⏱ 30秒でわかる この単元の要点
- 化学変化=もとの物質とはちがう物質ができる変化。分解=1種類の物質が2種類以上の別の物質に分かれる化学変化
- 炭酸水素ナトリウム → 炭酸ナトリウム + 水 + 二酸化炭素。酸化銀 → 銀 + 酸素
- 水の電気分解:陰極に水素、陽極に酸素が集まり、体積の比は 水素:酸素=2:1
- 原子は、化学変化でそれ以上分けられず、なくならず、別の種類にも変わらない。分子は原子が結びついた粒子
- 化学式の右下の数字は1つの粒子の中の原子の数、前の数字は粒子の個数。元素が1種類なら単体、2種類以上なら化合物
つまずき注意:H(原子1個)・2H(原子2個)・H₂(分子1個)・2H₂(分子2個)を書き分ける。分解できるのは化合物で、食塩水は化合物ではなく混合物。
中2理科「原子と分子」を、図と例題で1つずつ確かめるページです。この単元は、「物質が別の物質に分かれる変化(分解)」と、「物質をつくる粒子(原子・分子)と、それを書き表す記号(元素記号・化学式)」の2本立てです。どの見出しも「答え → 図 → 理由」の順に書いています。紙に書いて練習したい人は、下の無料プリントを使ってください。
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このプリントは「化学変化と原子・分子」の単元全体(全26ページ)です。この記事の内容は、説明 1〜10ページ・確認問題 15〜18ページと19ページの物質の分け方の問い(問11)です。残りの説明 11〜14ページ・確認問題 19・20ページは「化学変化と化学反応式」の記事で解説しています。ほかに、覚えることの一覧 21・22ページ/答えと解説 23〜26ページ。この記事の見出しごとに、対応するページを書いています。
物質が別の物質に変わる変化とは? この単元の見取り図
📄 プリント1ページ
答え:この単元では、物質が別の物質に変わる変化を、目に見えない小さな粒子で考えて、記号や式で表します。この記事では、①物質を分ける分解、②物質をつくる粒子(原子・分子)とその書き表し方(元素記号・化学式)を学びます。
理由:中1では、状態変化では物質そのものは変わらない(水が氷や水蒸気になっても水のまま)ことを学びました。いっぽう、ものが燃えると二酸化炭素ができること、水素が燃えると水ができることも見ました。この2つは、別の物質ができる変化です。「別の物質ができるとき、目に見えない小さな粒子の世界で何が起きているか」を考えるのが、この単元です。
- ① 分解:炭酸水素ナトリウム・酸化銀・水・塩化銅水溶液を、加熱したり電流を流したりして、何ができるかを調べます。
- ② 原子・分子と化学式:物質をつくる粒子と、それを元素記号や化学式で表す方法、物質の分け方を学びます。
この単元には、このほか「化学反応式」と「物質どうしが結びつく変化」もあります。その2つは「化学変化と化学反応式」の記事で扱っています。単元の合言葉は 「化学変化では、原子の組み合わせが変わる」 です。
まちがえやすい
✕ 水が水蒸気になると、別の物質になる → ◯ 水のまま。すがたが変わるだけ(状態変化)
基本次のア・イのうち、別の物質ができる変化はどちらですか。ア 氷がとけて水になる イ 水素が燃えて水ができる
アは水のまま、すがたが変わるだけです。イは、水素とはちがう物質(水)ができます。
答え:イ
炭酸水素ナトリウムを加熱する実験の装置と手順
📄 プリント2ページ
答え:乾いた試験管に炭酸水素ナトリウムを入れ、口を少し下げて加熱し、出てくる気体を水上置換法で集めます。やめるときは、先にガラス管を水から出してから、ガスバーナーの火を消します。
炭酸水素ナトリウム(重そう)は白い粉で、カルメ焼きをふくらませたり、ホットケーキの粉に入っているベーキングパウダーに入っていたりします。加熱すると気体が出て、すき間ができるからです。この気体と、あとに残る物質を、実験で調べます。
