⏱ 30秒でわかる この単元の要点
- 電力〔W〕=電圧〔V〕×電流〔A〕(P=IV)。電流=電力÷電圧
- 熱量・電力量〔J〕=電力〔W〕×時間〔s〕(Q=IVt)。1Wh=3600J
- 並列は抵抗の小さい方、直列は抵抗の大きい方の発熱が大きい
- 電流の向き(+→−)と電子の移動する向き(−→+)は逆
- 電流か磁界の一方を逆にすると力も逆、両方逆なら元と同じ向き
つまずき注意:磁石をコイルの中で止めると、磁界が変化しないので誘導電流は流れない。
中2理科「電流のはたらき(電力・発熱)」「静電気と電子」「電流と磁界」を、図と例題で1つずつ確かめるページです。計算は電力=電圧×電流(P=IV)と熱量=電力×時間(Q=Pt=IVt)の2つが土台です。向きの問題は、「電流か磁界の一方を逆にすると逆、両方逆なら元と同じ」で考えます。どの見出しも「答え → 図 → 理由 → 解き方」の順に書いています。紙に書いて練習したい人は、下の無料プリントを使ってください。
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説明 1〜17ページ/確認問題 18〜24ページ/覚えることの一覧・まちがえやすいこと 25・26ページ/答えと解説 27〜30ページ。この記事の見出しごとに、対応するページを書いています。
- 電力とは? 電力=電圧×電流(P=IV)
- 電熱線の発熱は何で決まる? 電力と時間に比例
- 熱量・電力量の計算:J・Wh・kWh(Q=IVt)
- 電熱線を直列・並列につなぐと、発熱はどうちがう?
- 静電気:同じ種類はしりぞけ合い、ちがう種類は引き合う
- 放電と真空放電:たまった電気が流れると電流になる
- 陰極線と電子:−極から出る−の電気の粒
- 導線の中の電子:電流の向きと電子の向きは逆
- 放射線の種類・性質(透過力)と利用
- 磁界と磁力線:N極から出てS極に入る
- まっすぐな導線のまわりの磁界:右ねじの決まり
- コイルのまわりの磁界:右手でにぎると親指がN極
- 電流が磁界から受ける力:フレミングの左手の法則
- モーターのしくみ:整流子とブラシ
- 電磁誘導と誘導電流:磁界が変わると電流が流れる
- 直流と交流:発電機・周波数・発光ダイオード
- まとめ
電力とは? 電力=電圧×電流(P=IV)
📄 プリント2ページ
答え:電気器具が1秒間あたりに使う電気エネルギーの大きさを電力といい、単位はワット(W)です。電力〔W〕=電圧〔V〕×電流〔A〕(記号で P=IV)。1kW=1000Wです。
計算の例:豆電球に4.0Vを加えると0.50Aが流れた → 電力=4.0V×0.50A=2.0W。抵抗6Ωの電熱線に6.0Vを加えた → 電流=6.0V÷6Ω=1.0A、電力=6.0V×1.0A=6.0W。
消費電力の表示:「100V 1200W」は、100Vで使った時の電力です。流れる電流は電流=電力÷電圧で求めます。
| 器具の表示 | 流れる電流(電力÷電圧) |
|---|---|
| ドライヤー「100V 1200W」 | 1200W÷100V=12A |
| 電球「100V 40W」 | 40W÷100V=0.4A |
| 電気ポット「100V 800W」 | 800W÷100V=8A |
理由:家庭の電気器具は並列につながるので、どの器具にも100Vが加わります。並列なので、全体の電流は各器具の電流の和です。ドライヤーと電気ポットを同時に使うと、全体の電流は12A+8A=20A、電力は1200W+800W=2000Wになります。
まちがえやすい
✕ テーブルタップには、いくつ器具をつないでも安全 → ◯ 全体の電流は各器具の電流の和で、大きくなりすぎると導線が熱くなって危険(「15A」などの表示をこえて使わない)
基本電気ストーブを100Vで使うと、7.0Aの電流が流れました。このストーブの電力は何Wですか。
電力=電圧×電流=100V×7.0A
答え:700W
標準100Vのテーブルタップに「100V 600W」のトースター、「100V 1000W」の電気ケトル、「100V 50W」の照明をつなぎ、同時に使いました。全体の電流は何Aですか。また「15Aまで」のテーブルタップで、使ってよいですか。
トースター 600÷100=6A、ケトル 1000÷100=10A、照明 50÷100=0.5A
並列なので全体の電流は和:6+10+0.5=16.5A。15Aをこえる
答え:16.5A、使ってはいけない
電熱線の発熱は何で決まる? 電力と時間に比例
