【中3理科】力の合成・分解と水圧・浮力の要点まとめ|アルキメデスの原理と浮力が一定になる理由

⏱ 30秒でわかる この単元の要点

  • 水圧は深いほど大きく、あらゆる向きから面に垂直にはたらく
  • 浮力=空気中のばねばかりの値-水中の値(上下の水圧の差で生じる)
  • 浮力は水の中にある部分の体積で決まる(重さ・材料には関係しない)
  • 角度がある2力の合力は、2力を2辺とする平行四辺形の対角線
  • 斜面の上の重力は、斜面に平行な分力と垂直な分力に分ける

つまずき注意:全部沈んだあとは、深く沈めても浮力は変わらない(一定)。

中3理科「力の合成・分解と水圧・浮力」を、図と例題で1つずつ確かめるページです。まちがえやすいのが「深く沈めるほど浮力が大きくなる」という思いこみです。正しくは、全部沈んだあとは、深さを変えても浮力は変わりません。どの見出しも「答え → 図 → 理由 → 解き方」の順に書いています。紙に書いて練習したい人は、下の無料プリントを使ってください。

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説明 1〜10ページ/確認問題 11〜14ページ(66問)/覚えることの一覧・まちがえやすいこと 15・16ページ/答えと解説 17〜19ページ。この記事の見出しごとに、対応するページを書いています。

中1の復習:2力のつり合い・垂直抗力・ばねばかりの値

📄 プリント2ページ

答え:1つの物体にはたらく2つの力は、一直線上・同じ大きさ・反対向きのときにつり合います。つるして止まっている物体では、ばねばかりの値=重力の大きさです。

この単元では、物体にはたらく力を矢印で表して考えます。力は作用点(力がはたらく点)・向き・大きさの3つで決まり、矢印の根元が作用点、矢印の長さが力の大きさです。単位はN(ニュートン)で、100gの物体にはたらく重力が約1Nです(300gなら約3N)。

重力垂直抗力床ばねばかりばねばかりが引く力おもり重力
左:床の上の箱 右:ばねばかりでつるしたおもり
  • 床の上の箱:下向きの重力と、床が箱をおし返す上向きの垂直抗力がつり合っています。
  • つるしたおもり:ばねばかりが引く上向きの力と、下向きの重力がつり合っています。だから、ばねばかりが1.8Nを示していれば、重力も1.8Nです。

面をおす力のはたらきは圧力で表します。圧力〔Pa〕=面を垂直におす力〔N〕÷力がはたらく面積〔m²〕です(例:6Nの箱の底面積が0.02m²なら、6÷0.02=300Pa)。空気の重さによる圧力が大気圧で、あらゆる向きからはたらき、海面で約1013hPaです。水の中では、水の重さによる圧力がはたらきます。これが次の水圧です。

まちがえやすい

✕ 床に置いた物体には、重力しかはたらかない → ◯ 床が物体をおす垂直抗力もはたらき、重力とつり合う

水圧とは? 3つの性質

📄 プリント3ページ

答え:水圧は、水の重さによって生じる圧力です。①深いほど大きい、②あらゆる向きから、面に垂直にはたらく、③同じ深さなら同じ大きさ、の3つの性質があります。

ゴム膜水たて向き横向き
ゴム膜の実験
物体水水面
水の中の物体にはたらく水圧

両はしにゴム膜をはった筒を水に入れると、膜は水圧におされて内側にへこみます。たて向きの筒では、深いほうの下の膜が大きくへこみます。横向きの筒では、左右の膜は同じ深さなので、同じだけへこみます。2つ目の図のように、水圧は上・下・横のどの面にも、面に垂直にはたらき、深いところほど大きくなります。

水圧の性質 実験の結果とわけ
深いほど大きい 下の膜が大きくへこむ。上にある水の重さが大きいから
あらゆる向きから、面に垂直 どの膜も、面に垂直に内側へへこむ
同じ深さなら同じ大きさ 横向きの筒の左右の膜は、同じだけへこむ

身近な例:プールで深くもぐると耳がおされて痛くなります。ペットボトルの横に高さのちがう穴をあけて水を入れると、下の穴ほど水が勢いよく飛び出します。ダムの壁が下ほど厚いのも、深いほど水圧が大きいからです。