- 試験管の口を少し下げる。わけ:できた液体が加熱している部分に流れると、試験管が急に冷えて割れるおそれがあるため。
- はじめに出てくる試験管1本分の気体は、捨てる。わけ:試験管Aやガラス管の中にあった空気が多くふくまれるため。
- 気体が出なくなったら、ガラス管を水から出してから火を消す。わけ:先に火を消すと、試験管Aの中の気体が冷えて縮み、水そうの水が逆流して試験管Aが割れるおそれがあるため。
加熱して見えたこと:試験管Aの口付近に液体がつき、試験管Aの中に白い固体が残り、無色の気体が出ました。この3つが何かは、次の見出しで確かめます。
まちがえやすい
✕ 加熱をやめるときは、先にガスバーナーの火を消す → ◯ 先にガラス管を水から出してから火を消す(水の逆流を防ぐ)
基本加熱を終えるときの正しい順に、ア〜ウを並べなさい。ア ガスバーナーの火を消す イ ガラス管を水から出す ウ 気体が出なくなったことを確かめる
気体が出なくなったことを確かめてから、先にガラス管を水から出し、最後に火を消します。
答え:ウ → イ → ア
理由先にガスバーナーの火を消すと、水そうの水が試験管Aに逆流するのはなぜですか。
「気体が冷える」と「縮む」を入れて書きます。
答え:試験管Aの中の気体が冷えて縮み、水が引きこまれるから。
炭酸水素ナトリウムは何に変わった? 分解と状態変化のちがい
📄 プリント3ページ
答え:炭酸水素ナトリウムを加熱すると、二酸化炭素・水・炭酸ナトリウムの3つの物質ができます。このように、1種類の物質が、2種類以上の別の物質に分かれる化学変化を分解といいます。
| 調べた物 | 調べ方 | 結果 | 分かること |
|---|---|---|---|
| 集めた気体 | 石灰水を入れてよくふる | 石灰水が白くにごる | 二酸化炭素 |
| 試験管Aの口付近の液体 | 青色の塩化コバルト紙をつける | 赤色(桃色)に変わる | 水 |
| 残った白い固体 | 炭酸水素ナトリウムと同じ量ずつ水に入れ、フェノールフタレイン溶液を加える | 炭酸水素ナトリウム:水に少しとけ、うすい赤色 白い固体:水によくとけ、濃い赤色 | 炭酸水素ナトリウムとは別の物質=炭酸ナトリウム |
塩化コバルト紙は、水にふれると青色から赤色(桃色)に変わる紙で、水があるかを調べます。フェノールフタレイン溶液は、アルカリ性で赤色になり、アルカリ性が強いほど濃い赤色になります。白い固体のほうが濃い赤色なので、強いアルカリ性です。
物質名の式:炭酸水素ナトリウム → 炭酸ナトリウム + 水 + 二酸化炭素
理由:もとの物質とはちがう物質ができる変化を化学変化(化学反応)といいます。水が水蒸気になる変化は、水のすがたが変わるだけで水のままなので状態変化、炭酸水素ナトリウムが3つの物質になる変化は、別の物質ができるので化学変化です。
| 変化 | 変化のようす | 物質は? | 種類 |
|---|---|---|---|
| 水 → 水蒸気 | 水のすがたが変わる | 水のまま | 状態変化 |
| 炭酸水素ナトリウム → 3つの物質 | 別の物質ができる | 別の物質 | 化学変化 |
合言葉は 「別の物質ができたら化学変化」 です。
まちがえやすい
✕ 残った白い固体は、加熱前と同じ炭酸水素ナトリウム → ◯ とけ方やフェノールフタレイン溶液の色がちがうので、別の物質(炭酸ナトリウム)
基本次の(a)(b)を、状態変化と化学変化に分けなさい。(a) 水が沸とうして水蒸気になる (b) 炭酸水素ナトリウムが、炭酸ナトリウム・水・二酸化炭素に分かれる
(a)は水のまま、すがたが変わるだけです。(b)は別の物質ができています。
答え:(a) 状態変化 (b) 化学変化
理由加熱後に残った白い固体が、炭酸水素ナトリウムとは別の物質だと言えるのは、なぜですか。
