⏱ 30秒でわかる この単元の要点
- n角形の内角の和は 180°×(n−2)、外角の和は何角形でも 360°。正多角形の1つの外角は 360°÷n
- 平行線では同位角・錯角が等しい。反対に、同位角か錯角が等しければ2直線は平行
- 三角形の内角の和は 180°(平行線の性質で証明)。外角は、となりにない2つの内角の和
- 三角形の合同条件は、3組の辺/2組の辺とその間の角/1組の辺とその両端の角の3つ
- 証明は仮定から出発し、根拠と番号を付けて書き、「①、②、③から、…ので △…≡△…」と合同条件を示す
つまずき注意:2組の辺と1つの角が等しくても、その角が辺の間の角でなければ合同といえない(C の位置が2通りになる)。
中2数学「図形の性質と合同」を、図と例題で1つずつ確かめるページです。この単元は、多角形の内角の和 180°×(n−2)・平行線の同位角と錯角・三角形の合同条件の3つが土台で、最後は根拠を示して説明する「証明」に進みます。どの見出しも「答え → 図 → 理由 → 解き方」の順に書いています。紙に書いて練習したい人は、下の無料プリントを使ってください。
無料ダウンロード(登録不要)
このプリントは「図形の性質と合同」の単元全体(全25ページ)です。説明 1〜16ページ/確認問題 17〜21ページ/答えと解説 22〜25ページ。この記事の見出しごとに、対応するプリントのページを書いています。
📘 教科書では何章? → 7社とも「4章」です
| 教科書 | 章 |
|---|---|
| 新編 新しい数学2東京書籍 | 4章 図形の性質の調べ方を考えよう[平行と合同]教科書 p.95〜124 |
| 数学の世界2大日本図書 | 4章 平行と合同 |
| 中学校数学2学校図書 | 4章 図形の性質の調べ方 |
| 中学数学2教育出版 | 4章 平行と合同 |
| 未来へひろがる数学2啓林館 | 4章 図形の調べ方 |
| これからの数学2数研出版 | 4章 図形の性質と合同 |
| 中学数学2日本文教出版 | 4章 図形の性質と合同 |
各出版社が公開している年間指導計画(2025年度から使われている教科書)をもとにまとめました。ページは、公開されている東京書籍だけ載せています。使っている教科書は、表紙の書名で確かめてください。
多角形の内角の和は? 180°×(n−2)
📄 プリント1・2ページ
答え:n角形の内角の和は 180°×(n−2) です。1つの頂点から対角線をひくと、n角形は (n−2) 個の三角形に分かれ、三角形1つの内角の和は 180° だからです。
内角と外角:多角形で、となり合う2辺がつくる角を内角、1つの辺と、となりの辺をのばした直線がつくる角を外角といいます。1つの頂点では、内角+外角=180° です。
五角形 ABCDE:頂点 A から対角線を2本ひくと、三角形3つに分かれます。5つの内角の和は 180°×3=540° です。
| 多角形 | 三角形の数 | 内角の和 |
|---|---|---|
| 四角形 | 2個 | 180°×2=360° |
| 五角形 | 3個 | 180°×3=540° |
| 六角形 | 4個 | 180°×4=720° |
| n角形 | (n−2)個 | 180°×(n−2) |
別の分け方:六角形の内部の点と各頂点を結ぶと、三角形が6個できます。まわりの 360° をひいて、180°×6−360°=720° となり、同じ内角の和になります。
まちがえやすい
✕ 内角の和を 180°×n とする → ◯ 180°×(n−2)
✕ 正多角形の1つの内角を、内角の和÷(n−2) で求める → ◯ 角は n 個あるので、内角の和÷n
基本正八角形の1つの内角の大きさを求めなさい。
| 180×(8−2) | 八角形の内角の和(度) |
| =1080 |
| 1080÷8 | 正八角形は8つの角が等しい |
| =135 | 1つの内角(度) |
答え:135°
標準内角の和が 1440° である多角形は、何角形ですか。
n角形とすると、内角の和は 180°×(n−2) なので、180×(n−2)=1440 です。
