【中3理科】自然界のつながりと科学技術の要点まとめ|数量ピラミッドが元のつり合いに戻る順序

⏱ 30秒でわかる この単元の要点

  • 食物連鎖の矢印は、食べられる生物 → 食べる生物の向きにかく
  • 生産者は光合成で無機物から有機物をつくり、消費者はほかの生物を食べる。数量は、ふつう植物 > 草食動物 > 肉食動物
  • 数量が変わったら「ふえたら、上はふえて、下は減る」の順に考えると、やがてもとのつり合いにもどる
  • 分解者は有機物を無機物に分解し、炭素は二酸化炭素と有機物にすがたを変えてめぐる
  • 3Rは、リデュース → リユース → リサイクルの順に取り組む

つまずき注意:分解者は消費者の一部で、別のなかまではない。また、酵母菌は細菌類ではなく菌類。

中3理科「自然界のつながりと科学技術」を、図と例題で1つずつ確かめるページです。生物どうしの「食べる・食べられる」の関係、数量が変わっても元のつり合いに戻る順序、分解者のはたらきと炭素の循環、そしてプラスチックなどの科学技術と、人間の活動が自然にあたえる影響を書いています。どの見出しも「答え → 図 → 理由 → 解き方」の順に書いています。紙に書いて練習したい人は、下の無料プリントを使ってください。

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説明 1〜14ページ/確認問題 15〜18ページ/覚えることの一覧・まちがえやすいこと 19・20ページ/答えと解説 21〜23ページ。この記事の見出しごとに、対応するページを書いています。

生態系と食物連鎖・食物網:矢印はどちら向き?

📄 プリント1・2ページ

答え:生態系は、ある地域に生活するすべての生物と、それをとり巻く環境(水・空気・土・光など)を、1つのまとまりとしてとらえたものです。「食べる・食べられる」の、くさりのようなつながりが食物連鎖で、矢印は食べられる生物 → 食べる生物の向きにかきます。

この単元は、自然界のつり合い(2〜7ページ)→ 物質と科学技術(8〜10ページ)→ 人間と環境(11〜13ページ)→ 持続可能な社会(14ページ)の順に学びます。

植物(草)植物プランクトン(ケイソウなど)陸上池
食物連鎖:矢印は、食べられる生物から食べる生物へ
植物バッタネズミクモカエル小鳥ヘビタカ
食物網:食物連鎖が網の目のようにからみ合う

理由:実際は、1種類の生物が何種類もの生物を食べ、何種類もの生物に食べられます。このように、食物連鎖が網の目のようにからみ合ったものを食物網といいます。

食物連鎖の順に並べるには:

  1. 植物を左はしに置く(何も食べずに育つため)
  2. それを食べる生物を、右へ並べる(食べる側は、食べられる側の次)
  3. 矢印は、食べる生物へ向ける(有機物が移る向き)

例:ヘビ・草・カエル・バッタの4つなら、草 → バッタ → カエル → ヘビ の順です。土の中にも、落ち葉から始まる食物連鎖があります(下の「分解者」)。

まちがえやすい

✕ 食物連鎖の矢印は、食べる生物から食べられる生物へかく → ◯ 食べられる生物から食べる生物へかく(有機物が移る向き)

標準池にすむ、サギ・植物プランクトン・メダカ・ミジンコ(動物プランクトン)を、食べられる生物から食べる生物の順に、左から並べなさい。

植物プランクトンを左はしに置きます。それを食べるのがミジンコ、ミジンコを食べるのがメダカ、メダカを食べるのがサギです。

答え:植物プランクトン → ミジンコ → メダカ → サギ

理由食物連鎖を並べるとき、植物を左はしに置くのはなぜですか。

植物は、ほかの生物を食べずに育ちます。

答え:植物は何も食べずに育つので、連鎖のはじまりになるから。

生産者・消費者と、数量のピラミッド・生物濃縮

📄 プリント3ページ

答え:光合成で無機物から有機物をつくり出す生物が生産者、ほかの生物を食べて有機物をとり入れる生物が消費者です。数量は、ふつう植物 > 草食動物 > 肉食動物で、上に行くほど少なくなります。

役割 はたらき 例
生産者 光合成で、無機物から有機物をつくり出す 陸上=草、水中=植物プランクトン・海藻
消費者 ほかの生物を食べて有機物をとり入れる 草食動物(バッタ・ミジンコなど)、肉食動物(カエル・メダカなど)

理由(植物は何も食べないのに育つわけ):中2の光合成は、無機物(二酸化炭素と水)から有機物をつくるはたらきです。どの消費者も、生産者がつくった有機物に、直接または間接にたよっています。

