⏱ 30秒でわかる この単元の要点
- 人権の考え:17〜18世紀の絶対王政への批判から生まれた。ロック(イギリス・『統治二論』・社会契約説と抵抗権)、モンテスキュー(フランス・『法の精神』・三権分立)、ルソー(フランス・『社会契約論』・人民主権)
- 人権の広がり:マグナ・カルタ(1215年)→権利章典(1689年)→アメリカ独立宣言(1776年)→フランス人権宣言(1789年)→ワイマール憲法(1919年。社会権を初めて取り入れた)→世界人権宣言(1948年)
- 日本国憲法:1946年11月3日に公布、1947年5月3日に施行。三つの基本原理は国民主権・基本的人権の尊重・平和主義。憲法 > 法律 > 条例の順に強い最高法規。天皇は象徴で、国事行為は内閣の助言と承認で行う
- 憲法改正(第96条):各議院の総議員の3分の2以上の賛成で国会が発議 → 国民投票で過半数の賛成(満18歳以上が投票)→ 天皇が国民の名で公布。法律は各議院の出席議員の過半数で決まり、国民投票はない
- 基本的人権:平等権(第14条)・自由権(精神・身体・経済活動の自由)・社会権(生存権〔第25条〕・教育を受ける権利・勤労の権利・労働基本権)・参政権・請求権。ぶつかるときは公共の福祉で調整。国民の三大義務は普通教育を受けさせる義務・勤労・納税
つまずき注意:三権分立を唱えたのはモンテスキュー(ロックではない)。公布は1946年11月3日で、5月3日は施行。憲法改正の発議は総議員の3分の2以上、法律の可決は出席議員の過半数。
中3社会(公民)の「人権思想の発達と日本国憲法」を、前半(人権の歴史と憲法の原理)と後半(基本的人権)に分けて、表と例題で1つずつ確かめるページです。人権の考えがどう生まれて広がったか、日本国憲法がそれをどう守るか、憲法を改正するときの発議(各議院の総議員の3分の2以上)と国民投票(過半数)の割合のちがい、平等権・自由権・社会権などの中身を整理します。どの見出しも「答え → 表 → 理由 → 例題」の順に書いています。紙に書いて練習したい人は、下の無料プリントを使ってください。
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▶ ① 人権の歴史と憲法の原理 授業用プリント(全18ページ)
説明 1〜12ページ/確認問題 13〜15ページ/覚えることの一覧 16ページ/答えと解説 17・18ページ
説明 1〜14ページ/確認問題 15〜17ページ/覚えることの一覧 18ページ/答えと解説 19・20ページ。この記事の見出しごとに、対応するプリントとページを書いています。
- 人権の歴史から日本国憲法まで:この単元の全体像
- 人権という考えを唱えた3人:ロック・モンテスキュー・ルソー
- 人権はどのように広がった? マグナ・カルタから世界人権宣言まで
- 法の支配と立憲主義:なぜ王や政府も法に従う?
- 大日本帝国憲法と日本国憲法:主役は天皇から国民へ
- 日本国憲法の3本の柱と、憲法が「最高法規」とよばれるわけ
- 国民主権と天皇:象徴と国事行為
- 憲法改正の発議と国民投票:3分の2以上と過半数のちがい
- 平和主義:第9条・自衛隊と、日本の平和への取り組み
- 基本的人権は永久の権利:中心にある個人の尊重
- 平等権:法の下の平等(第14条)と、今も残る差別
- 女性や障がいのある人も、ともに生きる社会:共生社会とバリアフリー
- 自由権(1):自由権の3つの柱と、精神の自由
- 自由権(2):身体の自由と、経済活動の自由
- 社会権(1):人間らしい生活を国に保障してもらう権利
- 社会権(2):働く人の権利(勤労の権利と労働基本権)
- 人権を守るための権利:参政権と請求権
- 公共の福祉:人権どうしがぶつかったら、どうする?
- 国民の三大義務と、人権の全体図
- 新しい人権:社会が変わると、なぜ新しい人権が生まれる?
- 情報化と権利:知る権利とプライバシーの権利
- 世界の人権:世界人権宣言・国際人権規約・条約とNGO
- 基本的人権のまとめ:日本国憲法は、人権をどのように守っている?
- まとめ
人権の歴史から日本国憲法まで:この単元の全体像
📄 プリント①(人権の歴史と憲法の原理)1ページ
答え:国のいちばん大もとになる決まりが憲法です。決まりは一人ひとりの権利を守るためにあります。この単元では、人権の歴史から法の支配、そして日本国憲法(国民主権・平和主義・基本的人権の尊重)までを順に学びます。
| 学ぶこと | 問い |
|---|---|
| ① 人権の歴史 | 人権の考えは、だれが唱え、どう広がった? |
| ② 法の支配と立憲主義 | なぜ、王や政府も法に従う? |
| ③ 日本国憲法と3つの柱 | 前の憲法と何がちがう? 柱は何? |
| ④ 国民主権と憲法改正 | 政治はだれが決め、憲法はどう変える? |
| ⑤ 平和主義 | 平和をどう守り、世界とどう関わる? |
| ⑥ 個人の尊重 | 人権の中心にある考えは? |
認め合うちがいと、見直すべきあつかい:クラスの中には、好きな教科や得意なこと、家で話すことば、信じる宗教のために食べない物があることなど、いろいろなちがいがあります。これらは認め合うちがいです。一方で、「女子だから」という理由だけで係を決められるのは、見直すべきあつかいです。性別や生まれた国だけで役割や機会を決めるような不当なあつかいを、差別ともいいます。どちらも、一人ひとりを大切にする考え方(個人の尊重)から考えることができます。
まちがえやすい
✕ ちがいがあれば、そのちがいを理由にして役割や機会を決めてよい → ◯ 好みや得意なことのちがいは認め合うもの。性別や生まれた国だけで役割や機会を決めるのは不当なあつかい(差別)
基本次のア〜ウのうち、見直すべきあつかいはどれですか。ア 得意な科目が人によってちがう イ 家で話すことばが人によってちがう ウ 「男子だから」という理由だけで、重い荷物を運ぶ係に決められる
性別や生まれた国だけで役割や機会を決めていないかを見ます。
答え:ウ
人権という考えを唱えた3人:ロック・モンテスキュー・ルソー
📄 プリント①(人権の歴史と憲法の原理)2ページ
答え:人権の考えは、17〜18世紀のヨーロッパで、王が強い力で国を治める絶対王政への批判から生まれました。ロック(イギリス)は社会契約説と抵抗権、モンテスキュー(フランス)は三権分立、ルソー(フランス)は人民主権を唱えました。
| 人物 | 国 | 著書 | 主張 |
|---|---|---|---|
| ロック | イギリス | 『統治二論』 | 社会契約説・抵抗権 |
| モンテスキュー | フランス | 『法の精神』 | 三権分立 |
| ルソー | フランス | 『社会契約論』 | 人民主権 |
主張の中身:社会契約説は、人々が契約を結んで政府をつくり、政府は人々の権利を守るためにある、という考えです。抵抗権は、政府が人々の権利を守らないとき、人々は抵抗できる、という考えです。三権分立は、国の権力を立法・行政・司法の3つに分けて、1人の手に集めない、という考えです。人民主権は、主権(国の政治のあり方を最終的に決める力)は人民(人々)にある、という考えです。