まちがえやすい

✕ 水圧は上から下へだけはたらく → ◯ 水圧は、あらゆる向きから、面に垂直にはたらく

標準図のように、ゴム膜をはった筒を水に入れました。横向きの筒(膜ウ・エ)を、向きを変えずに今より深い所まで沈めると、ウとエのへこみ方はそれぞれどうなりますか。
アイウエゴム膜水たて向き横向き

水圧は深いほど大きいので、深く沈めるとウもエも今より大きくへこみます。ウとエはいつも同じ深さにあるので、同じ大きさの水圧でおされ、2つのへこみ方は同じままです。

答え:ウもエも今より大きくへこみ、2つのへこみ方は同じ

理由ダムの壁は、下のほうほど厚く作られています。それはなぜですか。

水圧の性質のうち「深さ」に関係するものを使います。

答え:深いところほど水圧が大きく、下ほど大きな力がかかるから。

浮力とは? なぜ上向きの力がはたらくのか

📄 プリント4ページ

答え:水中の物体にはたらく上向きの力を浮力といいます。物体の下の面をおす水圧が、上の面をおす水圧より大きいので、その差が上向きの力になります。

浮力〔N〕=空気中でのばねばかりの値〔N〕-水中でのばねばかりの値〔N〕

上からおす水圧(小さい)下からおす水圧(大きい)打ち消し合う打ち消し合う浮力(上下の差)水
上下の水圧の差が浮力になる

プールの中で体が軽く感じるのは、この浮力のためです。下の面のほうが深いので、上向きの水圧のほうが大きくなります。横からの水圧は、左右で同じ大きさなので打ち消し合います。

ばねばかりでつるした物体を水に入れると、浮力のぶんだけ、ばねばかりが支える力が小さくなります。だから、浮力は「空気中の値-水中の値」で求められます。

基本物体Xをばねばかりにつるすと、空気中で4.0N、一部を水に沈めると3.3N、全部を沈めると2.5Nでした。それぞれの浮力は何Nですか。

式:浮力=空気中の値-水中の値

一部を沈めたとき:4.0-3.3=0.7(N)

全部を沈めたとき:4.0-2.5=1.5(N)

答え:一部 0.7N、全部 1.5N

浮力は深さで変わる? 全部沈むと一定になる理由

📄 プリント4ページ

答え:物体が全部沈むまでは、深く沈めるほど浮力は大きくなります。全部沈んだあとは、さらに深くしても浮力は変わりません(一定)。

4.0cmばねばかり物体水水面空気中ばねばかり 3.0N2.0cm半分しずめるばねばかり 2.6N4.0cm全部しずめるばねばかり 2.2N6.0cmもっと深くばねばかり 2.2N
高さ4.0cmの物体を、少しずつ沈めていく
深さ(cm) 0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 6.0
ばねばかり(N) 3.0 2.8 2.6 2.4 2.2 2.2 2.2
浮力(N) 0 0.2 0.4 0.6 0.8 0.8 0.8
深さ(cm)浮力(N)O1234560.20.40.60.81
深さと浮力のグラフ

理由:全部沈むまでは、水の中にある部分の体積がふえるので、浮力も大きくなります。全部沈んだあとは、水の中にある部分の体積は変わりません。また、深くすると上の面も下の面も同じだけ深くなるので、上下の水圧の差も変わりません。深いほど水圧そのものは大きくなりますが、浮力を決めるのは「差」なので、浮力は一定です。

表からグラフをかく手順:①深さごとに「空気中の値-水中の値」で浮力を出す(例:深さ2.0cmで3.0-2.6=0.4N)。②点を打つ。③全部沈むまでは原点を通る直線、そのあとは横じくに平行な直線で結ぶ。

まちがえやすい

✕ 深く沈めるほど浮力が大きくなる → ◯ 全部沈んだあとは、深さを変えても浮力は一定

標準物体Yをばねばかりにつるすと、空気中で5.5N、全部を水に沈めると3.5Nでした。浮力は何Nですか。また、物体Yをさらに深く沈めると、ばねばかりの値は何Nになりますか。

浮力:5.5-3.5=2.0(N)