📄 プリント3ページ
答え:電流によって発生した熱の量を熱量といい、単位はジュール(J)です。発生する熱量は、電力と、電流を流した時間に比例します。
実験:発泡ポリスチレンのカップに水100gと電熱線を入れ、6.0Vを加えて、かき混ぜながら1分ごとに水の温度をはかります。電熱線を「6V 6W」「6V 9W」「6V 18W」にかえてくらべます。発泡ポリスチレンを使うのは熱を逃がしにくくするため、かき混ぜるのは水全体の温度を同じにするためです。
| 時間〔分〕 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
|---|---|---|---|---|---|
| 6W | 0.8 | 1.6 | 2.4 | 3.2 | 4.0 |
| 9W | 1.2 | 2.4 | 3.6 | 4.8 | 6.0 |
| 18W | 2.4 | 4.8 | 7.2 | 9.6 | 12.0 |
(表の数は、水の上昇温度〔℃〕)
理由:時間と上昇温度のグラフも、電力と5分後の上昇温度(4.0・6.0・12.0℃)のグラフも、原点を通る直線です。だから、上昇温度は時間にも電力にも比例し、発生する熱量は電力と時間に比例します。
まちがえやすい
✕ 水の上昇温度は電力だけで決まり、時間には関係しない → ◯ 電力と、電流を流した時間の両方に比例する
標準同じ実験で、「6V 4W」の電熱線の5分後の上昇温度は2.5℃でした。「6V 16W」の電熱線にかえると、5分後の上昇温度は何℃になりますか。
16Wは4Wの 16÷4=4倍。上昇温度は電力に比例するので4倍
2.5℃×4=10.0℃
答え:10.0℃
熱量・電力量の計算:J・Wh・kWh(Q=IVt)
📄 プリント4ページ
答え:熱量〔J〕=電力〔W〕×時間〔s〕です。電力=電圧×電流なので、熱量=電圧×電流×時間(Q=IVt)とも書けます。電気器具が使った電気エネルギーの量(電力量)も、同じ電力×時間で求めます。時間は秒に直して入れます。
P=IV と Q=IVt の使い分け:「1秒あたりの大きさ(W)」を聞かれたら電力(P=IV)、「何秒・何分使った合計の量(J)」を聞かれたら熱量・電力量(Q=Pt=IVt)です。
| 5分=5×60=300(s) | 時間を秒に直す |
| 9×300=2700(J) | 「6V 9W」の電熱線の熱量=電力×時間 |
| 答え:2700J |
ドライヤー(1200W)を15分使った電力量は、15分=900sなので 1200W×900s=1080000Jです。
| 単位 | 意味 | Jにすると |
|---|---|---|
| J(ジュール) | 1Wで1秒間 | 1J |
| Wh(ワット時) | 1Wで1時間 | 3600J |
| kWh(キロワット時) | 1000Wh(1kWで1時間) | 3600000J |
家庭の電気の使用量にはWh・kWhを使い、時間は「時間(h)」のまま入れます。上のドライヤーなら、15分=0.25hなので 1200W×0.25h=300Wh=0.3kWhです。
水が受けとった熱量:水1gの温度を1℃上げるには、約4.2Jが必要です。「6V 6W」で5分間なら、発生した熱量は 6W×300s=1800J、水100gが4.0℃上がって受けとった熱量は 4.2J×100×4.0=1680J。差の120Jは、容器やまわりの空気に逃げた熱です。
電力が2倍なら、時間は半分:同じ水を同じだけ上げる熱量は同じなので、1800Jが必要な時、6Wなら300s、12Wなら 1800J÷12W=150s で済みます。
まちがえやすい
✕ 電熱線で発生した熱量は、全部水の温度上昇に使われる → ◯ 一部は容器やまわりの空気に逃げるので、水が受けとる熱量は少し小さい
標準4.0Vの電圧で1.5Aの電流が流れる電熱線に、3分間電流を流しました。発生する熱量は何Jですか。
| 4.0×1.5=6.0(W) | 電力=電圧×電流 |
| 3分=180(s) | 時間を秒に直す |
| 6.0×180=1080(J) | 熱量=電力×時間 |
| 答え:1080J |
標準600Wの電気ストーブを15分間使った時の電力量は何Whですか。また、何kWhですか。
15分=0.25h。電力量=600W×0.25h=150Wh
1kWh=1000Whなので、150÷1000=0.15kWh
答え:150Wh、0.15kWh
電熱線を直列・並列につなぐと、発熱はどうちがう?