理由(ロックの2つの主張のつながり):①人々が契約を結んで政府をつくる(社会契約説)。政府は人々の権利を守るためにあります。②政府が人々の権利を守らず、おさえつけるようになる。③人々は、その政府に抵抗できる(抵抗権)。3人とも、王などの強い権力によって人々の権利がおさえられることを問題にした点が同じです。ロックは「政府が守らないとき」、モンテスキューは「権力が1人に集まるとき」、ルソーは「政治を決める力はだれのものか」に目をつけました。
まちがえやすい
✕ 三権分立を唱えたのはロック → ◯ モンテスキュー(『法の精神』)。ロックは抵抗、ルソーは人民主権
基本モンテスキューの国と、その著書の名前を答えなさい。
表の2行目を見ます。
答え:フランス、『法の精神』
理由ロックの考えでは、政府が人々の権利を守らず、おさえつけるようになったとき、人々はどうできますか。また、そうできるのは、政府が何のためにあるからですか。
社会契約説と抵抗権をつなげて考えます。
答え:(例)政府に抵抗できる(抵抗権)。政府は、人々の権利を守るためにあるから。
人権はどのように広がった? マグナ・カルタから世界人権宣言まで
📄 プリント①(人権の歴史と憲法の原理)3ページ
答え:人権は、マグナ・カルタ(1215年)から世界人権宣言(1948年)まで、人々が長い歴史の中で少しずつ勝ちとってきました。19世紀までは自由権・平等権が中心で、20世紀に社会権が加わりました。
| 年 | できごと | 国 | 何が認められたか |
|---|---|---|---|
| 1215 | マグナ・カルタ | イギリス | 王の権力を制限した |
| 1689 | 権利章典 | イギリス | 名誉革命のあと、議会の権利を確かめた |
| 1776 | アメリカ独立宣言 | アメリカ | 生命・自由・幸福の追求をふくむ権利 |
| 1789 | フランス人権宣言 | フランス | 自由・平等 |
| 1919 | ワイマール憲法 | ドイツ | 社会権を初めて取り入れた |
| 1948 | 世界人権宣言 | 国際連合 | 国際連合が採択した人権の宣言 |
| 時代 | 権利 | 意味 |
|---|---|---|
| 19世紀まで | 自由権 | 国から自由をおかされない権利(王の強い力への批判から。中心になった) |
| 19世紀まで | 平等権 | だれもが等しくあつかわれる権利 |
| 20世紀 | 社会権 | 人間らしい生活を国に保障してもらう権利 |
理由(社会権が加わったわけ):自由な経済活動の結果、貧しい人とゆたかな人の差が広がり、人間らしい生活ができない人がふえたためです(ワイマール憲法)。社会権の1つに、人間らしく生きる(生存の)ための生存権があります。
条文の言葉で見分ける:「自由」「平等」の言葉があれば自由権・平等権、「人間らしい生活」「生存を保障」の言葉があれば社会権(生存権)です。たとえばアメリカ独立宣言の一節の要約「すべての人は平等につくられ、生命・自由・幸福の追求をふくむ権利をあたえられている」には、「平等」「自由」の言葉があるので、平等権・自由権です。
まちがえやすい
✕ ワイマール憲法はフランスの憲法 → ◯ ドイツの憲法(1919年)
標準次のア〜ウを、年代の古い順に並べなさい。ア ワイマール憲法 イ マグナ・カルタ ウ 権利章典
年表の年を使います。イ=1215年、ウ=1689年、ア=1919年です。
答え:イ → ウ → ア
標準ある国の憲法の一節の要約に、「すべての国民は、人間らしい生活を営む権利をもち、国はその生存を保障する」とあります。この一節は、自由権・平等権と社会権のどちらを中心に書いていますか。
「人間らしい生活」「生存を保障」の言葉に目をつけます。
答え:社会権(生存権)
法の支配と立憲主義:なぜ王や政府も法に従う?
📄 プリント①(人権の歴史と憲法の原理)4ページ
答え:法の支配は、政治の権力も、国民の代表がつくった法に従わなければならないという考えです。いちばん大もとの決まりである憲法で権力をもつ側をしばり、人権を守る考え方を立憲主義といいます。
| 人の支配 | 法の支配 | |
|---|---|---|
| 法をつくる人 | 王など、権力をもつ人 | 国民の代表 |
| 法に従う人 | 国民(王は従わない) | 国民も政府も従う |
| 人々の権利 | 王の考え次第で、おさえられる | 法によって守られる |
理由:人の支配では、権力をもつ人が法に従わず、人々の権利がおさえられます。そこで、憲法で権力をもつ側をしばり、人権を守ります。憲法は、国民よりも、国の権力をもつ側をしばる決まりです。
憲法を守る義務を負う人(第99条):第99条は、天皇や、国務大臣・国会議員・裁判官などの公務員に、憲法を尊重(そんちょう)し守る(擁護〈ようご〉する)義務を負わせています。義務を負うのは権力をもつ側の人たちです。権力をもつ側に憲法を守らせることは、立憲主義のあらわれです。
まちがえやすい
✕ 法の支配とは、王が法をつくって国民を治めること → ◯ 政府も、国民の代表がつくった法に従う
基本次の(1)(2)は、人の支配と法の支配のどちらですか。(1)王が思うままに法をつくり、自分は従わない (2)国民の代表がつくった法に、政府も従う
法をつくる人と、法に従う人を表で見くらべます。
答え:(1)人の支配 (2)法の支配
理由第99条は、国務大臣・国会議員・裁判官などに、憲法を尊重し守る義務を負わせています。国民ではなく、権力をもつ側にこの義務を負わせているのは、なぜですか。
立憲主義の考え方を当てはめます。
答え:(例)憲法は、権力をもつ側をしばって人権を守る決まりだから。
大日本帝国憲法と日本国憲法:主役は天皇から国民へ
📄 プリント①(人権の歴史と憲法の原理)5ページ
答え:1889年に発布された大日本帝国憲法は、主権が天皇にあり、国民は「臣民」でした。日本国憲法は、1946年に公布、1947年に施行され、主権は国民にあります。
| 大日本帝国憲法 | 日本国憲法 | |
|---|---|---|
| できた年 | 1889年発布 | 1946年公布・1947年施行 |
| 定めた人 | 天皇が定める欽定憲法 | 国民が定める民定憲法 |
| 主権 | 天皇 | 国民 |
| 天皇 | 国の元首で、国を治める統治権を持つ | 日本国と日本国民統合の象徴 |
| 国民の権利 | 臣民の権利。法律の範囲内で認められた | 基本的人権は永久の権利として保障 |
| 戦争と軍隊 | 軍隊は天皇が率いる(兵役の義務) | 戦争を放棄し、戦力を持たない |
公布と施行:公布は、できた憲法や法律を、広く国民に知らせることです。日本国憲法は1946年11月3日(今の「文化の日」)でした。施行(しこう)は、実際に効力をもたせることです。日本国憲法は1947年5月3日(今の「憲法記念日」)でした。臣民は、天皇に仕える民という意味の、当時の国民の呼び方です。
まちがえやすい
✕ 日本国憲法は1947年5月3日に公布された → ◯ 公布は1946年11月3日。5月3日は施行
基本大日本帝国憲法と日本国憲法で、主権をもつのは、それぞれだれですか。
表の「主権」の行を見ます。
答え:大日本帝国憲法は天皇、日本国憲法は国民
標準今の「文化の日」(11月3日)と「憲法記念日」(5月3日)は、日本国憲法の公布と施行のどちらにあたりますか。
