【中3理科】イオンと酸・アルカリの要点まとめ|電離・中和反応の仕組み

⏱ 30秒でわかる この単元の要点

  • 電解質は水にとけると陽イオンと陰イオンに電離し、イオンが動くので電流が流れる
  • 電子を失うと陽イオン(+)、受け取ると陰イオン(−)。化学式は数字が先、+−が後
  • 酸性のもとは水素イオンH+、アルカリ性のもとは水酸化物イオンOH−
  • 中和:H++OH−→H2O。酸+アルカリ→塩+水
  • pHは7が中性。小さいほど酸性が強く、大きいほどアルカリ性が強い

つまずき注意:中和は中性にならなくても起こる。H+が残れば酸性、OH−が残ればアルカリ性のまま。

中3理科「水溶液とイオン」「酸・アルカリと中和」を、図と例題で1つずつ確かめるページです。この単元は「水にとけて+と−のイオンに分かれる(電離)」と「酸性のもとはH+、アルカリ性のもとはOH−、出会うと水(中和)」の2つでつながっています。どの見出しも「答え → 図 → 理由 → 解き方」の順に書いています。紙に書いて練習したい人は、下の無料プリントを使ってください。

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▶ ① 水溶液とイオン 授業用プリント(全19ページ)

説明 1〜10ページ/確認問題 11〜14ページ/覚えることの一覧・まちがえやすいこと 15・16ページ/答えと解説 17〜19ページ

▶ ② 酸・アルカリと塩(中和) 授業用プリント(全22ページ)

説明 1〜12ページ/確認問題 13〜17ページ/覚えることの一覧・まちがえやすいこと 18・19ページ/答えと解説 20〜22ページ。この記事の見出しごとに、対応するプリントとページを書いています。

電流が流れる水溶液:電解質と非電解質

📄 プリント① 2・3ページ

答え:水にとかしたとき水溶液に電流が流れる物質を電解質、流れない物質を非電解質といいます。電流が流れるかどうかは、水にとけている物質で決まります。

−+電源装置豆電球電流計調べる水溶液電極電極は1回ごとに精製水で洗う
いろいろな水溶液に電流が流れるかを調べる
水溶液 電流 電極付近のようす
精製水・砂糖水・エタノール水溶液 流れない 変化なし
食塩水・うすい塩酸・水酸化ナトリウム水溶液 流れる 気体が出る
塩化銅水溶液 流れる 片方の電極に赤色の物質、もう片方から気体
電解質 塩化ナトリウム・塩化水素(塩酸の溶質)・水酸化ナトリウム・塩化銅・硫酸銅
非電解質 砂糖・エタノール
−+流れない塩化ナトリウム(固体)豆電球電極電源装置−+流れる塩化ナトリウム水溶液
固体の塩化ナトリウムも精製水も流れないが、とかすと流れる

知らない名前の水溶液の考え方:①砂糖かエタノールの水溶液か(中学で出る非電解質はこの2つが中心)→ ②上の表の電解質がとけているか、の順で見ます。砂糖水に食塩水を混ぜた液には、電解質の塩化ナトリウムがとけているので電流が流れます。

まちがえやすい

✕ 砂糖は水によくとけるので電解質 → ◯ 水にとけても電流が流れないので非電解質(とけるかどうかではない)

標準砂糖は非電解質です。砂糖水に食塩水を混ぜると、電流が流れるようになります。それはなぜですか。

答え:(例)食塩水には、電解質の塩化ナトリウムがとけているから。

塩化銅水溶液の電気分解:陰極に銅、陽極に塩素

📄 プリント① 4・5ページ

答え:塩化銅水溶液に電流を流すと、陰極(−極につないだ電極)に銅が付き、陽極(+極につないだ電極)付近から塩素が出ます。CuCl2 → Cu + Cl2

−+電源装置炭素棒陰極赤色の物質(銅)陽極気体(塩素)塩化銅水溶液(青色)
塩化銅水溶液の電気分解(電極は炭素棒)
場所 ようす 分かること
陰極 赤色の物質が付く。こすると金属光沢 銅
陽極 気体が出る。刺激臭で、赤インクの色が消える 塩素
水溶液 流し続けると、青色がうすくなる 銅イオンが減る
−+青色のしみが陰極側へ動く電圧を加えた後(青色)はじめのしみクリップ(陰極)クリップ(陽極)ろ紙(硝酸カリウム水溶液でしめらせた)ガラス板電源装置