📄 プリント5ページ
答え:並列は電圧が同じなので、抵抗が小さい方に大きな電流が流れ、発熱が大きくなります。直列は電流が同じなので、抵抗が大きい方に大きな電圧が加わり、発熱が大きくなります。
解き方:①直列・並列の決まりで、各電熱線の電圧・電流を出す → ②電力=電圧×電流で各電熱線の電力を出す → ③電力が大きい方が、発熱が大きい(同じ時間なら熱量=電力×時間が大きい)。
| P(4Ω) | Q(12Ω) | |
|---|---|---|
| 並列 | 12V÷4Ω=3.0A 12V×3.0A=36W |
12V÷12Ω=1.0A 12V×1.0A=12W |
| 直列(全体16Ω・0.75A) | 4Ω×0.75A=3.0V 3.0V×0.75A=2.25W |
12Ω×0.75A=9.0V 9.0V×0.75A=6.75W |
時間でくらべる:Pだけを12Vにつなぐと(並列のPと同じ36W)、水が1分で2.0℃上がりました。直列のPは2.25W(36Wの116)なので、同じだけ上げるには16分かかります。
電球の明るさ:「100V 100W」と「100V 40W」の電球の抵抗は、電流1.0Aと0.4Aから100Ωと250Ωです。並列で100Vなら表示どおり100Wの方が明るく、直列なら抵抗が大きい40Wの方に大きな電圧が加わり、40Wの方が明るくなります。
まちがえやすい
✕ 直列でも、表示の電力が大きい電球の方が明るい → ◯ 直列では、抵抗が大きい(100V用どうしなら表示の電力が小さい)電球の方が明るい
標準電源の電圧10Vで、電熱線a(5Ω)とb(20Ω)を並列につないだ時と、直列につないだ時、水の温度がより上がるのはそれぞれa・bのどちらですか。
並列:aは 10÷5=2.0A・10×2.0=20W、bは 10÷20=0.50A・10×0.50=5.0W → a
直列:全体25Ω、電流 10÷25=0.40A。aは 5×0.40=2.0V・0.80W、bは 20×0.40=8.0V・3.2W → b
答え:並列は a、直列は b
理由同じ量の水を同じだけ温めるとき、電力が2倍の電熱線を使うと、かかる時間が半分になるのはなぜですか。「熱量」の語を使って書きなさい。
答え:(例)同じ水を同じだけ温めるのに必要な熱量は同じで、熱量=電力×時間なので、電力が2倍なら時間は半分ですむから。
静電気:同じ種類はしりぞけ合い、ちがう種類は引き合う
📄 プリント6ページ
答え:ちがう2つの物体をこすり合わせると、物体が電気を帯びます。この電気を静電気(摩擦電気)といいます。電気には+と−の2種類があり、同じ種類はしりぞけ合い、ちがう種類は引き合います。この力は、物体どうしが離れていてもはたらきます。
| 近づけた2つ | 起こること | 電気の種類 |
|---|---|---|
| ストローとストロー | しりぞけ合う | 同じ種類 |
| ストローとティッシュ | 引き合う | ちがう種類 |
理由:こすり合わせた2つの物体は、一方が+、もう一方が−の電気を帯びます(ストローは−、ティッシュは+)。同じティッシュでこすったストローどうしは同じ種類なので、しりぞけ合います。
まちがえやすい
✕ こすり合わせた2つの物体は、同じ種類の電気を帯びる → ◯ 一方が+、もう一方が−の電気を帯びる
放電と真空放電:たまった電気が流れると電流になる
📄 プリント7ページ
答え:電気が空間を移動したり、たまっていた電気が流れ出したりする現象を放電といいます(雷、ドアノブにふれた時のパチッ)。気体の圧力を小さくした空間を電流が流れる現象を真空放電といい、蛍光灯・ネオンサインに利用されています。