| 1440÷180 | 両辺を180でわって n−2 を出す |
| =8 | n−2=8 |
n−2=8 より n=10 です。
答え:十角形
多角形の外角の和は? 何角形でも 360°
📄 プリント3ページ
答え:多角形の外角の和は、何角形でも 360° です。正n角形の1つの外角は 360°÷n、1つの内角は 180°−(1つの外角)で求めます。
五角形の5つの頂点で、内角+外角=180° なので、全部で 180°×5=900° です。ここから内角の和 540° をひくと、外角の和は 900°−540°=360° になります。n角形でも、外角の和は 180×n−180×(n−2)=360(度)で、n によりません。
多角形のまわりを歩くと、各頂点で外角の分だけ向きを変え、1周するともとの向きにもどります。向きを変えた角の合計が 360° です。
| 正多角形 | 1つの外角(360°÷n) | 1つの内角 |
|---|---|---|
| 正三角形 | 360÷3=120° | 180−120=60° |
| 正方形 | 360÷4=90° | 180−90=90° |
| 正五角形 | 360÷5=72° | 180−72=108° |
| 正六角形 | 360÷6=60° | 180−60=120° |
| 正八角形 | 360÷8=45° | 180−45=135° |
まちがえやすい
✕ 外角の和は、n によって変わる → ◯ どんな多角形でも 360°
✕ 1つの内角が 150° の正多角形を、360÷150 で求める → ◯ 先に外角 180−150=30 を出して、360÷30=12(正十二角形)
✕ 何角形かの答えで「正」を落とす → ◯ 正十二角形のように書く
基本正十二角形の1つの外角と、1つの内角の大きさを求めなさい。
| 360÷12 | 外角の和÷頂点の数 |
| =30 | 1つの外角(度) |
| 180−30 | 内角+外角=180° |
| =150 | 1つの内角(度) |
答え:外角 30°、内角 150°
標準五角形の外角のうち、4つが 80°・65°・90°・75° のとき、残りの外角 x の大きさを求めなさい。
| 360−(80+65+90+75) | 外角の和は 360° |
| =360−310 | |
| =50 | x(度) |
答え:50°
対頂角・同位角・錯角:角の位置の名前
📄 プリント4ページ
答え:向かい合う角が対頂角で、いつも等しくなります。2つの直線 ℓ、m に直線 n が交わるとき、同じ位置にある角が同位角、ℓ と m の間で n の反対側にある角が錯角(Z の形)です。
対頂角が等しいわけ:一直線の角は 180° なので、∠a+∠b=180°、∠c+∠b=180° です。どちらも 180° から ∠b をひいた角なので、∠a=∠c になります。
| 名前 | 上の図の組 |
|---|---|
| 同位角 | a と e、b と f、c と g、d と h |
| 錯角 | c と e、d と f |
| 対頂角 | a と c、b と d、e と g、f と h |
角の位置の名前は、ℓ と m が平行でなくても使えます。
まちがえやすい
✕ 錯角を、ℓ と m の外側どうし(∠a と ∠g)とする → ◯ ℓ と m の間にある ∠c と ∠e
✕ 対頂角を、となり合う ∠a と ∠b とする → ◯ 向かい合う ∠a と ∠c
基本1点で交わる3本の直線で、上の半分に 61°・x・48° の3つの角が並んでいます。x の大きさと、x の対頂角 y の大きさを求めなさい。
| 180−(61+48) | 一直線の角は 180° |
| =180−109 | |
| =71 | x(度) |
y は x の対頂角なので、y=71° です。
答え:x=71°、y=71°
標準上の図で、∠f の錯角、∠g の同位角、∠h の対頂角を、それぞれ答えなさい。
∠f の錯角は ∠d、∠g の同位角は ∠c、∠h の対頂角は ∠f です。
答え:∠d、∠c、∠f
平行線の性質と、平行になる条件
📄 プリント5・6ページ