← 横にずらすと続きが見えます →

青色のしみ(銅の粒子)は陰極側へ動く

理由:ろ紙の上の青色のしみは陰極側へ動きます。銅の粒子は+の電気を帯びていて−の陰極に引かれ、塩素の粒子は−の電気を帯びていて+の陽極に引かれるからです(+と−は引き合う)。塩素は有毒なので、においは手であおいでかぎます。

まちがえやすい

✕ 青色のしみは、陽極(+)のほうへ動く → ◯ 陰極(−)のほうへ動く(+の電気を帯びた銅の粒子が、−に引かれる)

うすい塩酸の電気分解:陰極に水素、陽極に塩素

📄 プリント① 6ページ

答え:うすい塩酸を電気分解すると、陰極側に水素、陽極側に塩素ができます。2HCl → H2 + Cl2。陽極側に集まる塩素が少ないのは、塩素が水にとけやすいからです。

−+電源装置ゴム栓ゴム栓ゴム栓水素塩素陰極陽極うすい塩酸電極
陰極側に水素が多く、陽極側の塩素は少ない
水溶液 陰極 陽極
水(中2) 水素 酸素
塩酸 水素 塩素
塩化銅水溶液 銅 塩素

確かめ方:陰極側の気体にマッチの火を近づけると音を立てて燃える(水素)。陽極側の液を赤インクで色をつけた水に入れると色が消える(塩素)。

水素や銅(金属)は陰極に、塩素は陽極に出ます。水溶液の中で、水素や銅は+、塩素は−の電気を帯びた粒子になっているからです。

まちがえやすい

✕ 陽極側に集まる気体が少ないのは、塩素が少ししかできないから → ◯ 水素と同じ体積できるが、塩素は水にとけやすいので集まる量が少ない

原子のつくり:陽子・中性子・電子と同位体

📄 プリント① 7ページ

答え:原子は、中心の原子核と、そのまわりの電子(−)からできています。原子核は、陽子(+)と中性子(電気をもたない)からできています。陽子の数と電子の数は等しいので、原子全体では電気を帯びていません。

電子(−の電気)中性子(電気をもたない)陽子(+の電気)原子核ヘリウム原子(原子核は実際は原子よりずっと小さい)
原子のつくり
粒子 電気 場所
陽子 + 原子核
中性子 なし 原子核
電子 − 原子核のまわり

陽子の数を原子番号といいます。例:塩素は原子番号17なので陽子17個・電子17個、銅は29なので陽子29個・電子29個です。

電子陽子中性子中性子をもたない水素原子中性子を1個もつ水素原子どちらも陽子1個=水素
同位体:同じ水素でも、中性子の数がちがう

同じ元素でも、中性子の数が異なる原子があり、これらをたがいに同位体といいます。

まちがえやすい

✕ 原子は+と−の電気をもつので、原子全体も電気を帯びている → ◯ 陽子の数と電子の数が同じなので、原子全体では電気を帯びていない

イオンとは? 陽イオン・陰イオンのでき方と化学式

📄 プリント① 8ページ

答え:原子が電子を失ったり受け取ったりして、電気を帯びた粒子をイオンといいます。電子を失うと+の陽イオン、電子を受け取ると−の陰イオンになります。

+11ナトリウム原子陽子11 電子11 → 全体 0電子原子核ナトリウムイオン Na⁺陽子11 電子10 → 全体 +1電子を1個失う+17塩素原子陽子17 電子17 → 全体 0塩化物イオン Cl⁻陽子17 電子18 → 全体 −1電子を1個受け取る
電子を失えば+、受け取れば−