理由:こすった下じきに小型の蛍光灯のはしをふれさせると、一瞬光ります。たまっていた静電気が蛍光灯の中を移動して、電流になったからです。誘導コイルは非常に大きな電圧を生じさせる装置で、空気をぬいて圧力を小さくした管(放電管)に大きな電圧を加えると、管の中が光ります。
まちがえやすい
✕ 静電気と、回路を流れる電流は、まったく別の物 → ◯ たまっていた静電気が移動すると、電流になる
陰極線と電子:−極から出る−の電気の粒
📄 プリント8ページ
答え:放電管の中で見える光の線を陰極線(電子線)といいます。陰極線は、−極から出た電子の流れです。電子は、質量をもち、−の電気をもった非常に小さな粒子です。
| 実験 | 分かること |
|---|---|
| 十字形の金属板の影が、−極と反対側のかべにできた | −極から何かが出て、まっすぐ進む |
| 電極板に電圧を加えると、光の線が+極の側に曲がった | 光の線は−の電気をもつ |
| 磁石を近づけると、光の線が曲がった | 磁石の力も受ける |
まちがえやすい
✕ 陰極線は、+極から出て−極へ進む → ◯ −極から出る(−の電気をもつので、+極の電極板の側に曲がる)
標準放電管の上の電極板Xを電源の−極、下の電極板Yを+極につなぐと、光の線はどう曲がりますか。
光の線(電子の流れ)は−の電気をもつので、+極につないだYの側に引かれます。
答え:Yの側(下)に曲がる
導線の中の電子:電流の向きと電子の向きは逆
📄 プリント9ページ
答え:電圧を加えると、導線の中の電子は−極側から+極側へ移動します。これが電流です。電流の向き(+極→−極)と、電子が移動する向き(−極→+極)は逆です。
理由:電子が見つかる前に、電流の向きを「+極から−極」と決めていたからです。
静電気のしくみ:2つの物体をこすり合わせると、一方の物体の電子(−)がもう一方に移ります。電子を受けとった物体は−、電子を失った物体は+の電気を帯びます。移動するのは−の電子だけです。ストローのような電流を通さない物(不導体)では、移った電子がその場にたまり、これが静電気です。
まちがえやすい
✕ こすると+の電気が移動して、物体が+を帯びる → ◯ 移動するのは−の電子だけ(電子を失った物体が+を帯びる)
標準ポリ塩化ビニルの管Aを毛皮でこすると、Aは−の電気を帯びました。−の電気をもつ粒子は、どちらからどちらへ移りましたか。
−を帯びたAは、電子を受けとった側です。
答え:毛皮からAへ
放射線の種類・性質(透過力)と利用
📄 プリント10ページ
答え:X線・α線・β線・γ線・中性子線などを放射線、放射線を出す物質を放射性物質といいます。放射線は目に見えず、物体を通りぬける性質(透過力)があり、強さは種類でちがいます。
| 放射線 | 止まる物 |
|---|---|
| α線 | 紙1枚 |
| β線 | アルミニウムなどのうすい金属板 |
| γ線・X線 | 鉛の板や厚いコンクリート |
| 中性子線 | 水や厚いコンクリート |
利用:医療(X線写真・CT・がんの治療)、農業(ジャガイモの芽が出ないようにする・品種改良)、工業(製品の内部の傷の検査)。X線は、1895年にレントゲンが真空放電の実験中に発見しました。
自然界の放射線:放射線は大地・岩石・宇宙・空気・食べ物からも出ていて、ふだんから受けています。受ける量を少なくするには、距離を離す・受ける時間を短くする・あいだにさえぎる物を置くの3つです。
まちがえやすい
✕ 放射線は、人がつくった物からしか出ない → ◯ 大地・宇宙・食べ物などからも出ていて、ふだんから受けている