植物(生産者)草など草食動物(消費者)バッタなど肉食動物(消費者)ヘビ・タカなど上ほど数量が少ない
数量の台:上ほど数量が少ない

食べられる生物ほど、数量は多くなります。数量は数や、からだの重さの合計で、からだの大きさではありません。1ぴきの肉食動物が生きるには、たくさんの草食動物が要るからです。

水(ごくうすい)植物プランクトン動物プランクトン小さな魚大きな魚魚を食べる鳥=からだにたまった物質(イメージ)
生物濃縮:上位の消費者ほど、物質が高い濃度でたまる

生物濃縮:分解されにくく、からだの外に出にくい物質が、上位の消費者ほど高い濃度でたまることです(例:農薬のDDT・水銀の化合物)。

まちがえやすい

✕ 肉食動物は体が大きいので、数量も多い → ◯ 数量(数や重さの合計)は、ふつう 植物 > 草食動物 > 肉食動物

基本ミジンコ・メダカ・植物プランクトンを、生産者と消費者に分けなさい。

光合成で有機物をつくるのは植物プランクトンです。ミジンコは草食動物、メダカは肉食動物で、どちらも消費者です。

答え:生産者=植物プランクトン、消費者=ミジンコ・メダカ

標準草・バッタ・ヘビを、数量が多い順に並べなさい。

数量は、ふつう 植物 > 草食動物 > 肉食動物 です。草が生産者、バッタが草食動物、ヘビが肉食動物です。

答え:草 > バッタ > ヘビ

標準池の食物連鎖(植物プランクトン → ミジンコ → メダカ → サギ)で、分解されにくい物質が最も高い濃度でたまるのは、どの生物ですか。

生物濃縮では、上位の消費者ほど高い濃度でたまります。連鎖のいちばん上は、サギです。

答え:サギ

数量が元のつり合いに戻る順序(ふえたら、上はふえて、下は減る)

📄 プリント4ページ

答え:生物の数量は、ふつうほぼ一定に保たれています(つり合い)。一時的にふえたり減ったりしても、食べる・食べられるの関係によって、やがてもとにもどります。考えるときの合言葉は「ふえたら、上はふえて、下は減る」です。

考える順:

  1. 変わった生物を食べる生物(1つ上)は、ふえたなら食べ物がふえて、ふえる(食べ物が多いほど、多くの数が生きられる)
  2. 変わった生物に食べられる生物(1つ下)は、ふえたなら多く食べられて、減る(食べられる量がふえる)
  3. その2つの変化から、変わった生物がどうなるかを考える(食べ物の量と食べられる量で、数量が決まる)

減ったときは、上の2つのふえる・減るを全部逆にします。

つり合って植物草食動物肉食動物
草食動物が一時的にふえたとき:①〜⑤の順に、もとにもどる

例:草食動物が一時的にふえたとき:① つり合っている → ② 草食動物がふえる → ③ 植物が減り、肉食動物がふえる → ④ 草食動物が減る → ⑤ もとのつり合いにもどる。

年数約10年カンジキウサギオオヤマネコ模式図
カンジキウサギとオオヤマネコ:約10年ごとにくり返す

カンジキウサギとオオヤマネコ(北アメリカ)の数量は、約10年ごとにふえ減りをくり返します。ウサギがふえると、少しおくれてヤマネコがふえます。

理由(もとにもどらないことがある):人間の活動(森林の伐採・開発)、外来生物(下の「身近な自然環境」)、大きな自然災害のような大きな変化では、もとにもどらないことがあります。

まちがえやすい

✕ つり合いがくずれると、どの生物の数量も二度ともとにもどらない → ◯ 一時的な変化なら、ふつうはもとのつり合いにもどる

発展「植物 → 草食動物 → 肉食動物」の連鎖で、肉食動物が一時的にふえました。もとにもどるまでの変化を、起こる順に書きなさい。

変わった生物は肉食動物(ふえた)です。1つ下の草食動物は、多く食べられて減ります。

草食動物が減ると、肉食動物は食べ物が減って減ります。また、草食動物に食べられる植物は、食べられる量が減ってふえます。

植物がふえて食べ物が多くなり、肉食動物に食べられる量も減るので、草食動物がふえて、もとにもどります。

答え:肉食動物がふえる → 草食動物が減る → 植物がふえ、肉食動物が減る → 草食動物がふえる → もとのつり合いにもどる

基本ある生物がふえたとき、その生物を食べる生物(1つ上)と、その生物に食べられる生物(1つ下)は、それぞれふえますか、減りますか。

合言葉は「ふえたら、上はふえて、下は減る」です。

答え:1つ上はふえ、1つ下は減る

理由草食動物が一時的にふえたあと、草食動物がまた減るのはなぜですか。

「植物が減る」と「肉食動物がふえる」の2つを入れて書きます。

答え:植物が減って食べ物が少なくなり、肉食動物がふえて多く食べられるから。

分解者のはたらきと、微生物が分解することを調べる実験

📄 プリント5・6ページ

答え:分解者は、消費者のうち、遺骸やふん・落ち葉などの有機物をとり入れ、無機物に分解する生物です。落ち葉などを食べる土の中の小動物(ミミズ・ダンゴムシなど)と、菌類・細菌類がいます。分解者がいないと、遺骸や落ち葉がたまり続けます。

