中1理科「力のはたらき」を、図と例題で1つずつ確かめるページです。この単元は、「力で何が起こるか」「力の大きさをどうはかるか」「力をどう表すか」「力がつり合うとは」の4つの順で、前の内容が次の内容で使われます。ばねの計算では、算数の比例を使います。どの見出しも「答え → 図 → 理由 → 解き方」の順に書いています。紙に書いて練習したい人は、下の無料プリントを使ってください。
⏱ 30秒でわかる この単元の要点
- 力の3つのはたらき=物体の形を変える・動きを変える・支える
- 力の大きさの単位はN(ニュートン)。100gの物体にはたらく重力が1N(質量(g)÷100)
- フックの法則=ばねののびは、加える力の大きさに比例する。ばねの長さ=自然長+のび
- 質量は場所が変わっても変わらない。重さ(重力の大きさ)は場所で変わる(月では地球の約6分の1)
- 2力がつり合う条件=大きさが等しい・向きが反対・一直線上にある
つまずき注意:比例するのはばねの「のび」で、ばねの長さではない(長さのグラフは原点を通らない)。
圧力(Pa)の計算は中2理科の気象の単元で学ぶので、中2理科「気象観測と天気の変化」の圧力の計算で解説しています。
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説明 1〜12ページ/確認問題 13〜16ページ/覚えることの一覧 17ページ/答えと解説 18〜20ページ。この記事の見出しごとに、対応するページを書いています。
力のはたらきは3つ:形を変える・動きを変える・支える
📄 プリント1・2ページ
答え:力には、物体の形を変える・物体の動きを変える・物体を支える、の3つのはたらきがあります。
理由:力そのものは目に見えません。でも、物の形や動きが変わったり、物が落ちずに支えられたりしていれば、そこに力がはたらいていると分かります。
| はたらき | 例 |
|---|---|
| 物体の形を変える | ばねをのばす・スポンジを押す・ねんどをつぶす |
| 物体の動きを変える | 止まっている物を動かす・動いている物を止める・速さや向きを変える |
| 物体を支える | 荷物を持ったままにする・物を天井からつるす |
1つの場面に、2つのはたらきが出ることもあります。テニスボールをラケットで打つと、ボールはつぶれ(形を変える)、向きと速さが変わります(動きを変える)。ばねにおもりをつるして止まっているときは、ばねがのび(形を変える)、おもりが落ちません(支える)。
はたらきの見分け方:まず、力を受けている物体を1つ決めます(同じ場面でも、どの物体を見るかで答えが変わるから)。次に、その物体の形が変わったか、動き(速さ・向き・止まる・動き出す)が変わったか、落ちないように支えられているかを見ます。
まちがえやすい
✕ 飛んできたボールを受け止めるのは「支える」はたらき → ◯ 動いていたボールが止まる、つまり動きが変わるので「動きを変える」はたらき
基本ふくらんだ風船を指で押すと、風船がへこみました。これは力のどのはたらきですか。
風船の形が変わっています。
答え:物体の形を変えるはたらき
標準サッカーボールを足でけると、ボールが少しつぶれてから、飛んでいきました。「つぶれる」と「飛んでいく」は、それぞれ力のどのはたらきですか。
ボールを見ます。つぶれるのは形の変化、止まっていたボールが飛んでいくのは動きの変化です。
答え:つぶれる=形を変える、飛んでいく=動きを変える
力にはどんな種類がある? ふれ合って/離れていても
📄 プリント3ページ
答え:力は、ふれ合ってはたらく力(弾性力・摩擦力・垂直抗力)と、離れていてもはたらく力(重力・磁力・電気力)に分けられます。
弾性と弾性力:変形した物体が、もとの形にもどろうとする性質を弾性といい、そのときにはたらく力を弾性力(弾性の力)といいます。のびたばね・曲げた板・引いた輪ゴムには、弾性力がはたらいています。
