形といえます。
(3)AD∥BC で ∠B=∠C の台形は、AB=DC の台形になり、平行四辺形とはかぎりません。AD=3 cm、BC=7 cm、∠B=∠C=70° の台形が反例です。
答え:(1)いえる(2組の対角が等しい) (2)いえる(2組の対辺が等しい) (3)いえない
平行四辺形であることの証明:分かっていることから条件を選ぶ
📄 プリント15ページ
答え:四角形が平行四辺形であることを証明するときは、分かっていること(中点・平行・長さ・垂直)から、5つの条件のどれを使うかを選びます。まだ平行四辺形と言えていない四角形の性質は、根拠に使いません。
対角線の中点を使う:平行四辺形 ABCD の対角線の交点を O とし、線分 OA、OC 上に AE=CF となる点 E、F をとります。四角形 EBFD が平行四辺形であることを証明します。
| 言うこと | 根拠 |
|---|---|
| OA=OC …①、OB=OD …② | 平行四辺形の対角線はそれぞれの中点で交わるから |
| AE=CF …③ | 仮定から |
| OE=OA−AE=OC−CF=OF …④ | ①、③から(等しい長さから、等しい長さをひく) |
| 四角形 EBFD は平行四辺形 | ②、④から、対角線がそれぞれの中点で交わるから |
1組の対辺が平行で等しいことを使う:平行四辺形 ABCD の辺 AD、BC 上に AE=CF となる点 E、F をとります。四角形 EBFD が平行四辺形であることを証明します。AD∥BC だから ED∥BF …①。AD=BC(対辺)と AE=CF から ED=AD−AE=BC−CF=BF …②。①、②から、1組の対辺が平行でその長さが等しいので、四角形 EBFD は平行四辺形です。
まちがえやすい
✕ まだ平行四辺形と言えていない四角形 EBFD の性質(対辺が等しい)を根拠に使う → ◯ 分かっている平行四辺形 ABCD の性質を根拠にする
基本平行四辺形 ABCD の辺 BC、AD 上に、BE=DF となる点 E、F をとります。四角形 AECF が平行四辺形であることを示すとき、5つの条件のどれを使いますか。
AD∥BC だから AF∥EC です。AD=BC(対辺)と BE=DF から、AF=AD−DF=BC−BE=EC です。
答え:1組の対辺が平行で、その長さが等しい(AF∥EC、AF=EC)
標準平行四辺形 ABCD の対角線 BD 上に、BE=DF となる点 E、F をとります。四角形 AECF が平行四辺形であることを証明しなさい。
対角線 AC と BD の交点を O とします。
| 言うこと | 根拠 |
|---|---|
| OA=OC …①、OB=OD …② | 平行四辺形の対角線はそれぞれの中点で交わるから |
| BE=DF …③ | 仮定から |
| OE=OB−BE=OD−DF=OF …④ | ②、③から |
| 四角形 AECF は平行四辺形 | ①、④から、対角線 AC、EF がそれぞれの中点で交わるから |
長方形・ひし形・正方形:平行四辺形の仲間と対角線
📄 プリント16・17ページ
答え:長方形は4つの角がすべて等しい四角形、ひし形は4つの辺がすべて等しい四角形、正方形は4つの角も4つの辺もすべて等しい四角形で、どれも平行四辺形の仲間です。対角線は、長方形は長さが等しく、ひし形は垂直に交わり、正方形は両方です。
平行四辺形の仲間であるわけ:長方形は2組の対角がそれぞれ等しいので平行四辺形です。ひし形は2組の対辺がそれぞれ等しいので平行四辺形です。正方形は、長方形でもあり、ひし形でもあります。長方形・ひし形・正方形は、平行四辺形の性質をすべてもちます。
| 四角形 | 条件を加える | できる四角形 |
|---|---|---|
| 平行四辺形 | 4つの角を等しくする | 長方形 |
| 平行四辺形 | 4つの辺を等しくする | ひし形 |
| 長方形かつひし形 | 角も辺も等しい | 正方形 |
条件を加える:平行四辺形 ABCD に「∠A=90°」を加えます。対角は等しいので ∠C=90°、∠B=∠D=180−90=90(度)となり、4つの角が等しいので長方形です。「AB=BC」を加えると、AB=CD、BC=DA(対辺)と合わせて4つの辺が等しいので、ひし形です。
| 四角形 | 対角線の性質(どれも中点で交わる) |
|---|---|
| 長方形 | 長さが等しい |
| ひし形 | 垂直に交わる |
| 正方形 | 長さが等しく、垂直に交わる |
長方形:△ABC と △DCB で、AB=DC(対辺)、BC は共通、∠ABC=∠DCB=90° です。2組の辺とその間の角が等しいので合同で、AC=DB(対角線の長さが等しい)です。
ひし形:△ABO と △ADO で、AB=AD(定義)、BO=DO(対角線は中点で交わる)、AO は共通です。3組の辺が等しいので合同で、∠AOB=∠AOD、和が 180° なので 90° です。ひし形 ABCD で ∠B=68° のとき、BA=BC の二等辺三角形 ABC で x=∠BAC は (180−68)÷2=56(度)です。
逆と反例:「長方形の対角線の長さは等しい」の逆「対角線の長さが等しい四角形は長方形」は正しくありません。反例は、AD∥BC、AB=DC で平行四辺形でない台形です。平行四辺形で、対角線の長さが等しければ長方形、垂直ならひし形です。
直角三角形の斜辺の中点:∠B=90° の直角三角形 ABC に点 D を足して長方形 ABCD をつくると(破線)、斜辺 AC は対角線で、その中点 M は対角線の交点です。長方形の対角線は長さが等しく中点で交わるので、M は A、B、C、D から等しい距離にあります。AC=10 cm なら BM=10÷2=5(cm)です。
まちがえやすい
✕「正方形は長方形ではない」とする → ◯ 4つの角が等しいので、正方形も長方形の仲間
✕ 長方形とひし形の対角線の性質を逆にする → ◯ 長方形は長さが等しい、ひし形は垂直