決め方:①陽子の数(原子番号)と電子の数をくらべる(陽子の数はイオンになっても変わらない)→ ②電子が少なければ+、多ければ− → ③その差が、化学式の右上の数。

原子 陽子・電子 電子のやりとり イオン
塩素 17・17 1個受け取る Cl−(塩化物イオン)
銅 29・29 2個失う Cu2+
水素 1・1 1個失う H+

化学式の書き方:元素記号の右上に、やりとりした電子の数と+か−を書きます。数字が先、+−が後(Cu2+)。1個のときは1を書きません(Na+)。

まちがえやすい

✕ 電子を受け取ると陽イオンになる → ◯ 受け取ると陰イオン(電子は−)

✕ 銅イオンは Cu+2 と書く → ◯ Cu2+(数字が先、+が後)

標準ナトリウム原子(原子番号11)が電子を1個失ってできたイオンには、電子が何個ありますか。

陽子11個・電子11個の原子が電子を1個失うので、11−1=10(個)

答え:10個

電離と電離の式:主なイオンの表

📄 プリント① 9ページ

答え:電解質が水にとけて、陽イオンと陰イオンに分かれることを電離といいます。電離の式は、+の数と−の数がつり合うようにイオンの数を合わせます。

陽イオン 陰イオン
水素イオン H+ 銅イオン Cu2+ 塩化物イオン Cl−
ナトリウムイオン Na+ 亜鉛イオン Zn2+ 水酸化物イオン OH−
カリウムイオン K+ マグネシウムイオン Mg2+ 硝酸イオン NO3−
銀イオン Ag+ カルシウムイオン Ca2+ 硫酸イオン SO42−
アンモニウムイオン NH4+ バリウムイオン Ba2+ 炭酸イオン CO32−

電離の式の例:NaCl → Na+ + Cl− HCl → H+ + Cl− CuCl2 → Cu2+ + 2Cl−(Cu2+1個の+2と、Cl−2個の−2がつり合う)

Cu²⁺Cl⁻Cl⁻Cl⁻Cu²⁺Cl⁻Cu²⁺Cl⁻Cl⁻塩化銅(電解質)電離して陽イオンと陰イオンに分かれる(Cu²⁺ 1個に Cl⁻ 2個)砂糖(非電解質)分子のまま散らばる
電解質は電離し、非電解質は分子のまま

非電解質は電離しません。水にとけても分子のまま散らばるので、イオンが無く、電流が流れません。

まちがえやすい

✕ 塩化銅の電離は CuCl2 → Cu2+ + Cl2− → ◯ CuCl2 → Cu2+ + 2Cl−(塩化物イオンが2個)

✕ Cl− は塩素イオン → ◯ 塩化物イオン

標準塩化亜鉛 ZnCl2 が水にとけて、陽イオンと陰イオンに分かれるようすを、化学式を使った式で書きなさい。

Zn2+1個の+2と、Cl−2個の−2がつり合うようにします。

答え:ZnCl2 → Zn2+ + 2Cl−

電解質の水溶液に電流が流れるのはなぜ?

📄 プリント① 10ページ

答え:水溶液の中でイオンが移動するからです。陽イオンは陰極へ、陰イオンは陽極へ引かれます。

−+電源装置Cu²⁺Cu²⁺Cl⁻Cl⁻陰極陽極塩化銅水溶液Cu²⁺ が電子を2個受け取る→ Cu(銅)Cl⁻ が電子を1個わたす→ 2個で Cl₂(塩素)電子電子

← 横にずらすと続きが見えます →

塩化銅水溶液の中のイオンの移動と、電極で起こること
電極 引かれるイオン 電子のやりとり できる物
陰極 Cu2+ 電子を2個受け取る 銅
陽極 Cl− 電子を1個ずつわたす 塩素

理由:固体の塩化ナトリウムでは、Na+とCl−がたがいに引き合って規則正しく並び、動けないので電流が流れません。水にとけるとばらばらになって動けるので、電流が流れます。青色がうすくなるのは、青色のもとの銅イオンが陰極で銅になって減るからです。