全部沈んだあとは、深くしても浮力は変わらないので、ばねばかりの値も変わりません。

答え:浮力 2.0N、さらに深くしても 3.5N

理由全部沈めた物体をもっと深く沈めても、浮力が変わらないのはなぜですか。

「体積」と「上下の水圧の差」の2つにふれて書きます。

答え:全部沈んだあとは、水の中にある部分の体積も、上下の水圧の差も変わらないから。

浮力の大きさは何で決まる? アルキメデスの原理

📄 プリント5ページ

答え:浮力の大きさは、水の中にある部分の体積で決まります。物体の材料や重さ(質量)、形には関係しません。

アルミニウム体積 100cm³空気中 2.7N水中 1.7N鉄体積 100cm³空気中 7.9N水中 6.9N
体積が同じアルミニウムと鉄
物体(体積100cm³) 空気中 水中 浮力
アルミニウム 2.7N 1.7N 2.7-1.7=1.0N
鉄 7.9N 6.9N 7.9-6.9=1.0N

材料も重さもちがうのに、浮力はどちらも1.0Nです。体積が同じなら、全部沈めたときの浮力は同じです。粘土のかたまりの形を変えても、体積が同じなら浮力は変わりません。

アルキメデスの原理(参考):浮力の大きさは、物体がおしのけた水の重さと等しくなります。体積100cm³の物体は100cm³の水をおしのけます。水100cm³の質量は100g(水の密度は1g/cm³)なので、その重さは約1N。上の表の浮力1.0Nと合っています。

まちがえやすい

✕ 重い物体ほど、はたらく浮力が大きい → ◯ 浮力は体積で決まり、重さには関係しない

標準粘土のかたまりを空気中でばねばかりにつるすと3.4Nでした。立方体の形にして全部を水に沈めると2.8Nでした。同じ粘土を細長くのばして全部を水に沈めると、浮力は何Nですか。

形を変えても、体積は同じです。体積が同じなら浮力も同じなので、立方体のときの浮力を求めます。

式:3.4-2.8=0.6(N)

答え:0.6N

物体が浮く・沈む条件

📄 プリント5ページ

答え:物体の浮き沈みは、重力と浮力の大小で決まります。

重力浮力沈む重力浮力水中で静止重力浮力浮いて静止水
重力と浮力の大小で、浮き沈みが決まる
重力と浮力 物体のようす
重力 > 浮力 沈む
重力 = 浮力 水中で静止する
重力 < 浮力 浮き上がる

浮き上がった物体は、水面から出た部分のぶん浮力が小さくなり、重力=浮力になったところで、水面に浮いて止まります。密度が水(1g/cm³)より小さい物体は浮き、大きい物体は沈みます。たとえば氷の密度は約0.92g/cm³なので、水に浮きます。

鉄の船が浮くわけ:船は鉄でできていますが、中に空気の部分が多く、水の中にある部分の体積が大きくなっています。そのため、船の重力と等しい大きさの浮力が得られて、浮くことができます。

基本水の中で静かに放したとき、次の物体はどうなりますか。(1)重力5N・浮力3N (2)重力2N・浮力2N (3)重力1N・浮力4N

重力と浮力の大きさをくらべます。

答え:(1)沈む (2)水中で静止する (3)浮き上がる

標準水面に浮いて静止している木片にはたらく浮力が1.2Nのとき、重力は何Nですか。

水面に浮いて止まっているとき、重力と浮力はつり合っています。

答え:1.2N

理由鉄は水に沈みますが、鉄でできた大きな船は水に浮きます。それはなぜですか。

浮力の大きさが何で決まるかを使います。

答え:船は中に空気の部分が多く、水の中にある部分の体積が大きくなって、浮力が大きくなり、重力と等しくなるから。

力の合成:一直線上の2力の合力

📄 プリント6ページ

答え:2つ以上の力を、同じはたらきをする1つの力にまとめることを力の合成、まとめた力を合力といいます。一直線上の2力なら、同じ向きは和、反対向きは差(向きは大きいほうの力と同じ)です。

4N2N6NF1F2合力① 同じ向き4N1N3NF1F2合力② 反対向き3N3N合力0(つり合い)F1F2③ 同じ大きさで反対向き
方眼は1目もり1N
2力の関係 合力
同じ向き(右4N・右2N) 2力の和。右へ4+2=6N
反対向き(右4N・左1N) 2力の差。向きは大きいほう。右へ4-1=3N
同じ大きさで反対向き(3N・3N) 合力は0。つり合っている

重力と浮力の合力:上の「深さと浮力」の物体(重力3.0N、全部沈めたときの浮力0.8N)では、重力は下向き、浮力は上向きなので、合力は3.0-0.8=2.2N、向きは大きいほうの重力と同じ下向きです。ばねばかりからはずすと沈みます。つるしている間は、ばねばかりが上向きに2.2Nで引いてつり合うので、水中の値が2.2Nになります。