「同じ量ずつ水に入れる」「フェノールフタレイン溶液」の結果のちがいを入れて書きます。
答え:同じ量ずつ水に入れてフェノールフタレイン溶液を加えると、とけ方と赤色の濃さがちがう(白い固体のほうが水によくとけ、濃い赤色になる)から。
酸化銀を加熱すると、何ができる? 熱分解
📄 プリント4ページ
答え:黒色の酸化銀を加熱すると、銀と酸素に分かれます。加熱による分解を熱分解といいます。
装置は炭酸水素ナトリウムの実験と同じ形です。できた物は、次のように調べます。
- 集めた気体に、火のついた線香を入れる。わけ:酸素なら、ものを燃やすはたらきで線香が激しく燃えるため。
- 残った白色の物質をろ紙にとり、薬さじでこする。わけ:金属なら、みがくと光るため。
- 電気を通すか、たたくとどうなるかを調べる。わけ:電気をよく通すこと、たたくとうすくのびて広がることも、金属の性質だから。
| 調べた物 | 結果 | 分かる物 |
|---|---|---|
| 集めた気体 | 線香が炎を上げて激しく燃える | 酸素 |
| 残った白色の物質 | こすると光る・豆電球の回路に入れると電流が流れる・たたくとうすくのびて広がる | 金属の銀 |
物質名の式:酸化銀 → 銀 + 酸素
理由:黒い酸化銀が白い固体になったのは、色が変わっただけではありません。みがくと光り、電気を通すので、酸化銀とは別の物質(銀)ができたのです。なお、「酸化○○」という名前は、○○と酸素が結びついた物という意味です。
まちがえやすい
✕ 黒い酸化銀が白くなったのは、色が変わっただけで同じ物質 → ◯ みがくと光り電気を通すので、別の物質(銀)
基本酸化マグネシウムは、何と何が結びついた物ですか。
「酸化○○」は、○○と酸素が結びついた物です。
答え:マグネシウムと酸素
標準酸化銀の熱分解で、残った白色の物質が金属だと分かる性質を、2つ書きなさい。
金属の性質は、「みがくと光る」「電気をよく通す」「たたくとうすくのびて広がる」の3つがあります。
答え:こすると光る、電流が流れる(たたくとうすくのびて広がる、でもよい)
水に電流を流すと、何ができる? 水の電気分解
📄 プリント5ページ
答え:水に電流を流すと、陰極に水素、陽極に酸素が集まります。気体の体積の比は 水素:酸素=2:1 です。物質に電流を流して分解することを電気分解といいます。
水は、加熱しても100℃で水蒸気になるだけで(状態変化)、別の物質にはなりません。でも、電流を流すと、水素と酸素に分けられます。電源装置の−極につないだ電極を陰極、+極につないだ電極を陽極といいます。
- 水酸化ナトリウムを少しとかした水を、装置に満たす。わけ:純粋な水には電流がほとんど流れないので、流しやすくするため。
- 陰極側の気体にマッチの火を近づける。わけ:水素なら、音を立てて燃えるため。
- 陽極側の気体に、火のついた線香を入れる。わけ:酸素なら、炎を上げて燃えるため。
| 集まった量 | 確かめたこと | 気体 | |
|---|---|---|---|
| 陰極側 | 多い | 音を立てて燃える | 水素 |
| 陽極側 | 陰極側の半分 | 線香が炎を上げて燃える | 酸素 |
物質名の式:水 → 水素 + 酸素
安全:水酸化ナトリウムの水溶液は、皮ふや目をいためます。保護眼鏡をかけ、手についたらすぐに多量の水で洗います。
まちがえやすい
✕ 酸素のほうが多く集まる → ◯ 水素が酸素の2倍集まる(陰極側が多い)
標準水の電気分解で、陰極側に気体が 8 cm³ 集まりました。このとき、陽極側には気体が何 cm³ 集まりますか。
陰極側は水素です。水素:酸素=2:1 なので、8:x=2:1 より x=8÷2=4
答え:4 cm³
理由水の電気分解で、水に水酸化ナトリウムをとかすのはなぜですか。
純粋な水の性質から考えます。
答え:純粋な水には電流がほとんど流れないので、電流を流しやすくするため。
分解でできた物は、どうやって見分ける?