落ち葉(形が残る)くだけた落ち葉腐葉土(黒っぽい)土下ほど細かく、形がくずれるダンゴムシ・ミミズトビムシ・ダニ菌類(カビ)・細菌類
落ち葉は、下ほど細かくくだけて、黒っぽい土(腐葉土)になる

地面の上は形の残った落ち葉ですが、下ほど細かくくだけ、黒っぽい土(腐葉土)になります。落ち葉を食べるミミズ・ダンゴムシなどの小動物(落ち葉 → ダンゴムシ → ムカデ、落ち葉 → ミミズ → モグラ)がはたらいています。

電球(光・熱)小動物が下へにげる土金網ろうとエタノールビーカー
ツルグレン装置:小動物が下へにげて、ビーカーに落ちる

ツルグレン装置は、光・熱・乾燥をきらう小動物を下へ集めます。

菌類 細菌類
例 カビ(アオカビ・クロカビ)・キノコ(シイタケ・マツタケ)・酵母菌 大腸菌・乳酸菌・納豆菌
特徴 菌糸でできたものが多く、胞子でふえる 1つの細胞でできていて、分裂してふえる

理由:菌類・細菌類は光合成をせず、呼吸で有機物を分解して無機物にします。分解者がいないと、遺骸や落ち葉がたまり続け、植物が光合成や成長に使う無機物ができません。

実験(ヨウ素液で、デンプンが残るかを見る):

① 林の土と水をかき混ぜる林の土と水上ずみ液デンプン溶液
微生物のはたらきを調べる実験:Aは変化なし、Bは青紫色
  1. 林の落ち葉の下の土を水に入れてかき混ぜ、上ずみ液をとる(微生物を水に移す)
  2. Aは上ずみ液、Bは上ずみ液を沸騰させて冷ましたものに、デンプン溶液を加える(沸騰で微生物が死ぬので、BはAと比べるため。対照実験)
  3. アルミニウムはくでふたをして数日置き、ヨウ素液を加える(空気中の微生物が入らないように)

結果:Aは変化なし(デンプンがなくなった)、Bは青紫色(デンプンが残った)。AとBのちがいは、微生物が生きているかどうかだけなので、微生物が分解したと分かります。水(蒸留水)だけにデンプン溶液を加えた試験管も用意すると、水だけではデンプンが変化しないことも確かめられます。

生きた微生物のいる土をのせた十分に加熱した土をのせたペトリ皿ヨウ素液を加えた後(網かけ=青紫色)
寒天で調べる:生きた微生物のいる土の所だけ、色が変わらない

さらに確かめる方法:寒天では、デンプン寒天に土をのせ、数日後に土を除いてヨウ素液を加えます。生きた微生物のいる土をのせた所とそのまわりだけ、色が変わりません(分解された)。加熱した土は、全体が青紫色です(微生物が死んでいる)。二酸化炭素では、土とデンプン溶液を密閉して数日置くと、容器の二酸化炭素の割合がふえます(微生物の呼吸。呼吸では二酸化炭素と水ができます〈中2〉)。

まちがえやすい

✕ 分解者は、生産者とも消費者ともちがう、別のなかま → ◯ 分解者は消費者の一部

✕ 酵母菌は細菌類 → ◯ 酵母菌は菌類(カビ・キノコのなかま)

✕ ヨウ素液の色が変わらなかった試験管には、デンプンが残っている → ◯ 色が変わらない=デンプンが無くなった(分解された)

基本次のうち、菌類をすべて選びなさい。ア 大腸菌 イ シイタケ ウ 乳酸菌 エ アオカビ

大腸菌と乳酸菌は細菌類です。シイタケはキノコ、アオカビはカビで、どちらも菌類です。

答え:イ・エ

標準寒天の実験で、十分に加熱した土をのせた皿は、ヨウ素液を加えると全体が青紫色になりました。これは、なぜですか。

青紫色は、デンプンが残っているしるしです。加熱した土では、微生物が死んでいます。

答え:微生物が死んでいて、デンプンが分解されなかったから。

基本菌糸でできたものが多く、胞子でふえるのは、菌類と細菌類のどちらですか。

細菌類は、1つの細胞でできていて、分裂してふえます。

答え:菌類

炭素の循環:循環の図の矢印の読み方

📄 プリント7ページ

答え:炭素は、大気中では二酸化炭素として、生物のからだの中では有機物(デンプン・タンパク質・脂肪など)として、すがたを変えながら自然界をめぐります。これを炭素の循環といいます。