- 重力:地球が、物体を地球の中心に向かって引く力。手をはなした物が落ちるのは、重力があるからです。
- 磁力(磁石の力):磁石の極どうしが引き合ったり、しりぞけ合ったりする力。N極とS極は引き合い、同じ極どうしはしりぞけ合います。磁石が鉄を引きつける力も磁力です。
- 電気力(電気の力):こすった下じきに髪の毛が引きつけられるときなどの力。
重さは、物体にはたらく重力の大きさのことです。
| 区分 | 力の名前 |
|---|---|
| ふれ合ってはたらく力 | 弾性力・摩擦力(12ページ)・垂直抗力(12ページ) |
| 離れていてもはたらく力 | 重力・磁力・電気力 |
離れていてもはたらく力の例:手をはなしたボールは、何にもふれていないのに落ちます(重力)。磁石を近づけるだけで、クリップが動きます(磁力)。こすった下じきを近づけると、髪の毛が引きつけられます(電気力)。
まちがえやすい
✕ 重力は、物体が地面にふれているときだけはたらく → ◯ 重力は離れていてもはたらく力なので、落ちている物にもはたらいている
基本磁石をクリップに近づけると、ふれていないのにクリップが動きました。このときにはたらいた力の名前を答えなさい。また、この力は、ふれ合ってはたらく力と離れていてもはたらく力のどちらですか。
磁石が鉄を引きつける力は磁力です。磁石はクリップにふれていないので、離れていてもはたらく力です。
答え:磁力、離れていてもはたらく力
基本「重さ」とは、どんな量ですか。
重さは、物体にはたらく重力の大きさです。
答え:物体にはたらく重力の大きさ
力の大きさの単位は N(ニュートン):100gで1N
📄 プリント4ページ
答え:力の大きさの単位はニュートン(記号 N)です。約100gの物体にはたらく重力の大きさが、約1Nです。このプリントの計算では、「100gの物体にはたらく重力の大きさを1N」とします。
理由:台ばかりは、手で押しても、物体をのせても目盛りが動きます。どちらも、台に力が加わっているからです。重力の大きさを基準(ものさし)にすれば、手の力も同じ単位ではかれます。
| 質量 | 10g | 100g(みかん1個) | 250g | 500g | 1kg |
|---|---|---|---|---|---|
| 重力の大きさ | 0.1N | 1N | 2.5N | 5N | 10N |
質量から力の大きさへ:
- 質量を g にそろえる(1kg=1000g。1Nは100gを基準にしているから)。
- 100でわる(100gごとに1Nふえるから)。例:2.5kg → 2500g → 2500÷100=25N
- 反対に、力の大きさから質量を出すときは、100をかける。例:3.5N → 3.5×100=350g
ばねばかりの使い方:
- 何もつるさないで、目盛りを0に合わせる(ずれたままだと、はかった値もずれるから)。
- 目盛りは、真横から読む(斜めから見ると、目盛りがずれて見えるから)。
- いちばん大きい目盛りより大きい力を加えない(ばねがのびきって、もとにもどらなくなるから)。
まちがえやすい
✕ 1kgの物体にはたらく重力は1N → ◯ 1kg=1000gなので、1000÷100=10N
標準質量1.2kgの物体にはたらく重力の大きさは何Nですか。ただし、100gの物体にはたらく重力の大きさを1Nとします。
先に g にそろえます:1.2kg=1200g
100でわります:1200÷100=12(N)
答え:12N
標準7.5Nの重力がはたらく物体の質量は何gですか。ただし、100gの物体にはたらく重力の大きさを1Nとします。
力の大きさから質量を出すときは、100をかけます。
7.5×100=750(g)
答え:750g
力の大きさとばねののびの関係は、どう調べる?