まちがえやすい

✕ 陰極には陰イオンが集まる → ◯ 陰極(−)には陽イオン(+)が引かれる(名前が反対なので注意)

理由うすい塩酸の電気分解で、陰極から水素が出るのはなぜですか。「水素イオン」「電子」の語を使って書きなさい。

答え:(例)陽イオンの水素イオンが陰極に引かれ、電子を受け取って水素原子になり、2個が結びついて水素になるから。

酸性・アルカリ性の水溶液の性質と指示薬の色

📄 プリント② 2・3ページ

答え:酸性の水溶液は、青色リトマス紙を赤色に、BTB溶液を黄色にし、マグネシウムなどの金属から水素を発生させます。アルカリ性の水溶液は、赤色リトマス紙を青色に、BTB溶液を青色に、フェノールフタレイン溶液を赤色にします。

水素マグネシウムリボンうすい塩酸うすい水酸化ナトリウム水溶液変化なし
4つの水溶液で、同じ調べ方をくらべる
指示薬 酸性 中性 アルカリ性
青色リトマス紙 赤色に変わる 変化なし 変化なし
赤色リトマス紙 変化なし 変化なし 青色に変わる
BTB溶液 黄色 緑色 青色
フェノールフタレイン溶液 無色 無色 赤色

覚え方:アルカリ性は、リトマス紙もBTB溶液も青。アルカリ性で赤くなるのはフェノールフタレイン溶液だけ。中性で色が変わるのは、BTB溶液の緑色だけです。

性質 水溶液の例
酸性 塩酸・硫酸・酢(食酢)・レモン汁・炭酸水
中性 食塩水・砂糖水・エタノール水溶液・精製水
アルカリ性 水酸化ナトリウム水溶液・石灰水・アンモニア水・せっけん水
ピンセットリトマス紙ガラス棒調べる液
リトマス紙はピンセットで持ち、液はガラス棒でつける

まちがえやすい

✕ アルカリ性の水溶液にマグネシウムリボンを入れても、水素が出る → ◯ 水素が出るのは酸性の水溶液だけ

✕ アルカリ性では、どの指示薬も赤色になる → ◯ リトマス紙もBTB溶液も青色。赤色になるのはフェノールフタレイン溶液だけ

基本赤色・青色どちらのリトマス紙をつけても色が変わらなかった液に、BTB溶液を加えると何色になりますか。

リトマス紙の色が変わらない液は中性。中性ではBTB溶液は緑色です。

答え:緑色

酸性・アルカリ性のもとはどのイオン?

📄 プリント② 4ページ

答え:酸性のもとは水素イオンH+、アルカリ性のもとは水酸化物イオンOH−です。

H⁺−+陰極(−)陽極(+)電源装置うすい塩酸赤色に変わった部分青色リトマス紙硝酸カリウム水溶液でしめらせたろ紙うすい塩酸をしみこませた糸スライドガラスOH⁻−+陰極(−)陽極(+)うすい水酸化ナトリウム水溶液赤色リトマス紙青色に変わった部分うすい水酸化ナトリウム水溶液をしみこませた糸

← 横にずらすと続きが見えます →

青色リトマス紙の陰極側が赤色に広がる

理由:塩酸をしみこませた糸を置いて電圧を加えると、青色リトマス紙の陰極側が赤色に広がります。陰極へ動いたのは陽イオンで、塩酸(HCl → H+ + Cl−)の陽イオンはH+だけなので、酸性のもとはH+です。水酸化ナトリウム水溶液にかえると、赤色リトマス紙の陽極側が青色に広がるので、アルカリ性のもとは陰イオンのOH−です。ろ紙は、電解質で中性の硝酸カリウム水溶液でしめらせます。