中2で学んだ光合成と呼吸、前の見出しの分解は、炭素をふくむ物質が形を変えるはたらきです。

大気中の二酸化炭素二酸化炭素として有機物として生産者(植物)消費者(草食動物)消費者(肉食動物)分解者(菌類・細菌類など)化石燃料石油・石炭・天然ガス光合成呼吸呼吸呼吸呼吸燃焼(人間の活動)遺骸・ふん・落ち葉

← 横にずらすと続きが見えます →

炭素の循環:二酸化炭素と有機物にすがたを変えてめぐる

循環の図の矢印の読み方:

  1. すべての生物から大気に向かう矢印は、二酸化炭素(呼吸)。すべての生物が呼吸で二酸化炭素を出すから(植物も呼吸する)
  2. 大気から生産者にだけ向かう矢印は、二酸化炭素(光合成)。光合成をするのは生産者だけだから
  3. 生物から生物に向かう矢印は、有機物(食べる・食べられる、遺骸・ふん・落ち葉)。炭素は有機物の形で移るから

理由:酸素は、生産者が光合成で出し、すべての生物が呼吸でとり入れます。化石燃料(大昔の生物の遺骸からできた有機物)を燃やすと、二酸化炭素が出ます。水中で植物プランクトンを食べる小さな動物や水生昆虫の幼虫も、草食動物(消費者)です。

まちがえやすい

✕ 植物は光合成をするので、呼吸はしない → ◯ 植物も1日中呼吸して、二酸化炭素を出している

基本循環の図で、大気から生産者にだけ向かう矢印は、何のはたらきを表していますか。

光合成をするのは生産者だけで、このとき二酸化炭素をとり入れます。

答え:光合成

標準循環の図で、草食動物から肉食動物に向かう矢印が運ぶ炭素は、どんな形ですか。また、化石燃料を燃やしたとき、大気に出る物質は何ですか。

生物から生物に向かう矢印は、有機物です。化石燃料は、大昔の生物の遺骸からできた有機物です。

答え:有機物。化石燃料を燃やすと二酸化炭素が出る

天然の物質と人工の物質:繊維とプラスチックの性質

📄 プリント8ページ

答え:自然の中の物(植物・動物など)を原料にした物が天然の物質、石油などから人工的につくり出した物質が人工の物質です。繊維では、天然繊維(綿・麻・絹・羊毛)と合成繊維(ポリエステル・ナイロン・アクリル)があります。

繊維天然繊維合成繊維植物から:綿・麻動物から:絹・羊毛石油などから:ポリエステル・ナイロン・アクリル
天然繊維と合成繊維
繊維 特徴 燃やしたとき
綿 水(汗)をよく吸う。肌ざわりがよい 紙のにおい、灰が残る
麻 水をよく吸い、乾きやすい
絹 つやがあり、なめらか 毛がこげるにおい
羊毛 あたたかい
ポリエステル じょうぶで、しわになりにくい。乾きやすい とけながら燃え、かたまりが残る
ナイロン じょうぶで、のびる(ストッキング)
アクリル 羊毛ににて、あたたかい(セーター)

理由:綿のシャツとポリエステルの運動着で手ざわりがちがうのは、原料がちがうからです。例:表がポリエステル、裏が綿のシャツは、裏の綿が汗を吸い、表は乾きやすくじょうぶです。

プラスチックは、石油などから人工的につくられた物質(有機物)です。多くのプラスチックに共通の性質は、軽い・さびない・電気を通しにくい・くさりにくい(微生物にほとんど分解されない)・加熱するとやわらかくなり、形を変えやすいことです。

まちがえやすい

✕ ポリエステルは植物からとれる繊維 → ◯ 石油などを原料にした合成繊維

基本綿・絹・ナイロン・羊毛のうち、合成繊維はどれですか。

綿は植物、絹と羊毛は動物からとれる天然繊維です。ナイロンは石油などから人工的につくった繊維です。

答え:ナイロン

標準燃やすと、とけながら燃えて、かたまりが残る繊維はどれですか。ア 綿 イ 絹 ウ ポリエステル

綿は紙のにおいがして灰が残り、絹は毛がこげるにおいがします。

答え:ウ

標準次のうち、多くのプラスチックに共通の性質をすべて選びなさい。ア さびない イ 電気を通しやすい ウ 軽い エ 微生物にすぐ分解される

プラスチックは、電気を通しにくく、微生物にほとんど分解されません。

答え:ア・ウ

プラスチックの種類と、どう付き合えばよい?