「広く国民に知らせる」のが公布、「効力をもたせる」のが施行です。
答え:文化の日(11月3日)は公布、憲法記念日(5月3日)は施行
日本国憲法の3本の柱と、憲法が「最高法規」とよばれるわけ
📄 プリント①(人権の歴史と憲法の原理)6ページ
答え:日本国憲法の土台となる3つの考え方を三つの基本原理といい、国民主権・基本的人権の尊重・平和主義です。憲法は、国の決まりの中で最も強い力をもつ最高法規(第98条)で、憲法に反する法律などは効力を持たない(無効になる)とされます。
| 柱 | 中身 |
|---|---|
| 国民主権 | 国の政治を決める力は国民にある |
| 基本的人権の尊重 | 一人ひとりの権利を守る(第11条・第13条など) |
| 平和主義 | 戦争をしない(前文・第9条) |
| 決まり | だれが、どうつくるか | 強さ |
|---|---|---|
| 憲法 | 国民が定める(民定憲法) | いちばん強い(最高法規) |
| 法律 | 国会がつくる | 憲法に反すると、効力を持たない |
| 条例 | 地方公共団体が、法律の範囲内でつくる | 法律の範囲内で認められる |
理由:憲法のいちばん初めにある前文(憲法の考え方を述べた文)は、国民主権と平和主義の考えを示しています。憲法は、権力をしばって人権を守る決まりなので、ほかのどの決まりよりも強いのです。強さの順は、憲法 > 法律 > 条例です。
まちがえやすい
✕ 条例は、法律より強い決まり → ◯ 法律の範囲内でつくる決まり
基本憲法の前文が示している考えは、三つの基本原理のうちのどれとどれですか。
前文は憲法のいちばん初めにある、憲法の考え方を述べた文です。
答え:国民主権と平和主義
標準憲法・条例・法律を、強い決まりの順(強い方から)に並べなさい。
条例は法律の範囲内でつくる決まりです。
答え:憲法 → 法律 → 条例
理由国会がつくった法律の内容が、憲法に反していました。この法律は、どうなりますか。また、そう決まっているのは、憲法がどんな決まりだからですか。
最高法規の意味を、新しい場面に当てはめます。
答え:(例)効力を持たない(無効になる)。憲法は、権力をしばって人権を守る、国の最高法規だから。
国民主権と天皇:象徴と国事行為
📄 プリント①(人権の歴史と憲法の原理)7ページ
答え:日本国憲法では、国の政治のあり方を最終的に決める力(主権)は国民にあります(国民主権)。天皇は、日本国と日本国民統合の象徴(第1条)で、政治についての権限は持たず、憲法の定める国事行為だけを行います。
間接民主制:国民が選挙で選んだ代表者が、国会で話し合って決めるしくみを間接民主制(議会制民主主義)といい、政治の基本です。合言葉は「国民はお客さんではなく主役」。
国事行為:天皇が国事行為を行うときは、内閣の助言と承認が必要です(助言=意見を述べて助けること、承認=よいと認めること)。
| 国事行為の例 | 中身 | 必要なこと |
|---|---|---|
| 内閣総理大臣の任命 | 国会が指名した人を任命する | 国会の指名と、内閣の助言と承認 |
| 最高裁判所長官の任命 | 内閣が指名した人を任命する | 内閣の指名と、内閣の助言と承認 |
| 法律や条約の公布 | 決まったことを、広く国民に知らせる | 内閣の助言と承認 |
| 国会の召集 | 国会を開くために、議員を集める | 内閣の助言と承認 |
| 衆議院の解散 | 衆議院を解散する | 内閣の助言と承認 |
| 栄典の授与 | 国のために尽くした人に、勲章などをあたえる | 内閣の助言と承認 |
天皇は政治の権限を持たないので、予算をつくるような、政治のことを決める仕事は国事行為にふくまれません。
まちがえやすい
✕ 天皇が内閣総理大臣を指名する → ◯ 国会が指名し、天皇が任命する
基本内閣総理大臣について、指名する機関と、任命する人を答えなさい。
国事行為の表の1行目を見ます。
答え:国会が指名し、天皇が任命する
理由天皇が国事行為を行うとき、内閣の助言と承認が必要とされているのは、なぜですか。
天皇の地位と、持っている権限を思い出します。
答え:(例)天皇は象徴で、政治についての権限を持たないから。
憲法改正の発議と国民投票:3分の2以上と過半数のちがい
📄 プリント①(人権の歴史と憲法の原理)8ページ
答え:憲法を改正するには、各議院の総議員の3分の2以上の賛成で国会が発議し、国民投票で過半数の賛成を得て、天皇が国民の名で公布します(第96条)。法律をつくるときは、各議院の出席議員の過半数で決まり、国民投票はありません。
憲法改正の流れ(第96条):①衆議院と参議院の各議院で、総議員の3分の2以上の賛成が得られる(総議員=その議院の議員の全員の数。出席した議員の数ではありません)。②国会が憲法改正を発議する(改正の案を国民に示すこと)。③国民投票を行い、過半数の賛成を得る(満18歳以上が投票できる。過半数=半分より多いこと)。④天皇が、国民の名で公布する。
| 憲法改正 | 法律をつくる時 | |
|---|---|---|
| 国会での賛成 | 各議院の総議員の3分の2以上 | 各議院の出席議員の過半数 |
| 国民投票 | ある | ない |
| 数のもとにする人 | 総議員(議員の全員) | 出席した議員 |
| 最後に決める人 | 国民(国民投票) | 国会 |
| 公布 | 天皇が、国民の名で公布する | 天皇が公布する |
理由:憲法は国の最高法規で、人権を守るための決まりです。国会だけで簡単に変えられないようにし、最後は主権をもつ国民が直接決めます。もし国会の議決で変えられるなら、人権を守る決まりが、その時の国会の多数の考えで変わってしまうおそれがあります。
主権者として:選挙は国会で政治を決める代表者を選ぶ方法(間接民主制)、国民投票は憲法を変えるかどうかを国民が直接決める方法です。憲法を変えるべきかどうかには、いろいろな意見があります。手続きを知ったうえで、自分で考えることが大切です。
まちがえやすい
✕ 国会の議決で決まれば、国民投票はいらない → ◯ 国民投票で過半数の賛成が要る
標準総議員が300人の議院で、憲法改正を発議するには、何人以上の賛成が必要ですか。
総議員の3分の2以上です。300 ÷ 3 × 2 = 200 を計算します。
答え:200人以上
標準出席議員が240人の議院で、法律案を可決するには、何人以上の賛成が必要ですか。
出席議員の過半数(半分より多い)です。240 ÷ 2 = 120 なので、120人より多い人数が必要です。
答え:121人以上
理由もし憲法が、国会の議決だけで変えられるとしたら、どんなおそれがありますか。
憲法は、人権を守るための決まりです。
答え:(例)人権を守る決まりが、その時の国会の多数の考えで変わってしまうおそれがある。
平和主義:第9条・自衛隊と、日本の平和への取り組み
📄 プリント①(人権の歴史と憲法の原理)9・10ページ
答え:第二次世界大戦を経験した反省から、日本国憲法は二度と戦争をしないと決め、平和主義を前文と第9条に書きました。第9条には戦争の放棄・戦力を持たない・交戦権を認めないの3つがあります。
| 第9条 | 話し言葉で言うと |
|---|---|
| 戦争の放棄 | 戦争をしないと決める |
| 戦力を持たない | 戦争のための軍隊などを持たない |