まちがえやすい

✕ 塩酸のCl−が青色リトマス紙を赤くした → ◯ 赤い部分は陰極へ動いたので陽イオン。赤くしたのはH+

酸とアルカリの定義と電離の式

📄 プリント② 5ページ

答え:酸は、水溶液にしたとき電離して水素イオンH+を生じる化合物、アルカリは、電離して水酸化物イオンOH−を生じる化合物です。

物質 電離の式
塩化水素(塩酸) HCl → H+ + Cl−
硫酸 H2SO4 → 2H+ + SO42−
水酸化ナトリウム NaOH → Na+ + OH−
水酸化バリウム Ba(OH)2 → Ba2+ + 2OH−
H⁺Cl⁻H⁺Cl⁻H⁺Cl⁻塩酸酸H⁺H⁺SO₄²⁻SO₄²⁻H⁺H⁺硫酸酸Na⁺OH⁻Na⁺OH⁻Na⁺OH⁻水酸化ナトリウム水溶液アルカリNa⁺Cl⁻Na⁺Cl⁻Na⁺Cl⁻塩化ナトリウム水溶液H⁺ も OH⁻ も無い→ 中性

← 横にずらすと続きが見えます →

酸はH+を、アルカリはOH−を出す

例:酸=塩化水素(塩酸)・硫酸・硝酸・酢酸。アルカリ=水酸化ナトリウム・水酸化カリウム・水酸化バリウム・水酸化カルシウム(石灰水)。アンモニア水もアルカリ性です。

塩化ナトリウム水溶液が中性なわけ:NaCl → Na+ + Cl− と電離し、H+もOH−もできないからです。

まちがえやすい

✕ OH−は「水酸化イオン」 → ◯ 水酸化物イオン

pH:酸性・アルカリ性の強さ

📄 プリント② 6ページ

答え:pHは、水溶液の酸性・アルカリ性の強さを表す数値(0〜14)です。7が中性、7より小さいほど酸性が強く、7より大きいほどアルカリ性が強くなります。

01234567891011121314中性酸性アルカリ性← 酸性が強いアルカリ性が強い →レモン汁(約2)食酢(約3)純粋な水(7)海水(約8)せっけん水(約10)
pHの目もり

pHは、pH試験紙(色を見本の色とくらべる)やpHメーターで調べます。酸性どうしなら小さいほうが強く(pH2とpH4ならpH2)、アルカリ性どうしなら大きいほうが強くなります。

水でうすめると:食酢を水でうすめるとH+の濃さが小さくなり、pHは7に近づきます。いくらうすめても、7より大きくはなりません。

まちがえやすい

✕ pHが大きいほど酸性が強い → ◯ pHが小さいほど酸性が強い

✕ 酸性の水溶液を水でうすめ続けると、アルカリ性になる → ◯ pHは7に近づくが、7より大きくはならない

標準塩酸に水を加えてうすめたあと、pHを調べると3でした。もとの塩酸のpHは、3より大きいですか、小さいですか。

うすめるとpHは大きくなって7に近づきます。うすめた後が3なので、もとは3より小さい。

答え:小さい

中和とは? H++OH−→H2O

📄 プリント② 7ページ

答え:酸の水溶液とアルカリの水溶液を混ぜたとき、H+とOH−が結びついて水ができ、たがいの性質を打ち消し合う反応を中和といいます。H+ + OH− → H2O

黄色水素がさかんに出る加える黄色水素の出方が弱まる加える水酸化ナトリウム水溶液緑色水素が出なくなる加える青色水素は出ない

← 横にずらすと続きが見えます →

水酸化ナトリウム水溶液を加えていくと、色が変わり水素が出なくなる
加える前 少し加えた 緑色になった さらに加えた
液の色 黄色 黄色 緑色 青色
水素 さかんに出る 出方が弱まる 出なくなる 出ない

理由:加えたOH−がH+と結びついて水になり、H+が減ったので、酸性の性質が弱まりました。酸とアルカリを少しでも混ぜれば、中和は起こります(液がまだ黄色の間も起こっています)。