📄 プリント9ページ

答え:プラスチックは、高分子化合物の有機物で、もともと自然界に無く、菌類・細菌類がほとんど分解できないので、長く残ります。自然界に流出しないよう、分別して回収し、リサイクルします。

種類(使われ方) 水に
ポリエチレン(ポリ袋) 浮く
ポリプロピレン(ふた) 浮く
ポリスチレン(CDのケース) 沈む
発泡ポリスチレン(トレー。空気をふくむ) 浮く
ポリ塩化ビニル(水道管) 沈む
PET(ペットボトルの本体) 沈む
細かくくだいたペットボトルふた・リング(ポリプロピレンなど)本体(PET)水
くだいて水に入れると、ふた・リングは浮き、本体は沈む

ペットボトルの分け方:くだく → 水に入れる → 浮いたふた・リングと、沈んだ本体を分けます。水より密度が小さい物は浮き、大きい物は沈むからです(中1)。

理由:高分子化合物は、小さな分子がたくさんつながった、とても大きな分子の物質です。プラスチックは高分子化合物の有機物で、もともと自然界に無く、菌類・細菌類がほとんど分解できないので、長く残ります。海のプラスチックごみは、生物がからまったり、飲みこまれたりします。くだけて5mm以下になった物をマイクロプラスチックといい、魚などの体内にも入ります。

生分解性プラスチック 微生物のはたらきで、最後は二酸化炭素と水に分解される
バイオマスプラスチック 植物(トウモロコシなど)が原料。分解されるとはかぎらない

まちがえやすい

✕ プラスチックは、土の中の微生物がすぐに分解する → ◯ ほとんど分解されず、長い間残る(分解されるのは生分解性プラスチック)

✕ バイオマスプラスチックは、どれも微生物に分解される → ◯ 原料が植物などというだけで、分解されるとはかぎらない

基本ポリエチレンのポリ袋と、ポリ塩化ビニルの水道管を、細かくくだいて水に入れました。水に浮くのはどちらですか。

表で、ポリエチレンは浮く、ポリ塩化ビニルは沈むと分かります。

答え:ポリエチレンのポリ袋

標準生分解性プラスチックとバイオマスプラスチックのうち、微生物のはたらきで最後は二酸化炭素と水に分解されるのは、どちらですか。

バイオマスプラスチックは、原料が植物などというだけで、分解されるとはかぎりません。

答え:生分解性プラスチック

科学技術は、くらしをどう変えてきた?

📄 プリント10ページ

答え:科学技術の発展で、昔の歩く・馬・帆船から、より速く、遠くまで運べるようになりました。工業の発展で生活は便利になりましたが、問題も起こり、その解決にも科学技術が役立っています。良い面と問題の面の両方を考えて使うことが大切です。

人・馬・帆船(筋肉・風)蒸気機関車・蒸気船(石炭 → 蒸気機関)自動車・飛行機(石油 → エンジン)電車(電気 → モーター)電気自動車・燃料電池自動車(走るときに二酸化炭素を出さない)より速く、より遠くへ、より多く運ぶ

← 横にずらすと続きが見えます →

動力源の移り変わり:筋肉・風 → 蒸気機関 → エンジン → モーター

石炭や石油を燃やした熱で動く蒸気機関やエンジンから、電気のモーターへ変わってきました(蒸気機関やエンジンは、化学エネルギー → 熱 → 運動)。

問題 解決に役立つ科学技術
大気汚染(工場のけむり・自動車の排出ガス) 排出ガスをきれいにする装置・電気自動車
水質汚濁(工場や家庭の排水) 下水処理場

理由:電気自動車と燃料電池自動車は、走るときに二酸化炭素を出さないので、大気汚染や地球温暖化の対策に役立ちます。

情報・通信:AI(人工知能)は、人間のように学習したり判断したりするしくみです。VRは仮想現実です。例:顔や指紋による認証・自動運転・自動翻訳。軽くてじょうぶな炭素繊維も、新しい素材の例です。

まちがえやすい

✕ 科学技術が発展すれば、環境の問題は起こらない → ◯ 大気汚染などの問題も起こした。良い面と問題の面の両方を考えて使う

基本下水処理場は、どんな問題の解決に役立ちますか。

下水処理場は、工場や家庭の排水をきれいにします。

答え:水質汚濁

理由電気自動車が、大気汚染や地球温暖化の対策に役立つのはなぜですか。

「走るとき」と「二酸化炭素を出さない」の2つを入れて書きます。

答え:走るときに二酸化炭素を出さないから。

身近な自然は、人間の活動でどう変わっている? 川の水質と外来生物

📄 プリント11ページ

答え:川にすんでいる生物は水のよごれ方で決まるので、生物から水質が分かります(指標生物)。人間の活動で、もともといなかった地域に持ちこまれ、すみついた生物を外来生物といいます。