磁界と磁力線:N極から出てS極に入る
📄 プリント11ページ
答え:磁石の力(磁力)がはたらいている空間を磁界といいます。磁界の向きは、その点に置いた方位磁針のN極がさす向きです。磁界のようすを表した線を磁力線といい、N極から出てS極に入る向きに矢印をかきます。
| 磁力線の読み方 | 分かること |
|---|---|
| 矢印の向き | その点の磁界の向き |
| 線の間かくがせまい所 | 磁界が強い(磁石の極の近くが強い) |
| 線どうし | 交わったり、枝分かれしたりしない |
方位磁針のN極が北をさすのは、地球が大きな磁石で、北極付近にS極があるからです。
まちがえやすい
✕ 磁石のN極の近くに置いた方位磁針は、N極が磁石のN極の方を向く → ◯ N極は、磁石のN極から遠ざかる向き(そこの磁力線の向き)をさす
まっすぐな導線のまわりの磁界:右ねじの決まり
📄 プリント12ページ
答え:まっすぐな導線に電流を流すと、導線を中心とした同心円状の磁界ができます。向きは右ねじの決まりで、電流の向きに右ねじを進めると、右ねじを回す向きが磁界の向きです。電流が大きいほど、導線に近いほど磁界は強くなります。
| 電流の向き | 上から見た磁界の向き |
|---|---|
| 上から下(手前から奥) | 時計回り |
| 下から上(奥から手前) | 反時計回り |
方位磁針のN極は、円に沿って磁界の回る向きをさします。例えば、上から見て反時計回りなら、導線の西にある方位磁針のN極は南をさします。電流の向きを逆にすると、磁界の向きも逆になります。
まちがえやすい
✕ 導線から遠いほど、磁界が強い → ◯ 導線に近いほど強い(電流が大きいほども強い)
標準厚紙に垂直に通した導線に、下から上へ向かって電流を流しました。導線の東に置いた方位磁針のN極は、どの方位をさしますか。
下から上へ流れる電流の磁界は、上から見て反時計回り(右ねじの決まり)。東の点で反時計回りの向きは北です。
答え:北
コイルのまわりの磁界:右手でにぎると親指がN極
📄 プリント13ページ
答え:導線を何回も巻いたコイルに電流を流すと、棒磁石と同じような磁界ができます(電磁石)。右手の4本の指を電流の向きに合わせてコイルをにぎると、親指の向きがコイルの内側の磁界の向き(親指の側がN極)です。
| 変えること | 結果 |
|---|---|
| 電流を大きくする | 磁界が強くなる |
| コイルの巻数を多くする | 磁界が強くなる |
| コイルの中に鉄心を入れる | 磁界が強くなる |
| 電流の向きを逆にする | 強さは変わらず、N極とS極が入れかわる |
まちがえやすい
✕ コイルでも、右手の親指を電流の向きに合わせる → ◯ コイルでは、4本の指を電流の向きに合わせると、親指が内側の磁界の向き(まっすぐな導線は右ねじで考える)
電流が磁界から受ける力:フレミングの左手の法則
📄 プリント14ページ
答え:磁界の中で電流を流すと、電流は力を受けます。力の向きは、電流の向きを逆にすると逆、磁界の向きを逆にすると逆、両方を逆にすると元と同じ向きです。電流を大きくする・磁力の強い磁石にすると、力が大きくなります。
図では、コイルの下の辺の電流は奥から手前、磁界は上から下(N極からS極)で、コイルは磁石の外へ(図の右へ)動きました。力の向きは、電流の向きと磁界の向きの両方に垂直です。
フレミングの左手の法則:左手の中指・人さし指・親指をたがいに直角に開き、中指を電流の向き、人さし指を磁界の向きに合わせると、親指が力の向きになります(覚え方「電・磁・力」を中指から順に)。