答え:ℓ∥m ならば、同位角は等しく、錯角も等しくなります。反対に、同位角か錯角が等しければ、2つの直線は平行です。
ℓ∥m のとき、直線 ℓ を n にそってずらすと m に重なります。だから、同位角は等しいといえます(∠a=∠e など)。これを、もとにする性質として認めます。錯角が等しいわけは、∠c=∠a(対頂角)と ∠a=∠e(同位角)から、∠c=∠e です。
平行になる条件:2つの直線に1つの直線が交わるとき、同位角か錯角が等しければ、その2つの直線は平行です。「ならば」の前と後ろを入れかえた形です。
見た目ではなく、角で平行かどうかを決めます。m の左下の 72° の対頂角は 72° なので、m の右上は 72° です。ℓ の右上も 72° で、同位角が等しいから、ℓ∥m です。n の左上は 106° なので、右上は 180−106=74 で、ℓ の右上 72° と等しくないため、n は ℓ に平行ではありません。
平行線の間の同じ側の角:ℓ∥m のとき、ℓ と m の間で、交わる直線の同じ側にある2つの角の和は 180° です(上の ∠a〜∠h の図で、錯角 ∠c=∠e と、∠e+∠f=180° から ∠c+∠f=180°)。図で ℓ の右下が 63° なら、m の右上 x は 180−63=117 です。
まちがえやすい
✕ 平行でない2つの直線でも、同位角・錯角が等しいとする → ◯ 平行なときだけ等しい
✕ 見た目が平行に見えるから、平行と決める → ◯ 同位角か錯角を調べて決める
✕ 平行線の間で同じ側の2つの角を、等しいとする → ◯ 和が 180°
基本ℓ∥m で、直線 n が交わっています。ℓ の左上の角が 74° のとき、m の右上の角は何度ですか。
m の左上は、ℓ の左上と同位角なので 74° です。m の右上は、そのとなりの角です。
| 180−74 | 一直線の角は 180° |
| =106 | m の右上(度) |
答え:106°
標準2つの直線 ℓ、m に直線 n が交わっています。ℓ の右上の角が 112°、m の左下の角が 112° のとき、ℓ と m は平行といえますか。
m の左下の対頂角は m の右上で、112° です。m の右上と ℓ の右上は同位角で、どちらも 112° で等しくなります。同位角が等しいので、ℓ∥m です。
答え:平行といえる(同位角が等しい)
標準ℓ∥m で、直線 n が交わっています。ℓ と m の間にあって n の左側にある2つの角のうち、ℓ 側の角が 71° のとき、m 側の角 x は何度ですか。
ℓ と m の間で n の同じ側にある2つの角の和は 180° です。
| 180−71 | 同じ側の2つの角の和は 180° |
| =109 | x(度) |
答え:109°
三角形の内角の和が 180° になるわけ:平行線で証明する
📄 プリント7ページ
答え:どんな三角形でも内角の和は 180° です。小学校のように測って確かめるだけでは、確かめた三角形のことしか言えません。平行線の性質を根拠にして、筋道を立てて説明することを証明といいます。
△ABC で、頂点 C を通り辺 BA に平行な直線 CE をひき、辺 BC を C の方へのばした点を D とします。
| 言うこと | 根拠 |
|---|---|
| ∠BAC=∠ACE | BA∥CE で、平行線の錯角は等しい |
| ∠ABC=∠ECD | BA∥CE で、平行線の同位角は等しい |
| ∠ACB+∠ACE+∠ECD=180° | 一直線の角は 180° |
| ∠BAC+∠ABC+∠ACB=180° | 上の3行から |
別のひき方:頂点 A を通り辺 BC に平行な直線 ℓ をひき、ℓ の上に点 D(左)と E(右)をとります。錯角で ∠DAB=∠B、∠EAC=∠C です。∠DAB+∠BAC+∠EAC=180°(一直線)なので、∠B+∠A+∠C=180° になります。証明のしかたは1つではありません。
ここまでに使った根拠は、一直線の角は 180°、対頂角は等しい、平行線の同位角・錯角は等しい、の3つです。
まちがえやすい
✕ 3つの三角形を分度器で測って確かめたことを、証明とする → ◯ いくつ確かめても、すべての三角形とは言えない。根拠を使って説明する