| 交戦権を認めない | 戦争で相手と戦う権利(交戦権)を、国として認めない |
自衛隊:自衛隊は1954年につくられた、日本の防衛にあたる組織です。地震や豪雨などの災害のときの救助(災害派遣)でも活動します。政府は、自衛隊を「自衛のための必要最小限度の実力で、憲法が禁じる戦力ではない」と考えています。憲法に反するという意見もあります。
日本の3つの取り組み:
| 取り組み | 中身 |
|---|---|
| 日本の安全 | 日米安全保障条約:アメリカ軍が日本に駐留(とどまること)し、日本が攻撃されたときに共同で対応する条約。沖縄にはアメリカ軍の基地が多く集まっていることが、課題になっている |
| 核兵器をなくす | 非核三原則:核兵器を「持たず、つくらず、持ちこませず」という国の方針。日本は、1945年に広島・長崎で原子爆弾を落とされた、戦争で核兵器の被害を受けた唯一の国(被爆国) |
| 国際平和への協力 | PKO(国連平和維持活動):国際連合が、争いのあった地域で停戦の監視などを行う活動。自衛隊も参加している(1992年にカンボジアへ) |
集団的自衛権:同盟関係にある国が攻撃されたとき、自国が攻撃されていなくても、ともに防衛する権利です。2015年、限られた場合に使えるようにする法律がつくられ、賛成と反対の意見があります。
まちがえやすい
✕ 平和主義は、第9条だけに書かれている → ◯ 前文にも書かれている
✕ 非核三原則は、憲法第9条に書いてある → ◯ 国の方針で、憲法の条文ではない
基本日本国憲法で、平和主義が書かれている部分を2つ答えなさい。
三つの基本原理の説明を思い出します。
答え:前文と第9条
標準次のア〜ウは、日本の3つの取り組み(日本の安全・核兵器をなくす・国際平和への協力)のどれにあたりますか。ア 非核三原則をかかげる イ PKOに自衛隊が参加する ウ 日米安全保障条約を結ぶ
表の3行と見くらべます。
答え:ア 核兵器をなくす、イ 国際平和への協力、ウ 日本の安全
理由日本が、核兵器をなくすことを世界にうったえているのは、なぜですか。
日本が、1945年にどんな被害を受けたかを思い出します。
答え:(例)1945年に広島・長崎で原子爆弾を落とされた、戦争で核兵器の被害を受けた唯一の国(被爆国)だから。
基本的人権は永久の権利:中心にある個人の尊重
📄 プリント①(人権の歴史と憲法の原理)11・12ページ
答え:基本的人権は、だれもが生まれながらに持ち、おかすことのできない永久の権利です(第11条)。その中心にあるのが、すべて国民は個人として尊重されるという個人の尊重です(第13条)。
| 条 | 書いてあること | キーワード |
|---|---|---|
| 第11条 | 基本的人権は、おかすことのできない権利 | 永久の権利 |
| 第13条 | すべて国民は個人として尊重される。生命・自由・幸福追求の権利 | 個人の尊重 |
理由:基本的人権は、大日本帝国憲法の「臣民の権利(法律の範囲内で認められた)」とはちがいます。個人の尊重は、一人ひとりを、かけがえのない存在として大切にすることです。最初に見た「認め合うちがい」は、個人の尊重のあらわれです。性別を理由に係を決めるような「見直すべきあつかい」は、だれもが法の上で等しくあつかわれる法の下の平等に反します。
基本的人権の種類:名前だけ先に確かめておきましょう。平等権(だれもが等しくあつかわれる権利)、自由権(国から自由をおかされない権利)、社会権(人間らしい生活を国に保障してもらう権利)、参政権・請求権です。土台には、個人の尊重と法の下の平等があります。
前半のまとめ(日本国憲法が大切にされてきたわけ):①人々が長い歴史の中で、人権を勝ちとってきた → ②憲法で政治の権力をしばり、人権を守る(法の支配・立憲主義)→ ③国民主権・基本的人権の尊重・平和主義の3つの柱をたてる → ④改正の手続きをきびしくし、最後は国民が決める → ⑤一人ひとりを大切にする(個人の尊重)。
まちがえやすい
✕ 基本的人権は、法律で認められた範囲だけの権利 → ◯ 永久の権利
基本次のア・イの条文のキーワードを答えなさい。ア 第11条 イ 第13条
表の「キーワード」の列を見ます。
答え:ア 永久の権利、イ 個人の尊重
標準次のア〜ウを、「日本国憲法が大切にされてきたわけ」のステップチャートの順に並べなさい。ア 改正の手続きをきびしくし、最後は国民が決める イ 人々が長い歴史の中で、人権を勝ちとってきた ウ 憲法で政治の権力をしばり、人権を守る
歴史 → 憲法の考え方 → 改正の手続き、の順につなぎます。
答え:イ → ウ → ア
平等権:法の下の平等(第14条)と、今も残る差別
📄 プリント②(基本的人権)1・2ページ
答え:後半では、日本国憲法が守る人権の中身を、平等権・自由権・社会権・人権を守るための権利(参政権・請求権)・公共の福祉と国民の義務・新しい人権・国際社会と人権の順に見ていきます。土台は個人の尊重と法の下の平等で、憲法は平等権を第14条で定めています。
第14条:「すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」(信条=考え方や信じる宗教、門地=家がら。「あつて」は条文どおりの表記です)。話し言葉に言いかえると、「人種、考え方や信じる宗教、性別、生まれた身分や家がらを理由に、政治・経済・社会のどんな場面でも、差別されない」ということです。第24条は家族の中の平等を定め、結婚は両性の合意にもとづいて成立するとしています。
| 差別 | どんな差別か | なくすための取り組み |
|---|---|---|
| 部落差別(同和問題) | 江戸時代の身分制度の影響で、特定の地域の出身者が、結婚や就職などで差別されてきた | 2016年に、部落差別の解消を進める法律がつくられた |
| アイヌ民族への差別 | 北海道などに古くから住む先住民族。明治時代の同化政策で、文化や言葉が失われかけた | 1997年にアイヌ文化振興法、2019年に先住民族と法律で定めた |
| 在日韓国・朝鮮人への差別 | 日本が朝鮮半島を植民地として支配していた時代に移り住んだ人々とその子孫。就職などでの差別や、特定の民族への差別的な言動(ヘイトスピーチ) | 2016年に、ヘイトスピーチをなくすための法律がつくられた |
差別をなくすために:今も、さまざまな差別が残っています。国や地方公共団体が取り組みを進め、法律をつくります。一人一人が、ちがいを知り、相手を個人として尊重することも大切です。
まちがえやすい
✕ アイヌ民族は、法律で先住民族と定められていない → ◯ 2019年に法律で定めた
基本第14条にある「信条」とは、何のことですか。
条文のあとの注に書かれている意味です。
答え:考え方や信じる宗教
標準次の(1)(2)は、第14条の「人種・信条・性別・社会的身分・門地」のどれによる差別にあたりますか。(1)ある宗教を信じていることを理由に、仕事に就けなかった (2)男性か女性かを理由に、募集の対象から外された
差別の理由が、条文のどの言葉にあたるかを探します。
答え:(1)信条 (2)性別
女性や障がいのある人も、ともに生きる社会:共生社会とバリアフリー
📄 プリント②(基本的人権)3ページ