📄 プリント5ページ
答え:ばねにおもりをつるして、力の大きさとばねののびを測り、横軸に力の大きさ、縦軸にのびをとってグラフにします。測った点のなるべく近くを通る直線を引きます。
実験のやり方:
- ばねをスタンドにつるし、ばねの下の指標(目印)に、ものさしの0cmを合わせる(0から読めば、目盛りがそのままのびになるから)。
- おもりを1個つるし、ゆれが止まってから、指標の目盛りを読む。
- おもりを1個ずつふやして、同じように読む。
- おもりの質量を力の大きさ(N)に直して、表にまとめる(おもり1個20g → 0.2N)。
| おもりの数(個) | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 力の大きさ(N) | 0 | 0.2 | 0.4 | 0.6 | 0.8 | 1.0 |
| ばねののび(cm) | 0 | 1.1 | 1.9 | 3.1 | 3.9 | 5.0 |
測った値には、どうしても小さなずれが出ます。このずれを誤差といいます。
グラフのかき方:
- 横軸に変えた量(力の大きさ)、縦軸に変わった量(のび)をとり、量の名前と単位を書く。いちばん大きい値が入るように、目盛りを等間隔にふる。
- 表の値を「・」で打つ。おもりの数ではなく、力の大きさ(N)の値を打つ。
- 点を折れ線で結ばず、点のなるべく近くを通る直線を引く(誤差があるので、点が線の上と下に同じくらいちらばるように引く)。
- 直線が原点を通るかを確かめる(この結果は原点を通る直線。くわしくは次の見出し)。
まちがえやすい
✕ グラフは、測った点を順に折れ線で結ぶ → ◯ 誤差があるので、点のなるべく近くを通る直線を引く
✕ ものさしの0cmを、ばねの上の端に合わせる → ◯ 指標に0cmを合わせ、のびを直接読む
標準おもり1個が30gです。このおもりを3個つるしたとき、ばねを引く力の大きさは何Nですか。ただし、100gの物体にはたらく重力の大きさを1Nとします。
3個の質量:30×3=90(g)
力の大きさに直す:90÷100=0.9(N)
答え:0.9N(グラフには、おもりの数の3ではなく、0.9を打ちます)
基本ばねののびを測ったとき、測った値に出てしまう小さなずれを何といいますか。
どんなに気をつけて測っても、小さなずれは出ます。
答え:誤差
フックの法則:ばねののびは、力の大きさに比例する
📄 プリント6ページ
答え:フックの法則は、「ばねののびは、ばねを引く力の大きさに比例する」という決まりです。力が2倍、3倍になると、のびも2倍、3倍になります。
理由:前の見出しのグラフは、原点を通る直線でした。1Nで5cmのびています。算数の比例と同じです。表で、のび÷力を計算してみましょう。1.1÷0.2=5.5、1.9÷0.4≒4.8、3.1÷0.6≒5.2、3.9÷0.8≒4.9、5.0÷1.0=5.0。どれも5に近い値です(誤差があるので、ぴったり同じにはなりません)。比例の関係では、のび÷力は同じ値になります。
のびと力の計算(例:1Nの力で3cmのびるばね):
- 1Nあたりののびを調べる(1Nで3cm)。
- のび=1Nあたりののび×力。2Nのとき:のび(cm)=3×2=6cm 2.5Nのとき:のび(cm)=3×2.5=7.5cm
- 力=のび÷1Nあたりののび。のびが12cmのとき:力(N)=12÷3=4N
2本のばねをくらべる:ばねPは1Nで2cm、ばねQは1Nで6cmのびます。同じ3Nの力を加えると、Pののびは 2×3=6cm、Qののびは 6×3=18cm。Qののびは、Pののびの 18÷6=3倍です。