基本△ABC の ∠A=38°、∠B=85° のとき、∠C の大きさを求めなさい。
| 180−(38+85) | 三角形の内角の和は 180° |
| =180−123 | |
| =57 | ∠C(度) |
答え:57°
標準上の「別のひき方」の証明で、∠DAB=∠B となる根拠を答えなさい。
DE∥BC で、∠DAB と ∠B は錯角の位置にあります。
答え:平行線の錯角は等しい
三角形の外角の性質:となりにない2つの内角の和
📄 プリント8ページ
答え:三角形の1つの外角は、そのとなりにない2つの内角の和に等しくなります。
前の見出しの図で、頂点 C の外角 ∠ACD は、∠ACE+∠ECD です。∠ACE=∠A、∠ECD=∠B だったので、∠ACD=∠A+∠B になります。
外角を求める:∠A=47°、∠B=58° の三角形で、頂点 C の外角 x は 47+58=105(度)です。
多角形の角を求める:五角形 ABCDE で、∠A=105°、∠B=98°、∠C=120°、D の外角が 73° のとき、D の内角は 180−73=107(度)です。五角形の内角の和は 540° なので、∠E=x は 540−(105+98+120+107)=110(度)です。
まちがえやすい
✕ 外角を、となりの内角とたす → ◯ となりにない2つの内角の和
✕ 3つ目の内角を出してから 180° からひく遠回りをして、計算をまちがえる → ◯ となりにない2つの内角を直接たす
基本△ABC の ∠A=64°、∠B=29° のとき、頂点 C の外角の大きさを求めなさい。
| 64+29 | 外角は、となりにない2つの内角の和 |
| =93 | C の外角(度) |
答え:93°
標準三角形の1つの外角が 138° で、そのとなりにない内角の1つが 75° のとき、もう1つの内角 x の大きさを求めなさい。
| 138−75 | 外角=となりにない2つの内角の和なので、138=75+x |
| =63 | x(度) |
答え:63°
平行線の間の折れ線の角:補助線をひく
📄 プリント9ページ
答え:平行線の間にある折れ線の角は、折れた点を通り、平行線に平行な補助線をひいて求めます。補助線は破線でかき、錯角を使って角を分けます。
ℓ∥m で、ℓ 上の点 A と m 上の点 B を、右にとがった点 P で結びます。A の角(ℓ の右向きと AP の間)が 38°、B の角(m の右向きと BP の間)が 47° のとき、∠APB=x を求めます。
考え方1:P を通り ℓ に平行な直線をひくと、錯角で上の部分は 38°、下の部分は 47° なので、x は 38°+47°=85° です。
考え方2:AP をのばして m との交点を Q とします。錯角で ∠PQB=38° です。x は △PQB の外角なので、38°+47°=85° です。
外側の角が書いてある形:P が左にとがり、A の角(ℓ の右向きと AP の間)が 126°、B の角(m の右向きと BP の間)が 143° のとき、P を通り ℓ に平行な補助線をひきます。180° からひいて内側の角にしてから考えます。補助線の上の部分は 180−126=54(度)、下の部分は 180−143=37(度)で、x=54+37=91(度)です。
まちがえやすい
✕ 補助線を、折れた点 P を通らない所や、ℓ に平行でない向きにひく → ◯ P を通り、ℓ に平行にひく
✕ 126+143 のように、書いてある角をそのまま使う → ◯ 180° からひいて内側の角にする
標準ℓ∥m で、ℓ 上の点 A と m 上の点 B を、右にとがった点 P で結びます。A の角(ℓ の右向きと AP の間)が 29°、B の角(m の右向きと BP の間)が 54° のとき、∠APB の大きさを求めなさい。
P を通り ℓ に平行な補助線をひくと、錯角で上の部分は 29°、下の部分は 54° になります。
| 29+54 | 補助線で分けた2つの角の和 |
| =83 | ∠APB(度) |
答え:83°