📄 プリント6ページ
答え:気体は、石灰水・線香・マッチなどで見分けます。塩化銅水溶液を電気分解すると、陰極に銅、陽極に塩素ができます。
青色の塩化銅水溶液に、炭素棒の電極で電流を流します(教科書では先生が行う実験です)。
- 陰極:赤色の物質が付く。ろ紙にとって薬さじでこすると光る → 金属の銅
- 陽極:プールの消毒のようなにおい(刺激臭)の気体 → 塩素。有毒なので、においは手であおいでかぐ
物質名の式:塩化銅 → 銅 + 塩素
陰極に付いた物質が金属かどうかは、こすって光るか(金属光沢)と、電気を通すかで調べます。金属は、みがくと光り、電気をよく通すからです。
分解でできた物のまとめ
| 分解した物質 | 方法 | できた物 |
|---|---|---|
| 炭酸水素ナトリウム | 加熱 | 炭酸ナトリウム・水・二酸化炭素 |
| 酸化銀 | 加熱 | 銀・酸素 |
| 水 | 電流 | 水素・酸素 |
| 塩化銅 | 電流 | 銅・塩素 |
物質の見分け方のまとめ(中1の出し方もあわせて)
| 物質 | 確かめ方と結果 | 出し方(中1) |
|---|---|---|
| 二酸化炭素 | 石灰水が白くにごる | 石灰石にうすい塩酸 |
| 酸素 | 火のついた線香が炎を上げて燃える | 二酸化マンガンにうすい過酸化水素水 |
| 水素 | マッチの火を近づけると音を立てて燃える | 亜鉛などの金属にうすい塩酸 |
| アンモニア | 刺激臭・水でぬらした赤色リトマス紙が青色 | 塩化アンモニウムと水酸化カルシウムを混ぜて加熱 |
| 水 | 青色の塩化コバルト紙が赤色(桃色) | ― |
| 金属 | こすると光る・電気を通す | ― |
合言葉は 「気体は、石灰水・線香・マッチで見分ける」 です。
まちがえやすい
✕ 陰極に付いた赤色の物質は、水溶液の色がついた物 → ◯ こすると光るので、金属の銅
基本次の結果になる気体は何ですか。(a) 火のついた線香が炎を上げて燃える (b) マッチの火を近づけると音を立てて燃える (c) 石灰水が白くにごる
上の「見分け方のまとめ」の表と照らし合わせます。
答え:(a) 酸素 (b) 水素 (c) 二酸化炭素
標準塩化銅水溶液の電気分解で、陽極から出る気体の特徴と名前を書きなさい。
においで見分けます。有毒なので、においをかぐときは手であおぎます。
答え:プールの消毒のようなにおい(刺激臭)がする気体で、塩素
物質をどんどん細かく分けると、何になる? 原子と元素記号
📄 プリント7ページ
答え:分解でできた物をさらに細かく分けると、それ以上分けられない粒子になります。これが原子です。原子の種類を元素といい、元素記号(アルファベットの大文字1文字、または大文字と小文字の2文字)で表します。
| 原子の3つの性質 | 内容 |
|---|---|
| ① | 化学変化で、それ以上分けることができない |
| ② | 種類によって、質量や大きさが決まっている |
| ③ | 化学変化で、なくなったり、新しくできたり、ほかの種類の原子に変わったりしない |
この考えは、1800年代のはじめに、イギリスのドルトンが発表しました。
理由(鉄や銅を金に変えられる?):変えられません。③の性質のとおり、原子はほかの種類の原子に変わらないからです。
元素記号:元素は、およそ120種類が知られています。2文字目は小文字で書きます(Cl・Cu・Mg。CL・CU は✕)。
| 区分 | 元素と元素記号 |
|---|---|
| 金属でない元素 | 水素 H 炭素 C 窒素 N 酸素 O 硫黄 S 塩素 Cl |
| 金属の元素 | ナトリウム Na マグネシウム Mg アルミニウム Al カリウム K カルシウム Ca 鉄 Fe 銅 Cu 亜鉛 Zn 銀 Ag 金 Au |
合言葉は 「原子は、分けられない・なくならない・変わらない」 です。
まちがえやすい