答え:男女の差をなくすため、男女雇用機会均等法(1985年)と男女共同参画社会基本法(1999年)がつくられ、障がいのある人については2013年に障害者差別解消法がつくられました。ちがいを認め合い、だれもがともに生きる社会を共生社会といいます。
| 法律 | できた年 | どの場で、何をめざすか |
|---|---|---|
| 男女雇用機会均等法 | 1985年 | 働く場で、雇う・昇進させるなど、男女の差別を禁止する |
| 男女共同参画社会基本法 | 1999年 | 社会のあらゆる分野(家庭・地域・政治など)で、男女が対等に参加し、責任を分かち合う社会をめざす |
| 障害者差別解消法 | 2013年 | 障がいを理由にした差別を禁止し、必要な配慮を求める |
共生社会とインクルージョン:共生社会は、ちがいを認め合い、だれもが社会の一員として尊重されて、ともに生きる社会です。インクルージョンは、障がいの有無などにかかわらず、だれもが社会の一員としてともに参加し、支え合うことです。
| バリアフリー | ユニバーサルデザイン | |
|---|---|---|
| いつ考える | 今あるさまたげ(バリア)を、あとから取りのぞく | はじめから、だれもが使いやすいように考える |
| だれのため | おもに障がいのある人や高齢者 | 年齢や障がいの有無などにかかわらず、すべての人 |
| 例 | 点字ブロック・段差をなくすスロープ | シャンプーの容器のきざみ・大きく見やすい表示・言葉や年れいがちがってもだれでも分かる絵文字(ピクトグラム)の案内 |
合言葉は「バリアフリーは取りのぞく、ユニバーサルデザインははじめから」です。
まちがえやすい
✕ ユニバーサルデザインは、今あるさまたげを、あとから取りのぞくこと → ◯ それはバリアフリー。ユニバーサルデザインは、はじめから考えたデザイン
標準次の3つの法律を、できた年の古い順に並べなさい。男女共同参画社会基本法 障害者差別解消法 男女雇用機会均等法
表の年を使います。男女雇用機会均等法=1985年、男女共同参画社会基本法=1999年、障害者差別解消法=2013年です。
答え:男女雇用機会均等法 → 男女共同参画社会基本法 → 障害者差別解消法
標準次のア〜エを、バリアフリーとユニバーサルデザインに分けなさい。ア 駅の階段に、あとからエレベーターを取りつける イ はじめから、段差のない出入り口にした建物をつくる ウ はじめから、大人も子どもも使いやすい高さの手すりを設計に入れる エ 古い建物の入り口の段差に、あとからスロープをつける
「あとから取りのぞく」のか、「はじめから考える」のかで分けます。
答え:バリアフリー=ア・エ、ユニバーサルデザイン=イ・ウ
自由権(1):自由権の3つの柱と、精神の自由
📄 プリント②(基本的人権)4ページ
答え:自由権は、国から不当にしばられない権利(国家からの自由)で、精神の自由・身体の自由・経済活動の自由の3つの柱で守られています。精神の自由は、心の中や、考えを表す自由です。
| 条文の言葉 | 話し言葉で言うと | 条 |
|---|---|---|
| 思想・良心の自由 | 心の中で何を思っても自由。思っていることを無理に言わされない | 第19条 |
| 信教の自由 | どの宗教を信じても、信じなくても自由 | 第20条 |
| 集会・結社・表現の自由 | 集まる、団体をつくる、考えを話したり書いたりして発表するのも自由 | 第21条 |
| 学問の自由 | 自由に研究し、その結果を発表できる | 第23条 |
政教分離と検閲の禁止:政教分離は、国は特定の宗教を支えたり、宗教的な活動をしたりしない、ということです(第20条)。検閲(けんえつ)の禁止は、国が、発表の前に中身を調べて禁じることは許されない、ということです(第21条)。
理由:自由権は、18世紀に国王の支配や身分制度に反対する人々が唱えた権利で、アメリカ独立宣言やフランス人権宣言で保障されました。一人一人がちがう考えや生き方をもつことを認めるのが、個人の尊重です。国が人の心・からだ・仕事やお金を不当にしばると、個人として尊重されなくなります。大日本帝国憲法では、自由は「法律の範囲内」でしか認められず、思想や言論が取りしまられました。
まちがえやすい
✕ 学問の自由は、勉強しなくてよい自由 → ◯ 研究したり、その結果を発表したりすることを、国から不当にさまたげられない自由
基本次の(1)(2)は、精神の自由の中のどの自由ですか。(1)心の中で何を思っていても、国から無理に答えさせられない (2)大学の研究者が、自由に研究し、その結果を論文として発表する
表の「話し言葉で言うと」の列と見くらべます。
答え:(1)思想・良心の自由(第19条) (2)学問の自由(第23条)
理由人の心・からだ・仕事やお金を、国が不当にしばらないよう、自由権が必要なのは、なぜですか。「個人」の語を使って答えなさい。
個人の尊重と、自由権の関係を考えます。
答え:(例)国が人の心・からだ・仕事やお金を不当にしばると、個人として尊重されなくなるから。
自由権(2):身体の自由と、経済活動の自由
📄 プリント②(基本的人権)5ページ
答え:昔は、理由も示されずにとらえられたり、拷問(ごうもん)で無理に自白させられたりすることがありました。そこで憲法は、罪を疑われた人も守られるように細かく決め(身体の自由)、住む場所や仕事、財産についても自由を保障しています(経済活動の自由)。
| 身体の自由(条文の言葉) | 条 |
|---|---|
| 奴隷的拘束・苦役(くえき)からの自由 | 第18条 |
| 法律の定める手続きによらなければ、刑罰を科されない | 第31条 |
| 現行犯以外は、令状(れいじょう)が無ければ逮捕されない | 第33条 |
| 拷問や残虐な刑罰の禁止 | 第36条 |
| 自白を強要されない・自分に不利なことは言わなくてよい | 第38条 |
| 経済活動の自由(条文の言葉) | 話し言葉で言うと | 条 |
|---|---|---|
| 居住・移転・職業選択の自由 | 住む場所や仕事を、自分で選べる | 第22条 |
| 財産権 | 自分の財産を持ち、使うことができる | 第29条 |
疑われた人も守られる流れ:現行犯でなければ、裁判官の出す令状が無いと逮捕されません(第33条)。拷問は禁止されています(第36条)。自分に不利なことは言わなくてよいことになっています(第38条)。法律の定める手続きによらなければ、刑罰を科されません(第31条)。第18条は「無理やり働かされたり、閉じこめられたりしない」、第36条は「痛めつけて取り調べたり、むごい刑罰を科したりしない」ということです。
どの柱に入る?:どの宗教を信じるかを自分で決めるのは精神の自由(第20条)、取り調べで拷問を受けないのは身体の自由(第36条)、住む町を自分で選んで引っこすのは経済活動の自由(居住・移転の自由、第22条)です。
まちがえやすい
✕ 職業選択の自由があるので、だれでも国の資格なしで医師として治療できる → ◯ 医師は国の資格が必要(公共の福祉による制限)
標準次の(1)〜(3)は、自由権の3つの柱(精神の自由・身体の自由・経済活動の自由)のどれにあたりますか。(1)自分の財産をもち、使う (2)現行犯でないのに、令状なしでは逮捕されない (3)仲間と集会を開き、考えを話し合う