標準ℓ∥m で、P が左にとがる折れ線があります。A の角(ℓ の右向きと AP の間)が 132°、B の角(m の右向きと BP の間)が 149° のとき、∠APB の大きさを求めなさい。
P を通り ℓ に平行な補助線をひき、180° からひいて内側の角にします。
| (180−132)+(180−149) | 補助線の上の部分+下の部分 |
| =48+31 | |
| =79 | ∠APB(度) |
答え:79°
いろいろな形の角:ブーメランの形・星形・二等分線
📄 プリント10ページ
答え:ブーメランの形・星形・二等分線の交点の角は、どれも外角の性質で分けて求めます。式だけを覚えず、外角の性質を使う場所を探します。
ブーメランの形:∠BDC=x を求めます。BD をのばして AC との交点を E とします。△ABE の外角 ∠BEC は 50°+36°=86°、△EDC の外角 x は 86°+38°=124° です。外角の性質を2回使います。
星形の5つの角の和:AC と BE の交点を P、AD と BE の交点を Q とします。△PCE の外角 ∠APQ は ∠c+∠e、△QDB の外角 ∠AQP は ∠b+∠d です。△APQ の内角の和は 180° なので、5つの角の和 ∠a+∠b+∠c+∠d+∠e は 180° です。
角の二等分線の交点:∠A=66° の △ABC で、∠B、∠C の二等分線の交点を P として x=∠BPC を求めます。∠B+∠C は 180−66=114(度)、半分ずつなので ∠PBC+∠PCB は 114÷2=57(度)、△PBC の内角の和は 180° なので x=180−57=123(度)です。
まちがえやすい
✕ ブーメランの形で 360°−(50°+36°+38°) とする → ◯ 外角の性質を2回使う
✕ 星形の角の和を 360° や 540° とする → ◯ 180°
✕ 二等分線の問題で、∠B+∠C を半分にし忘れる → ◯ 半分ずつの和を使う
標準へこんだ四角形 ABDC(ブーメランの形)で、∠A=40°、∠ABD=25°、∠ACD=30° のとき、へこんだ頂点 D の角 ∠BDC を求めなさい。
BD をのばして AC との交点を E とします。△ABE の外角 ∠BEC は ∠A+∠ABD、△EDC の外角 ∠BDC は ∠BEC+∠ACD です。
| 40+25 | △ABE の外角 ∠BEC(度) |
| =65 |
| 65+30 | △EDC の外角 ∠BDC=∠BEC+∠ACD |
| =95 | ∠BDC(度) |
答え:95°
標準∠A=50° の △ABC で、∠B、∠C の二等分線の交点を P とします。∠BPC の大きさを求めなさい。
| 180−50 | ∠B+∠C |
| =130 |
| 130÷2 | ∠PBC+∠PCB(二等分線で半分ずつ) |
| =65 |
| 180−65 | △PBC の内角の和は 180° |
| =115 | ∠BPC(度) |
答え:115°
合同な図形:ぴったり重なる図形と記号 ≡
📄 プリント11ページ
答え:中1で学んだ移動(平行移動・回転移動・対称移動)で、ぴったり重ねられる2つの図形を合同といいます。合同な図形では、対応する線分の長さも、対応する角の大きさも等しくなります。
合同の記号:△ABC と △DEF が合同であることを、△ABC≡△DEF と書きます。重なる頂点(対応する頂点)を、同じ順に書きます。
対応する辺と角:四角形 ABCD≡四角形 EFGH で、EFGH は ABCD を裏返した形です。BC=6 cm、∠D=70° のとき、対応する辺 FG は BC と等しく 6 cm、対応する角 ∠H は ∠D と等しく 70° です。
対応を見つけて書く:2つの三角形が、A と F、B と D、C と E で重なるとき、重なる頂点を同じ順に書いて、△ABC≡△FDE です。
まちがえやすい
✕ △ABC≡△DEF の ∠B に対応する角を、∠D とする → ◯ 同じ順に並んでいるので ∠E
✕ 形が同じなら、大きさがちがっても合同とする → ◯ 大きさも同じで、ぴったり重なるものだけが合同