✕ 化学変化で原子がなくなったり、別の原子に変わったりする → ◯ 原子の組み合わせが変わるだけ
✕ 銅の元素記号は CU → ◯ Cu(2文字目は小文字)
基本塩素の元素記号として正しいものを選びなさい。ア CL イ Cl ウ cl
元素記号は、大文字1文字、または大文字と小文字の2文字です。
答え:イ
基本アルミニウム・金・水素の元素記号を、それぞれ書きなさい。
上の表から選びます。
答え:アルミニウム Al、金 Au、水素 H
原子はどのように集まって物質をつくる? 分子と状態変化
📄 プリント8ページ
答え:いくつかの原子が結びついてできた粒子で、その物質の性質を示す最小の粒子を分子といいます。状態変化では分子のまま、化学変化では原子の組み合わせが変わります。
| 物質 | 分子をつくる原子 |
|---|---|
| 水素 | 水素原子2個 |
| 酸素 | 酸素原子2個 |
| 窒素 | 窒素原子2個 |
| 水 | 水素原子2個と酸素原子1個 |
| 二酸化炭素 | 炭素原子1個と酸素原子2個 |
| アンモニア | 窒素原子1個と水素原子3個 |
分子をつくらない物質もあります。銀・銅・鉄・マグネシウムなどの金属と炭素は、1種類の原子がたくさん集まって並んでいます。塩化ナトリウム・酸化銀・酸化銅・硫化鉄・炭酸水素ナトリウムなどは、2種類以上の原子が決まった割合でたくさん集まって並んでいます。どちらも分子はつくりません。
理由:水が水蒸気になるのは、水の分子のまま、分子どうしの間かくが広がるだけです(状態変化)。水を電気分解すると、水の分子の中の原子の組み合わせが変わり、水素の分子と酸素の分子になります(化学変化)。ドライアイス(二酸化炭素の固体)があたたまって気体になるのも、二酸化炭素の分子のまま、間かくが広がるだけなので、状態変化です。
合言葉は 「状態変化は分子のまま、化学変化は組み合わせが変わる」 です。
まちがえやすい
✕ 水が水蒸気になると、水素と酸素に分かれる → ◯ 水分子のまま、分子どうしの間かくが広がるだけ(状態変化)
基本次の物質のうち、分子をつくる物を2つ選びなさい。ア マグネシウム イ 酸素 ウ 炭素 エ 水素
金属(マグネシウム)と炭素は、分子をつくりません。
答え:イ と エ
標準水が水蒸気になるとき、水の分子はどうなりますか。また、水を電気分解したときは、水の分子の中の原子がどうなりますか。
前者は状態変化、後者は化学変化です。
答え:水が水蒸気になるときは、水の分子のまま、分子どうしの間かくが広がる。電気分解では、水の分子の中の原子の組み合わせが変わり、水素の分子と酸素の分子になる。
物質を元素記号でどう表す? 化学式
📄 プリント9ページ
答え:元素記号と数字を使って物質を表したものを化学式といいます。原子の数は元素記号の右下に小さく書き、1は書きません。化学式の前の大きな数字は粒子の個数、右下の小さな数字は1つの粒子の中の原子の数です。
分子をつくる物質:水素 H₂ 酸素 O₂ 窒素 N₂ 水 H₂O 二酸化炭素 CO₂ アンモニア NH₃
分子をつくらない物質:金属と炭素は、元素記号1つで書きます(Ag・Cu・Fe・Mg・C)。2種類以上の原子が決まった割合で並ぶ物は、その割合で書きます。例:NaCl(ナトリウム1:塩素1)、CuO、Ag₂O(銀2:酸素1)、FeS、CuS、CuCl₂、NaHCO₃、Na₂CO₃
名前から、結びついた元素が分かる:
| 名前 | 結びついた元素 | 例 |
|---|---|---|
| 酸化○○ | ○○と酸素 | 酸化銀 Ag₂O・酸化銅 CuO |
| 塩化○○ | ○○と塩素 | 塩化ナトリウム NaCl・塩化銅 CuCl₂ |
| 硫化○○ | ○○と硫黄 | 硫化鉄 FeS・硫化銅 CuS |
| 炭酸水素ナトリウム | ナトリウム1・水素1・炭素1・酸素3 | NaHCO₃ |