水質階級 生物の例
Ⅰ きれいな水 サワガニ・ナガレトビケラ類・ヒラタカゲロウ類
Ⅱ ややきれいな水 カワニナ類・コオニヤンマ・ヒラタドロムシ類・ゲンジボタル
Ⅲ きたない水 タニシ類・シマイシビル・ミズムシ
Ⅳ とてもきたない水 チョウバエ類・アメリカザリガニ・サカマキガイ

サワガニやカゲロウの幼虫は節足動物です(中1)。

水質の判定のしかた:

  1. 見つけた生物を、水質階級に分ける(階級ごとに点を数えるため)
  2. 数が多い上位2種を2点(●)、ほかを1点(○)として、階級ごとに合計する
  3. いちばん合計点が高い階級を、その場所の水質とする(全体で決めるため)

例:サワガニ●・ヒラタカゲロウ類○・カワニナ類●・コオニヤンマ○・ヒラタドロムシ類○ → Ⅰ 2+1=3点、Ⅱ 2+1+1=4点 → Ⅱ ややきれいな水(きれいな水の生物がいても、合計で決まる)。

外来生物:国内のほかの地域から持ちこまれた生物もふくみます。もとからいた生物は在来生物です。例:アライグマ・オオクチバス・ブルーギル・ウシガエル・マングース。在来生物を食べたり、食べ物やすみかをうばったりして、つり合いがくずれます。

在来のタンポポ(カントウタンポポなど)セイヨウタンポポ(外来生物)総ほう
花の下の総ほうがそり返るのが、外来のセイヨウタンポポ

まちがえやすい

✕ 外来生物は、外国から来た生物だけ → ◯ 国内でも、もともといなかった地域に人間が持ちこんだ生物は外来生物

標準川で見つけた生物を、数が多い順に、タニシ類・シマイシビル・ミズムシ・サワガニ・ヒラタカゲロウ類の5種としました。上位2種を2点、ほかを1点として、この場所の水質階級を答えなさい。

タニシ類(Ⅲ)が2点、シマイシビル(Ⅲ)が2点、ミズムシ(Ⅲ)が1点 → Ⅲ 2+2+1=5点

サワガニ(Ⅰ)が1点、ヒラタカゲロウ類(Ⅰ)が1点 → Ⅰ 1+1=2点

答え:Ⅲ きたない水(Ⅲが5点で、Ⅰの2点より高い)

標準次のうち、外来生物をすべて選びなさい。ア ナガレトビケラ類 イ アライグマ ウ カントウタンポポ エ ブルーギル

ナガレトビケラ類は川の指標生物、カントウタンポポは在来のタンポポです。

答え:イ・エ

日本の自然がもたらす恵みと災害、防災と減災

📄 プリント12ページ

答え:同じ自然が、恵みにも災害にもなります。災害を防ぐ備えが防災、被害をできるだけ小さくすることが減災です。被害が予想される場所・避難場所・避難の道すじなどを示した地図がハザードマップです。

恵み 災害
火山 温泉・地熱発電・美しい景観 火砕流・溶岩流・火山灰・噴石
地震 平野や盆地などの土地・わき水 建物の倒壊・津波・液状化
気象 雨や雪が水資源に 大雨・台風(高潮)・大雪・猛暑

防災と減災:防災は災害を防ぐ備え(堤防・砂防ダム)、減災は被害をできるだけ小さくすること(避難訓練・非常持ち出し品・緊急地震速報〈中1〉)です。

家避難所避難の道すじ川浸水が予想される所土砂災害が予想される所ハザードマップの例(模式図)
ハザードマップの例(模式図)

理由:地域の地形・気候と、昔の災害の記録を調べると、起こりやすい災害が分かります。前もって、避難所と道すじを確かめておきます。

ハザードマップの使い方:

  1. 自分の家や学校の場所を探す(その場所で予想される災害を知るため)
  2. 予想される災害(浸水・土砂災害など)の種類を確かめる(災害によって、逃げる場所と向きがちがうため)
  3. 避難所と、避難の道すじを決めておく(災害のときに、あわてず動くため)