基本△ABC≡△DEF のとき、辺 BC に対応する辺と、∠E に対応する角を答えなさい。
頂点が A→D、B→E、C→F の順に対応しています。辺 BC に対応するのは辺 EF、∠E に対応するのは ∠B です。
答え:辺 EF、∠B
標準四角形 ABCD≡四角形 EFGH で、CD=5 cm、∠B=110° のとき、GH の長さと ∠F の大きさを求めなさい。
頂点が A→E、B→F、C→G、D→H の順に対応しています。GH は CD に、∠F は ∠B に対応します。
答え:GH=5 cm、∠F=110°
標準2つの三角形が、A と Q、B と R、C と P で重なるとき、合同を記号で書きなさい。
重なる頂点を同じ順に書きます。
答え:△ABC≡△QRP
三角形の合同条件:3つのどれか
📄 プリント12・13ページ
答え:2つの三角形は、次の3つの合同条件のどれかが成り立つとき合同です。①3組の辺がそれぞれ等しい ②2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい ③1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい
三角形の辺3つ・角3つの6つが全部分からなくても、上の3つのどれかが分かれば、三角形は1つに決まります。
間でない角では決まらない:AB=5 cm、AC=4 cm、∠B=45° とします。∠B は辺 AB と辺 AC の間の角ではないので、C の位置が2通りになります。△ABC と △ABC′ は、どちらも AB=5 cm、AC=4 cm、∠B=45° ですが、合同ではありません。
図の中の2つの三角形:共通な辺・対頂角・共通な角は、図に印がなくても等しいと言えます。
| 図 | 等しいもの | 合同条件 |
|---|---|---|
| 左 | AB=AD、CB=CD、AC は共通 | 3組の辺 → △ABC≡△ADC |
| 中 | AO=BO、CO=DO、∠AOC=∠BOD(対頂角) | 2組の辺とその間の角 → △AOC≡△BOD |
| 右 | AB=AC、AE=AD、∠A は共通 | 2組の辺とその間の角 → △ABE≡△ACD |
まちがえやすい
✕ 「2組の辺と1つの角」と覚えて、間でない角で合同とする → ◯ 間の角を指でさして確かめる
✕ 「3組の角がそれぞれ等しい」を合同条件とする → ◯ どの合同条件にも辺が入る
✕ 共通な辺・対頂角を、図に印が無いからと使わない → ◯ 図にかいていなくても等しい
標準△ABC と △DEF について、次の(1)〜(3)のとき、合同といえますか。合同といえるときは合同条件を、いえないときはその理由を答えなさい。(1)AB=DE、AC=DF、∠C=∠F (2)BC=EF、∠B=∠E、∠A=∠D (3)AB=DE、AC=DF、∠A=∠D
(1)∠C は、辺 AB と辺 AC の間の角ではありません。間の角ではない角が等しいだけなので、合同とはいえません。
(2)∠B=∠E、∠A=∠D の2つの角が等しいので、3つ目の角 ∠C=∠F も等しくなります(三角形の内角の和は 180°)。BC=EF とその両端の角 ∠B=∠E、∠C=∠F が等しいので合同です。
(3)辺 AB、AC とその間の角 ∠A が等しいので合同です。
答え:(1)いえない(間の角ではない) (2)合同(1組の辺とその両端の角) (3)合同(2組の辺とその間の角)
標準△ABC と △DEF で、AC=DF、∠A=∠D のとき、あと1つ何が分かれば △ABC≡△DEF といえますか。2通り答えなさい。
AB=DE なら、2組の辺 AB=DE、AC=DF とその間の角 ∠A=∠D が等しくなります。∠C=∠F なら、1組の辺 AC=DF とその両端の角 ∠A=∠D、∠C=∠F が等しくなります。
答え:AB=DE(2組の辺とその間の角)、∠C=∠F(1組の辺とその両端の角)
仮定と結論:「ならば」の前と後ろ
📄 プリント14ページ
答え:「○○ならば□□」の形のことがらで、○○の部分を仮定、□□の部分を結論といいます。証明は、仮定から出発し、根拠となることがらを使って、結論を導きます。