| 炭酸ナトリウム | ナトリウム2・炭素1・酸素3 | Na₂CO₃ |
理由:H₂ の右下の 2 は「水素原子が2個結びついている」こと、2H₂ の前の 2 は「その粒子が2個ある」ことを表します。数字の位置で意味が変わるので、前と右下を分けて覚えます。
まちがえやすい
✕ 酸素の化学式は O → ◯ 酸素は分子をつくるので O₂(O は酸素原子1個)
✕ 2H は水素分子1個 → ◯ 2H は水素原子2個(水素分子1個は H₂)
標準2H₂O は、水分子が何個、水素原子が何個、酸素原子が何個ですか。
前の 2 は水分子の個数、H₂ の右下の 2 は水分子1個の中の水素原子の数です。
水分子:2個 水素原子:2×2=4(個) 酸素原子:2×1=2(個)
答え:水分子2個、水素原子4個、酸素原子2個
標準Na₂CO₃ に含まれる、ナトリウム原子・炭素原子・酸素原子の数を答えなさい。
右下の数字を読みます(1は書かれていません)。
答え:ナトリウム原子2個、炭素原子1個、酸素原子3個
基本酸化銀の化学式を書きなさい。
銀と酸素が2:1で結びついている物です。
答え:Ag₂O
物質はどのように分けられる? 混合物・単体・化合物
📄 プリント10ページ
答え:物質は、まず純粋な物質(1種類の物質でできている)と混合物(2種類以上の物質が混ざり合った物)に分けます。純粋な物質は、化学式の元素の種類で、単体(1種類の元素だけ)と化合物(2種類以上の元素)に分けられます。分解して別の物質に分けられるのは、化合物です。
- 1種類の物質か、いくつかの物質が混ざっているかを見る。わけ:混ざっていれば混合物だから(空気・食塩水・海水・石油など)。
- 化学式の元素記号の種類を数える。わけ:右下の数字ではなく、元素の種類で決まるため。
- 1種類なら単体、2種類以上なら化合物。
| 分子をつくる | 分子をつくらない | |
|---|---|---|
| 単体 | H₂・O₂・N₂ | Fe・Cu・Ag・Mg・C |
| 化合物 | H₂O・CO₂・NH₃ | NaCl・CuO・Ag₂O・FeS・NaHCO₃ |
理由(分解できるのは化合物):単体は、1種類の元素だけでできているので、分解できません。これまでの分解でできた銀・酸素・水素・銅・塩素は、どれも単体です(炭酸水素ナトリウムからできた炭酸ナトリウム・水・二酸化炭素は化合物)。混合物を、混ざっている物質に分けるのは、分解ではありません。
| 分解した化合物 | できた単体 |
|---|---|
| 酸化銀 Ag₂O | 銀 Ag・酸素 O₂ |
| 水 H₂O | 水素 H₂・酸素 O₂ |
| 塩化銅 CuCl₂ | 銅 Cu・塩素 Cl₂ |
食塩(塩化ナトリウム NaCl)は化合物ですが、食塩水は食塩と水が混ざった混合物です。合言葉は 「元素の種類が1つなら単体、2つ以上なら化合物」 です。
まちがえやすい
✕ 酸化銀は銀をふくむので単体 → ◯ 銀と酸素の2種類の元素なので化合物
✕ 食塩水は NaCl なので化合物 → ◯ 食塩(塩化ナトリウム)と水が混ざった混合物
標準次のア〜オを、単体・化合物・混合物に分けなさい。ア 銅 Cu イ 二酸化炭素 CO₂ ウ 海水 エ 酸素 O₂ オ アンモニア NH₃
ウは何種類もの物質が混ざった混合物です。残りは元素の種類を数えます。Cu は1種類、CO₂ は C と O の2種類、O₂ は1種類、NH₃ は N と H の2種類です。
答え:単体 ア・エ、化合物 イ・オ、混合物 ウ
標準H₂ と H₂O は、それぞれ単体、化合物のどちらですか。
右下の数字ではなく、元素の種類を数えます。
答え:H₂ は単体(水素だけ)、H₂O は化合物(水素と酸素の2種類)
✅ 一問一答で総チェック(20問)
問題を読んで、答えを頭の中で言ってからタップしましょう。答えが出ます。
-
もとの物質とはちがう物質ができる変化を何という?