| 力(N) | 1 | 2 | 3 |
|---|---|---|---|
| Pののび(cm) | 2 | 4 | 6 |
| Qののび(cm) | 6 | 12 | 18 |
グラフでは、線が急なばねほど、少しの力でよくのびます。くらべるときは、同じ力でくらべます。ばねばかりや台ばかりの目盛りが同じ間かくなのは、のびが力に比例するからです。
まちがえやすい
✕ グラフの線が急なばねほど、のびにくい → ◯ 線が急なほど、同じ力でよくのびる(のびやすい)
基本1Nの力で2.5cmのびるばねに、4Nの力を加えると、のびは何cmになりますか。
のび=1Nあたりののび×力 = 2.5×4 = 10(cm)
答え:10cm
標準1Nの力で2.5cmのびるばねが、15cmのびました。加えた力の大きさは何Nですか。
力=のび÷1Nあたりののび = 15÷2.5 = 6(N)
たしかめ:2.5×6=15(cm)で、もとののびと合います。
答え:6N
標準ばねRは1Nで4cm、ばねSは1Nで2cmのびます。同じ3Nの力を加えると、R・Sののびはそれぞれ何cmですか。また、Rののびは、Sののびの何倍ですか。
Rののび:4×3=12(cm) Sののび:2×3=6(cm)
倍:12÷6=2(倍)
答え:Rは12cm、Sは6cm、Rののびは Sののびの2倍
ばねの「長さ」と「のび」はどうちがう? 自然長
📄 プリント7ページ
答え:力を加えていないときのばねの長さを自然長といいます。ばねの長さ=自然長+のびで、比例するのは「長さ」ではなく「のび」です。
例:1Nで3cmのびるばね(自然長8cm)に、2.5Nの力を加えたとき
| 3×2.5=7.5(cm) | のび=1Nあたりののび×力 |
| 8+7.5=15.5(cm) | 長さ=自然長+のび(のびの分だけ長くなる) |
| 答え:ばねの長さ 15.5cm |
ばねの長さのグラフ:自然長6cmで、1Nで2cmのびるばねです。縦軸を「ばねの長さ」にすると、力が0のときの長さは自然長の6cmなので、グラフは原点を通らず、6cmの所から始まります。縦軸と交わる所が、自然長です。2Nのときの長さが10cmなら、のびは 10-6=4cm です。
2つの長さから自然長を出す:あるばねに1Nの力を加えると長さ10cm、3Nの力を加えると長さ16cmになりました。力が 3-1=2N ふえると、長さが 16-10=6cm ふえたので、1Nあたりののびは 6÷2=3cm。1Nのときののびが3cmなので、自然長=10-3=7cm です。
まちがえやすい
✕ ばねの長さは、ばねを引く力に比例する → ◯ 比例するのは「のび」。ばねの長さのグラフは、原点を通らない
標準1Nで2cmのびるばね(自然長9cm)に、3.5Nの力を加えました。ばねの長さは何cmですか。
のび:2×3.5=7(cm)
長さ:9+7=16(cm)
答え:16cm
標準上のばね(1Nで2cmのびる、自然長9cm)の長さが22cmになりました。加えた力の大きさは何Nですか。
のび=長さ-自然長:22-9=13(cm)
力=のび÷1Nあたりののび:13÷2=6.5(N)
答え:6.5N
発展あるばねに1Nの力を加えると長さ12cm、4Nの力を加えると長さ21cmになりました。このばねの自然長は何cmですか。
力は 4-1=3N ふえ、長さは 21-12=9cm ふえました。
1Nあたりののび:9÷3=3(cm)
自然長:1Nのときののびが3cmなので、12-3=9(cm)
答え:9cm(たしかめ:9+3×4=21cm)
重さと質量は、どうちがう? 月へ行くと何が変わる?