まちがえやすい

✕ ハザードマップで色がぬられていない場所は、絶対に安全 → ◯ 予想をこえる災害もあるので、安全とはかぎらない

基本次のうち、気象の災害にあたるものをすべて選びなさい。ア 大雨 イ 温泉 ウ 台風(高潮) エ 地熱発電

温泉と地熱発電は、火山の恵みです。

答え:ア・ウ

標準避難訓練や非常持ち出し品の準備は、防災と減災のどちらにあたりますか。

災害そのものを防ぐのではなく、被害をできるだけ小さくする備えです。

答え:減災

地球全体の環境問題:温室効果・地球温暖化・オゾン層・酸性雨

📄 プリント13ページ

答え:地面から出る熱(赤外線)の一部を、大気中の二酸化炭素・水蒸気・メタンなど(温室効果ガス)が吸収し、再び地面に向けて出すので、地表があたたかく保たれるはたらきが温室効果です。二酸化炭素などがふえて温室効果が強まり、平均気温が上がることが地球温暖化と考えられています。

化石燃料を燃やすと二酸化炭素が出ることを、炭素の循環で学びました。これが、地球全体の問題につながります。

地面温室効果ガス(二酸化炭素など)太陽太陽の光宇宙へ熱(赤外線)地面へもどす→ 地表があたたかく保たれる
温室効果:熱の一部を温室効果ガスが吸収し、地面へもどす
年二酸化炭素の濃度夏冬年々ふえている模式図(北半球の観測)
大気中の二酸化炭素の濃度:夏に減り、年々ふえている

地球温暖化:平均気温が上がることです。化石燃料の大量消費や森林の減少で二酸化炭素などがふえ、温室効果が強まったことが原因と考えられています。影響は、海面の上昇・異常気象・生物のすむ場所の変化です。

理由(夏に二酸化炭素が減る):大気中の二酸化炭素の濃度は、北半球では夏に減ります。植物の光合成がさかんで、多く吸収されるためです。対策は、脱炭素社会(排出を実質ゼロにする)です。

問題 原因 何が起こる
オゾン層の破壊 冷蔵庫・エアコンに使われたフロン 有害な紫外線がふえ、皮膚がんなどのおそれ(地球温暖化とは別)
酸性雨 化石燃料を燃やして出る硫黄酸化物・窒素酸化物 pH 5.6 以下の雨。森林が枯れる・建物がとける

まちがえやすい

✕ 温室効果は、地球にとって悪いことだけ → ◯ 温室効果のおかげで地表はあたたかい。強まりすぎることが問題

✕ オゾン層がこわれると、地球温暖化が進む → ◯ 有害な紫外線がふえる問題で、地球温暖化とは別

基本酸性雨の原因になる物質を、次から選びなさい。ア 酸素 イ 硫黄酸化物や窒素酸化物 ウ フロン

フロンは、オゾン層の破壊の原因になった物質です。酸性雨は、化石燃料を燃やして出る物質が原因です。

答え:イ

理由温室効果があるおかげで、地表があたたかく保たれるのはなぜですか。「吸収」という語を使って書きなさい。

地面から出る熱が、大気中の二酸化炭素などにどうあつかわれるかを書きます。

答え:地面から出る熱の一部を、大気中の二酸化炭素などが吸収し、再び地面に向けて出すから。

将来も豊かにくらすために:循環型社会・3R・SDGs

📄 プリント14ページ

答え:限りある資源をくり返し使い、ごみ(廃棄物)をできるだけ出さない社会が循環型社会です。そのために、リデュース → リユース → リサイクル(3R)の順に取り組みます。

資源には限りがあり、ごみや環境の問題もあります。持続可能な社会は、将来の世代も、必要な物を得て豊かにくらせる社会です。そのために、限りある資源の使い方を見直します。

資源(原料)製品をつくる使ういらなくなった物リサイクル(資源にもどす)リユース(くり返し使う)リデュース(ごみを減らす)燃やす・うめる(できるだけ少なく)
循環型社会:リデュース・リユース・リサイクルでめぐらせる
3R 意味 例
リデュース ごみを出さない・減らす つめかえ用を買う・マイバッグ・食べ残しをしない
リユース くり返し使う リターナブルびん・フリーマーケット・おさがり
リサイクル 資源にもどして再び使う ペットボトル → 衣服の繊維・卵のパック、アルミ缶 → アルミ缶、古紙 → 再生紙

理由(取り組む順):取り組む順は、リデュース → リユース → リサイクルです。ごみを出さないことが、いちばん資源とエネルギーを使わないためです。

SDGs:2015年に国連で決められた「持続可能な開発目標」で、2030年までの17の目標があります。

正解が1つでない問題の考え方:環境の問題は、正解が1つでないことも多くあります。たとえば、レジ袋をやめても、紙袋にも木材とエネルギーが要ります。根拠をもとに、多くの面から考えて判断します。