まちがえやすい

✕ 右向き4Nと左向き1Nの合力は5N → ◯ 3N、右向き(大きいほうの向き)

基本次の2力の合力の大きさと向きを答えなさい。(1)右向き6Nと左向き4N (2)上向き5Nと下向き9N

反対向きなので、どちらも差をとり、向きは大きいほうです。

(1)6-4=2(N)、右向き (2)9-5=4(N)、下向き

答え:(1)2N、右向き (2)4N、下向き

角度がある2力の合力の作図(平行四辺形)

📄 プリント7ページ

答え:角度をもってはたらく2力の合力は、2力を2辺とする平行四辺形の対角線です。和や差では求められません。

固定ばね点OリングばねばかりF3ばねばかり1本で引く固定ばね点OリングF1F2ばねばかり2本で引く板紙
リングを同じ点Oまで引く実験

1本のばねばかりでリングを点Oまで引く力をF3とします。2本のばねばかりで、リングを同じ点Oまで引く力をF1・F2とします。リングが同じ位置で止まるので、F1とF2を合わせたはたらきはF3と同じ、つまりF3がF1とF2の合力です。

合力の作図の手順

  1. F1の先から、F2に平行な破線をひく(平行四辺形の辺をつくるため)。
  2. F2の先から、F1に平行な破線をひく(平行四辺形を完成させるため)。
  3. 作用点Oから、破線の交点まで矢印をひく。これが合力(対角線が、2力を合わせたはたらきを表すため)。
F1F2O① F1 の先から、F2 に平行な破線F1F2O② F2 の先から、F1 に平行な破線F1F2O合力③ O から交点まで矢印=合力
方眼は1目もり1N。F1が右1・上2、F2が右3・下2で、合力は右へ4目もり(4N)

まちがえやすい

✕ 2力の矢印の先どうしを結ぶ → ◯ それぞれの先から、もう一方の力に平行な破線をひき、作用点と交点を結ぶ

作図方眼の1目もりを1Nとします。作用点OからF1(右2・上3)とF2(右2・下3)がはたらくとき、合力の大きさと向きを答えなさい。
F1F2O1目もり=1N

F1とF2を2辺とする平行四辺形をかき、Oから交点まで矢印をひきます。上下(上3・下3)が打ち消し合い、右の目もり(右2+右2)だけが残ります。

F1F2合力O1目もり=1N

答え:4N、右向き

3力のつり合いと、2力の角度と合力

📄 プリント8ページ

答え:3つの力がつり合うとき、2つの力の合力と、残りの1つの力が、一直線上・同じ大きさ・反対向きになっています。また、同じ大きさの2力は、間の角度が大きいほど合力が小さくなります(0°なら和、180°なら0)。

糸が引く力糸が引く力合力下の糸が引く力 6Nおもり(重さ 6N)リング天井
方眼は1目もり1N

重さ6Nのおもりを2本の糸でつるします。2本の糸が引く力は「左2・上3」と「右2・上3」です。左右(左2・右2)は打ち消し合い、上向きの目もりだけが残るので、合力は上へ3+3=6Nです。これは、下の糸が引く力(おもりの重さ6N)と同じ大きさで反対向きです。

F1F2合力角度 約40°合力:大F1F2合力角度 90°合力:中F1F2合力角度 約140°合力:小
間の角度が大きいほど、合力(対角線)は短い

身近な例:カーブにある電柱は、電線に横向きに引かれています。この力と、支線(地面にななめに張ったワイヤー)が電柱を引く力の合力が、電柱にそって下向きになるので、電柱は倒れません。

まちがえやすい

✕ 2力の間の角度を大きくすると、合力も大きくなる → ◯ 小さくなる

標準リングに3本の糸F1・F2・F3をつけて引き、リングを静止させました。F3は下向き6Nです。F1とF2の合力の大きさと向きを答えなさい。

3力のつり合いでは、F1とF2の合力が、F3と同じ大きさで反対向きになります。

答え:6N、上向き

標準大きさが同じ2力の間の角度が0°のとき、合力は12Nでした。(1)1つの力は何Nですか。(2)同じ2力の間の角度を180°にすると、合力は何Nですか。

0°は同じ向きなので、合力は2力の和です。180°は反対向きで同じ大きさなので、差は0です。

(1)12÷2=6(N) (2)6-6=0(N)