✕ ひし形の定義を「対角線が垂直な四角形」とする → ◯ 定義は4つの辺が等しい四角形(対角線は性質)
基本平行四辺形 ABCD に、次の条件を加えると、どんな四角形になりますか。(1)∠A=∠B (2)AB=BC かつ ∠A=90°
(1)∠A+∠B=180° で ∠A=∠B なので、どちらも 90° です。対角も等しいので、4つの角がすべて 90° になります。
(2)AB=BC で4つの辺が等しく、∠A=90° で4つの角が等しくなります。
答え:(1)長方形 (2)正方形
標準ひし形 ABCD で ∠B=50° のとき、∠BAC の大きさを求めなさい。また、長方形 ABCD の対角線 AC、BD の交点を O とするとき、AC=18 cm、∠ACB=28° ならば、OB の長さと ∠BOC の大きさを求めなさい。
ひし形では BA=BC なので、△ABC は ∠B が頂角の二等辺三角形です。
| (180−50)÷2 | 頂角 ∠B をひいて2でわる(底角は等しい) |
| =65 | ∠BAC(度) |
長方形の対角線は長さが等しく中点で交わるので、OB=OC=18÷2=9(cm)です。△OBC は OB=OC の二等辺三角形なので ∠OBC=∠OCB=28° です。
| 180−28×2 | 頂角 ∠BOC |
| =124 | ∠BOC(度) |
答え:∠BAC=65°、OB=9 cm、∠BOC=124°
2つの正三角形:60°+共通な角
📄 プリント18ページ
答え:1点を共有する2つの正三角形では、「60°+共通な角」で等しい角をつくって合同な三角形を見つけ、線分が等しいことを証明します。正方形なら、60° のかわりに 90° です。
線分 AB 上に点 C をとり、AB の同じ側に正三角形 ACD、CBE をつくります。AE=DB を証明します。△ACE と △DCB において、
| 言うこと | 根拠 |
|---|---|
| AC=DC …① | 正三角形 ACD の辺だから |
| CE=CB …② | 正三角形 CBE の辺だから |
| ∠ACE=∠DCB …③ | ∠ACE=∠ACD+∠DCE=60°+∠DCE、∠DCB=∠DCE+∠ECB=∠DCE+60° だから |
| △ACE≡△DCB | ①、②、③から、2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい |
| AE=DB | 合同な図形の対応する辺は等しい |
△DCB を C を中心に 60° 回すと、△ACE に重なります。A、C、B が一直線でなくても、回した図のように ∠ACE=60°+∠DCE=∠DCB が言えれば、同じ証明で AE=DB が成り立ちます。AE と DB の交わる角 ∠APD は 60° です(△ACE≡△DCB の対応する角から言えます)。
まちがえやすい
✕ ∠ACE と ∠DCB を「どちらも 60°」とする → ◯ 60° なのは ∠ACD と ∠ECB。∠ACE と ∠DCB は「60°+共通な角」
基本線分 AB 上に点 C をとり、AB の同じ側に正三角形 ACD、CBE をつくります。∠DCE の大きさを求めなさい。
A、C、B は一直線上にあるので、∠ACD+∠DCE+∠ECB=180° です。
| 180−(60+60) | ∠ACD=∠ECB=60° |
| =180−120 | |
| =60 | ∠DCE(度) |
答え:60°
発展鋭角三角形 ABC の外側に、辺 AB、AC を1辺とする正方形 ABDE、ACFG をつくります。EC=BG を証明しなさい。
△AEC と △ABG において、
| 言うこと | 根拠 |
|---|---|
| AE=AB …① | 四角形 ABDE は正方形だから |
| AC=AG …② | 四角形 ACFG は正方形だから |
| ∠EAC=∠BAG …③ | ∠EAC=∠EAB+∠BAC=90°+∠BAC、∠BAG=∠BAC+∠CAG=∠BAC+90° だから |
| △AEC≡△ABG | ①、②、③から、2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい |
| EC=BG | 合同な図形の対応する辺は等しい |
平行線と面積:底辺が同じで高さが同じ
📄 プリント19ページ
答え:底辺が共通で、底辺に平行な直線上に頂点がある三角形の面積は等しくなります(PQ∥AB ならば △PAB=△QAB)。これを使うと、面積の等しい三角形を見つけたり、面積を変えずに形を変えたりできます。
台形の中の面積の等しい三角形:台形 ABCD(AD∥BC)に対角線をひきます。△ABC と △DBC は、底辺 BC が共通で、高さ(平行な AD と BC の間の距離)が等しいので、面積が等しくなります。さらに △ABO=△ABC−△OBC、△DCO=△DBC−△OBC なので、△ABO と △DCO の面積も等しくなります。面積が等しいことを、△ABC=△DBC と書きます。
数で:△ABC=15 cm²、△OBC=9 cm² のとき、△DBC=△ABC=15 cm² なので、△DCO=△DBC−△OBC=15−9=6(cm²)です。
面積を変えずに、四角形を三角形にする:対角線 AC をひき、D を通り AC に平行な直線と、辺 BC の延長との交点を E とします。△ACD=△ACE(底辺 AC が共通、DE∥AC)なので、四角形 ABCD=△ABC+△ACD=△ABC+△ACE=△ABE です。土地の境界の折れ線を、面積を変えずにまっすぐな線にするときも、同じ考えです。
まちがえやすい
✕ 平行でない線の上に頂点がある三角形を、面積が等しいとする → ◯ 底辺が共通で、頂点が底辺に平行な直線上にあるとき(高さが等しいとき)に面積が等しい
✕ △ABO と △DCO を合同とする → ◯ 面積は等しいが、合同とはかぎらない