まちがえやすい

✕ いちばん大切なのはリサイクルなので、まずリサイクルを考える → ◯ まず減らす(リデュース)、次にくり返し使う(リユース)、最後にリサイクル

基本お店で、つめかえ用のシャンプーを買いました。3Rのどれにあたりますか。

容器を新しく買わずにすむので、ごみが減ります。

答え:リデュース

標準リターナブルびんを回収して洗い、もう一度中身を入れて使います。リデュース・リユース・リサイクルのどれにあたりますか。

同じびんを、そのままくり返し使っています。資源にもどしているわけではありません。

答え:リユース

理由3Rで、リデュースをいちばん先に考えるのはなぜですか。

「ごみを出さない」と「資源とエネルギーを使わない」の2つを入れて書きます。

答え:ごみを出さないことが、いちばん資源とエネルギーを使わないから。

✅ 一問一答で総チェック(20問)

問題を読んで、答えを頭の中で言ってからタップしましょう。答えが出ます。

  1. 生物どうしの「食べる・食べられる」の、くさりのようなつながりを、何といいますか。

    答え:食物連鎖

  2. 食物連鎖が網の目のようにからみ合ったものを、何といいますか。

    答え:食物網

  3. 食物連鎖の矢印は、食べられる生物から、どの生物へ向けてかきますか。

    答え:食べる生物

  4. 光合成で、無機物から有機物をつくり出す生物を、何といいますか。

    答え:生産者

  5. ほかの生物を食べて、有機物をとり入れる生物を、何といいますか。

    答え:消費者

  6. 数量は、ふつう「植物 > ( ) > 肉食動物」の順です。( )に入る語は何ですか。

    答え:草食動物

  7. 分解されにくい物質が、上位の消費者ほど高い濃度でたまることを、何といいますか。

    答え:生物濃縮

  8. ある生物がふえたとき、その生物を食べる生物(1つ上)は、どうなりますか。

    答え:ふえる

  9. ある生物がふえたとき、その生物に食べられる生物(1つ下)は、どうなりますか。

    答え:減る

  10. 草食動物が一時的にふえると、植物が減り、同時にふえるのはどの生物ですか。

    答え:肉食動物

  11. 森林の伐採・開発のような大きな変化があると、生物の数量はどうなることがありますか。

    答え:もとにもどらない

  12. 遺骸やふん・落ち葉などの有機物を、無機物に分解する生物を、何といいますか。

    答え:分解者

  13. カビ・キノコ・酵母菌をまとめて、何といいますか。

    答え:菌類

  14. 炭素が、大気中では二酸化炭素、生物のからだの中では有機物として、すがたを変えながらめぐることを、何といいますか。

    答え:炭素の循環

  15. 石油などから人工的につくった繊維を、何といいますか。

    答え:合成繊維

  16. 小さな分子がたくさんつながった、とても大きな分子の物質を、何といいますか。

    答え:高分子化合物

  17. くだけて大きさが5mm以下になったプラスチックを、何といいますか。

    答え:マイクロプラスチック

  18. 被害が予想される場所・避難場所・避難の道すじなどを示した地図を、何といいますか。

    答え:ハザードマップ

  19. 地面から出る熱の一部を、大気中の二酸化炭素などが吸収して、地表があたたかく保たれるはたらきを、何といいますか。

    答え:温室効果

  20. ごみの問題に取り組む3Rを、取り組む順に答えなさい。

    答え:リデュース → リユース → リサイクル

まとめ

生態系の生物は、食べる・食べられるの食物連鎖(矢印は食べられる生物 → 食べる生物)と、光合成をする生産者・食べる消費者・分解する分解者でつながっています。数量は 植物 > 草食動物 > 肉食動物 で、一時的に変わっても「ふえたら、上はふえて、下は減る」の順にもとのつり合いにもどります。炭素は二酸化炭素と有機物にすがたを変えてめぐります。プラスチックのような人工の物質は長く残るので、分けて集めて使います。人間の活動は、外来生物や地球温暖化などの影響をあたえるため、リデュース → リユース → リサイクルの順に、多くの面から考えて取り組みます。プリントの確認問題で、図の読み取りと記述を手を動かして練習してみてください。

無料ダウンロード(登録不要)

▶ 自然界のつながりと科学技術 授業用プリント(全23ページ)

説明 1〜14ページ/確認問題 15〜18ページ/覚えることの一覧・まちがえやすいこと 19・20ページ/答えと解説 21〜23ページ

保護者の方へ:この単元の数量の変化は、「ふえたら、上はふえて、下は減る」の順に1つずつ考えると、理由を言葉で説明しやすくなります。お子さんに「肉食動物がふえたら、草食動物はどうなる?」と聞いて、食べる・食べられるの矢印をたどって説明してもらってください。身近な環境の話題(ごみの分別や3R)と結びつけると、理科の学習が生活の中の判断につながります。
理科
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