作図が正しいわけ:中1の作図で、∠XOY の二等分線 OP がひけるのは、なぜでしょうか。△AOP と △BOP で調べます。
| 言うこと | 根拠 |
|---|---|
| OA=OB …① | 同じ円の半径だから |
| AP=BP …② | 同じ半径の円だから |
| OP=OP …③ | 共通な辺だから |
| △AOP≡△BOP | ①、②、③から、3組の辺がそれぞれ等しい |
| ∠AOP=∠BOP | 合同な図形の対応する角は等しい |
この証明では、仮定は「OA=OB、AP=BP」、結論は「∠AOP=∠BOP」です。仮定は、図に印でかきこみます。
仮定と結論の見つけ方:「△ABC≡△DEF ならば、AB=DE」の仮定は △ABC≡△DEF、結論は AB=DE です。「x が 6 の倍数ならば、x は 3 の倍数である」の仮定は x が 6 の倍数、結論は x は 3 の倍数です。「対頂角は等しい」は、「2つの角が対頂角ならば、その2つの角は等しい」と「ならば」の形にでき、仮定は2つの角が対頂角、結論はその2つの角は等しい、です。
まちがえやすい
✕ 仮定と結論を入れかえて言う → ◯ 「ならば」の前が仮定、後ろが結論
✕ 結論(まだ言えていないこと)を、証明の途中で根拠に使う → ◯ 仮定と、すでに正しいと分かっていることを根拠にする
基本「四角形が正方形ならば、4つの辺の長さは等しい」の仮定と結論を答えなさい。
「ならば」の前が仮定、後ろが結論です。
答え:仮定は四角形が正方形、結論は4つの辺の長さは等しい
標準「平行線の錯角は等しい」を「ならば」の形に書きかえ、仮定と結論を答えなさい。
「2つの直線が平行ならば、錯角は等しい」と書きかえられます。
答え:仮定は2つの直線が平行、結論は錯角は等しい
証明の書き方:根拠・番号・合同条件
📄 プリント15・16ページ
答え:三角形の合同を使う証明は、①「△…と△…において」と書く ②等しい辺・角を1行ずつ、根拠と番号を付けて書く ③「①、②、③から、(合同条件)ので △…≡△…」と書く ④結論が辺や角なら「合同な図形の対応する辺(角)は等しいので」と書くの順です。
「∠ABC=∠DCB、∠ACB=∠DBC ならば、AB=DC」を証明します。仮定は ∠ABC=∠DCB と ∠ACB=∠DBC、結論は AB=DC です。△ABC と △DCB において、
| 言うこと | 根拠 |
|---|---|
| ∠ABC=∠DCB …① | 仮定から |
| ∠ACB=∠DBC …② | 仮定から |
| BC=CB …③ | 共通な辺だから |
| △ABC≡△DCB | ①、②、③から、1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい |
| AB=DC | 合同な図形の対応する辺は等しい |
根拠になることがら:仮定・正三角形や正方形の辺と角(問題文の条件)/共通な辺・共通な角(同じ辺や角をもつとき)/対頂角は等しい(2直線が交わっているとき)/平行線の同位角・錯角は等しい(平行な直線があるとき)/三角形の内角の和・外角の性質(3つ目の角や外角を使うとき)/合同な図形の対応する辺・角は等しい(合同から辺や角が等しいと言うとき)。
平行線と対頂角:線分 AD と BC が点 O で交わっています。「AB∥CD、AO=DO ならば △ABO≡△DCO」の証明は、AO=DO(仮定)、∠BAO=∠CDO(AB∥CD で、平行線の錯角は等しい)、∠AOB=∠DOC(対頂角は等しい)の3つから、1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しいので △ABO≡△DCO とします。
等しい角に同じ角をたす:△ABC の辺 AB、AC をそれぞれ1辺とする正三角形 ABD、ACE を、△ABC の外側につくります。△ADC≡△ABE を証明します。△ABD は正三角形だから AD=AB …①、△ACE は正三角形だから AC=AE …②です。∠DAC=∠DAB+∠BAC=60°+∠BAC、∠BAE=∠BAC+∠CAE=∠BAC+60° から ∠DAC=∠BAE …③です。①、②、③から、2組の辺とその間の角がそれぞれ等しいので △ADC≡△ABE です。正方形なら 90° で、「90°+共通な角」の形になります。