心・からだ・仕事とお金のどれに関わるかを考えます。
答え:(1)経済活動の自由(財産権) (2)身体の自由(第33条) (3)精神の自由(集会・結社・表現の自由)
基本「自白を強要されない・自分に不利なことは言わなくてよい」を定めているのは、第何条ですか。
身体の自由の表の最後の行です。
答え:第38条
社会権(1):人間らしい生活を国に保障してもらう権利
📄 プリント②(基本的人権)6ページ
答え:社会権は、人間らしい生活を国に保障してもらう権利(国家による保障)です。生存権(第25条)・教育を受ける権利(第26条)・勤労の権利(第27条)・労働基本権(第28条)があります。
社会権が生まれた背景:19世紀に産業が発展し、自由な経済活動のもとで貧富の差が広がりました。労働者が長い時間・安い賃金で働かされるなど、労働問題が深刻になり、自由権だけでは、人間らしい生活を送れない人が増えました。そこで20世紀に、ワイマール憲法(1919年)が社会権を取り入れました。
生存権:生存権は、人間らしい生活の土台になる権利です。第25条は「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」と定めています。生活に困っている人に生活保護を行うなど、国が社会保障の制度を整えています。教育を受ける権利(第26条)によって、義務教育は無償です。
| 自由権 | 社会権 | |
|---|---|---|
| 国との関係 | 国家からの自由(国にじゃまされない) | 国家による保障(国に求める) |
| 認められた時代 | 18世紀(アメリカ独立宣言・フランス人権宣言) | 20世紀(ワイマール憲法) |
| 例 | 精神・身体・経済活動の自由 | 生存権・教育を受ける権利・勤労の権利・労働基本権 |
合言葉は「自由権は国から自由、社会権は国が保障」です。
まちがえやすい
✕ 生存権は、ぜいたくな生活を国に保障してもらう権利 → ◯ 健康で文化的な最低限度の生活を保障してもらう権利
基本自由権は「国家からの自由」と表されます。社会権を、これと同じ言い方で書きなさい。
表の「国との関係」の行を見ます。
答え:国家による保障
標準次のア〜ウを、起こった順に並べなさい。ア 自由権だけでは、人間らしい生活を送れない人が増えた イ 自由な経済活動のもとで、貧富の差が広がった ウ 20世紀に、ワイマール憲法が社会権を取り入れた
「貧富の差が広がった → 人間らしい生活ができない人がふえた → 社会権が取り入れられた」の流れです。
答え:イ → ア → ウ
社会権(2):働く人の権利(勤労の権利と労働基本権)
📄 プリント②(基本的人権)7ページ
答え:勤労の権利(第27条)は、働く意思と能力のある人が、働く機会を求める権利です。労働基本権(第28条)は、労働者が使用者と対等の立場で話し合えるようにする3つの権利で、労働三権ともいいます。
| 権利 | 中身 |
|---|---|
| 団結権 | 労働者が団結して、労働組合をつくる権利 |
| 団体交渉権 | 労働組合が会社と、働く条件を話し合う権利 |
| 団体行動権(争議権) | 要求を通すために、ストライキなどをする権利 |
理由(なぜ労働三権が要る?):一人一人の労働者は、会社(使用者)に対して弱い立場にあり、働く条件が不利になることがあります。そこで、労働者が団結して労働組合をつくり、会社と対等の立場で話し合えるようにしたのが労働基本権です。
公務員とストライキ:公務員は、団体行動権のうちストライキが禁止されています。公務員の仕事は人々のくらしへの影響が大きいためです。このように、労働基本権にも公共の福祉による制限があります。
まちがえやすい
✕ 労働三権は、生存権・団体交渉権・団体行動権 → ◯ 団結権・団体交渉権・団体行動権(生存権は第25条)
基本次の(1)〜(3)は、労働三権のどれを使った場面ですか。(1)会社に賃上げを求めて、組合の代表が社長と話し合った (2)要求が通らず、組合が1日仕事を休むストライキをした (3)同じ職場の仲間が集まって、新しく労働組合をつくった
「つくる」「話し合う」「ストライキなどをする」で見分けます。
答え:(1)団体交渉権 (2)団体行動権(争議権) (3)団結権
理由労働者が団結して労働組合をつくる権利が、憲法で認められているのは、なぜですか。
一人の労働者と、会社の立場のちがいを考えます。
答え:(例)一人一人の労働者は会社に対して弱い立場にあるので、団結して、会社と対等の立場で話し合えるようにするため。
人権を守るための権利:参政権と請求権
📄 プリント②(基本的人権)8ページ
答え:人権が憲法に書かれていても、政治に参加できなかったり、侵害されたときに取りもどせなかったりすると、人権は守られません。そこで憲法は、政治に参加する権利である参政権と、人権が侵害されたときに国に救済を求める権利である請求権を定めています。
| 参政権 | 中身 |
|---|---|
| 選挙権 | 選挙で投票する権利。18歳以上(2016年から) |
| 被選挙権 | 選挙に立候補する権利。年齢は、下の表のとおり |
| 国民審査 | 最高裁判所の裁判官がふさわしいかを、国民が審査する |
| 国民投票 | 憲法改正のとき、国民が賛成か反対かを投票する |
| 年齢 | できること |
|---|---|
| 18歳以上 | 選挙権(投票できる) |
| 25歳以上 | 被選挙権:衆議院議員・市町村長・地方議会議員 |
| 30歳以上 | 被選挙権:参議院議員・都道府県知事 |
| こんな場面では | 使う権利 |
|---|---|
| 争いを、裁判所で公正に解決してもらいたい | 裁判を受ける権利(第32条) |
| 公務員の不法な行為で、損害を受けた | 国家賠償請求権(第17条)。国や地方公共団体に賠償(ばいしょう)を求める |
| 無実の罪でとらえられ、裁判で無罪になった | 刑事補償請求権(第40条)。国に補償を求める |
このほかに、国や地方公共団体に要望を伝える請願権(せいがんけん。第16条)もあります。合言葉は「参政権で参加、請求権で取りもどす」です。
まちがえやすい
✕ 刑事補償請求権は、公務員の不法な行為で損害を受けたときに使う → ◯ それは国家賠償請求権。刑事補償請求権は、無罪になったときに使う
基本27歳のAさんが立候補できる選挙を、すべて選びなさい。ア 衆議院議員 イ 参議院議員 ウ 都道府県知事 エ 市町村長
25歳以上で立候補できるのは衆議院議員・市町村長、30歳以上なのは参議院議員・都道府県知事です。
答え:ア・エ
標準次の(1)(2)で使う権利を答えなさい。(1)公園に遊具を増やしてほしいと、市役所に要望を伝える (2)争いを、裁判所で公正に解決してもらう
要望を伝える権利と、裁判を受ける権利を区別します。
答え:(1)請願権(第16条) (2)裁判を受ける権利(第32条)
理由権利が憲法に書かれていても、参政権や請求権が無いと、人権が守られないのは、なぜですか。
参政権は「参加」、請求権は「取りもどす」です。
答え:(例)政治に参加できなかったり、人権が侵害されたときに取りもどせなかったりすると、人権は守られないから。
公共の福祉:人権どうしがぶつかったら、どうする?