答え:(1)6N (2)0N

力の分解:分力の作図のしかた

📄 プリント9ページ

答え:1つの力を、同じはたらきをする2つ以上の力に分けることを力の分解、分けた力を分力といいます(合成の逆)。分力は、もとの力を対角線とする平行四辺形の2辺です。

荷物をななめ上に引く力には、床にそって動かすはたらきと、持ち上げるはたらきがあります。この2つが分力です。

分力の作図の手順

  1. 分ける2つの向きに、作用点Oから線をひく(分力の向きを先に決めるため)。
  2. もとの力Fの先から、それぞれの線に平行な破線をひく(Fを対角線とする平行四辺形をつくるため)。
  3. Oから交点まで矢印をひく。これが分力(平行四辺形の2辺が、分けた2つの力になるため)。
FO① 分ける2つの向きに、O から線をひくFO② F の先から、それぞれの線に平行な破線FO横の分力たての分力③ O から交点まで矢印=分力
方眼は1目もり1N。Fが右2・上5なら、横向き(水平方向)の分力は2N、たて向き(鉛直方向)の分力は5N

分ける向きは、問題で決められます。下の図は、重さ4Nのおもりを2本の糸でつるしたときに、おもりの重さとつり合う上向き4Nの力を、2本の糸の向きに分けたものです。分けた2つの力が、それぞれの糸が引く力です。分ける向きが変われば、分力も変わります。

糸が引く力糸が引く力重さとつり合う力おもり(重さ 4N)O天井
左の糸は左1・上2、右の糸は右1・上2

まちがえやすい

✕ 分力の大きさの和は、もとの力と同じ → ◯ 角度があるときは、もとの力より大きい

作図方眼の1目もりを1Nとします。作用点Oから力F(右3・上5)がはたらくとき、Fを横向きとたて向きの分力に分け、それぞれの大きさを答えなさい。
FO1目もり=1N

Oから横とたてに線をひき、Fの先からそれぞれに平行な破線をひきます。Fの先が「右3・上5」の位置なので、横の分力は右へ3目もり、たての分力は上へ5目もりです。

F横の分力たての分力O1目もり=1N

答え:横向きの分力 3N、たて向きの分力 5N

斜面の上の物体にはたらく重力の分力

📄 プリント10ページ

答え:斜面の上の物体にはたらく重力は、斜面に平行な分力と斜面に垂直な分力に分けて考えます。垂直な分力は垂直抗力とつり合い、平行な分力が物体を斜面にそって下ろそうとします。

傾き 30°平行な分力:小垂直な分力:大重力斜面に平行な分力斜面に垂直な分力垂直抗力傾き 60°平行な分力:大垂直な分力:小重力斜面に平行な分力斜面に垂直な分力垂直抗力

← 横にずらすと続きが見えます →

傾きが大きいほど、斜面に平行な分力が大きい

斜面の傾きを大きくしても、重力は変わりません。変わるのは分力で、平行な分力は大きく、垂直な分力は小さくなります。傾きが90°(かべのように垂直)になると、平行な分力は重力と同じ大きさ、垂直な分力は0です。斜面を下る物体の運動は、次の単元「運動の規則性」で学びます。

まちがえやすい

✕ 斜面の傾きを大きくすると、重力も大きくなる → ◯ 重力は変わらない(変わるのは分力)

標準図は、斜面の上の箱にはたらく4つの力ア〜エです。ア〜エは、重力、重力の2つの分力、垂直抗力のどれかです。イとウの2つの力を合成すると、ア〜エのどの力と同じになりますか。
アイウエ

真下に向くアが重力です。イとウは、重力アを2つの向きに分けた分力です。分解は合成の逆なので、イとウを2辺とする平行四辺形をかくと、その対角線がもとの重力アになります。

答え:ア(重力)