同じ角をひく形:2つの正三角形 ABC、ADE で、D が辺 BC 上にあり、E が直線 AC について B と反対側にあるとき、∠BAD=60°−∠DAC、∠CAE=60°−∠DAC なので、∠BAD=∠CAE です。
まちがえやすい
✕ 根拠を書かず、「BC=CB」だけ書く → ◯ 「共通な辺だから」と書く
✕ 合同条件を書かない・まちがえる → ◯ 「①、②、③から、…ので」と合同条件まで書く
✕ △ABC≡△BCD のように、対応する順をずらす → ◯ 対応する頂点を同じ順に書いて △ABC≡△DCB
✕ 「見た目で等しい」を根拠にする → ◯ 仮定と性質を根拠にする
標準線分 AB と線分 CD が点 O で交わっています。AC∥BD、AC=BD のとき、△ACO≡△BDO を証明しなさい。
仮定は AC∥BD と AC=BD、結論は △ACO≡△BDO です。△ACO と △BDO において、
| 言うこと | 根拠 |
|---|---|
| AC=BD …① | 仮定から |
| ∠CAO=∠DBO …② | AC∥BD で、平行線の錯角は等しいから |
| ∠ACO=∠BDO …③ | AC∥BD で、平行線の錯角は等しいから |
| △ACO≡△BDO | ①、②、③から、1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい |
✅ 一問一答で総チェック(20問)
問題を読んで、答えを頭の中で言ってからタップしましょう。答えが出ます。
-
n角形の内角の和を、n を使って表すと?
答え:180°×(n−2)
-
五角形の内角の和は何度?
答え:540°
-
多角形の外角の和は、何角形でも何度?
答え:360°
-
正八角形の1つの外角は何度?
答え:45°
-
n角形は、1つの頂点から対角線をひくと、いくつの三角形に分かれる?
答え:(n−2)個
-
2つの直線が交わってできる角のうち、向かい合う角を何という?
答え:対頂角
-
2つの直線に1つの直線が交わるとき、同じ位置にある角を何という?
答え:同位角
-
2つの直線の間で、交わる直線の反対側にある角(Z の形の角)を何という?
答え:錯角
-
平行な2直線に1つの直線が交わるとき、同位角はどうなる?
答え:等しい
-
2つの直線に1つの直線が交わるとき、同位角か錯角が等しければ、2つの直線はどうなっているといえる?
答え:平行
-
すでに正しいと認められたことがらを根拠にして、筋道を立てて説明することを何という?
答え:証明
-
三角形の外角は、何の和に等しい?
答え:となりにない2つの内角
-
平行線の間の折れ線の角を求めるとき、折れた点を通ってひく線を何という?
答え:補助線
-
星形の5つの角の和は何度?
答え:180°
-
ぴったり重ねられる2つの図形を何という?
答え:合同
-
△ABC と △DEF が合同であることを表す記号は?
答え:≡
-
三角形の合同条件で、2組の辺と何がそれぞれ等しいときに合同といえる?
答え:その間の角
-
三角形の合同条件で、1組の辺と何がそれぞれ等しいときに合同といえる?
答え:その両端の角
-
「○○ならば□□」の形のことがらで、○○の部分を何という?
答え:仮定
-
「○○ならば□□」の形のことがらで、□□の部分を何という?
答え:結論
まとめ
n角形の内角の和は 180°×(n−2)、外角の和は何角形でも 360° です。平行線では同位角・錯角が等しく、反対に同位角か錯角が等しければ平行といえます。この性質から、三角形の内角の和が 180° になることや、外角が「となりにない2つの内角の和」になることを証明できます。三角形の合同条件は、3組の辺・2組の辺とその間の角・1組の辺とその両端の角の3つです。証明は、仮定から出発し、根拠と番号を付けて書き、合同条件を示して結論を導きます。プリントの確認問題で、角を求める計算と証明を手を動かして練習してみてください。

コメント