📄 プリント②(基本的人権)9ページ
答え:人権は、ほかの人の人権とぶつかることがあります。そのときに公共の福祉(社会全体の利益・幸福)で調整されます(第12条・第13条)。第12条は、自由や権利は、自分勝手に使ってはいけないと定めています。
人権どうしがぶつかる場面:ある人が、自由に書いて発表する(表現の自由)としましょう。その内容が、ほかの人の名誉や、プライバシー(私生活や個人の情報をみだりに公開されない権利)を傷つけたら、どうなるでしょうか。
| 権利 | 制限される例 |
|---|---|
| 表現の自由 | 他人の名誉やプライバシーを傷つける表現は、許されない |
| 職業選択の自由 | 医師・弁護士などは、国の資格が無いと、その仕事ができない |
| 財産権 | 道路や空港などをつくるため、正当な補償のもとで土地を提供してもらうことがある |
| 労働基本権 | 公務員は、ストライキが禁止されている |
理由(なぜ、経済活動の自由は制限されやすい?):仕事やお金の活動は、ほかの人の生活・安全・財産とぶつかりやすいからです。たとえば、医師が国の資格なしで治療をすると、人の命と健康が危なくなります。経済活動の自由は、ほかの自由よりも、公共の福祉による制限を受けやすいといわれます。
まちがえやすい
✕ 公共の福祉は、国が都合のよいときに、人権を自由に制限するためのもの → ◯ 人権どうしがぶつかったときに、調整するためのもの
基本公共の福祉が書かれている条文を、第12条のほかにもう1つ答えなさい。
公共の福祉は、第12条と、もう1つの条文に書かれています。
答え:第13条
理由ある人が、危険な薬品を、だれにでも自由に売る仕事を始めようとしています。この仕事を国が制限できるのは、仕事やお金の活動が、ほかの人の何とぶつかりやすいからですか。
医師が国の資格なしで治療をする例と、同じ考え方です。
答え:(例)ほかの人の生活・安全・財産とぶつかりやすく、人の命や健康が危なくなるおそれがあるから。
国民の三大義務と、人権の全体図
📄 プリント②(基本的人権)10ページ
答え:国民の三大義務は、子どもに普通教育を受けさせる義務(第26条)・勤労の義務(第27条)・納税の義務(第30条)です。教育と勤労には、セットになる権利(教育を受ける権利・勤労の権利)があります。
| 義務 | 条 | セットの権利 |
|---|---|---|
| 子どもに普通教育を受けさせる義務 | 第26条 | 教育を受ける権利 |
| 勤労の義務 | 第27条 | 勤労の権利 |
| 納税の義務 | 第30条 | なし(税金で、国や地方公共団体の仕事の費用を分かち合う) |
勤労の義務は、「働ける人は働こう」という意味で、だれでも無理に働かせるものではありません。
人権の全体図:ここまでの権利を1つにまとめます。土台は、個人の尊重(第13条)と法の下の平等(第14条)です。その上に、平等権・自由権・社会権の3本の柱が立ち、参政権と請求権がその権利を支えています。人権どうしがぶつかったときは公共の福祉で調整され、国民は三大義務を果たします。新しい人権は、社会の変化とともに加わります。
まちがえやすい
✕ 三大義務の1つは、子どもが教育を受ける義務 → ◯ 子どもに普通教育を受けさせる義務(教育を受けるのは、子どもの権利)
基本三大義務のうち、セットになる権利があるものを、すべて選びなさい。ア 子どもに普通教育を受けさせる義務 イ 勤労の義務 ウ 納税の義務
表の「セットの権利」の列を見ます。
答え:ア・イ
標準国民が税金を納めるのは、何の費用を分かち合うためですか。
納税の義務の行を見ます。
答え:国や地方公共団体の仕事の費用
新しい人権:社会が変わると、なぜ新しい人権が生まれる?
📄 プリント②(基本的人権)11ページ
答え:新しい人権は、憲法にはっきり書かれていないが、社会の変化とともに主張されるようになった権利です。第13条の幸福追求権(幸せを追い求める権利)などがよりどころになります。
新しい人権が生まれるしくみ:①社会が変わる(産業の発展・医療の進歩・情報化)。②それまでに無かった問題が生まれる(公害・日当たり・治療の選び方・個人の情報が広まる・国の情報が分からない)。③第13条(個人の尊重・幸福追求権)などをよりどころに、新しい人権が主張される。④法律や制度がつくられる(環境アセスメント・情報公開制度・個人情報保護法など)。
| 権利 | どんな権利か | 生まれたわけ | 関係する制度や言葉 |
|---|---|---|---|
| 環境権 | よい環境で生活する権利 | 産業の発展で公害が、高い建物が増えて日当たりの問題が生まれた | 日照権、環境アセスメント(環境影響評価) |
| 自己決定権 | 自分の生き方や生活を、自分で決める権利 | 医療の進歩で、治療の選び方が問題になった | インフォームド・コンセント、臓器を提供するかどうかの意思を示すカード |
制度のしくみ:環境アセスメントは、大きな開発をしようとするとき、開発の前に、環境への影響を調べる制度です。インフォームド・コンセントは、医師が病気や治療の方法を十分に説明し、患者が理解したうえで同意し、同意した治療を受けるしくみです。
まちがえやすい
✕ 新しい人権は、日本国憲法の条文にはっきり書かれている → ◯ はっきり書かれていない。第13条などをよりどころに主張される
標準次のア〜エを、新しい人権が生まれるしくみの順に並べなさい。ア 法律や制度がつくられる イ 社会が変わる ウ それまでに無かった問題が生まれる エ 第13条などをよりどころに、新しい人権が主張される
「社会が変わる」ところから始まります。
答え:イ → ウ → エ → ア
標準インフォームド・コンセントの流れになるように、次のア〜ウを順に並べなさい。ア 同意した治療を受ける イ 患者が理解したうえで、同意する ウ 医師が、病気や治療の方法を、十分に説明する
説明 → 同意 → 治療の順です。
答え:ウ → イ → ア
情報化と権利:知る権利とプライバシーの権利
📄 プリント②(基本的人権)12ページ
答え:インターネットが広がり、情報が一瞬で広まる時代になって、知る権利(国や地方公共団体が持つ情報を知る権利)とプライバシーの権利(私生活や個人の情報を、みだりに公開されない権利)が大切になりました。
| 知る権利 | プライバシーの権利 | |
|---|---|---|
| 守るもの | 国や地方公共団体の情報 | 自分の私生活や個人の情報 |
| 制度 | 情報公開制度(国の情報公開法など) | 個人情報保護法(個人情報をあつかう会社などに、正しい管理を求める) |
| 例 | 国の予算がどう使われたかを知る | 自分の名前や住所が、勝手に名簿にのせられて広まらない |
理由(2つの権利の向き):知る権利は、国や地方公共団体の情報を「明らかにしてほしい」という向きの権利で、プライバシーの権利は、私生活や個人の情報を「みだりに公開されない」という向きの権利です。向きが反対なので、2つの権利はぶつかることがあります。
インターネットで気をつけること:一度のせた写真や情報は、消せなくなることがあります。他人の写真や個人の情報を、勝手にのせてはいけません。友だちの写真を勝手にSNSにのせると、その人のプライバシーの権利を傷つけるおそれがあります。
まちがえやすい
✕ 知る権利は、他人の私生活を何でも知ることができる権利 → ◯ 国や地方公共団体が持つ情報を知る権利
基本知る権利に関係する制度と、プライバシーの権利に関係する法律を、それぞれ答えなさい。
表の「制度」の行を見ます。
答え:知る権利=情報公開制度、プライバシーの権利=個人情報保護法
理由知る権利とプライバシーの権利が、ぶつかることがあるのは、なぜですか。
2つの権利の「向き」に目をつけます。
答え:(例)知る権利は情報を明らかにしてほしい向き、プライバシーの権利はみだりに公開されない向きで、向きが反対だから。
世界の人権:世界人権宣言・国際人権規約・条約とNGO
📄 プリント②(基本的人権)13ページ
答え:人権の問題は、一つの国の中だけでは解決できないことがあります。1948年の世界人権宣言をきっかけに、世界で人権を守る取り組みが進み、1966年に国際人権規約がつくられました。宣言には守る義務が無く、規約は結んだ国に守る義務があります。
| 世界人権宣言 | 国際人権規約 | |
|---|---|---|
| 年 | 1948年 | 1966年 |
| 何か | 人権の目標を示す宣言 | 条約 |
| 守る義務 | 無い | 結んだ国には、ある |
国が条約を正式に認めて結ぶことを、批准(ひじゅん)するといいます。
| 条約 | 中身 |
|---|---|
| 1979年 女子差別撤廃条約 | 女性への差別をなくす。日本はこれを結ぶために、1985年に男女雇用機会均等法をつくった |
| 1989年 子ども(児童)の権利条約 | 生きる・育つ・守られる・参加する権利 |
ほかにも、人種差別撤廃条約、障害者権利条約があります。NGO(非政府組織)は、人権を守るために、国をこえて活動する民間の団体です。合言葉は「宣言は目標、規約は約束」です。
まちがえやすい
✕ 世界人権宣言には、国が守る義務がある → ◯ 宣言なので義務は無い。義務があるのは、条約の国際人権規約
基本国が条約を正式に認めて結ぶことを、何といいますか。
表の下に書かれている語です。
答え:批准(ひじゅん)
標準次の4つを、できた年の古い順に並べなさい。国際人権規約 子ども(児童)の権利条約 世界人権宣言 女子差別撤廃条約
世界人権宣言=1948年、国際人権規約=1966年、女子差別撤廃条約=1979年、子ども(児童)の権利条約=1989年です。
答え:世界人権宣言 → 国際人権規約 → 女子差別撤廃条約 → 子ども(児童)の権利条約
理由人権を守る取り組みが、世界に広がっていったのは、人権の問題がどんな問題だからですか。
この見出しの最初の段落を思い出します。
答え:(例)一つの国の中だけでは解決できないことがある問題だから。
基本的人権のまとめ:日本国憲法は、人権をどのように守っている?