📄 プリント8ページ
答え:質量は物体そのものの量で、場所が変わっても変わりません。重さは物体にはたらく重力の大きさで、場所によって変わります。月面上の重力は、地球の上の約16です。
同じ物体でも、地球と月では、重力の大きさがちがいます。例:質量600gの物体は、地球でも月でも質量は600g。重さは、地球で6N、月で1Nです。
| 質量 | 重さ | |
|---|---|---|
| 単位 | g・kg | N |
| はかる道具 | 上皿てんびん | ばねばかり |
| 場所で変わるか | 変わらない | 変わる |
上皿てんびんは、物体と分銅の重さをくらべる道具です。月では物体も分銅も重力が16になるので、つり合う分銅は地球と同じです。ばねばかりは、物体の重さそのものをはかる道具です。月では重さが16になるので、値も16になります。
月の問いを解く順:①地球での重さを出す(質量(g)÷100 → N) ②月での重さは、×16 ③質量は変わらない
まちがえやすい
✕ 月へ行くと、質量も16になる → ◯ 質量はどこでも変わらない。16になるのは重さ
基本質量900gの物体を月に持っていくと、変わるのは質量と重さのどちらですか。
質量は物体そのものの量なので、場所が変わっても変わりません。重力の大きさがちがうので、変わるのは重さです。
答え:重さ(質量は900gのまま)
標準質量1.8kgの物体があります。この物体にはたらく重力の大きさは、地球上と月面上でそれぞれ何Nですか。ただし、100gの物体にはたらく重力の大きさを1Nとし、月の重力の大きさは地球の16とします。
① 地球での重さ:1.8kg=1800g なので、1800÷100=18(N)
② 月での重さ:18×16=3(N)
答え:地球上で18N、月面上で3N(質量は1.8kgのまま)
力は、どのように矢印で表す? 力の三要素
📄 プリント9ページ
答え:力は、作用点(力がはたらく点)・力の向き・力の大きさの三要素で決まり、作用点から力の向きにかいた、大きさに比例する長さの矢印で表します。
理由:机の上の本を同じ大きさの力で押しても、まん中を横に押すとまっすぐすべり、はしを押すと回るように動きます。力のはたらきは、大きさだけでなく、向きやはたらく場所でも変わります。
矢印のかき方:
- 作用点を「・」でかく(力がどこにはたらくかを示すため)。
- 作用点から、力の向きに矢印をかく(矢印の向きが、力の向きだから)。
- 矢印の長さを、力の大きさに比例させる。例:1Nを1目もりにする(長い矢印ほど大きい力だと分かるようにするため)。
矢印を読む:先に、「1目もりが何Nか」を見ます。1目もり=2Nなら、4目もりの矢印は、2×4=8N です。
まちがえやすい
✕ 矢印の長さは、見やすい長さでよい → ◯ 矢印の長さは、力の大きさに比例させる
基本方眼の1目もりが5Nのとき、3目もりの長さの矢印は、何Nの力を表していますか。
先に1目もりが何Nかを見ます。5N×3目もり=15(N)
答え:15N
標準6Nの力を、1目もりが2Nの方眼に矢印でかくとき、矢印の長さは何目もりにしますか。
矢印の長さは力の大きさに比例させます。6N÷2N=3(目もり)
答え:3目もり
物体にはたらく力は、どう見つける? 作用点はどこ?
📄 プリント10ページ
答え:力を受ける物体を1つ決め、その物体にふれている物を全部さがして、ふれていなくてもはたらく力(重力など)も加えます。それぞれの力を「何が何に加える力か」で言ってから、作用点と向きを決めます。
力の見つけ方:
- 力を受ける物体を1つ決める(どの物体の力を考えるかが決まらないと、力を数えまちがえるから)。
- その物体にふれている物を、全部さがす(手・糸・床・ばねなど)。ふれ合ってはたらく力が見つかる。