基本平行な2直線 ℓ、m があり、ℓ と m の間の距離は 4 cm です。m 上に AB=6 cm の線分があり、ℓ 上に2点 P、Q があるとき、△PAB と △QAB の面積をそれぞれ求めなさい。
底辺 AB は共通で、高さはどちらも ℓ と m の間の距離 4 cm です。
| 6×4÷2 | 底辺×高さ÷2 |
| =12 | 面積(cm²) |
答え:どちらも 12 cm²
標準台形 ABCD(AD∥BC)の対角線の交点を O とします。△ABC=24 cm²、△OBC=15 cm² のとき、△ABO と △DCO の面積を求めなさい。
△ABO=△ABC−△OBC です。△DBC=△ABC(底辺 BC が共通で AD∥BC)なので、△DCO=△DBC−△OBC も同じ値になります。
| 24−15 | △ABO=△ABC−△OBC |
| =9 | 面積(cm²) |
答え:△ABO=9 cm²、△DCO=9 cm²
✅ 一問一答で総チェック(20問)
問題を読んで、答えを頭の中で言ってからタップしましょう。答えが出ます。
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2つの辺が等しい三角形を何という?
答え:二等辺三角形
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二等辺三角形で、等しい2辺の間の角を何という?
答え:頂角
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二等辺三角形で、底辺の両はしの角を何という?
答え:底角
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ことばの意味をはっきり述べたものを何という?
答え:定義
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証明されたことがらのうち、大切でよく使われるものを何という?
答え:定理
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二等辺三角形の頂角の二等分線は、底辺をどうする?
答え:垂直に2等分
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正三角形の1つの角は何度?
答え:60°
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△ABC で ∠B=∠C のとき、等しくなる辺はどれとどれ?
答え:AB=AC
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あることがらの仮定と結論を入れかえたものを、もとのことがらの何という?
答え:逆
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逆が正しくないことを示すための、仮定に合っていて結論に合わない例を何という?
答え:反例
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直角三角形で、直角に向かい合う辺を何という?
答え:斜辺
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直角三角形の合同条件は、斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しいことと、もう1つは何?
答え:他の1辺
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0°より大きく 90°より小さい角を何という?
答え:鋭角
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2組の対辺がそれぞれ平行な四角形を何という?
答え:平行四辺形
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平行四辺形の対角線は、どのように交わる?
答え:それぞれの中点で交わる
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平行四辺形で、向かい合う角はどうなっている?
答え:等しい
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4つの角がすべて等しい四角形を何という?
答え:長方形
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4つの辺がすべて等しい四角形を何という?
答え:ひし形
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ひし形の対角線は、どのように交わる?
答え:垂直に交わる
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長方形の対角線には、どんな性質がある?
答え:長さが等しい
まとめ
二等辺三角形の2つの底角は等しく、2つの角が等しい三角形は二等辺三角形です。逆は正しいとはかぎらず、正しくないことは反例で示します。直角三角形は、斜辺と1つの鋭角、または斜辺と他の1辺が等しければ合同です。平行四辺形には対辺・対角・対角線の3つの性質があり、反対に5つの条件のどれかが成り立てば、その四角形は平行四辺形といえます。長方形・ひし形・正方形は平行四辺形の仲間で、対角線の性質がちがいます。底辺が共通で、底辺に平行な直線上に頂点がある三角形は、面積が等しくなります。プリントの確認問題で、角を求める計算と証明を手を動かして練習してみてください。

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