まちがえやすい

✕ 中和とは、混ぜて中性になること → ◯ 中和はH+とOH−が結びついて水ができる反応。中性にならなくても起こる

理由塩酸に水酸化ナトリウム水溶液を加えて、ちょうど中性になったあと、さらに水酸化ナトリウム水溶液を加えても、中和は起こりません。それはなぜですか。

答え:(例)加えたOH−と結びつくH+が、もう水溶液の中に無いから。

塩とは? 酸+アルカリ→塩+水

📄 プリント② 8ページ

答え:中和では、水のほかに、酸の陰イオンとアルカリの陽イオンが結びついた物質ができます。これを塩(えん)といいます。酸 + アルカリ → 塩 + 水

①うすい塩酸水酸化ナトリウム水溶液(BTB溶液で青色)②ガラス棒ガラス棒でかき混ぜ緑色になったらやめる③スライドガラス水を蒸発させる白い結晶
中性にした液から水を蒸発させると、白い結晶(塩化ナトリウム)が残る

HCl + NaOH → NaCl + H2O。塩の名前は、「酸の陰イオンの名前(塩化・硝酸・硫酸)+アルカリの陽イオンの名前(ナトリウム・バリウム)」で付きます。

酸 アルカリ できる塩 水へのとけ方
塩酸 水酸化ナトリウム 塩化ナトリウム とける
硝酸 水酸化ナトリウム 硝酸ナトリウム とける
塩酸 水酸化バリウム 塩化バリウム とける
硫酸 水酸化バリウム 硫酸バリウム とけにくい

中和は発熱反応で、温度が上がります。

まちがえやすい

✕ 塩(えん)とは食塩のこと → ◯ 食塩(塩化ナトリウム)は塩の1つ。硫酸バリウムなども塩

標準硫酸と水酸化ナトリウム水溶液を混ぜたとき、できる塩の名前を書きなさい。また、硝酸カルシウムは何という酸と何というアルカリからできる塩ですか。

硫酸(酸の陰イオンの名前)+ナトリウム(アルカリの陽イオンの名前)

硝酸カルシウム=硝酸(酸)の陰イオン+カルシウム(アルカリの陽イオン)。カルシウムイオンを出すアルカリは水酸化カルシウム

答え:硫酸ナトリウム。酸は硝酸、アルカリは水酸化カルシウム

硫酸+水酸化バリウム:白い沈殿と電流

📄 プリント② 9ページ

答え:うすい硫酸にうすい水酸化バリウム水溶液を加えると、水にとけにくい塩の硫酸バリウムができ、白い沈殿になります。H2SO4 + Ba(OH)2 → BaSO4 + 2H2O

うすい水酸化バリウム水溶液うすい硫酸硫酸バリウム(白い沈殿)Ba²⁺SO₄²⁻BaSO₄(沈殿)H⁺OH⁻H₂Oちょうど中性 → イオンがほとんど残らない
硫酸バリウムは、白くしずむ塩

中性になるまでの電流:加えたBa2+はSO42−と結びついて沈殿になり、OH−はH+と結びついて水になります。だから水溶液の中のイオンが減っていき、ちょうど中性になると、電流がほとんど流れなくなります。さらに加えると、Ba2+とOH−がふえて、また流れるようになります。

塩酸+水酸化ナトリウム水溶液 硫酸+水酸化バリウム水溶液
できる塩 塩化ナトリウム(とける) 硫酸バリウム(とけにくい)
中性のとき残るイオン Na+とCl− ほとんど無い
中性のときの電流 流れる ほとんど流れない

まちがえやすい

✕ 塩はどれも水にとける → ◯ 硫酸バリウムのように水にとけにくい塩もある(白い沈殿になる)