2本の糸でつるした物体:糸の角度と糸が引く力

📄 プリント10ページ

答え:同じおもりを2本の糸でつるすとき、2本の糸の間の角度が大きいほど、それぞれの糸が引く力は大きくなります。

① 角度が小さい② 角度が大きい③ 左右の傾きがちがう糸が引く力おもり下の糸が引く力矢印が長いほど、糸が引く力が大きい3つとも同じおもり天井

← 横にずらすと続きが見えます →

3つとも同じおもり。矢印が長いほど、糸が引く力が大きい
  • 2本の糸を平行(間の角度0°)にして左右対称につるすと、それぞれの糸は、おもりの重さの半分を引きます。
  • 左右の糸の傾きがちがうときは、鉛直(真上の向き)に近い糸のほうが、引く力は大きくなります。
標準平行な(間の角度が0°の)2本の糸で、おもりを左右対称につるしたところ、1本の糸が引く力は3Nでした。おもりの重さは何Nですか。

平行な2本の糸は、おもりの重さを半分ずつ支えます。1本が3Nなので、おもりの重さはその2倍です。式:3×2=6(N)

答え:6N

理由カーブにある電柱は、電線に横向きに引かれています。それでも、地面にななめに張った支線(ワイヤー)があると、電柱は倒れません。それはなぜですか。

電線が引く力と支線が引く力を、1つの力(合力)にまとめて考えます。

答え:電線が電柱を引く力と、支線が電柱を引く力の合力が、電柱にそって下向きになるから。

✅ 一問一答で総チェック(19問)

問題を読んで、答えを頭の中で言ってからタップしましょう。答えが出ます。

  1. 2つ以上の力と同じはたらきをする1つの力を何というか?

    答え:合力

  2. 角度をなす2力の合力を作図で求めるとき利用する図形は?

    答え:平行四辺形

  3. 1つの力を、同じはたらきをする2つの力に分けたとき、その分けた力を何というか?

    答え:分力

  4. 水中の物体には、水圧がどの方向からはたらくか?

    答え:あらゆる向き(面に垂直に)

  5. 水中の物体にはたらく上向きの力を何というか?

    答え:浮力

  6. 浮力の大きさが、物体が押しのけた水の重さに等しいという原理を何というか?

    答え:アルキメデスの原理

  7. 一直線上・同じ向きの5Nと3Nの力の合力は?

    答え:8N

  8. 空気中で4.0Nの物体を水中に沈めたところ、ばねばかりが2.5Nを示した。浮力の大きさは?

    答え:1.5N

  9. 物体の密度が水の密度より大きい場合、その物体はどうなるか?

    答え:沈む

  10. 物体を完全に水中に沈めたまま、さらに深く沈めていくと浮力の大きさはどうなるか?

    答え:変わらない(一定)

  11. 斜面上の物体にはたらく重力を2つの分力に分解するとき、それぞれの分力の向きは?

    答え:斜面に平行な分力と、斜面に垂直な分力

  12. 重力より浮力が大きいとき、物体はどうなるか?

    答え:浮き上がる(水面に浮いて止まる)

  13. 水の密度はおよそ何g/cm³か?

    答え:1g/cm³

  14. 水面からの深さと、水圧の大きさの関係は?

    答え:深いほど大きい

  15. 1つの力を、同じはたらきをする2つの力に分けることを何というか?(分けた後の力自体ではなく、その操作の名前)

    答え:力の分解

  16. 床の上の物体を、床がおし返す上向きの力を何というか?

    答え:垂直抗力

  17. 同じ大きさの2力の間の角度を大きくすると、合力の大きさはどうなるか?

    答え:小さくなる

  18. 斜面の傾きを大きくすると、斜面に平行な分力はどうなるか?

    答え:大きくなる

  19. 同じおもりを2本の糸でつるすとき、糸の間の角度を大きくすると、それぞれの糸が引く力はどうなるか?

    答え:大きくなる

まとめ

水圧は深いほど大きく、あらゆる向きから面に垂直にはたらきます。浮力は上下の水圧の差で生じ、「空気中の値-水中の値」で求められ、水の中にある部分の体積で決まります(全部沈んだあとは深さに関係なく一定)。角度がある2力の合力は平行四辺形の対角線、分力はもとの力を対角線とする平行四辺形の2辺です。プリントの確認問題(66問)で、作図と計算を手を動かして練習してみてください。

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説明 1〜10ページ/確認問題 11〜14ページ/覚えることの一覧・まちがえやすいこと 15・16ページ/答えと解説 17〜19ページ

保護者の方へ:この単元のよくあるつまずきは、「深く沈めるほど浮力が大きくなる」という思いこみです。「全部沈んだあと、おしのける水の量は深さで変わる?」と一緒に考えてみると、浮力が一定になる理由に気づく助けになります。
理科
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