答え:化学変化
-
水が水蒸気になるように、物質そのものは変わらず、すがただけが変わる変化を何という?
答え:状態変化
-
1種類の物質が2種類以上の別の物質に分かれる化学変化を何という?
答え:分解
-
炭酸水素ナトリウムを加熱して出た気体を石灰水に入れると白くにごった。この気体は?
答え:二酸化炭素
-
炭酸水素ナトリウムを加熱したあとに残る白い固体は?
答え:炭酸ナトリウム
-
水にふれると青色から赤色(桃色)に変わる、水があるかを調べる紙は?
答え:塩化コバルト紙
-
加熱による分解を何という?
答え:熱分解
-
物質に電流を流して分解することを何という?
答え:電気分解
-
水の電気分解で、陰極側に集まる気体は?
答え:水素
-
水の電気分解で、陽極側に集まる気体は?
答え:酸素
-
水の電気分解で、集まる気体の体積の比(水素:酸素)は?
答え:2:1
-
青色の水溶液に炭素棒の電極で電流を流すと、陰極に付く赤色の金属は?
答え:銅
-
塩化銅水溶液の電気分解で、陽極から出る、プールの消毒のようなにおいの気体は?
答え:塩素
-
物質をつくる粒子で、化学変化でそれ以上分けられないものは?
答え:原子
-
1800年代のはじめに、原子の考えを発表したイギリスの人物は?
答え:ドルトン
-
いくつかの原子が結びついてできた、その物質の性質を示す最小の粒子は?
答え:分子
-
酸素分子を表す化学式は?
答え:O₂
-
酸化銀の化学式は?
答え:Ag₂O
-
1種類の元素だけでできている物質を何という?
答え:単体
-
2種類以上の元素でできている物質を何という?
答え:化合物
まとめ
化学変化とは、もとの物質とはちがう物質ができる変化で、1種類の物質が2種類以上に分かれる変化が分解です(炭酸水素ナトリウムは炭酸ナトリウム・水・二酸化炭素に、酸化銀は銀と酸素に、水は水素と酸素に、塩化銅は銅と塩素に分かれます)。物質をつくる粒子は原子で、化学変化で原子はなくならず、別の種類にも変わりません。分子は原子が結びついた粒子で、元素記号と数字を使った化学式で表します。元素の種類が1つなら単体、2つ以上なら化合物で、分解できるのは化合物です。プリントの確認問題で、手を動かして練習してみてください。
同じプリントの残りのページ(化学反応式のつくり方、鉄と硫黄が結びつく変化)は、「【中2理科】化学変化と化学反応式の要点まとめ|質量保存の法則と質量比の計算」で解説しています。
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この記事の内容は、説明 1〜10ページ・確認問題 15〜18ページと19ページの問11/覚えることの一覧 21・22ページ/答えと解説 23〜26ページ

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