中和のときのイオンの数とグラフ

📄 プリント② 10・11ページ

答え:H+とOH−は同じ数ずつ消えて水になります。残ったイオンで、H+が残れば酸性、どちらも無ければ中性、OH−が残ればアルカリ性です。

Cl⁻Cl⁻Cl⁻Cl⁻H⁺H⁺H⁺H⁺はじめ酸性(黄色)Cl⁻Cl⁻Cl⁻Cl⁻H₂OH₂OH⁺H⁺Na⁺Na⁺2目もり加えた酸性(黄色)Cl⁻Cl⁻Cl⁻Cl⁻H₂OH₂OH₂OH₂ONa⁺Na⁺Na⁺Na⁺4目もり加えた中性(緑色)Cl⁻Cl⁻Cl⁻Cl⁻H₂OH₂OH₂OH₂ONa⁺Na⁺Na⁺Na⁺Na⁺Na⁺OH⁻OH⁻6目もり加えたアルカリ性(青色)Na⁺ と OH⁻ を2個ずつ加えるNa⁺ と OH⁻ を2個ずつ加えるNa⁺ と OH⁻ を2個ずつ加える

← 横にずらすと続きが見えます →

ビーカーの中のイオンのモデル

うすい塩酸にH+とCl−が4個ずつあり、水酸化ナトリウム水溶液を1目もり加えるごとに、Na+とOH−が1個ずつ入るとします。

加えた量 H+ Cl− Na+ OH− 水 性質 BTB
0目もり 4 4 0 0 0 酸性 黄色
2目もり 2 4 2 0 2 酸性 黄色
4目もり 0 4 4 0 4 中性 緑色
6目もり 0 4 6 2 4 アルカリ性 青色
066中性H⁺6イオンの数加えた水酸化ナトリウム水溶液〔目もり〕
加えた量とイオンの数のグラフ

グラフの決め方:反応しないイオン(Na+・Cl−)のうち、はじめからあるCl−は一定、加えるNa+はふえ続けます。反応するイオンのうち、はじめからあるH+は減って中性で0、加えるOH−は中性まで0で、その後ふえます。イオンの数の合計は、中性までは変わらず、その後ふえます。

まちがえやすい

✕ 中和すると、必ず中性になる → ◯ H+が残れば酸性、OH−が残ればアルカリ性のまま

✕ Na+は中和で水になって減る → ◯ Na+とCl−は反応しないので、Cl−は一定、Na+は加えた分だけふえ続ける

発展うすい塩酸にH+とCl−が6個ずつあります。うすい水酸化ナトリウム水溶液を2cm³加えるごとに、Na+とOH−が1個ずつ入ります。ちょうど中性になるのは何cm³加えたときですか。また、16cm³加えたとき、OH−は何個ありますか。

H+6個を消すのにOH−が6個いる。2cm³で1個なので、2×6=12(cm³)

16cm³でOH−は8個入る。6個はH+と結びついて水になるので、8−6=2(個)

答え:12cm³、2個

ちょうど中性にする量は比例する

📄 プリント② 12ページ

答え:同じ塩酸と同じ水酸化ナトリウム水溶液なら、ちょうど中性になる体積は比例します。塩酸のH+の数が2倍なら、必要なOH−も2倍になるからです。

0102030153045うすい塩酸の体積〔cm³〕中性になる水酸化ナトリウム水溶液の体積〔cm³〕
中性になる量は比例する

解き方:①ちょうど中性になる組を書く(うすい塩酸10cm³とうすい水酸化ナトリウム水溶液15cm³)→ ②何倍かを求める(塩酸20cm³は10cm³の2倍)→ ③相手も同じ倍にする(15cm³×2=30cm³)。

多すぎたとき:塩酸10cm³に水酸化ナトリウム水溶液を20cm³加えると、15cm³で中性になるので、5cm³分のOH−が残り、アルカリ性になります。

濃さを2倍にすると:同じ体積の中のOH−が2倍になるので、中性にするのに要る体積は半分(15cm³の半分で7.5cm³)です。

まちがえやすい

✕ 塩酸を2倍にしたら、水酸化ナトリウム水溶液は半分でよい → ◯ H+が2倍になるので、水酸化ナトリウム水溶液も2倍いる

標準うすい塩酸20cm³に、うすい水酸化ナトリウム水溶液を14cm³加えると、ちょうど中性になりました。同じ塩酸30cm³をちょうど中性にするには、同じ水酸化ナトリウム水溶液が何cm³いりますか。
30÷20=1.5(倍) 塩酸が何倍か
14×1.5=21(cm³) 相手も同じ倍にする
答え:21cm³
発展うすい塩酸15cm³をちょうど中性にするのに、うすい水酸化ナトリウム水溶液が10cm³いりました。濃さが2倍の塩酸15cm³をちょうど中性にするには、もとの濃さの水酸化ナトリウム水溶液が何cm³いりますか。