まちがえやすい
✕ 電流の向きと磁界の向きを両方逆にすると、力も逆向きになる → ◯ 両方逆にすると、力は元と同じ向き(一方だけなら逆向き)
標準U字形磁石のあいだのコイルに電流を流すと、コイルはアの向きに動きました。磁石の上下を入れかえ、電流の向きも逆にすると、コイルはどちらに動きますか。また、回路の抵抗器を抵抗の小さい物にかえると、コイルの動きはどうなりますか。
磁界と電流の両方を逆にすると、力は元と同じ向きです。
抵抗が小さくなると電流が大きくなり(オームの法則)、力が大きくなります。
答え:アの向き、動きは大きくなる
モーターのしくみ:整流子とブラシ
📄 プリント15ページ
答え:モーターは、電流が磁界から受ける力でコイルを回転させる装置です。整流子とブラシが、コイルが半回転するごとに、コイルに流れる電流の向きを逆にするので、同じ向きに回り続けます。
理由:コイルの磁石に近い2つの辺には、電流の向きが反対なので、反対向きの力がはたらいてコイルが回ります。そのまま半回転すると逆向きの力を受けて止まってしまいますが、整流子とブラシのつながりが入れかわって電流が逆になるので、力の向きがそろい、同じ向きに回り続けます。
速く回すには:電流を大きくする・磁力の強い磁石にする・コイルの巻数を多くする(どれも力が大きくなる)。
まちがえやすい
✕ モーターのコイルに流れる電流の向きは、いつも同じ → ◯ 整流子とブラシで、半回転ごとに逆になる
理由モーターのコイルの磁石に近い2つの辺に、反対向きの力がはたらいて、コイルが回ります。2つの辺に反対向きの力がはたらくのはなぜですか。
答え:(例)2つの辺では電流の向きが反対なので、力の向きも反対になるから。
電磁誘導と誘導電流:磁界が変わると電流が流れる
📄 プリント16ページ
答え:コイルの中の磁界が変化すると、コイルに電圧が生じて電流が流れます。この現象を電磁誘導、流れる電流を誘導電流といいます。磁石を止めると、磁界が変化しないので電流は流れません。
| 磁石の下の極 | 近づける | 遠ざける |
|---|---|---|
| N極 | 右にふれる | 左にふれる |
| S極 | 左にふれる | 右にふれる |
表は、N極を近づけると右にふれるつなぎ方の例です。極か動きの一方をかえると逆、両方をかえると元と同じ向きにふれます。磁石を止めてコイルを動かしても、同じように電流が流れます。
誘導電流を大きくするには:磁石(コイル)を速く動かす・磁力の強い磁石にする・コイルの巻数を多くする。
まちがえやすい
✕ 磁石をコイルの中に入れたままにしておくと、電流が流れ続ける → ◯ 磁界が変化しないので、流れない
標準棒磁石のS極を下にして、上からコイルに近づけると、検流計の針は左にふれました。①S極を下にしてコイルから遠ざける ②N極を下にしてコイルから遠ざける ③S極を下にしてコイルの中で止める、のそれぞれで、針はどうなりますか。
①動きだけ逆 → 右 ②極も動きも逆 → 元と同じ左 ③磁界が変化しない → ふれない
答え:①右にふれる ②左にふれる ③ふれない
直流と交流:発電機・周波数・発光ダイオード
📄 プリント17ページ
答え:直流は流れる向きが一定の電流(乾電池など)、交流は流れる向きと大きさが周期的に変わる電流(家庭のコンセント)です。交流で1秒間にくり返す変化の回数を周波数といい、単位はヘルツ(Hz)。東日本は50Hz、西日本は60Hzです。
発電機:電磁誘導を利用して電流をつくります。コイルの近くで磁石を回すと、コイルの中の磁界が変化し続けるので、電流が流れ続けます。N極とS極が交互に近づくので、発電機の電流は交流です。