- ふれていなくてもはたらく力をさがす。重力はいつもはたらく。磁石や電気の力もさがす。
- それぞれの力を、「何が何に加える力か」で言い、作用点と向きを決める。
| 場面 | 何が何に加える力か | 区分 |
|---|---|---|
| りんごが落ちる | 地球がりんごを引く力(重力) | 離れていても |
| 箱を手で押す | 手が箱を押す力 | ふれ合って |
| おもりを糸でつるす | 糸がおもりを引く力 | ふれ合って |
| クリップが磁石に引きつけられる | 磁石がクリップを引く力(磁力) | 離れていても |
作用点の決め方:
| 力 | 作用点 |
|---|---|
| 手で押す・引く力 | 手がふれている所 |
| 糸が引く力 | 糸がついている所 |
| ばねばかりが引く力 | ばねばかりのフックがふれている所(おもりのフックとふれ合う点) |
| 重力 | 物体の中心(1本の矢印で下向きに) |
| 物体が面を押す力 | 面の中心 |
図のように、糸がおもりを引く力は糸がついている所から上向きに、重力はおもりの中心から下向きに、かきます。2本の矢印が同じ長さになるわけは、次の見出しで学びます。
まちがえやすい
✕ 重力の矢印は、物体の下の面からかく → ◯ 重力の矢印は、物体の中心から1本、下向きにかく
基本机の上の箱に、重力がはたらいています。この重力の作用点は、どこにかきますか。また、向きはどちらですか。
重力の矢印は、物体の中心から1本、下向きにかきます。
答え:作用点は箱の中心、向きは下向き
標準床の上の箱を、手で横に押しています。「手が箱を押す力」を「何が何に加える力か」の言い方で表し、その力が、ふれ合ってはたらく力と離れていてもはたらく力のどちらかを答えなさい。
手が箱を押す力は、手が箱にふれて加える力です。作用点は、手がふれている所です。
答え:手が箱を押す力。ふれ合ってはたらく力
力がはたらいているのに動かないのは、どんなとき? 2力のつり合い
📄 プリント11ページ
答え:1つの物体に2つの力がはたらいていて、物体が動かないとき、2力はつり合っているといいます。つり合う条件は3つ:①2力の大きさが等しい ②2力の向きが反対 ③2力が一直線上にある。
理由:綱引きで、両方のチームが同じ大きさの力で反対向きに引くと、綱は動きません。
2力がつり合う条件を調べる実験:厚紙に穴を2つあけ、それぞれに糸でばねばかりをつけて、反対向きに引きます。厚紙が止まったときの、2つのばねばかりの値・向き・糸の位置を調べると、値は等しく、向きは反対で、2本の糸は一直線上にありました。
| 欠けている条件 | 大きさが等しくない | 向きが反対でない | 一直線上にない |
|---|---|---|---|
| 物体のようす | 大きい力の向きに動き出す | 動き出す | 回ってしまう |
糸でつるしたおもりは止まっているので、重力と糸がおもりを引く力はつり合っています。2本の矢印は、同じ長さで、反対向きで、一直線上にあります。
まちがえやすい
✕ 大きさが等しく向きが反対なら、どこにはたらいてもつり合う → ◯ 一直線上にないと、物体は回ってしまい、つり合わない
基本1つの物体に、右向きに4N、左向きに4Nの力が、一直線上ではたらいています。この2力はつり合っていますか。
大きさが等しい(4Nと4N)、向きが反対(右と左)、一直線上にある、の3つの条件がそろっています。
答え:つり合っている
標準1つの物体に、上向きに6N、下向きに6Nの力がはたらいていますが、2つの力は一直線上にありません。物体はどうなりますか。
大きさが等しく、向きが反対でも、一直線上にないと、つり合いません。
答え:回ってしまう(つり合わない)
机の上の本や、押しても動かない箱には、どんな力がはたらく?