📄 プリント②(基本的人権)14ページ
答え:日本国憲法は、個人の尊重を土台に、平等権・自由権・社会権を保障し、参政権や請求権で人権を確実に守るしくみをつくっています。人権どうしがぶつかるときは公共の福祉で調整され、国民には三大義務があります。社会の変化にあわせて新しい人権も主張され、世界でも条約で人権が守られています。
ステップチャート:①個人の尊重を土台に、だれもが平等にあつかわれる(平等権)→ ②国から不当にしばられない(自由権)→ ③国に人間らしい生活を保障してもらう(社会権)→ ④政治に参加し、侵害されたら救済を求める(参政権・請求権)→ ⑤人権どうしがぶつかったら調整し、国民は義務を果たす(公共の福祉・国民の義務)→ ⑥社会の変化で、新しい人権が主張される → ⑦世界でも、条約で人権を守る。人権の土台は個人の尊重(第13条)と法の下の平等(第14条)で、自由権は国家からの自由、社会権は国家による保障です。
| 年 | できごと | 年 | できごと |
|---|---|---|---|
| 1946年 | 日本国憲法の公布 | 1989年 | 子ども(児童)の権利条約 |
| 1948年 | 世界人権宣言 | 1997年 | アイヌ文化振興法 |
| 1966年 | 国際人権規約 | 1999年 | 男女共同参画社会基本法 |
| 1979年 | 女子差別撤廃条約 | 2013年 | 障害者差別解消法 |
| 1985年 | 男女雇用機会均等法 | 2016年 | 部落差別の解消を進める法律・ヘイトスピーチをなくすための法律・選挙権が18歳以上に |
| 2019年 | アイヌ民族を先住民族と法律で定める |
まちがえやすい
✕ 自由権も社会権も、国にじゃまされない権利 → ◯ 国にじゃまされないのは自由権(国家からの自由)。社会権は、国に保障してもらう権利(国家による保障)
標準自由権と社会権のちがいを、「国家からの自由」「国家による保障」の2つの語を使って書きなさい。
自由権は国にじゃまされない権利、社会権は国に求める権利です。
答え:(例)自由権は国家からの自由で、社会権は国家による保障である。
基本アイヌ民族を先住民族と法律で定めたのは何年ですか。また、その前の1997年につくられた法律は何ですか。
年表の右側の列を見ます。
答え:2019年、アイヌ文化振興法
✅ 一問一答で総チェック(20問)
問題を読んで、答えを頭の中で言ってからタップしましょう。答えが出ます。
-
王が強い力で国を治める、17〜18世紀のヨーロッパの政治を何といいますか。
答え:絶対王政
-
『統治二論』を書いたイギリスの人物はだれですか。
答え:ロック
-
三権分立を唱え、『法の精神』を書いたフランスの人物はだれですか。
答え:モンテスキュー
-
『社会契約論』を書き、主権は人民にあると唱えた人物はだれですか。
答え:ルソー
-
1215年にイギリスで、王の権力を制限した文書を何といいますか。
答え:マグナ・カルタ
-
1919年にドイツで、社会権を初めて取り入れた憲法を何といいますか。
答え:ワイマール憲法
-
政治の権力も、国民の代表がつくった法に従わなければならないという考えを何といいますか。
答え:法の支配
-
憲法で政治の権力を制限して人権を守るという考え方を何といいますか。
答え:立憲主義
-
日本国憲法が公布された年月日はいつですか。
答え:1946年11月3日
-
日本国憲法の三つの基本原理を、すべて答えなさい。
答え:国民主権・基本的人権の尊重・平和主義
-
国の決まりの中で最も強い力をもち、これに反する法律は効力を持たないことから、憲法は何とよばれますか。
答え:最高法規
-
日本国憲法で、天皇は日本国と日本国民統合の何とされていますか。
答え:象徴
-
憲法改正を国会が発議するには、各議院のどれだけの賛成が必要ですか。
答え:総議員の3分の2以上
-
憲法改正の国民投票で、必要な賛成の割合は何ですか。
答え:過半数
-
第9条の3つのうち、戦争の放棄・戦力を持たない のほかの1つは何ですか。
答え:交戦権を認めない
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核兵器を「持たず、つくらず、持ちこませず」という国の方針を何といいますか。
答え:非核三原則
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国から不当にしばられない権利を、何といいますか。
答え:自由権
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第25条が定める、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を何といいますか。
答え:生存権
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団結権・団体交渉権と、あと1つで労働三権になる権利は何ですか。
答え:団体行動権
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人権どうしがぶつかったときに、社会全体の利益・幸福によって調整されることを何といいますか。
答え:公共の福祉
まとめ
人権の考えは、王の強い力への批判から生まれ、ロック・モンテスキュー・ルソーが唱えました。人権は長い歴史の中で、マグナ・カルタから世界人権宣言まで広がり、自由権・平等権に社会権が加わりました。日本国憲法は、法の支配と立憲主義の考えに立ち、国民主権・基本的人権の尊重・平和主義を柱とする最高法規です。憲法の改正は、各議院の総議員の3分の2以上の賛成による国会の発議と、国民投票の過半数の賛成で行います。基本的人権は永久の権利で、中心にあるのは個人の尊重と法の下の平等です。平等権・自由権・社会権のほか、参政権と請求権が人権を守り、人権どうしがぶつかったときは公共の福祉で調整されます。社会の変化とともに新しい人権が主張され、世界でも条約で人権が守られています。
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▶ ① 人権の歴史と憲法の原理 授業用プリント(全18ページ)
説明 1〜12ページ/確認問題 13〜15ページ/覚えることの一覧 16ページ/答えと解説 17・18ページ
説明 1〜14ページ/確認問題 15〜17ページ/覚えることの一覧 18ページ/答えと解説 19・20ページ

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