発光ダイオード:決まった向き(長いあしを+極側)にしか電流を流しません。直流につなぐとつきっぱなし、交流につなぐと点めつします。
IH調理器:コイルに交流を流して、なべの底を通る磁界を変化させ続けます。電磁誘導でなべの底に電流が流れ、なべが熱くなります。磁界は変化し続けないと電流が流れないので、交流が使われています。
まちがえやすい
✕ 発光ダイオードは、豆電球と同じように、どちら向きにつないでもつく → ◯ 決まった向き(長いあしを+極側)にしか電流が流れず、逆ではつかない
基本西日本の家庭に来ている交流の周波数を、単位の記号を付けて書きなさい。
東日本は50Hz、西日本は60Hzです。
答え:60Hz
✅ 一問一答で総チェック(20問)
問題を読んで、答えを頭の中で言ってからタップしましょう。答えが出ます。
-
電気器具が1秒間あたりに使う電気エネルギーの大きさを何という?
答え:電力
-
電力の単位は?
答え:ワット(W)
-
「100V 1200W」のドライヤーを100Vで使った時に流れる電流は?
答え:12A
-
電流によって発生した熱などの量の単位は?
答え:ジュール(J)
-
6V 9Wの電熱線に6.0Vで5分間電流を流した時の熱量は?
答え:2700J
-
1Whは何J?
答え:3600J
-
並列につないだ2本の電熱線で、発熱が大きいのは抵抗が大きい方・小さい方のどちら?
答え:抵抗が小さい方
-
ちがう物体をこすり合わせた時に生じる電気を何という?
答え:静電気(摩擦電気)
-
気体の圧力を小さくした空間を電流が流れる現象を何という?
答え:真空放電
-
−極から出る、−の電気をもった非常に小さな粒子を何という?
答え:電子
-
放電管の中で見える光の線(電子の流れ)を何という?
答え:陰極線
-
放射線のうち、紙1枚で止まるのは?
答え:α線
-
磁石の力がはたらいている空間を何という?
答え:磁界
-
まっすぐな導線のまわりの磁界の向きを決める決まりは?
答え:右ねじの決まり
-
コイルに電流を流して、鉄心を入れて磁石にした物を何という?
答え:電磁石
-
モーターで、半回転ごとにコイルの電流の向きを逆にする部分は、ブラシと何?
答え:整流子
-
コイルの中の磁界が変化して、コイルに電流が流れる現象を何という?
答え:電磁誘導
-
電磁誘導で流れる電流を何という?
答え:誘導電流
-
流れる向きと大きさが周期的に変わる、家庭のコンセントの電流を何という?
答え:交流
-
交流で、1秒間にくり返す変化の回数を何という?
答え:周波数
まとめ
電力=電圧×電流(P=IV)、熱量・電力量=電力×時間(Q=Pt=IVt、時間は秒)。発熱は電力と時間に比例し、並列は抵抗の小さい方、直列は抵抗の大きい方の発熱が大きくなります。静電気は電子の移動で生じ、電流の向きと電子の向きは逆です。まっすぐな導線は右ねじ、コイルは右手、磁界の中の電流が受ける力はフレミングの左手の法則で向きを考えます。コイルの中の磁界が変化すると誘導電流が流れ、発電機の電流は交流です。プリントの確認問題で、計算と向きの問題を手を動かして練習してみてください。
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説明 1〜17ページ/確認問題 18〜24ページ/覚えることの一覧・まちがえやすいこと 25・26ページ/答えと解説 27〜30ページ

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