📄 プリント12ページ
答え:物体が面を押すとき、面が物体を垂直に押し返す力が垂直抗力です。物体が面にふれながら動こうとするとき、ふれ合う面で動きをさまたげる向きにはたらく力が摩擦力です。
垂直抗力:机の上の本には、重力(下向き・本の中心から)と垂直抗力(上向き・机と本がふれ合う面から)がはたらき、つり合っています。質量500gの本なら、重力は 500÷100=5N なので、垂直抗力も5Nです。
摩擦力:氷の上がすべりやすいのは、摩擦力が小さいからです。反対に、くつの底のみぞや自転車のブレーキは、摩擦力を利用しています。
ばねばかりの値から、摩擦力を知る:床の上の箱をばねばかりで水平に引くと、ばねばかりが2.5Nを示しても箱が動きませんでした。箱は止まっているので、引く力と摩擦力はつり合っています。だから、摩擦力は2.5Nで、引く力と反対向きです。引く力を大きくしても動かない間は、摩擦力も同じだけ大きくなります。
| 場面 | 1つめの力 | 2つめの力 |
|---|---|---|
| 机の上に置いた本 | 重力(下向き) | 垂直抗力(上向き) |
| 天井から糸でつるしたおもり | 重力(下向き) | 糸がおもりを引く力(上向き) |
| 床の上の箱を押しても動かない | 手が押す力 | 摩擦力(押す力と反対向き) |
まちがえやすい
✕ 押しても動かない箱には、力がはたらいていない → ◯ 押す力と同じ大きさの摩擦力が、反対向きにはたらいていて、2力がつり合っている
標準机の上に、質量1.4kgの箱が置いてあります。箱にはたらく重力の大きさと、机が箱を押し返す力(垂直抗力)の大きさは、それぞれ何Nですか。ただし、100gの物体にはたらく重力の大きさを1Nとします。
重力:1.4kg=1400g なので、1400÷100=14(N)
箱は止まっていて、重力と垂直抗力がつり合っているので、垂直抗力も同じ大きさです。
答え:重力14N、垂直抗力14N
標準床の上の箱をばねばかりで水平に引くと、ばねばかりが3.5Nを示しても、箱は動きませんでした。このとき箱にはたらいている摩擦力の大きさと向きを答えなさい。
箱は止まっているので、引く力と摩擦力はつり合っています。
答え:大きさ3.5N、向きは引く力と反対向き
✅ 一問一答で総チェック(20問)
問題を読んで、答えを頭の中で言ってからタップしましょう。答えが出ます。
-
変形した物体が、もとの形にもどろうとする性質を何という?
答え:弾性
-
のびたばねや曲げた板が、もとの形にもどろうとするときにはたらく力を何という?
答え:弾性力
-
地球が、物体を地球の中心に向かって引く力を何という?
答え:重力
-
N極とS極は引き合い、同じ極どうしはしりぞけ合う力を何という?
答え:磁力
-
物体にはたらく重力の大きさを何という?
答え:重さ
-
力の大きさの単位は?
答え:ニュートン(N)
-
100gの物体にはたらく重力の大きさは何N?(このプリントの計算の決まり)
答え:1N
-
質量2.5kgの物体にはたらく重力の大きさは何N?(100gで1Nとする)
答え:25N
-
ばねののびを調べる実験のグラフで、横軸にとる量は何?
答え:力の大きさ
-
測った値に出てしまう、小さなずれを何という?
答え:誤差
-
ばねののびと、ばねを引く力の大きさには、どんな関係がある?
答え:比例
-
ばねののびが力の大きさに比例することを表した法則は?
答え:フックの法則
-
力を加えていないときの、ばねの長さを何という?
答え:自然長
-
ばねの長さを求めるには、自然長に何をたす?
答え:のび
-
物体そのものの量で、場所が変わっても変わらないものは?
答え:質量
-
力の三要素のうち、力がはたらく点を何という?
答え:作用点
-
作用点・力の向き・力の大きさの3つをまとめて何という?
答え:力の三要素
-
2力がつり合う条件は、大きさが等しいことと、一直線上にあることと、あと1つは?
答え:向きが反対
-
机の上の本にはたらく重力とつり合っている、机が本を押し返す力を何という?
答え:垂直抗力
-
物体が面にふれながら動こうとするとき、動きをさまたげる向きにはたらく力を何という?
答え:摩擦力
まとめ
力には、物体の形を変える・動きを変える・支える、の3つのはたらきがあります。力の大きさの単位はNで、100gの物体にはたらく重力が約1Nです。ばねののびは、加える力の大きさに比例し(フックの法則)、ばねの長さは「自然長+のび」で求めます。質量は場所で変わらず、重さ(重力の大きさ)は場所で変わります。力は、作用点・向き・大きさの三要素を矢印で表し、2力がつり合う条件は「大きさが等しい・向きが反対・一直線上」の3つです。プリントの確認問題で、ばねの計算とグラフを手を動かして練習してみてください。

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