濃さが2倍だと、同じ体積の中のH+が2倍。必要なOH−の数も2倍なので、体積は2倍です。

答え:10×2=20cm³

✅ 一問一答で総チェック(20問)

問題を読んで、答えを頭の中で言ってからタップしましょう。答えが出ます。

  1. 水にとかしたとき、水溶液に電流が流れる物質を何という?

    答え:電解質

  2. 砂糖やエタノールのように、水にとかしても電流が流れない物質を何という?

    答え:非電解質

  3. CuCl2の水溶液を電気分解したとき、陰極に付く赤色の金属は?

    答え:銅

  4. CuCl2の水溶液を電気分解したとき、陽極付近から出る気体は?

    答え:塩素

  5. 原子核の中にある、+の電気をもつ粒子を何という?

    答え:陽子

  6. 原子核の中にある、電気をもたない粒子を何という?

    答え:中性子

  7. 同じ元素で、中性子の数が異なる原子どうしを何という?

    答え:同位体

  8. 原子が電子を失ってできる、+の電気を帯びたイオンを何という?

    答え:陽イオン

  9. 原子が電子を受け取ってできる、−の電気を帯びたイオンを何という?

    答え:陰イオン

  10. Cl−の名前は?

    答え:塩化物イオン

  11. 電解質が水にとけて、陽イオンと陰イオンに分かれることを何という?

    答え:電離

  12. 酸性の水溶液に共通してふくまれる、H+の名前は?

    答え:水素イオン

  13. アルカリ性の水溶液に共通してふくまれる、OH−の名前は?

    答え:水酸化物イオン

  14. アルカリ性で赤色になる指示薬は?

    答え:フェノールフタレイン溶液

  15. 中性の水溶液にBTB溶液を加えると何色?

    答え:緑色

  16. 酸性の水溶液にマグネシウムを入れると発生する気体は?

    答え:水素

  17. pHがいくつのとき中性?

    答え:7

  18. 酸とアルカリが打ち消し合い、H+とOH−が結びついて水ができる反応を何という?

    答え:中和

  19. 酸の陰イオンとアルカリの陽イオンが結びついてできた物質を何という?

    答え:塩

  20. うすい硫酸と水酸化バリウム水溶液を混ぜたときにできる、白い沈殿の物質は?

    答え:硫酸バリウム

まとめ

電解質は水にとけると陽イオンと陰イオンに電離し、イオンが動くので電流が流れます。原子は電子を失うと陽イオン、受け取ると陰イオンになり、化学式は「数字が先、+−が後」で書きます。酸性のもとはH+、アルカリ性のもとはOH−で、混ぜるとH++OH−→H2Oの中和が起こり、酸の陰イオンとアルカリの陽イオンから塩ができます。pHは7が中性で、小さいほど酸性が強くなります。中性になる量は比例します。プリントの確認問題で、イオンの化学式とイオンの数え方を手を動かして練習してみてください。

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▶ ① 水溶液とイオン 授業用プリント(全19ページ)

説明 1〜10ページ/確認問題 11〜14ページ/覚えることの一覧・まちがえやすいこと 15・16ページ/答えと解説 17〜19ページ

▶ ② 酸・アルカリと塩(中和) 授業用プリント(全22ページ)

説明 1〜12ページ/確認問題 13〜17ページ/覚えることの一覧・まちがえやすいこと 18・19ページ/答えと解説 20〜22ページ

保護者の方へ:この単元は、目に見えないイオンを頭の中で数える力が土台です。「H+が4個あるところにOH−を2個入れたら、何が何個残る?」のように、おはじきなどで数えてみると、中和の表やグラフの意味がつかみやすくなります。
理科
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